.。改]恋愛成就の洞窟で。.
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#52 [桔妁]
「まぁ、まぁ。それよりさ、なんで急に俺の話を信じてるの。」

「……新聞で見たからです-。神隠し少年だって、騒がれてましたよ-っ。」

自分より大人な対応(?)に、繭は若干負け惜しむような言い方で言った。

「嘘。すっげ-じゃん俺。テレビに名前出ちゃったのかよ。」

そっちかよ。現世に残した家族の心配くらいしなさいよ…。」

⏰:07/12/14 19:35 📱:SH903i 🆔:mTWrr0Hk


#53 [桔妁]
 
(てゆーか、テレビじゃなくて新聞だしなぁ。あ、テレビでもやってたかな?)

「そういう繭も、自分の心配をしろよな-。」

ため息混じりに天弥が言えば。

「あぁ、そうだよね!?…どうやって帰ればいいの!?」

急に青ざめる繭であった。

⏰:07/12/14 19:40 📱:SH903i 🆔:mTWrr0Hk


#54 [桔妁]
 

 しばらくしないうちに、空は闇に喰われかけていた。

部屋には蝋燭の明かりだけ。外ではひぐらしが鳴いている。

目の前にはくさいイノシシ鍋。ほうけている私に天弥はどうした?と聞いてきたけど、首を横に振った。


(ああ、昨日の夜とおんなじなのに……。)

なのに時空が、違うのだ。

⏰:07/12/14 19:46 📱:SH903i 🆔:mTWrr0Hk


#55 [桔妁]
 
(早川先輩のために来たのに、帰れないんだ、もう。

嗚呼、大人びた15歳の天弥とも壁を感じるし、会えない早川先輩にも大きな壁……

こんな大きな試練のある恋をした人は居ないよね。私だけだよ……)


―嗚呼、私はどうなるの…?―

⏰:07/12/14 19:49 📱:SH903i 🆔:mTWrr0Hk


#56 [桔妁]
 

―第2章―

 ―楽しむ過去LIFE?―



.

⏰:07/12/14 19:55 📱:SH903i 🆔:mTWrr0Hk


#57 [桔妁]
 
気付けば、朝だった。


――目を開けたら、お母さんが目の前に居た。

ああ、あれは意識がなかったときの、私の夢だったんだ―――…。


「……なんてワケないんだよね…。これは現実なんだよ…。」

今この太陽の明るさ具合は、ちょうど昨日崖から落ちたのと同じくらいだった。

⏰:07/12/15 07:42 📱:SH903i 🆔:u/O9biFY


#58 [∴ナ‐
頑張ってください

⏰:07/12/15 13:38 📱:W43H 🆔:JTZsX2Nw


#59 [桔妁]

>>58闇さん
ありがとう
がんばります

⏰:07/12/15 17:32 📱:SH903i 🆔:u/O9biFY


#60 [桔妁]
 
「…………。いない…?」


ふと、繭は周りを見渡した。天弥が居ない。

「天弥さ-ん…。」

こんな未開の地に一人なのだ。例え知らない人だろうと、同類が居る事は心の支え。いなくなると心配である。

「…うう-………」

そんな唸り声を上げたときだった。

⏰:07/12/15 18:00 📱:SH903i 🆔:u/O9biFY


#61 [桔妁]
 
「そらや-っ!今日こそ団子屋小町の小夜ちゃんを……あれ?おまいさん、誰じゃ?」

(あなたが、だれです?)

玄関口から現れたのは、薄汚れた少年だった。

と、同時に裏口から声がした。

「「俺なら此処だ-!!!!!」」

「あ、天弥さんの声。」

⏰:07/12/15 18:15 📱:SH903i 🆔:u/O9biFY


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