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#212 [宣伝短編-Castaway-(2/2)◆vzApYZDoz6]
「なんか京ちゃんの自転車、乗り心地よくなったね」

昨日ツレにケツ上げされたからだろうが、何も答えなかった。
どうやらサドルから降りる気は毛頭ないらしい。俺は諦めて自転車を漕ぎ出した。

校門を出るときに、ツレのチャラ男数人に毎度のように冷やかされる。
だから2ケツは嫌なのに。
後ろを振り返って藍を見てみたが、俺と違って気にもしていないようだ。

「マックでしょ?早く行こ!」
「運転は俺だけど?」
「早くシャカシャカチキン食べたいなー♪」
「……俺も食いたくなってきたな」

春のそよ風が、頬を撫でていく。


あぁ、これが青春って言うのかねぇ。



元ネタ作品&宣伝
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/6763/
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/7455/

⏰:08/03/17 02:27 📱:P903i 🆔:ihjVvt96


#213 [◆vzApYZDoz6]
あっ、紫津さんはもしかして
>>158-160の作者さんですかね?

⏰:08/03/17 03:00 📱:P903i 🆔:ihjVvt96


#214 [紫津]
>>213
そうっすねww
“どうせならどっちも匿名で行こっか”って思ってたけどバレちゃしょうがないっす(笑)
よく覚えてましたね(^ω^)w
話を短くまとめるのがすごく苦手なんで参加させてもらいました(^ω^)w
おじゃましました(笑)

⏰:08/03/17 07:00 📱:P702iD 🆔:7QPNki5Q


#215 [◆vzApYZDoz6]
>>214
やっぱり!
なんか書き方が似てたし、携帯の機種が同じだったのでそうじゃないかなーって思いましたw

いやいや、綺麗にまとまってましたよ。うまいです^^
よろしければ何度でも参加してください!w

⏰:08/03/17 12:16 📱:P903i 🆔:ihjVvt96


#216 [「2つの判断」向日葵(1/1)]
どちらがいいんだろう。

行動を起こさず後悔するか、行動を起こして後悔するか……。

せずに終われば、きっと「してれば何か変わっていたかもしれない」と後悔する。

して終われば「何故してしまった。しなければ何も変わらなかったのに」と後悔する。

究極のニシャタクイツ……。

運命を変えるも変えないも、自分の判断が全てになるのだ。

⏰:08/03/18 21:27 📱:SO903i 🆔:878n3A0U


#217 [紫陽花[とある商品の話(1/2)]]
僕が生まれたのはとある工場。
僕の兄弟達はたくさんいる。
人間達の言葉で言うと「大量生産」ってやつだ。そんな数多くの僕達は工場の人達が言ってたけど物凄く人間の役に立ってるらしいんだ。






僕等の仕事は鉛筆さんが残してく足跡を消していくこと。鉛筆さんはよくミスをしてしまうから、そんな時に僕等が軌道修正する。でも、その仕事は楽なものではないんだ。足跡を消すたんびに僕の体もどんどん削れてく。削れたあとは黒い固まりとなって煩わしいゴミとなる。


それから……、僕等の一生はとても短い。一年間使われれば長生きした方だ。人間の「学生」って人に買われた兄弟はもっと早く削れちゃうんだって。

⏰:08/03/18 22:34 📱:F905i 🆔:☆☆☆


#218 [紫陽花[とある商品の話(2/2)]]
でもね……。中には最後まで使ってくれない人間もいるの。僕等の体に鉛筆さんを突き刺したり、いろんな色のペンで落書きしたり…。落書きはちょっとくすぐったいだけだけど、鉛筆さんを突き刺されるのは……、


本当に痛い。


僕らの身体からは人間のような綺麗で赤い血は流れない。涙も叫び声さえ人間の耳に届かない。

けど痛みはあるんだ。
お腹の中に異物質が入り込む時の悶え苦しむ激痛。そんな苦痛のあとに待ってるのはゴミ箱へ投げ入れられる。


でも、
でも……、
僕等は何も言えないし動けない。ただ鉛筆さんの軌道修正をして、運の悪い兄弟は痛みに耐えなくちゃいけない。


それが僕等の運命。

だから僕等は願ってる。

出荷前のダンボールの中
移動中の車の中
店に並べられる前
僕等を選んでくれる人が
現れるまで、願っている。

僕等は願ってるんだ
「最後まで使ってね!!」って。

僕等は願ってる。
その大きな人間の手が僕を選んでくれる日まで。

ーーーendーーー

⏰:08/03/18 22:37 📱:F905i 🆔:☆☆☆


#219 [紫陽花[とある動物の話(1/3)]]
「めんどくせ〜…」
それが僕の飼い主様の口グセ。

言葉の意味はよく分からないけど、その言葉のせいで大好きな散歩に行けなかったり、エサをもらえなかったりすることが、たまに、本当にたま―にだけどあったりする。
でも僕はそんな飼い主様が大好き!!暖かくて大きな手で僕を撫でてくれたり、僕が指示通りにに動けばお日様みたいなキラキラした笑顔を見せてくれる。

それに……。

飼い主様は忘れてると思うけど、僕にとって忘れることの出来ない凄く凄く飼い主様を好きになる出来事が前に起こった。

――――………

―――――――………
人間単位で3年ほど前、1年で1番外の景色がピンクに染まる季節に僕はこの家にやってきた。ちょっと人見知りがちな僕が恐る恐る家に足を踏み入れるやいなや、暖かい手の少年がキラキラとした笑顔で首輪を付けてくれた。(その時は首が窮屈でしかたなくて、外そうと頑張ってたな。)

⏰:08/03/19 17:28 📱:F905i 🆔:☆☆☆


#220 [紫陽花[とある動物の話(2/3)]]
当時はエサもたっぷり貰って散歩も飼い主様が連れて行ってくれた。その時間がたまらなく大好きでついつい吠えちゃったり、噛みついちゃったりして、飼い主様を困らせることもしばしば……。

そんな散歩の途中、僕は道に変な丸いのが落ちてるのに気付いた。初めて見るものでその丸い物の正体が物凄く気になった僕は飼い主様に見せようと、何も考えずに口の中に入れた……。

次の瞬間
何でか分からないけど、それを僕は飲み込んでしまった。

(くる……ッしい……!!ぃ……ッいき……ができ……なッ………………!!)

あぁ……、僕はここで死ぬんだァ。もっと散歩したかったァ……。遊びたかったなァ――…。

死を受け入れ今にも涙があふれ出しそうな目を閉じようとした時、急に体が宙に浮いた。



「待ってろ!スグに病院に連れて行ってやるからなッッッ!!」

⏰:08/03/19 17:29 📱:F905i 🆔:☆☆☆


#221 [紫陽花[とある動物の話(3/3)]]
…………飼い主様だァ。でも病院って「ちゅうしゃ」って痛いのする所でしょ?行きたくないな―。でも飼い主様が一緒なら痛くないのかな?

―――――………

そこで僕の意識は途切れた。

後から聞いたんだけど僕は「ぺっとぼとるのきゃっぷ」って言うのを飲み込んだらしい。

「なんでも飲み込んじゃ駄目だろ!!!」おもいっきり僕を叱った飼い主様の目はウサギみたいに真っ赤だった。ごめんなさいを言わなきゃと口を開いた瞬間暖かい手が僕を抱きしめた。

「生きてて良かった――…」

飼い主様は誰にも聞こえないように小さな声で言ったみたいだけど僕は耳がいいから聞こえちゃったんだ。

これが飼い主様の事が大好きになった理由の一つ。いつも「めんどくせ」って言ってる飼い主様。でも僕の大切な飼い主様。
これからも大好きだよ!!



あっ!でも……。
エサと散歩は
忘れてほしくないなァ――…。

ーーーendーーー

⏰:08/03/19 17:29 📱:F905i 🆔:☆☆☆


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