木の下でかくれんぼ
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#238 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「…………」

わたしは必死に首を横に振り、口をパクパクと開閉させ、お願いよ止めてと念じた。

……ワタシという人一人殺した愚かな殺人鬼には、命乞いなんておこがましいわよ。

頭の中からわたしをなじるアサミさんの声が聞こえた。

⏰:08/06/08 01:58 📱:L704i 🆔:qiS4SuAQ


#239 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

ごめんなさい。

本当にごめんなさい。


……もしも、もう一度やり直せるのなら……アサミさん。

わたしはあなたと友達になりたかった。

他愛もないことで笑い合える、友達に……。

しかし今のわたしは涙を流すことしか出来ない。

⏰:08/06/08 02:00 📱:L704i 🆔:qiS4SuAQ


#240 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「怖がらなくてもいいんだよ、サエコ。別にこれを君にぶつけようなんて思ってなんかいない。君が死んだりなんかしたら……僕は死ぬ」

「…………」

「……やれやれ。まさかコレを誰かに使うことになるとはね」

⏰:08/06/08 02:01 📱:L704i 🆔:qiS4SuAQ


#241 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

使うことになるって、一体誰に?

わたしが訊こうとしたその時、教師がこちらに走ってくるのが見えた。

カミヤマ君は教師を薄目で睨み付けながら金槌を持ち構え更にきつく握りしめた。

そんなもので立ち塞がる壁全てを壊すことなんて出来はしないのに。

……遠くからはパトカーのサイレンが聞こえてくる。わたし達に逃げ場はもうない。

⏰:08/06/08 11:49 📱:L704i 🆔:qiS4SuAQ


#242 [我輩は匿名である]
書いてください

⏰:08/06/15 07:52 📱:F705i 🆔:pEz0oVoM


#243 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「…………」

終わり、わたしは終わったんだ……。

わたしはカミヤマくん、いいえ、わたしが造り出した殺人鬼と共に果てる。

叔母さんと叔父さんを殺した殺人鬼となんて、皮肉なものだ。

結局、わたしは守りたかったものをわたしのせいで喪ってしまったのである。

⏰:08/06/15 18:47 📱:L704i 🆔:77UeCXLE


#244 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「……罰……これは罰なんだ……。わたしが感情に任せてアサミさんを殺した罰……。叔母さんと叔父さんを裏切った罰なんだ……。叔母さん、叔父さん……ごめんなさい……ごめんなさい……」

わたしもすぐに逝きます。

わたしの頬に温かい涙が伝った。

カミヤマくんはしばらくの沈黙の後、静かにしゃがみ込んでそれを指で優しくぬぐった。

⏰:08/06/15 18:49 📱:L704i 🆔:77UeCXLE


#245 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「それは違うよ、サエコ。罰ではなく運命だ。アサミの死は僕達が旅立つためのきっかけに過ぎない」

カミヤマくんは諭すようにいい放つ。

「きっかけ……?」

カミヤマくんは再びわたしを抱きしめた。

⏰:08/06/15 19:09 📱:L704i 🆔:77UeCXLE


#246 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「障害となる壁を叩き壊し、自らの生きる道を突き進むことを……アサミは身をもってサエコに教えてくれた。アサミが僕に好意を抱いていたのも、サエコにそれを教えるための道しるべだったんだ。アサミの僕を貪欲に求める想いが、サエコを運命に引き込んだ。僕と生きる、運命へ」

わたしの中で、様々な感情が交錯していた。

その中でも一際大きく渦巻く感情が《後悔と憐れみ》だった。

⏰:08/06/15 19:51 📱:L704i 🆔:77UeCXLE


#247 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「……どうしてなの……どうしてそんなにわたしを想ってくれていたのに……」

カミヤマくんは金槌を握りしめたまま、立ち上がった。

カミヤマくんの見つめる先には、アンドウさんの死体を見て仰天している教師だった。

⏰:08/06/15 19:52 📱:L704i 🆔:77UeCXLE


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