木の下でかくれんぼ
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#190 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]



昨夜、わたしはアサミさんの《後片付け》を急遽止めて家に帰った。

死体は再度葉の山に隠し、頭を踏みつけた際に葉に付着した血痕は全て持ち帰り、証拠を残さないようにした。

⏰:08/05/11 15:35 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#191 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

外見的には死体を発見されないかぎり、怪しいところは何一つない。

つまりは、昨日にリセットされたのである。

⏰:08/05/11 15:35 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#192 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

……本来ならそれほど気に病むことはない。

死体の臭いはここまで腐敗すれば、あとは徐々に下降していくだろうし、今更わたしを怪しむ者は出てこないだろう。

⏰:08/05/11 15:37 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#193 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

しかし、昨夜問題は起きた。あんな深夜に、わたしの行動を監視していた者がいたのだ。

おそらくあの黒猫の飼い主なのだろう。

だから黒猫は学校の敷地内に、そしてわたしの近くで息を潜めていた。

飼い主と共に。

⏰:08/05/11 15:38 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#194 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「……許せない。どいつもこいつも、わたしの計画を揃って台無しにして……タダじゃ済まさないんだから……」

爪を噛み続けていたはずが、指の先の肉を噛み千切っていた。

わたしは痛みで、ふ、と我に帰りいつの間にか指の先は血塗れになっていることに気付く。

⏰:08/05/11 15:40 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#195 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

血をハンカチで包むように拭き取る。

ハンカチにはアサミさんの血が大量にこびりついていて、仕方なく血で染まった部分で指を拭く。

……不愉快だ。

わたしの血とアサミさんの血が混じるのが不快に思えた。

⏰:08/05/11 15:41 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#196 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「……汚ならしいアサミさんの血がわたしに触れるなんて。わたしまで汚れてしまいそうだわ」

ケケ、とわたしは笑う。

その時、唐突にわたしの肩に手が置かれた。

冷たい。見ると、白くて華奢な指が並んでいた。そして、いつもと変わらない優しい笑顔。

カミヤマくんだった。

⏰:08/05/11 15:43 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#197 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「おはよう、サエコさん」

カミヤマくんは首を少し傾げて笑う。

今はその優しさが鬱陶しい。

⏰:08/05/11 15:45 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#198 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「……お、おはよう、カミヤマくん……」

わたしの淡白な挨拶。

何か感づかれるだろうなと思っていた。

しかし、カミヤマくんは「今日もいい天気だね」と言ってアッサリと平穏な話題を切り出した。

わたしはそれに安堵する。

⏰:08/05/11 15:45 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#199 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「ええ、本当に。こんないい天気は久しぶりだわ。休み時間に教室で読書なんて勿体ないから、今日は校内散歩でもしようかと思っていたの」

咄嗟に出た名案だった。

今日は本当に散歩でもしよう。

教室にこもっていては、余計な不安を生むだけだ。

⏰:08/05/11 16:14 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


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