〜運命のヒト(2)〜
最新 最初 🆕
#301 [りく☆]
『しかし、結局治療方法は見つかりませんでした。
そして坊ちゃんの「最後はあいつらと一緒がいい」という強い要望により日本に戻ってきたのです。


まさかこの私より先に……坊ちゃんが……』

倒れる様に膝をつき、ジィは肩を震わしていた。そんなジィの様子から、卓也の病気の深刻さなどすぐに読み取れた。

⏰:08/08/25 16:28 📱:SH903i 🆔:KFcVEDsQ


#302 [りく☆]
『まだ……わかんないんだろ?もしかしたら治るかもしれないだろ?

ジィが……そんな弱気になるなよ!!卓也が死ぬなんて、ありえねぇだろ!!』

涙を堪えながら滝沢が言った。ジィの言葉を信じたくない一心での発言だろう。

⏰:08/08/25 16:28 📱:SH903i 🆔:KFcVEDsQ


#303 [りく☆]
『確かに……まだ全てが決まった訳ではありません。勇貴さんの言う通り治るかもしれない。

今はそれを願うことしか考えては駄目ですね。』

ジィはそぉ言うと、オレ達に頭を軽く下げてその場を去って行った。夕日に照らされたジィの後ろ姿は、どことなく寂しい感じがした。

⏰:08/08/25 16:29 📱:SH903i 🆔:KFcVEDsQ


#304 [りく☆]
『卓也の様子がおかしいのはわかってたけど……そんなに深刻なの?』

卓也の病室を後にしたオレ達は、祥子に全てを話した。祥子もショックを隠せないのか、小声でそんなことを言う。

『まだ分からない……

とりあえず今はできるだけ卓也に会おう。』

それ以外に返す言葉がなかった。今のオレ達はただ願うことしか出来ない。

⏰:08/08/25 16:37 📱:SH903i 🆔:KFcVEDsQ


#305 [りく☆]
その言葉を最後に、オレ達は無言のままジィの車にのった。
そんなオレ達の様子を察したジィは、何も言わずに車を走らせた。


誰もが今の現実を受け入れる事ができず、各々が自分の無力さに嫌気がさしていた。

⏰:08/08/25 16:42 📱:SH903i 🆔:KFcVEDsQ


#306 [りく☆]
『あ…あれ美里じゃない?』

そう祥子が言い、病院の入口を指差す。
その指先には、深刻な顔をした美里と、その後ろを歩く優希の姿が見えた。

『何で美里が?』


思わず声がでた。
そして、何故優希もいるのだ……。オレの中で疑問と不安が交差する。

⏰:08/08/25 16:47 📱:SH903i 🆔:KFcVEDsQ


#307 [りく☆]
車内にまたもや沈黙が訪れた。屋上での出来事を知る滝沢と祥子は、オレに気をつかってか2人の存在について触れなかった。
全てを知る滝沢、何も知らない祥子、お互い独特な沈黙をかもしだしている。

『学校まで戻りますか?』

ジィの一言で沈黙を破れた。そんなジィの言葉にみんな我に返った。

⏰:08/08/25 23:30 📱:SH903i 🆔:KFcVEDsQ


#308 [りく☆]
『いや……りくの家で止めてくれないか?』

滝沢の言葉に黙ってジィは頷き、車を走らせた。

『何でオレの家?』

『部活は行かないの…?』

オレと祥子が助手席に座る滝沢に言った。

⏰:08/08/25 23:31 📱:SH903i 🆔:KFcVEDsQ


#309 [りく☆]
滝沢はこっちを振り返る事なく流れる景色をただ見ている。

『今日行っても周りに迷惑かけるだけだし……
それにりく、お前オレにだけしか話さないつもりじゃないだろ?』

滝沢の言葉を聞き、祥子がオレをみた。そんな彼女の視線に気がつきながらも、オレは前を向いたまま頷いた。

⏰:08/08/25 23:31 📱:SH903i 🆔:KFcVEDsQ


#310 [りく☆]
そんなオレの行動をバックミラーで確認した滝沢は、それ以上何も語らなかった。

また車内が沈黙に包まれたまま、車はオレの家へと走りだす。

⏰:08/08/25 23:31 📱:SH903i 🆔:KFcVEDsQ


#311 [りく☆]
『ジィありがとな』

家の前に着くと同時に滝沢が言った。結局あれから何も話さずにオレの家まできたのだ。

『御礼を申し上げるのは私の方です。皆様本当にありがとうございます。』

車をおりたオレ達にジィは丁重にいった。

⏰:08/08/25 23:32 📱:SH903i 🆔:KFcVEDsQ


#312 [りく☆]
そんなジィを見届けたオレ達は、手を振りながら彼に微笑み、オレの家へと足を運んだ。
階段を上ろうとしたときだった。車の扉が閉まる音が聞こえたのだ。その音につられ振り向くと、階段の下にはジィの姿があった。

『どうしたの?』

そんなジィの姿をみて祥子が尋ねる。

⏰:08/08/25 23:32 📱:SH903i 🆔:KFcVEDsQ


#313 [りく☆]
『一つ訂正があります。』

『訂正?』

オレ達は同時に首を傾げ聞き返した。

『りくさん達は、今日私があなた方を呼んだと言っておりましたが……違うのです。

⏰:08/08/25 23:33 📱:SH903i 🆔:KFcVEDsQ


#314 [りく☆]
この件は坊ちゃんからのお願いでした。
みんなに会いたい……というお願いだったのです。
昔から弱みを人に…特に私には見せたがらない坊ちゃんが、初めて見せた姿でした。』

ジィは一気に吐き出すかの様に早口でオレ達に訴えた。そして俯いた顔を上げ、オレ達に目線を向ける。

⏰:08/08/25 23:34 📱:SH903i 🆔:KFcVEDsQ


#315 [りく☆]
『あんな姿を見せられたら……授業の途中と分かっていても、車を学校へと走らせてしまいました。申し訳ありません…。

ですがお願いです。
いろいろと忙しい時期ではありますが』

『いいよ言わなくて♪』

滝沢が笑いながらジィに言う。

⏰:08/08/25 23:35 📱:SH903i 🆔:KFcVEDsQ


#316 [りく☆]
『別にジィが頭下げなくてもオレ達は勝手に卓也に会いに行くよ。』

『私たちが行かないと、あいつ看護婦さんにセクハラで訴えたられちゃうからね』

オレと祥子も滝沢に続くようにジィに言った。

⏰:08/08/25 23:35 📱:SH903i 🆔:KFcVEDsQ


#317 [りく☆]
ジィはオレ達の言葉を聞き、一瞬固まった。そして重い口を開いた。



『坊ちゃんは……本当に良い友達をお持ちになった。』

初めてオレ達はジィの涙を見た。そのジィの姿は、オレ達の目に焼き付きしばらく離れなかった。

⏰:08/08/25 23:37 📱:SH903i 🆔:KFcVEDsQ


#318 [りく☆]
 


『だから……大丈夫だって。もぉいないから』

今はいないチロの存在にびびっている祥子に、オレは半ば呆れていた。
ジィとあれから別れたオレ達は、無言のまま家に入ったが、祥子の叫び声でその沈黙は破れた。

⏰:08/08/26 16:05 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#319 [りく☆]
まだチロがいると思っていた祥子は、オレの家に入った途端にチロの存在を思い出したのか、急にビビりだしたのだ。

『りく……お前犬飼っていたのか?』

『あぁ…昔少しだけな。
祥子、もぉ家にはいないからそぉ険しい顔するなよ。』

⏰:08/08/26 16:06 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#320 [りく☆]
未だにソファーに座れずにいる祥子を見ながら、オレと滝沢は言葉を交わした。

『本当にいない?』

まだ疑う祥子は滝沢に任せ、オレはキッチンに行くことにした。今日はいろいろと大変だったためか、体が異様に疲れている。そんな疲れを癒す為に、オレはひたすら冷えたお茶を飲んでいた。

⏰:08/08/26 16:07 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#321 [りく☆]
滝沢と屋上で話した事…卓也の病気の事などが、喉を潤すと共に頭に浮かんできた。

『りく!!何やってんだ、早く来いよ。』

滝沢の声に我に返ったオレは、2人のお茶も用意して彼らがまつテーブルへと向かった。

⏰:08/08/26 16:07 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#322 [りく☆]
お茶を渡し、椅子に座ると早速祥子が口を開いた。

『車の中で勇貴が言ってたことって何?』

オレは滝沢に目線をやった。彼は黙ったままオレを見ている。
お前なら話せる……そぉ滝沢に背中を押された気がした。

⏰:08/08/26 16:08 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#323 [りく☆]
 


『今日、学校の屋上で滝沢に話したんだが……単刀直入に言おう。


オレの過去の話しだ。』

何の話しか分かった祥子は、先程までそわそわしていた体をピタッと止めて、緊張した表情でオレを見た。

⏰:08/08/26 16:09 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#324 [りく☆]
そんな祥子を状態を確認したオレは、全てを彼女に話した。学校の屋上で滝沢に話した様に。




『そんな事が…』

一気に全てを知った祥子は、さすがに直ぐには把握しきれてなかった。

⏰:08/08/26 16:09 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#325 [りく☆]
しかし、オレにとっても話すことは、精神的にかなりの疲労を伴う。そのため、ゆっくり話すことなどできず一気に話してしまう。

『勇貴は知ってたの?』

『オレも今日聞いた……さっき学校の屋上でりくに聞いたって言っただろう…』

相当パニック状態になっているのか、祥子は滝沢の言葉にもあまり反応できてなかった。

⏰:08/08/26 16:10 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#326 [りく☆]
しばらく考え込んでいた祥子が、やっと少し落ち着きを取り戻したのか、ゆっくりと口を開いた。

『それが……今までりくを悩ませていた過去だったんだね。』

『あぁ……今までいろいろと心配かけてごめんな。』

祥子の顔を見ながらオレは答えた。

⏰:08/08/26 16:15 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#327 [りく☆]
『でも……これからりくはどぉするの?何か考えとかあるの?


どぉやったらりくは過去から開放されるの?』

少し身を乗り出しながら、祥子がオレに訴える。

確かに話したからといって全てが解決したわけではないのだ。

⏰:08/08/26 16:18 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#328 [りく☆]
祥子の一言で、オレは改めて今の状況を確認するはめになった。
実際、オレ自身もこれからの方針がわからないでいる。

『なぁ祥子……お前は美里の行動をどぉ思う?』


今まで固く口を閉ざしていた滝沢が祥子に問いかけた。

⏰:08/08/26 16:21 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#329 [りく☆]
『どぉ思うって……


りくを信じてない訳じゃないけど、彼女は何か知ってるんじゃないかな?
だってわざわざそんな嘘を言う訳ないでしょ…

もしかしたらりくの知らない真実があるんじゃないかなぁ』

頭を抱えながら彼女は言った。彼女もまた滝沢と同じ意見だ。

⏰:08/08/26 16:25 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#330 [りく☆]
『でも……仮にそうだとしても、オレは彼女が…優希がオレに許しを求める理由がわからない。』

2人の視線を感じながら、オレは俯き答えた。
確かに美里の嘘は全く意味がない……しかし、あの内容は嘘としか考えられなかった。

⏰:08/08/26 16:29 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#331 [りく☆]
『とりあえず、美里の件について白黒はっきりつけよう。

いいよな…りく』

俯くオレを見ながら滝沢が言う。そんな彼の訴えにオレは何も答えれずにいた。

『りく……ここで逃げたらまた元に戻っちゃうよ。
辛いだろうけど、前に進まなきゃ』

⏰:08/08/26 16:32 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#332 [りく☆]
祥子の言葉に胸を突かれたオレは、たまらずベランダへと足を運んだ。
外はすっかり暗くなり、月が顔をだしている。


『オレ……美里と話してみるよ』

ベランダの策に手を置き、外を眺めながら2人に言った。
昼間よりも少し冷たい風が、オレの頬をつたう汗に当たりよりいっそう冷たく感じる。

⏰:08/08/26 16:37 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#333 [りく☆]
『それが1番の近道かもな……』

オレの言葉に滝沢がゆっくり答えた。それからしばらく誰も口を開かなかった。
ただ各々がそれぞれの思いにふけていた。


『ジィの涙……初めて見たな。ジィも悩んでるだろ……』

⏰:08/08/26 16:40 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#334 [りく☆]
卓也の事がふと頭に浮かび、思わずそんな言葉がでた。2人とも黙って頷いている。

『卓也…大丈夫だよね』

小声で祥子がぼやいた。そんな祥子に滝沢は、大丈夫に決まってると目で訴えていた。

⏰:08/08/26 16:44 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#335 [りく☆]
『オレさぁ……部活辞めようと思うんだ。

この時期に辞めるとか迷惑と思うんだけど、こんなに無断で休む方がもっと迷惑かけると思うし。』

考え込んでいた言葉を一気にだすように、滝沢が言った。そんな彼の言葉にオレは頷いた。

⏰:08/08/26 23:36 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#336 [りく☆]
確かにこんな状態では、他の部員に迷惑だ……
さらに滝沢は言葉を続ける。

『それに、今ある問題に全力を注ぎたいし…。』

オレと祥子は反論することなく滝沢の意見に賛同した。おそらく祥子もオレと同じくジィのあの姿を思いだしたのだろう。

⏰:08/08/26 23:36 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#337 [りく☆]
ずっと元気ならばそれでぃぃ。しかし、もしもの事があったら後悔したくない。だから卓也の傍にいれるだけいよう。
みんなそう思っているだろう。だから、誰もそれ以上は何も言わなかった。

⏰:08/08/26 23:37 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#338 [りく☆]
窓の外に目をやった。
綺麗な満月がオレの部屋を照らしているのがわかる。きっと卓也もこの偉大な満月を見ているだろう。卓也はこの満月独りでを見ながら何を思っているのだろうか。彼はまだ、この満月を綺麗と思える心境なのか、それともただの月としてしか見れず違う事を思い悩んでいるのか…気になって仕方がなかった。

⏰:08/08/26 23:37 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#339 [りく☆]
そんなオレの想いなど知るよしもない満月は、ただ綺麗に光り輝いている。

オレ達はただ……この満月を見ながら卓也の無事を祈ることしかできなかった。

⏰:08/08/26 23:40 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#340 [りく☆]
次の日、部活の顧問に辞めると話して怒鳴られたのは言うまででもない。顧問はオレ達の担任でもあるため、出席状況や成績なども全て知っている。そのためか、特にオレが1番怒鳴られたきがする。

辞める理由をなかなか話さないオレ達に怒鳴り続けていた担任は、ようやく大きく開けた口をとじ、自分の椅子に腰掛けた。

⏰:08/08/26 23:40 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#341 [りく☆]
 




『横井の傍にいてやれ…』

机の上に置かれたプリントを手に取り、担任がいつもの口調で言った。突然言われた言葉に、オレ達は何も答えれずただ立っていた。

⏰:08/08/26 23:41 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#342 [りく☆]
『オレはお前達の担任であり顧問だぞ、誰と仲がいいかとか、生徒の健康状態とか一応把握しているつもりだ。
しかし、お前達の行動は決して許される訳ではない。どれだけ迷惑をかけることか……。』

そう言うと、担任は手に持っていたプリントを机に置きオレ達をみた。


『だから個人的に言う…
横井の傍に居てやれ。』

⏰:08/08/26 23:41 📱:SH903i 🆔:8upHLEKc


#343 [りく☆]
オレ達にそう言うと、担任は再びプリントを手にとり、手でオレ達に帰るように合図した。
そんな担任の仕草を見て、オレ達は彼の発言に驚きながらも、その場を去った。


『あっ…新垣。
お前は放課後また来い。いっぱいサボってくれた御礼に課題をやるから♪』

⏰:08/08/27 00:20 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#344 [りく☆]
職員室を出ようとしたオレに、付け加えるように言った。
せっかく彼の感動的な発言で清々しい気分になれていたが、一気にそんな感情は掻き消された。

…今からせっかく昼休みなのに

そぉ思いながら、一人ブルーな気持ちで滝沢達についていく。

⏰:08/08/27 00:25 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#345 [りく☆]
『しかし、まさか先生があんな事言うとはなぁ♪』

『本当♪びっくりだよね。』

教室に戻るとすぐ、滝沢と祥子がそんな会話を交わしていた。オレも会話に入りたかったが、課題が頭から抜けないため未だに沈んでいる。
そんなオレの心境を察したのか、2人とも何も言わずに、オレを見ながら笑っていた。

⏰:08/08/27 00:34 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#346 [りく☆]
『サボったつけだね。』

『分かってるよ!!ちゃんと課題してくるし。』

祥子にそう反論した後、オレは机に突っ伏していた。
そんなオレを余所に、滝沢が口を開く。

『そぉいえば、今日美里いないな。後、彼女も…』

辺りを見渡していた祥子も黙って頷いた。彼女とは、優希のことだろう。

⏰:08/08/27 00:43 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#347 [りく☆]
そんな滝沢の言葉にも会えて振り向かず、オレは机に突っ伏したままだった。
別に美里がいようがいまいが関係ない。あの事はいつか話せばいいのだから。

そんなオレの行動に対して、滝沢は何も言わずただ黙っていた。

⏰:08/08/27 00:51 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#348 [りく☆]
チャイムの音が聞こえ、2人は自分の席へと帰っていった。

…美里も優希もいないのか…

一人になると滝沢の言葉が気になってしまい、そんな想いが込み上げてくる。堪らず辺りを見渡したが、やはり2人の姿はなかった。

…オレの知らない真実

滝沢と祥子に言われたこの言葉がふと浮かんだ。

⏰:08/08/27 00:55 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#349 [りく☆]
やはり美里は、オレの知らない優希の何かを知っているのかもしれない…。

そんな事を考えているうちに、気がつけばオレは爆睡していた。

滝沢に叩き起こされ、辺りを見渡すと、みな帰る支度をしている。

『午後の授業を全寝する奴とか始めて見たし。』

⏰:08/08/27 00:58 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#350 [りく☆]
赤くなった頬を隠しながら、とりあえず笑ってごまかしていた。

『あれを見ても笑えるか?』

そう言った滝沢の指差す先を見てみると、オレの笑顔は一瞬にして固まった。

『うそだ…』

黒板に大きな文字で「新垣課題追加決定!!」と書かれていたのだ。

⏰:08/08/27 01:02 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#351 [りく☆]
『あまりにもぐっすり寝てるからだろ。担任も呆れてたよ。

まっオレ達先に行ってるから課題終わったらきな♪』

そう言い残し、滝沢と祥子は先に病院へと向かったのだった。

オレは一人残されたまま、黒板の文字をただ眺めていた。

⏰:08/08/27 01:05 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#352 [りく☆]
 



『やっと終わったぁ♪』

課題をやり始めて1時間半、ようやく積んで置いてあった課題を終わらした。書いた内容があっているかは定かではない。

しかし早く卓也に会いたいオレは適当に書いて終らせたのだ。

⏰:08/08/27 01:08 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#353 [りく☆]
『何が終わっただ!!

全然違うじゃねぇか!!』

オレの解答を一通りみた担任がオレに怒鳴った。まぁ当然の結果ではあるが…
担任が解答をチェックしている間に、帰りの支度を済ませていたので、怒鳴られながらも教室をでようとした………が、担任の強烈な視線を感じ、渋々振り返った。

⏰:08/08/27 01:12 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#354 [りく☆]
『頼みます!!

今日だけは帰らせて…』

手を合わせ、オレは微笑みながらお願いした。そんな半ばふざけたオレを見ていた担任は、意外にも真面目な表情をしていた。

…ガチで怒ったかな?

教室に嫌な沈黙が続く。

⏰:08/08/27 01:15 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#355 [りく☆]
『横井は…すぐ帰ってこれるよな?

あいつの課題もちゃんと用意してあるからよ♪』

『は…はぃ。
でも課題は嫌な退院祝いですよ♪』

担任の言葉に笑顔で返した。彼の言葉や口調から、どれだけ卓也を心配しているかがすぐにわかる。
オレはただ笑顔でいることしか出来なかった。今のオレには信じる事しかできないのだから…

⏰:08/08/27 01:19 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#356 [りく☆]
今日の更新はここまでにします

感想・指摘などありましたら、書き込んでもらえるとすごい嬉しいです

感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2051/

⏰:08/08/27 01:21 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#357 [スマイル]
担任の先生は理解があって良いですね

美里と優希が気になります


改行がもう少しあると読みやすいと思えます
頑張ってください

⏰:08/08/27 06:25 📱:N905i 🆔:KCbBbKfk


#358 [スマイル]
↑すみません、書く場所を間違えましたm(__)m

⏰:08/08/27 06:30 📱:N905i 🆔:KCbBbKfk


#359 [りく☆]
スマイルさん

全然気にしないで下さい返事は感想板に書かしてもらいました

⏰:08/08/27 23:34 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#360 [りく☆]
担任と別れた後、オレは慌てて学校をでた。早くしないと面会時間が終わってしまう。
そんな思いがオレの足を急かさせた。

『お疲れ様です。
どうぞ、お乗り下さい。』

『ジィ…ありがとう♪』

門をでると、目の前にジィが車を止め待っててくれた。相変わらず笑顔で迎えてくれる。

⏰:08/08/27 23:41 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#361 [りく☆]
オレはジィの車へとすぐに乗り、病院へと向かってもらった。

『りくさんもいろいろと大変な様で…。勇貴さんが言ってましたよ♪』

そう言いながらジィは笑っていた。おそらくオレが学校に残された原因を滝沢から聞いたのだろう。

⏰:08/08/27 23:41 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#362 [りく☆]
『授業中の居眠りは控えないといけませんよ♪』

『ジ……ジィ、余り学生を茶化すなよ』

『今「ジジイ」と言いましたか?』

『言ってないって…

だから茶化すなって
……ジィもなかなかのSだなぁ』

⏰:08/08/27 23:42 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#363 [りく☆]
笑いながらジィとそんな会話をしていた。
ふとジィの顔を見ると、少し考え込んだ顔をしている。

『ジィ、どぉした?』

…もしかして卓也が

そんな考えが込み上げてきた。考え込んでいるオレを、ミラーごしに見ながらジィが話しかけてきた。

⏰:08/08/27 23:43 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#364 [りく☆]
 







『なかなかのエスとは、どういう意味で?』



『あ……Sのこと?』

⏰:08/08/27 23:44 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#365 [りく☆]
ジィが高齢だってことをすっかり忘れていた。そして英語には滅法弱いことも…。
真顔で尋ねてきたジィに、思わず爆笑してしまった。確かにジィがSMの意味などわかるはずがない。
そんな可笑しさと、卓也への不安が無くなった事でしばらく笑いが止まらなかった。

⏰:08/08/27 23:44 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#366 [りく☆]
『何かおかしな事でも言いましたか?』

少し恥ずかしげにジィが再び尋ねてくる。

『いやいや、何でもないよ♪
ジィは最高だねって言っただけだって。』

『最近の若者の言葉は難しいですね。』

半ば嬉しかったのか、ジィは気分をよくしていた。

⏰:08/08/27 23:45 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#367 [りく☆]
そんなたわいもない話をしているうちに、気がつけば病院に着いていた。

『ジィありがとう♪』

そう言い残し、オレは車を後にした。そして、卓也のいる病室へと向かう。

卓也の病室は、最上階の6階にあるため、オレはエレベーターを待っていた。

⏰:08/08/27 23:45 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#368 [りく☆]
1階のフロアには、診察や会計をまつ患者たちでいっぱいだった。
そんな人達を見渡していると、見覚えのある顔が視界に入った
間違いない……美里だ。一人でソファーに座っている。

そんな彼女を見ていたら、ふと目が合ってしまった。

⏰:08/08/27 23:46 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#369 [りく☆]
あっちもオレに気がついたのか、驚いた顔でこっちを見ている。
堪らずオレは、目線をそらした。エレベーターはまだ3階で止まっているため、ボタンを連打して押す。

『そんなに押したってエレベーターはこないよ。』

振り返ると、そこには美里が立っていた。

⏰:08/08/27 23:47 📱:SH903i 🆔:FGOSOYT6


#370 [りく☆]
少し不機嫌そうな顔で彼女をみた。
何か企んでいるかは定かではないが、微笑みながらオレを見ている。

『何か用かよ?』

『そんな冷たく言わないでよ。それに、ずっとこっちを見てたのはりくの方じゃん。』

⏰:08/08/28 00:03 📱:SH903i 🆔:GTQiGb2.


#371 [あやか]
更新頑張ってください
前からまってます><

⏰:09/01/01 22:49 📱:SH903iTV 🆔:.u2pK082


#372 [あやか]
かけるなら
がんばってください!

⏰:09/07/03 23:54 📱:SH903iTV 🆔:aE6c82/Y


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194