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#701 [Mr.RabbIts!]
 

孝志のクシャミによって、緊張の糸がほぐれた生徒たちがザワザワし出したのを、教頭が慌てて制す。
 
「静かにしなさい!式中ですよ」
 
その声で少し落ち着きを取り戻す生徒たち。
それから式は予定通りに終わり、生徒たちは各自の教室に入るように指示された。
 

⏰:08/08/29 13:11 📱:P704i 🆔:.I2aIV46


#702 [Mr.RabbIts!]
 

ワラワラと体育館から引き上げて行く生徒たちを眺めながら、長時間座っていたパイプ椅子から立ち上がる。
 
…俺は確か、3組だっけか。
 
「晴樹ー!」
 
パッと声のした方を見ると、孝志が満面の笑みでこちらに小走りでやって来た。
 
「なーに、寝ぼけた顔してんだよっ」
 
あんな長時間話聞かされたら、こうなるのがフツーだろ。
 

⏰:08/08/29 13:21 📱:P704i 🆔:.I2aIV46


#703 [Mr.RabbIts!]
 

「…誰かさんのクシャミのおかげで、居眠りし損ねたからなんじゃない?」
 
そう嫌味を込めて言ってみたが、孝志はまた照れ笑いを浮かべる。
 
「ハハハー。入学式から目立っちゃったぜ!」
 
孝志はそう言って俺の前にブイサインをつくる。
 
「…お前、実はバカだろ」
 
「バレた?…って、バカじゃねーし!!」
 
孝志のノリ突っ込みで一通り笑った後、周りを見渡すともうほとんど体育館には残っていないことに気付いた。
 

⏰:08/08/29 13:26 📱:P704i 🆔:.I2aIV46


#704 [Mr.RabbIts!]
 

「そーいえば、晴樹って何組?」
 
「俺は3組ー」
 
「まじで?俺も3組ー!!じゃあ早く教室行こーぜ」
 
孝志の言葉に頷きながら、同じクラスだった事が嬉しくて教室に着くまで、孝志としょうもない事で笑い合った。
 

⏰:08/08/29 13:31 📱:P704i 🆔:.I2aIV46


#705 [Mr.RabbIts!]
 

晴樹たち3組の教室は三階建て校舎の最上階の東階段を上がって3つ目の教室。と、案内図には書いてある。
 
「……教室、どこだぁーー!!」
 
孝志が横で叫ぶのも無理はない。
体育館を出てから真っ直ぐ東階段に向かい、3階まで上がってきたのだが辿り着いた場所はどう見ても教室ではない。
 

⏰:08/08/29 13:45 📱:P704i 🆔:.I2aIV46


#706 [Mr.RabbIts!]
 

「ヤバイって!もう教室に担任とか、入ってる時間じゃんか!!」
 
二人して慌てていると、晴樹の後ろにあった部屋の扉が勢いよく開いた。
 
―バァン!!
 
…ガツンッ!!!
 
その扉のすぐそばに居た晴樹は開いた扉にはね除けられ、頭と背中を強打した。
 

⏰:08/08/31 21:42 📱:P704i 🆔:jR198klg


#707 [Mr.RabbIts!]
 

「うるさいなぁ!ギャーギャーギャアギャア…って、ん?」
 
扉を開けた本人は白衣を纏い、度の高そうな眼鏡をかけたボサボサ頭の男だった。
扉を開けて孝志を見るなり説教を始めたが、孝志の視線が自分に向けられていないことを不思議に思い、その視線を辿ると扉のすぐそばで、うずくまって頭を押さえている晴樹が居た。
 

⏰:08/08/31 21:47 📱:P704i 🆔:jR198klg


#708 [Mr.RabbIts!]
 

白衣を纏った男は、固まったままの孝志とうずくまったままの晴樹を交互に見て呟いた。
 
「………なんだ?お前たち、ダルマさんが転んだでもやってたのか?」
 
「っんなワケねーだろ!!」
 
白衣の男の寝ぼけた発言に、晴樹は背中の痛みも忘れて勢いよく立ち上がる。
しかしまた背中の痛みが押し寄せてきて、その場に跪く。
 

⏰:08/08/31 21:54 📱:P704i 🆔:jR198klg


#709 [Mr.RabbIts!]
 

「……い…いってぇ…!」
 
「おい、大丈夫か?」
 
男は纏った白衣をなびかせ晴樹に近寄り、晴樹の前にしゃがみ込んだ。
 
「だいじょーぶか、って…そもそもはテメーのせいで…っっ!!」
 
声を張り上げると背中に響き、思わず顔をしかめる。
 

⏰:08/08/31 21:57 📱:P704i 🆔:jR198klg


#710 [Mr.RabbIts!]
 

「…大丈夫じゃなさそうだな…」
 
そう呟くと白衣を纏った男は晴樹の肩と足に手を回した。
 
「なにすん…っ」
「黙ってろ」
 
男は晴樹の抵抗をもろともせず、軽々と晴樹の体を持ち上げると呆然とする孝志を置いて、どこかへスタスタ歩き始めた。
 
「ちょ、俺も行くし!!」
 
孝志は焦って二人を走って追いかけた。
 

⏰:08/08/31 22:05 📱:P704i 🆔:jR198klg


#711 [舞]
気になります頑張ってください

⏰:08/09/02 18:43 📱:F703i 🆔:FK3tZWfE


#712 [我輩は匿名である]
応援していますから頑張ってくださいね

⏰:08/09/04 21:47 📱:F703i 🆔:ld826ZgI


#713 [Mr.RabbIts!]
 

〒舞さん▽
 
ありがとうございます
 
なかなか更新できなくて
すいません(´;ω;`)
 

⏰:08/09/04 22:47 📱:P704i 🆔:VUTax/1c


#714 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
わあっ( ^ω^ )
心強いです
ありがとうございますっ
 
がんばりますね
 

⏰:08/09/04 22:50 📱:P704i 🆔:VUTax/1c


#715 [我輩は匿名である]
主さんのペースでいいですよ

⏰:08/09/07 19:12 📱:F703i 🆔:wPcp7NNs


#716 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
ありがとうございます
 
亀更新すいません
今日は更新できると
おもいます(´`)
 

⏰:08/09/11 13:53 📱:P704i 🆔:tpiss7F2


#717 [Mr.RabbIts!]
 

―――
 
「…よし」
 
理科室に籠っていた白衣を纏った男は、一人満足気な声をもらした。
 
男の名前は藤堂 朱鳥(とうどう あすか)。
この中学の理科担当教師である。
 
藤堂は不思議な色の液体が入った試験管を見つめて、整った顔を怪しく微笑ませた。
 

⏰:08/09/11 21:26 📱:P704i 🆔:tpiss7F2


#718 [Mr.RabbIts!]
 

藤堂は今日は入学式が体育館で行われているというのに、朝からずっとこの理科室に一人籠っている。
そしてやっと授業で使いたかった実験の下準備が整ったという所だった。
 
「よし、これは明日の三年生の授業に使えるな」
 
一人そう呟くように言うと、各教室に備え付けてある時計を見上げた。
 

⏰:08/09/11 21:30 📱:P704i 🆔:tpiss7F2


#719 [Mr.RabbIts!]
 

「…あ、式終わっちまったな…。ま、いいか。どうせ出ても出なくても一緒だし」
 
藤堂は授業を受け持つこと以外は入学生とは関わりを持たない。
担任に選ばれたわけでもないし
 
一人そう考えて、今までの下準備で固くなっていた体をおもいきり伸ばし、解放した。
 

⏰:08/09/11 21:34 📱:P704i 🆔:tpiss7F2


#720 [Mr.RabbIts!]
 

「んー…」
 
長身を伸ばしていると、ふと窓に目がとまった。
実験中だったので窓を閉め切っていたことを思い出し、窓までゆっくりと歩を進める。
 
窓を開けると春特有のあたたかい日差しの中の涼しい風が教室を吹き抜けた。
 
…気持ちい。
しばらくの間外を眺め、黄昏ることにした。
 

⏰:08/09/13 13:54 📱:P704i 🆔:31kBC2nw


#721 [Mr.RabbIts!]
 

窓際の椅子に座ってうとうとと眠りに落ちようとしていた藤堂の耳に、廊下から騒がしい声が飛び込んできた。
 
「っんだよ。うっせー…」
 
パッと再び時計を見ると、もうホームルームが始まっている時間になっていた。
 
「なにやってんだよ…。」
 
そう呟きながら、生徒だったら面倒くさいが引っ掴んで教室に届けなくては。
 

⏰:08/09/13 15:50 📱:P704i 🆔:31kBC2nw


#722 [Mr.RabbIts!]
 

藤堂はそんなことを考えながら、不機嫌に扉を威嚇の意も込めて思い切り開けた。
 
―バァン!!
 
…ガツンッ!!!
 
ん…?何か変な音が聞こえたような…。ま、気のせいか。
 
そんなことを考えながら、俺は騒がしかった原因であろう少年を怒鳴りつけた。 

⏰:08/09/13 15:56 📱:P704i 🆔:31kBC2nw


#723 [Mr.RabbIts!]
 

「うるさいなぁ!ギャーギャーギャアギャア…って、ん?」
 
俺はそこで言葉を切った。
俺が結構な剣幕で怒鳴っているにも関わらず、なぜか怒鳴られている少年はジッと開けられた扉のあたりを見ている。
 
不思議に思い、彼の視線を辿っていくと…頭を押さえて蹲っている少年がいた。
 

⏰:08/09/13 16:01 📱:P704i 🆔:31kBC2nw


#724 [Mr.RabbIts!]
 

藤堂は二人の少年を交互に見て考えた。
 
…なにやってんだ?コイツら。
まあ、少なくとも蹲ってるヤツはこの開けた扉に跳ね飛ばされでもしたんだろうけど…。
 
そこで今度は固まったままの少年に目を向ける。
 
…コイツなんで固まったままなんだよ。微動だにしねえ。
あっ!待てよ…。
一人が扉に近づいてて、もう一人が固まったままって、ことは…
 

⏰:08/09/14 09:31 📱:P704i 🆔:9uWkPZMM


#725 [Mr.RabbIts!]
 

 
「………なんだ?お前たち、ダルマさんが転んだでもやってたのか?」
 
ったく、ホームルームも始まってるってのに。最近の中坊は…
 
「っんなワケねーだろ!!」
 
そう叫んで蹲っていた少年が勢いよく立ち上がった。
が、今度は背中を押さえて跪いてしまった。
 

⏰:08/09/14 09:34 📱:P704i 🆔:9uWkPZMM


#726 [Mr.RabbIts!]
 

「……い…いってぇ…!」
 
跪いたまま少年は苦痛に顔を歪めていた。
 
「おい、大丈夫か?」
 
藤堂は急いでその少年の前にしゃがみ込み、様子を窺った。
 
「だいじょーぶか、って…そもそもはテメーのせいで…っっ!!」
 
あーあ…怪我してんなら、大人しくしてりゃいいのに。
ほら、言わんこっちゃない。
少年は再び背中を押さえ、痛みに耐え始めた。
 

⏰:08/09/21 14:51 📱:P704i 🆔:rwmDRVv2


#727 [Mr.RabbIts!]
 

俺は一つため息を吐いた。
面倒くさい事に巻き込まれちまったなぁ、オイ。
そんなことを考えながら、少年を横目で見ながら呟いた。
 
「…大丈夫じゃなさそうだな…」
 
まぁ面倒くさいとはいえ、このまま放っておくわけにもいかず、藤堂は少年を抱え上げた。
 
「なにすん…っ」
「黙ってろ」
 
抵抗をみせる少年を黙らせて、ホームルーム中の静まりかえった廊下を藤堂は歩いていった。
 

⏰:08/09/21 15:00 📱:P704i 🆔:rwmDRVv2


#728 [我輩は匿名である]
わぁっ書かれてるうれしい頑張って、完結してくださいね

⏰:08/09/21 16:01 📱:F703i 🆔:FDXXR/C6


#729 [我輩は匿名である]
失礼します

>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:08/09/21 19:52 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#730 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
やっと更新できました
ありがとうございます 
また更新できると
おもいまーすっ(´3`)
 

⏰:08/09/23 12:27 📱:P704i 🆔:XsPlb1Ps


#731 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
アンカー
ありがとうございます
 
また更新しますね
 

⏰:08/09/23 12:30 📱:P704i 🆔:XsPlb1Ps


#732 [Mr.RabbIts!]
 

一階まで下りた三人が着いたのは保健室だった。
 
―ガララ…ッ
 
「田辺くーん」
 
藤堂が呼ぶタベくんとやらはどうやら不在らしく、保健室には誰も居なかった。 
「ちっ。まーたどっかフラフラしてんなアイツ」
 
教師とは思えない言葉遣いで文句を言った後、抱えていた晴樹を近くの椅子に座らせた。
 

⏰:08/09/23 20:25 📱:P704i 🆔:XsPlb1Ps


#733 [Mr.RabbIts!]
 

すぐそばの椅子に自分も座ると、晴樹の顔を覗き込む。
 
「どこが痛む?」
 
「…は…?」
 
初めの印象とはうってかわって優しい藤堂の態度に、晴樹は戸惑った声を上げた。
 
「保険医が居ねーんだ。めんどくせーけど俺が手当てしてやるから、さっさと痛む所があるか答えろ」
 

⏰:08/09/23 20:35 📱:P704i 🆔:XsPlb1Ps


#734 [Mr.RabbIts!]
 

前言撤回。
藤堂のやる気がない上に、なぜかかなりの上から目線の物言いに晴樹はムッとした。
 
「…おい、訊いてんだけど」
 
「…痛むトコなんてねーよ。オマエが勝手に連れてきた…」
 
バシッ
 
「いってぇ!?」
 
憎まれ口をきく晴樹の背中を藤堂は容赦なく叩いた。
 

⏰:08/09/23 20:41 📱:P704i 🆔:XsPlb1Ps


#735 [Mr.RabbIts!]
 

「しょーもねぇ事言ってねーで、さっさと背中みせろ」
 
「〜〜〜っ!」
 
痛みで目にうっすら涙をためて睨み付てくる晴樹の表情に、目を見開く藤堂。
 
なんだ、コイツ…
ほんとうに男かよ。
 
藤堂は少し高鳴った鼓動に戸惑いながら、晴樹に背中をみせるように促す。
 

⏰:08/09/23 20:49 📱:P704i 🆔:XsPlb1Ps


#736 [Mr.RabbIts!]
 

そんな藤堂に渋々といった感じだが、晴樹は背中を向けて服をめくった。
 
晴樹が服をめくった瞬間、藤堂の鼻をあまい匂いがかすめた。
晴樹の体臭だろうか、藤堂は思わず頭を抱える。
 
…おいおい、コイツどこまで…
 
「……おい?」
 
一向にさらした背中みてくれない藤堂に、晴樹から不満そうな声が届く。
藤堂はハッとして「あぁ」とかテキトウに返すと、晴樹の背中に直に触れた。
 

⏰:08/09/25 23:50 📱:P704i 🆔:aG7.vU.c


#737 [Mr.RabbIts!]
 

「……っ!」
 
晴樹は藤堂のヒヤリとした手のひらの感覚に、ぶるりと震えた。
 
「痛むか?」
 
その様子を見て心配そうに藤堂が晴樹を覗き込む。
 
「だ、いじょーぶだし。」
 
なんだか急に恥ずかしくなって、ぷいっと藤堂から目を反らして言うと藤堂に椅子を反転させられた。
 

⏰:08/09/25 23:54 📱:P704i 🆔:aG7.vU.c


#738 [Mr.RabbIts!]
 

「っうあ?!」
 
クルクル回るようにできている丸椅子は、ギシッと大袈裟に音を立てて藤堂と晴樹が向き合うカタチにさせた。
 
「なっ、なんだ…っ」
 
「大丈夫じゃねーよ。ずっと…」
 
藤堂はそこで言葉を切ると、晴樹に向かって手をのばした。
顔に向かってのびてくる藤堂の手に戸惑い、晴樹はギュッと目を瞑った。
 

⏰:08/09/25 23:59 📱:P704i 🆔:aG7.vU.c


#739 [Mr.RabbIts!]
 

「ずっと、ココに皺寄ってんぞ」
 
その藤堂の言葉に瞑っていた目を開くと、藤堂の指が晴樹の眉間をツンツンとつついていた。
 
晴樹がなにか言おうと口を開いた時、保健室の扉が勢いよく開いた。
 
―ガラララッ
 
「はぁー。入学式ってなんであんなに疲れるんだろ……って、ん?」
 
今入ってきた男は、晴樹と藤堂を交互に見比べて固まっている。
 

⏰:08/09/26 00:05 📱:P704i 🆔:HUfH7UfI


#740 [Mr.RabbIts!]
 

「げっ…た、田辺くん……」
 
晴樹に触れていた手をすばやく引っ込めながら、藤堂は何やら怯えた表情を見せた。
藤堂に呼ばれた田辺らしき彼は、俯いていて上手く表情が見れない。
 
「…僕の保健室で、なにやってんのかな?」
 
そう言って顔を上げた田辺はすこぶる笑顔だったが、後ろのオーラになにかどす黒いものを感じた。
 

⏰:08/09/26 00:09 📱:P704i 🆔:HUfH7UfI


#741 [我輩は匿名である]
1-50
51-100
101-151
152-200
201-250

⏰:08/09/26 06:04 📱:F703i 🆔:lG3gWd0c


#742 [我輩は匿名である]
1-50

51-100

101-151

152-200

201-250

⏰:08/09/26 06:05 📱:F703i 🆔:lG3gWd0c


#743 [Mr.RabbIts!]
 

〒匿名さん▽
 
更新のほう.
遅くなりました
すいません
 
また読んでくださいね
 

⏰:08/09/28 22:08 📱:P704i 🆔:GgHh.ThI


#744 [Mr.RabbIts!]
 

「いや、待て。あのな?これは…」
 
さっきまでとは違いオロオロしている藤堂に、孝志はなにやら企んだ顔つきで晴樹の手を掴んだ。
 
「え、なに…?」
 
状況が掴めない晴樹に孝志は「いいから」と言い聞かせて、保健室の扉まで引っ張って行った。
 

⏰:08/09/28 22:15 📱:P704i 🆔:GgHh.ThI


#745 [Mr.RabbIts!]
 

そこで改めて保健室内を振り返り藤堂と田辺を見て、ニヤリと笑った。
 
「じゃあ俺たちオジャマみたいなんで。失礼しまーす」
 
そう言って孝志は晴樹と共に廊下へ出た。
すると、背後から藤堂の焦ったような声が聞こえた。 
「えっ…ちょ、待て……!!」
 
そんな藤堂に孝志はもう一度、意味深に微笑んだ。
 
「あとは二人で、ごゆっくり♪」
 

⏰:08/09/28 22:20 📱:P704i 🆔:GgHh.ThI


#746 [Mr.RabbIts!]
 

―パタン…
 
「「………………」」
 
扉が閉められた途端、しーんと静まり返る保健室内。
しかし藤堂は隣からの刺さるような視線に身を強張らせていた。
その無言のままのチクチクする視線に耐えられず、藤堂はぎこちなく立ち上がっると自分も保健室から出ようと扉に向かった。
 

⏰:08/10/13 09:51 📱:P704i 🆔:EWlPSpi2


#747 [Mr.RabbIts!]
 

「じ、じゃあ俺も戻るわ。実験の準備の途中だったか…っぅあ?!!」
 
言葉の途中で藤堂は腕を引っ張られ、情けない声を上げながら田部の方に引き寄せられた。
 
「…なに、僕から逃げようとしてるの?」
 
「そ、そそそんなわけじゃ…」
 
耳元で囁かれて一気に顔を赤くさせてテンパる藤堂。
田辺はそんな藤堂を楽しげに見た後、急に声を低くした。
 

⏰:08/10/13 09:57 📱:P704i 🆔:EWlPSpi2


#748 [Mr.RabbIts!]
 

「あの子、だれ?」
 
田辺の声色が変わったのに気付いた藤堂はビクリと体を震わせる。
 
「…ケガしたみたいだったから、ここまで連れて来たんだけど……」
 
「僕が居なかった」
 
田辺の付け足しの言葉に藤堂は頷く。
 
「…僕が居ない内に、あーんなことしてたの?」
 
やばい…
 

⏰:08/10/13 10:01 📱:P704i 🆔:EWlPSpi2


#749 [Mr.RabbIts!]
 

知らず知らずの内に俯かせていた顔を上げると、笑顔の田辺と目が合った。
その笑顔のまま田辺は藤堂を問い詰め出した。
 
「あの子、可愛いかったもんね。藤堂先生はあーゆうのがタイプだったんですか?」
 
敬語なんか使ってるけど、完全に怒ってるよ…この人。
 
「ち…ちがっ…」

 
否定の言葉を慌てて口にするも、言い淀んでしまう。
 

⏰:08/10/13 10:07 📱:P704i 🆔:EWlPSpi2


#750 [Mr.RabbIts!]
 

それは一瞬でも晴樹にときめいてしまったからではなくて、目の前の田辺がグッと近づいてきたからだ。
 
「はっ///離れろよ…っ!」
 
「嫌です」
 
そう言った田辺の表情は真剣なもので、その真剣な田辺の顔は藤堂から数センチ離れているほどの距離にあった。
その真剣な表情を少し悲しげに崩すと、田辺は吐き捨てるように呟いた。
 
「…ちょっと、妬きました」
 

⏰:08/10/13 10:13 📱:P704i 🆔:EWlPSpi2


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