.。改]恋愛成就の洞窟で。.
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#38 [ぱる.。+]
「…あ、これ……」
本当に、この人は和服を買ってきた、ようだ。
着れるか?と聞いてくる彼に私は、
着れないっていったら着替えさせちゃうのかよ、
とか、少し余裕をこきながら、着れますと答えた。
すると、彼は外へと出ていってくれた。
気を利かせてくれたのだろう。
:07/10/23 23:22 :SH903i :i/kZHN5c
#39 [ぱる.。+]
突然ながらお知らせ。
この度、ハンネを変えます。
ぱる.。+ → 桔妁(きなこ)
理由は、新しくはじめたHP
でのハンネに合わせようと
思う、という勝手事ですが、
どうか
これからもお願いします。
:07/10/23 23:27 :SH903i :i/kZHN5c
#40 [桔妁]
私は今寝転がっていた、一段高いところに座り、和服を着替えた。
座って、地に触れる足の鼓動が痛い。
(そういえば、こんなん買ってもらって、しかも初対面で……悪い、よね…?)
しっかり着替えてからそれを思う私は馬鹿だと思うが。
「着替えたか?」
しばらくすると、彼が入って来た。…そういえば、彼、彼と呼んでいて名前も知らない。
:07/10/23 23:32 :SH903i :i/kZHN5c
#41 [桔妁]
「あの、こんな和服貰っちゃって…しかも、名前知らない人に……」
「…あ、これは貰い物だからいいよ。……名前、言ってなかったっけ?」
買ってくるっていったの誰だよ!!貰い物かよ!!
それにっ!
「名前は、まだ聞いてませんし、ちなみに私も言ってません、よ?」
:07/10/23 23:36 :SH903i :i/kZHN5c
#42 [桔妁]
「そうだったか、」
首を傾げて言う彼は少し可愛さがある。目は怖いが。
「俺、は…天弥(ソラヤ)って言う。」
変わった名前、だけど聞いたことのあるような名前。
「天弥さん、…私は、時枝 繭です。」
普通に自己紹介なのに、こんな情景は新鮮ですこし照れる。
:07/10/23 23:43 :SH903i :i/kZHN5c
#43 [桔妁]
天弥は繭を見て驚いている。
「時枝、繭――…苗字、あるのか?」
「は?」
私は首を傾げるしかなかった。
そして、唐突な質問を続ける天弥。
:07/10/24 11:56 :SH902iS :vEfPNceo
#44 [桔妁]
「…―今、何年何月何日?」
「え、平成1X年の8月12日、ですが。」
すると天弥は嬉しそうな、また悲しそうな顔をして言った。
「…落ち着いて、聞いて。……此処は過去だよ。」
私は、こいつが何をいったのか、意味こそ分かるが馬鹿にした。
:07/10/24 12:02 :SH902iS :vEfPNceo
#45 [桔妁]
「…はい?」
「そりゃ、信じらんないかもしんないけどな……。」
ドッキリだろうか、それにしても真剣な天弥……
「天弥……」
ふと思った。いや、思い出した。
:07/10/24 12:14 :SH902iS :vEfPNceo
#46 [桔妁]
ミゾウラ ソラヤ
溝浦 天弥。
彼の事を全く知らないといえば嘘になる。
繭は、中三という事もあり、卒業研究に取り組んでいる。
テーマは[神隠し]
そして資料を漁る中、出て来た一人の名前…天弥。
:07/10/25 21:30 :SH903i :5/L4oiLw
#47 [桔妁]
彼は三年前の夏、当時十二歳の時に、田舎に遊びに行ったきり帰らず、
しかも、当時の事件を目撃した彼の祖母は、天弥は目の前で消えたと言うのだ。
祖母は、今はこの世に居ないが、あの頃は少し頭にきていたみたいで、"目の前で消えた説"は消滅したのだが。
その後、一時期は300人体制で捜すも見つからず、今では風化しつつあるのか…
:07/10/30 07:52 :SH903i :ruBS5tUk
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