〜運命のヒト(2)〜
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#267 [りく☆]
答えにくそうな祥子の代わりに、運転手が答えた。
彼はよく知っている。昔から卓也の世話をしていた人だ。みんなからはジィと呼ばれていた。

『ジィ……病院ってどういう事だ?』

ハンドルを握るジィに滝沢が尋ねた。ジィは信号で停車し、一息ついて答えた。

⏰:08/08/22 02:56 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#268 [りく☆]
『卓也坊ちゃんが病気をおもちなのは、みなさんご存知ですか?』

ジィの質問にみんな黙って頷くと、彼は再び言葉を続けた。

『ここ数日前から急激に病状が悪くなり、入院しているのです。』

ジィの声が少し震えているのがわかった。その声がオレ達を不安にする。

『卓也は大丈夫なのか?』
恐る恐るオレはジィに尋ねた。

⏰:08/08/22 03:02 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#269 [りく☆]
車を降りたオレ達は慌てて病院へと乗り込んだ。

「私の口からは何とも……ただ坊ちゃんの意識があるのは確かです。ただ、原因のわからない病気ですので、何とも言えないのが現状なのです」

病院の廊下を走りながらジィの言葉を思い出していた。
卓也が何らかの病気を抱えていることは知っていたが、これほど重大とは。オレの心には不安が広がっていた。

⏰:08/08/22 03:08 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#270 [りく☆]
『あった……卓也の部屋だ。』

滝沢の声にオレとしょうこが彼に駆け寄る。走りまわった末にようやく卓也の病室をみつけた。

病室の中からは物音さえ聞こえてこない…。ただ病院の廊下につけられたクーラーの音だけが、微かに聞こえてくる。

⏰:08/08/22 15:56 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#271 [りく☆]
『開けるぞ…』

ドアノブにそっと手を置いたオレが、2人の目を見て言った。滝沢だけが頷き、祥子はただ黙ってドアを見ていた。もしかしたら部屋の中から卓也の声が聞こえるかもしれない……そんな希望を抱きながら。

⏰:08/08/22 15:57 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#272 [りく☆]
ゆっくりとドアを開けた。少しずつ広がるドアと壁の隙間からは、廊下よりもやや暖かい風が通ってきた。どぉやら病室の窓が開いているらしい。
隙間が段々と大きくなり、病室の姿がわかってきた。病室はホテルのシングルルームみたいになっており、ドアの前には部屋まで続く短い廊下があった。

⏰:08/08/22 15:58 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#273 [りく☆]
その廊下の脇には、洗面所へと続く扉があった。
ゆっくりと廊下を歩き進んで行くと、ベットのある部屋が見えてくる。タブルベットとまではいかないが、普通の病室のベットよりかは少し大きめなベットが部屋の奥に置いてあった。

⏰:08/08/22 15:59 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#274 [りく☆]
そしてその脇には、面会者用のソファーが並べてある。後は見やすい位置に置かれたテレビや、衣類をまとめるクローゼット、冷蔵庫などが置いてあった。

『病室にしちゃぁ豪華だな…』

部屋を見渡した滝沢は思わず言葉をもらした。

⏰:08/08/22 15:59 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#275 [りく☆]
『卓也のことだからな……1番いい部屋じゃねぇのか?』

呆気にとられながら滝沢の言葉にオレが答える。

2人して呆気にてられていた。それは病室が豪華だからではない…。

⏰:08/08/22 16:00 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#276 [りく☆]
お互い何を言っていいか分からず、とりあえずくだらない会話をしたのだ。

立ち尽くしたオレ達を見て、ドアの前にいた祥子が慌てて駆け寄ってきた。

『卓也は?』

慌ただしく言う祥子の顔を見ながら、オレ達はベットを指差し言った。

⏰:08/08/22 16:00 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


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