危ナイ兄弟愛ノカタチ:)BL
最新 最初 🆕
#658 [東脂ヤ転
「っていうか前に明さんが言ってた、"唯一俺に告白してきた変わり者"って・・・」

その言葉を聞いた瞬間、飲んでいた水を吹き出しそうになる。
俺の反応を見て壱は更に俺に近付く。

「やっぱり〜!あの子なんですね!?」

・・・何でこんなにコイツは鋭いんだろう・・・。
ムカつく程に!!

「あ"ー!!だから困ってんだよ!!」

俺は思わず声を張り上げてしまった。
さすがの壱も驚いて目を丸くしている。

⏰:08/07/15 11:37 📱:W52P 🆔:☆☆☆


#659 [東脂ヤ転
「・・・高校の時大和に告られて、俺は断ったんだよ。"他に好き奴が居るから"って」

外から大和の声が微かに聞こえる。
あんなに良い奴なのに今も昔も、俺は好きになれずにいた。

「そしたらその時大和がさ言ったんだよ」

『じゃあ・・・次に俺と会う時に紹介して下さいよ、明さんが好きなその人を。』


凄く真っ直ぐな瞳だった。何で俺はコイツを好きになれないんだろう、って自分にイラついた。

でも本当はもう遅かった。

その時既に俺は、圭吾と出逢ってしまっていたんだ。

⏰:08/07/15 11:52 📱:W52P 🆔:☆☆☆


#660 [東脂ヤ転
「じゃあ紹介すれば良いじゃないですか。圭ちゃんを。」

しゃあしゃあと言ってのける壱に、俺は思わず蹴りを入れたくなった。

「出来るワケねぇだろ!!
そんなことしたら圭吾に俺の気持ちがバレ・・・」

「バレたって良いじゃないですか」

その時突然、壱の声色が変わった。
普段は俺にたてついて来ない壱なだけに、壱の様子がいつもと違うことに気付く。

⏰:08/07/15 11:59 📱:W52P 🆔:☆☆☆


#661 [東脂ヤ転
「いつまで明さんはそうやって悩み続けるんですか?」

壱の黒い瞳から目が離せない。

「早くしないと圭吾さん捕られちゃいますよ?」

壱は静かにそう言った。俺はその言葉の意味が読み取れず、怪訝な表情をする。

「でもアイツは静が好きなんだよ!
そんな奴に、打ち明けたところで何も変わんねぇよ」

吐き捨てるようにそう言うと、自分の台詞に傷ついている自分が居た。

[俺って・・・マジで勝手だな]

また嫌な感情が湧き上がってくる。

⏰:08/07/15 12:10 📱:W52P 🆔:☆☆☆


#662 [東脂ヤ転
「圭ちゃんはもう静さんのこと好きちゃいますよ?」

俺が俯いたその時、壱は俺の前にアイスコーヒーを置きながら言った。

「・・・・・・はぁ!?何で!?」

俺は余りに突然のことに驚いて勢い良く顔を上げる。
そんな俺の様子を見て、壱は少し可笑しそうに笑った。

⏰:08/07/15 21:50 📱:W52P 🆔:☆☆☆


#663 [東脂ヤ転
「確か・・・静さんの今の恋人に全くかなう気がしないから、って言ってはりました」

大和の分のアイスコーヒーを作りながら、壱は微かに笑って言う。

「恋・・・人って・・・」

あの義弟のことか。
確かに、自分のことを"静兄"って呼ばせるくらいだ。
"紫穂"と同じか、それ以上に大事にしてるっていう証拠だよな。

[でもそれって・・・]

『フラれたぁ・・・』

突然、昨日の圭吾を思い出す。

⏰:08/07/16 08:53 📱:W52P 🆔:☆☆☆


#664 [我輩は匿名である]
がんばって

>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:08/07/16 09:02 📱:F903i 🆔:n4s5HYss


#665 [東脂ヤ転
リビングで大の字になって弱音を吐いていた圭吾。いつもに増して空元気だった圭吾。

アイツ・・・もしかして、

「圭ちゃん傷付いてるんちゃいます?」

その時また、俺の心を見透かすように壱が口を開いた。
そんな壱を俺は驚いたような表情(カオ)で見つめる。

「自分で静さんに対して"諦める"やなんて言葉を言った圭ちゃん、初めて見ましたもん」

壱の入れてくれたコーヒーの良い香りが店中に広がる。
それと同時に、俺の胸には違う感情が芽生える。
何で・・・気付いてやれなかったんだ・・・!

⏰:08/07/16 12:06 📱:W52P 🆔:☆☆☆


#666 [東脂ヤ転
「俺・・・ちょっと出てくる・・・ッ」

考え出したら止まらなくなって俺は勢い良く席を立った。

「明さん」

2人分のコーヒー代を置いて店を出ようとした時、壱が俺を呼び止めた。

「圭ちゃんは"俺は寂しがり屋やから、誰かが側に居てくれなアカンのや"って言ってました」

カウンター越しに壱の声が俺のところまで響く。
「でも圭ちゃんは今、その"誰か"を見失ってて、間違った温もりを求めてるんです」

俺は黙って壱の言葉を噛み締める。

「明さん・・・圭ちゃんの側に居てあげて下さい」

壱は苦笑して俺に軽く頭を下げた。
本当、お節介焼きなところが圭吾にそっくりだ。

⏰:08/07/16 12:16 📱:W52P 🆔:☆☆☆


#667 [東脂ヤ転
「・・・また来るな」

俺はそれだけ言うと壱に軽く手を振ってドアを開けた。
中とは違って生暖かい風が俺の頬を掠める。

[言葉にしなきゃわかんねぇよあの馬鹿・・・!!]

思い返せば返す程、圭吾がどれだけ落ち込んでいるのかが痛い程良くわかる。

高校生の時から静だけを見てきて、紫穂が離れていった時も言えば静を支えていたのは圭吾だった。

それなのにいつも静の中には圭吾じゃない"誰か"が居て。

[叶わない想いなんて、持ってるだけ不便だよな]

俺が圭吾を想っても叶わないように、圭吾は静への想いを叶わないのに捨てられないで居る。

何で俺達って、こんなに不器用なんだろう。

⏰:08/07/16 12:29 📱:W52P 🆔:☆☆☆


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194