.。改]恋愛成就の洞窟で。.
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#138 [桔妁]
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通じていないようで
通じている
そんなふたりの
冬の始まりは
なんとなく
暖かかった。―
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:07/12/25 00:39 :SH903i :ooso8LXg
#139 [桔妁]
―第4章―
―新しい心の名前
さようなら古い心――
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:07/12/25 00:41 :SH903i :ooso8LXg
#140 [桔妁]
「お疲れ様、今日はあがりでいいよ。」
この店の主人の言葉は決まって定刻に。
「有り難うございます!」
私は、いつもとはきっと違う明るい声で言う。
だって今日はデートなんだから!
「…て、あれれ…天弥?」
:07/12/25 01:40 :SH903i :ooso8LXg
#141 [桔妁]
岩影に、天弥が居た。
「趣味悪いなぁ-。デートののぞき見?」
「………行くのか、本当に?」
私の厭味を無視し、天弥は聞いてきた。なんか、この顔は母性本能をくすぐるというか…。
でも今日は外せない!!早川先輩似の人とのデートは!
:07/12/25 01:43 :SH903i :ooso8LXg
#142 [桔妁]
「行くよ?…ていうか…天弥は、ど-したのよ?こんな時間に…」
「…仕事。」
そっけなく答える天弥に多少の苛々を覚える。
「ああ、ふ-ん。……あ、あの人だ!…じゃあ行く…」
足を一歩進めようとすると、不意に天弥が着物の裾を掴んだ。
「…やめとけ。」
そう私には聞こえた。…だが振り払って歩いていった。
:07/12/25 01:48 :SH903i :ooso8LXg
#143 [桔妁]
「本当にいらしたのですね!」
「俺が契りを破るとでも思ったか。…では、行くか。乗れ。」
前方に、馬――…。
しかも白馬!!!
王子様ァ!!!!
「チッ………」
二人が乗り、そして走りだす馬を追う少年が居た事は、誰も知らない。
:07/12/25 01:54 :SH903i :ooso8LXg
#144 [桔妁]
「そらや-……あれ、居ないんか?」
同時刻。頼仲とお雪が家にやってきたが、二人は居ない。
「折角一緒に呑もうとしたのにのう…。」
「何処へ行かれたのでしょう?」
頼仲は、持ってきていた酒を少し呑み、言った。
「まぁ…仕事でもやっとるんだろうねぇ……」
:07/12/25 08:38 :SH903i :ooso8LXg
#145 [桔妁]
「…ここ、ですか?」
繭がついたのは、町はずれの小屋の中だ。
中には高級そうな着物や、金銀財宝が置いてある。
「あぁ、今の宿泊場所だ。さぁ、座れ。」
「あ、有り難うございます…」
微笑んでくれると、やはりカッコイイ。
:07/12/25 08:42 :SH903i :ooso8LXg
#146 [桔妁]
「茶屋の娘…名は何と?」
出された飲み物は、お酒のようだった。まだ未成年だけど…早川先輩が出してくれたのだから…と、ちびちび飲む。
「私は繭と申します……あの…貴方は…」
「俺か?ナギだ。…まぁ、流れ者だから……………て…………るん……」
あ、れ……?
繭の意識は遠退いていった。いつの間にか、ナギさんの声も聞こえない。お酒の飲み過ぎ、にしては少な過ぎる量だし……
そんなことを考えている間に、完全に意識がなくなった。
:07/12/25 12:55 :SH903i :ooso8LXg
#147 [桔妁]
:07/12/25 21:01 :SH903i :ooso8LXg
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