【SSS】超短レス短編祭り!【飛び入り参加OK!】
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#190 [[すれ違い(3/3)]蜜月◆oycAM.aIfI]
僕は建物の裏側から、周囲の様子を伺いながら慎重に近づいた。そしてコテージの壁にはりついて、窓からこっそりと内部を覗く。
緊張しながらも、僕はひとみの姿を探した。
だが、ひとみどころか中には誰の姿も無かった。
ほっとしたのと同時に、期待を裏切られたような気分だった。もう帰った後だったのだろうか。
僕は、表に回ってコテージのドアを開けた。やはり中には誰もいない。
だが、テーブルの上に置かれた赤い布が僕の目に映った。あれは……制服のスカーフだ。
近づこうとしてコテージの中に一歩足を踏み入れた瞬間、頭に衝撃が走って僕は崩れ落ちた。
痛みに顔を歪めている僕の耳に、男の声が聞こえた。
「こいつ、やっちゃっていいの?」
「うん。いいよ」
それに答えたのは……間違いない、ひとみだ!
どういうことだ? なぜひとみが僕を?
「ずっと付きまとわれててさ。キモいんだよね」
僕はもうお前に付きまとうつもりは無い!
だが、男の足が倒れている僕のみぞおちを強打したため、声にはならなかった。
痛みをこらえて目を開けると、視線の先には嫌悪感に満ちたひとみの顔があった。
視界の端を棒のようなものが通りすぎると、すぐに頭に痛みを感じた。
何かが弾けるような感覚の後、僕は意識を失った。
現実を遮断する直前に聞いたのは、ひとみの声だった。
「ストーカーだったなんて、幻滅した……
好きだったのに」
:08/03/15 02:06 :SH903i :8XG7PsGk
#191 [あなーる]
:08/03/15 03:44 :D903i :fT7xAXGE
#192 [◆vzApYZDoz6]
:08/03/15 09:46 :P903i :bj6p3a.g
#193 [ピスタチオのお誘い(1/2)◆vzApYZDoz6]
普段なら週末にしか足を運ばないショットバーに、平日に顔を出した。
特に何かある訳じゃない、ただのお盆休みの振替休日だ。営業マンにお盆休みなんて存在しない。
氷の入ったグラスを回していると、1人の女が店に入ってきた。
24、5歳ぐらいだろうか。薄化粧だが端麗な顔立ちをしている。
女は殆んど迷うことなく俺の横にやってきた。
「隣、座ってもいいかしら?」
「構わないよ。…席は他にも空いてるみたいだけどね」
「いつもの席に先客がいるみたいで」
「そう。あ、ミックスナッツ良かったらどうぞ」
「ありがとう、戴くわ」
女はジンバックを注文し、ミックスナッツの中からピスタチオを探して手に取った。
「ピスタチオが好きなのか?」
「ええ、とても。2番目にアーモンドかしらね」
「知ってるかい?イタリア人はピスタチオを殻ごと食べるんだよ」
「知ってるわ。私の父も殻ごと食べるし、もちろん私もそう」
そう言うと、女はピスタチオを殻ごとボリボリと食べ始めた。
「そう言うあなたは?」
「…殻ごと食べる日本人が他にもいたとは驚いたよ。どうやらこの店には2人のイタリアンがいるようだ」
俺は無くなったマティーニのおかわりを頼んで、ピスタチオを殻ごと食べた。
当たり前だがとても硬い。だが無理矢理飲み込んだ。
:08/03/15 14:15 :P903i :bj6p3a.g
#194 [ピスタチオのお誘い(2/2)◆vzApYZDoz6]
「…ふふっ」
その様子を見ていた女が小さく笑い、口から殻だけを丁寧に吐き出した。
「チンパンジーだってバナナの皮を剥くわよ」
「なぜ嘘だと分かったんだ?」
「だってあなた、灰皿に殻が残ってるじゃない」
「騙されたな。いや、騙そうとしたのは俺が先か」
「指定席を取られちゃったからね、悪く思わないで」
「まぁそれはそうと、よく口の中で殻を開けられるな?」
「得意なのよ、そういうの。試してみる?」
「…ふっ、いいだろう。次はちゃんと殻を剥くことにするよ」
「あら、上手に言うわね。でも私の殻は硬くてよ」
俺と女は、チェックを済まして店を後にした。
今夜は退屈しなさそうだ。
:08/03/15 14:16 :P903i :bj6p3a.g
#195 [おかしな本屋さん(1/1)◆vzApYZDoz6]
街角の薄暗い道を歩いていると、雑居ビルの1階に見るからに怪しい小汚い店を発見した。
こんな所に店なんかあったっけ、と考えながら、俺はいつの間にか好奇心に駆られて扉に手を掛けていた。
色褪せた木でできた両開きの古い扉を、蝶番が軋む耳障りな音と共に開く。
むせかえりそうになる埃に口と鼻を抑えながら、店内を見渡した。
視界に入るのは、棚にぎゅうぎゅうに詰め込まれた大量の本。それでも棚に入りきらず、傍の床に積み重ねられた本の山。
すし詰め状態にされた圧倒的な量の本に、口をだらしなく開けたまま固まってしまった。
「何か、お探しかな?」
急に後ろから声を掛けられ驚いて振り向くと、男が扉の前に立っていた。
見た感じでは初老の、店主と思しき男。穏やかに目を細めてこちらを見ていた。
「普通の本をお探しなら、残念だけどここには存在しない」
「ここにある本は、奇妙・奇怪・超常・摩訶・怪奇…不思議な本しかございません」
言いながら俺の横を通り過ぎ、狭い棚の間にある梯子を昇って、1冊の本を手に取った。
「この本を、あなたに」
渡されたその本を咄嗟に受け取る。
かなり古い本らしく、受け取った瞬間に埃が舞った。
「では、またのご来店を」
気が付くと、本屋は無くなっていた。
ビルはある。だが、中の本屋がごっそり消えていた。
元から存在しなかったのか、という考えが脳裏をよぎる。
だがそれでは服に付いた大量の埃と、右手に持っている1冊の本の説明がつかない。
とりあえず、自分の名前がタイトルになっているこの本をどうするべきか。
:08/03/15 14:54 :P903i :bj6p3a.g
#196 [◆vzApYZDoz6]
上げときまーす
>>165-169に>>164までの作品まとめ
>>170に作品数集計とお題まとめ
お題は使わなくてもおkよん
俺はそろそろネタが思い付かないんで、みんなもっとガッツリ参加しとくれw
名無しさんや、新たな書き手さんの参戦もまだまだ大歓迎!
読み手さんも参戦おk!w
つうか誰だって参戦おkですwww
ふむさん、テスト終わったんでしょ?待ってますよw
:08/03/15 18:56 :P903i :bj6p3a.g
#197 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
何ですかそれはw
何で私だけ強制参加じみた…
私には拒否権というものが存在しないのでしょうか?w
わかりましたよ、SSS考えておきますw
:08/03/15 19:04 :SH905i :☆☆☆
#198 [朝海『ageha』(1/3)]
アタシは超が着く程の地味っ子;
化粧もしない、髪も真っ黒、スカート膝下―-と、まぁ昭和の香りプンプンの高校2年生の心歌(ミカ)です
学校に着くと
「心歌〜おはぁ」
心歌「おはょ真姫(マキ)」
真姫はアタシとは真逆;派手ですごく今風
何故一緒に居るかはアタシが真姫を助けたから、いろんな意味で―-
真姫「心歌〜彼氏にフラレタァ;」
心歌「またぁ;なんで?」
これで何度目だろぅ;
真姫がフられてるのは〜
真姫「二股バレた」
なんじゃそりぁ;
心歌「二股はダメだょ;」
真姫「だって男は必要でしょ?」
シラっと真姫は言ってのけた
真姫「心歌も彼氏つくりなぁ」
心歌「アタシには無理だょブスだし」
真姫「それはこの格好と美意識が足りないからでしょ?女は磨けば磨く程輝くもんなの!」
:08/03/16 14:08 :V803T :pvMNgyPI
#199 [朝海『ageha』(2/3)]
真姫はビシッと言った
心歌「は…はぃ;」
真姫「今どきスッピンは居ないよ」
アタシタチは教室に着いた
心歌「じゃあどうすれば…」
真姫「ここ座って」
真姫は自分の席に心歌を座らせた
真姫「この前髪は有り得ない;眼鏡も外すょ」
アタシの前髪は目が隠れている;プラス眼鏡
すると真姫はハサミを取り出した
心歌「ちょッ!ま…」
すると
「おぃ真姫何やってんだょ;」
男の人が来たけどアタシはぼやけて見えなぃ
真姫「ユージじゃんはょ」
ユージ「おぅ-ってか心歌…だっけたしか;」
地味過ぎてアタシ存在ないのね;同じクラスなのに…
真姫「そッ!心歌切るよ」
真姫はチョキ2切っていった
真姫「わぁアンタホント心歌?」
真姫は驚いていた
ユージ「…マジ」
心歌「変…でしょブスでしょ」
アタシは顔を隠した
:08/03/16 14:21 :V803T :pvMNgyPI
#200 [朝海『ageha』(3/3)]
真姫「むしろ可愛ぃ…化粧もするょ」
真姫は前髪をピンで止めて化粧をし始めた
真姫「…」
ユージ「惚れた;」
心歌「えッ!」
アタシはユージ君をマジマジ見た
ユージ「あんま見んな///」
心歌「ごめん;」
真姫「なんで今まで気付かなかったの〜!こんな可愛かったのに心歌のバカ」
心歌「ブスだょ;アタシ」
アタシは今だに自分の顔を見ていない;
真姫「はぃ見て」
真姫は鏡を見せた
えッ!これ…アタシ;
えぇ〜;
アタシは発見した
女は磨けば磨く程美しくなる
ブスは輝くんだ
それからアタシは真姫に化粧を教えてもらいコンタクトにして格好も変えた
一番嬉しかったのは彼氏が出来た事///
ユージです
アタシはすごく幸せです
真姫ありがとう
ユージ「心歌〜帰んぞ」
心歌「まってぇ」
〜完〜
:08/03/16 14:33 :V803T :pvMNgyPI
#201 [◆vzApYZDoz6]
>>198-200乙です!
さてさて、200レス突破しましたw
スレを立てたのは3月3日…約2週間で200レスです
いい感じの速度ですが、まだまだ参加してない人も多いはず!
新手の参戦待ってます!
そして200レス突破記念(?)にお題をさらに投入しますよー^^
新たなお題
@未来
Aアルバイト
B忘れられない
C空
今までのお題は
>>170に!
お題は使っても使わなくてもおkです!
:08/03/16 15:15 :P903i :qJhRwrcU
#202 [◆vzApYZDoz6]
それから、
『書きたいけど3レスに収まらない(泣』
って書き手さん達へ!
小説板だけなのかは分かりませんが、どうやら1レス40行を越えると規制に引っ掛かります。
逆に言えば、1レス40行までならおk
つまり、全部で120行書けるんです!w
ちなみに、俺が投下したやつなんですが
>>185-187『変わらぬ気持ち』
これ、70行しかありませんw
この長さでも、さらに50行も余分に書けます!
3レス以内だから『短くしないとだめ』と思うかもしれませんが、思ってたより多めに書けるのでw
参加してない方はチャレンジしてみてください^^
:08/03/16 15:28 :P903i :qJhRwrcU
#203 [朝海『雨』(1/3)]
アタシ人生で一番大好きだった人に今日…フられちゃった…
アタシはベンチに座り下を見た
「はぁ…ヒックッ…クッ」
ポツポツ…
「雨…ウゥ…最悪…」
アタシは雨が酷くなってもベンチから動きたくなかった…だって雨で泣いてるのも分からなくなるから…
「…ゥ゙ァッ…ヒック…ッ」
すると
「風邪ひくよ」
アタシの目の前に誰か立って居た
「ヒック…アンタ誰ょ…」
アタシは泣きながら言った 「俺陸(リク)…お前は?」
なんなのょ…ほっといてょ…
アタシが黙ってると
陸「シカトかょ」
ムカついて泣けてきた
「もぉ;…ヴゥッ…ヒック…恋(レン)…」
アタシは泣きながら答えた
陸「取りあえず…風邪ひくから」
恋「ほっといて…ヒック…あっち行って…」
アタシは陸を見た
陸「あそ;じゃ帰るわ;」ホントに帰る気;…ちょっと…
恋「バカ…ヴゥ…」
:08/03/16 16:51 :V803T :pvMNgyPI
#204 [RAM]
忘れられない
「久しぶりー!」
大きく手を振りながら私は大好きな彼の元へと駆け出した
彼はニコニコしていた
「お疲れ様。新幹線辛かった?」
「全然っ!」
とかいいつつも少し疲れた表情…
「お腹すいたねなんか食べよっか!」
二人の関係は会社の入社式でお互い一目惚れ。
そこから遠距離恋愛が始まり数カ月…。
:08/03/16 16:51 :SH703i :DMiN.10Y
#205 [朝海『雨』(2/3)]
陸「嘘だょ…;」
陸は傘を持っていなかったから上着を恋の頭にバサッとかけた
恋「冷たい;…ヒック…」
陸「しゃぁねぇだろ;ってか泣きやめょ;」
陸はアタシの隣にドカっと座った
陸「俺ら明日高熱でるな;(笑)」
恋「そのまま死んでもいいょ…ヒック…」
陸「それは俺が困る;」
恋「アンタと話してると泣いてるのもバカみたい…」
陸「だからなんで泣いてんだよ;言って見やがれ」
恋「ヒック…;フられちゃったの〜…」
アタシは雨の中バカでかい声で叫んだ
陸「もっと叫べ〜すっきりすんぞ〜」
陸も叫んだ
そして〜
恋「気が着くとアタシは声がカラカラですっかり空も晴れていた」
陸「帰るか(笑)」
恋「今日はアンタのお陰でスッキリした―-アンナ奴こっちからねがいさげだぁ〜」
陸「アハハ〜俺にしとけ」
陸は突然アタシにキスをした
:08/03/16 17:02 :V803T :pvMNgyPI
#206 [朝海『雨』(3/3)]
恋「考えとく」
アタシの心はコイツ(陸)のお陰で雨がやんだょ…
それからアタシと陸はいつも一緒にいた
そして半年が経ち〜
陸「なぁ恋〜俺ホントはベンチで恋が泣いてる時俺名前聞いたけど俺ずっと知ってた(笑)」
恋「は!?」
アタシは目を見開いた
陸「だって俺が5年前の雨の日同じとこで泣いてたら恋が来て「泣きたいならいっぱい泣いたらいい」って雨ん中俺のそばにいてくれたろ(笑)覚えてねぇ?」
恋「えッ!(驚)5年前…―」
思いだした…
恋「あの人陸だったの!?」
陸「そッ!あんときはサンキュな」
そしてアタシと陸は今でも幸せです
雨の日は嫌なことだけじゃないんだね
完
:08/03/16 17:13 :V803T :pvMNgyPI
#207 [紫津【雨】]
“空が、泣いてるみたい”
雨のことをそんな風に表現したやつを見るのは、初めてだった。
俺は正直今までチャラい男だったし、同じくチャラい女としか付き合ったことがなかったから、
こんなロマンチックな発言を大真面目に言う美里が天然記念物みたいに思えた。
“馬鹿じゃねーの”
そう思ったけどなんとなく忘れられなかったその発言と、なんとも言えない顔で空を見上げる美里の横顔。
雨音だけが強くなっていく灰色の街の中で、
美里の顔だけが白く、美しく浮かんで見えた。
思えば、その時にはもう既に惚れてたのかも知れない。
とにかく俺は、バイト先で知り合ったその女に、産まれて初めての恋をした。
:08/03/17 01:54 :P702iD :7QPNki5Q
#208 [紫津【雨】]
半年後、やっと美里と付き合えることになると、美里が好きで好きでたまらなくなった。美里に何かしてやりたいと考えるようになった。
俺は、産まれて初めて人を愛した。
そんな時だ。美里が事故にあったっていう、突然の訃報を聞いたのは。
皮肉にもその時俺が居たのは宝石店。
指輪を見せてもらっていた時のことだった。
それからのことは、よく覚えていない。
病院に行くのに必死で、頭が真っ白だった。
ただ、笑えるのは、なぜか指輪はちゃっかり買っていたってことだ。
青いサファイアのついた、婚約指輪。
………病院についた時、美里は両親に囲まれて、白い布を被っていた。
笑えるくらい……あまりにあっけなくて、涙も出なかった。
まだ暖かい美里の指にサファイアをはめると、俺は静かに病室を出た。
:08/03/17 01:56 :P702iD :7QPNki5Q
#209 [紫津【雨】]
俺は、まるで病人みたいに病院の待合室で読みもしない雑誌を手に取って、そのまま膝にのせていた。
空虚な頭の中には、今流行りの音楽が流れていた。
これらのことに意味なんて無い。
……馬鹿みたいだ。
ふと、
窓の外を見ると、灰色の世界に雨が降っていた。
ああ、本当だ。
………空が泣いてる。
終わり(^ω^)
:08/03/17 01:58 :P702iD :7QPNki5Q
#210 [◆vzApYZDoz6]
>>207-209乙です
新たな参戦来ましたねw
しかもいい感じにまとまった短編ですね^^
さぁーてと、ネタが無いので禁断の『宣伝』に手を伸ばすか…w
:08/03/17 02:18 :P903i :ihjVvt96
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