.。改]恋愛成就の洞窟で。.
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#121 [桔妁]
 
と、そこに。

「そらやー!ばっちゃんから饅頭くすねてきたから食おう!!」

「…おぉ頼仲!いいところにやってきたじゃんか!!」

「は?」

――――

――


「わかった。つまり、おまいは繭に簪をあげたいというわけ。」

「そう!よろしくな!」

⏰:07/12/24 20:01 📱:SH903i 🆔:8vB3PghU


#122 [桔妁]
 
仕事の都合上、さらに繭を何日も家に一人にするのは危険と考えたので、頼仲にお使いを頼むことにした。

「三日で帰るけ!」

「まじかよ。」

余りに早いなと思いながら、天弥は頼仲に手を振った。


「さァ、今日から日にちをきちんと数えなくちゃな…。」

――――

⏰:07/12/24 20:04 📱:SH903i 🆔:8vB3PghU


#123 [桔妁]
 
三日後…。今日は十二月二日だ。

「……」

盛り上がった土の上で手を合わせる。

これは、仕事の"後片付け"だ。

と、草の外から人の影があった。

「誰ですかァ!!!」

裏返った声で、明らかにビビっていた。女か?

「怪しいモンじゃね-よ。」

そう言うと、返ってきたのは繭の声。

⏰:07/12/24 20:10 📱:SH903i 🆔:8vB3PghU


#124 [桔妁]
 
「天、弥?」

まさか、こんな夜に迎えに来るなんて思わないから、動揺して、

さっき頼仲からもらった簪を胸元から落とすところだった。

しかも、この仕事が繭にばれるのは嫌だ。

さらに慌てた俺だった。


そんな俺の事を知りもしない繭だから。

「迎えにきたんだ」

なんて言われたら恥ずかしい。

⏰:07/12/24 20:14 📱:SH903i 🆔:8vB3PghU


#125 [桔妁]
 
しかし、最近よくない噂の侍が居るようで、繭がよく無事だったと安心した。

だから叱ってやったのに。

天弥のほうが小さいから説得力が無いといわれた。


と、頼仲が女と家に来ていたようで。

あれほど言うなと言ったのに、繭に"お届け物"のことを喋ったようだ。

⏰:07/12/24 20:17 📱:SH903i 🆔:8vB3PghU


#126 [桔妁]
 
しつこく聞いてくる繭。

まぁ、あとで分かるんだから…って言ったらお見通しか。


冷たい木枯らしが、吹いていた。


.

⏰:07/12/24 20:19 📱:SH903i 🆔:8vB3PghU


#127 [桔妁]
 
その日の、夜の事だった。

「…何コレ?」

繭は俺に茶色い球体を渡してきた。

…イヤ、多分"アレ"ではないと思うが……

「コレなに?…やだなぁ!過去きて三年しか経ってないのに忘れちゃったの!?チョコボールだよ!!」

「は?……あ、あぁ!!」

⏰:07/12/24 23:00 📱:SH903i 🆔:8vB3PghU


#128 [桔妁]
 
ようやく、わかった。

チョコボールといえば…あのキョロちゃんの、あれか。

銀のエンジェル、三つ集めたのに…過去来てパァだったんだ、そういえば。

「で、これがなんだっていうんだ?」

⏰:07/12/25 00:00 📱:SH903i 🆔:ooso8LXg


#129 [桔妁]
 
「ん-…。勿体ないから、一人で食べようかと思ったんだけどね……。あげる、よ。」

繭がチョコボールを差し出す。

「?」

タダでくれるなんて、なんか繭には有り得ないと思い、不思議に思っていた。

「ほ、ほら、クリスマスだと思って!!今、もう少しで雪降りそうじゃん!ね?」

けど、何故か今日の繭は素直に受け取れたから、俺も素直に受け取った。

⏰:07/12/25 00:06 📱:SH903i 🆔:ooso8LXg


#130 [桔妁]
 
「…あ、ありがと……」

チョコボールって、食べるのにこんなに緊張しただろうか…。

俺はゆっくり口に運んだ。

「……あ!!」

「!!?ななな何だよ!!」

食べようと思ったら、繭が大声あげるもんだから口ん中に落っことしてしまった!!

⏰:07/12/25 00:08 📱:SH903i 🆔:ooso8LXg


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