*柴日記*
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#550 [向日葵]
「しばちゃんごめんねーっ」
柴は驚いて越を見るが、越は笑顔のままだった。
柴は再び苺に視線を落とすと、微笑んで苺を膝に乗せる。
膝に乗せると苺はヒシッと柴の胸にしがみつく。
小さな手で必死に服を掴む姿はなんとも可愛らしい。
こうして、苺のトラブルは幕を降ろした。
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―次の日―
「ねえ柴、理由もなく、叱りつけたらだめだからね。子供でも意見を尊重してあげないと」
:08/08/30 04:38
:SO906i
:☆☆☆
#551 [向日葵]
いつも通りの朝。
朝ご飯の支度をしていた越は毎日の日課かのように背中にくっつく柴に言う。
「そうだね。よく分かったよ」
「それに女の子はもうあれぐらいから大人の女として意識しちゃうんだからねー。あんまり子供扱いしたら拗ねちゃうよー」
おかしそうに言う越に、「もう少し大人っぼくなってくれないかなぁ」と思う柴。
もちろんそこが越の良いところだが、あまりに純度100%だと手が出しにくいと悩んでいる彼だった。
これくらいの触れ合いが彼女にとっていいのだと分かってはいるがもう少し近づきたいと思ってるのも正直なところだった。
:08/08/30 04:44
:SO906i
:☆☆☆
#552 [向日葵]
「おねえちゃんおはよー」
声が足元から聞こえたと思えば、苺が起きていた。
「あれ苺、今日は1人で起きれたの?」
「うんっ!」
元気よく返事した苺は、越と柴を交互に見る。
すると突然2人を離そうとする。
「え、何なに?どうしたの苺」
仕方なく離れた2人の間に苺は入り、越の足にくっつく苺。
「しばちゃん、おねえちゃんはいちごのだからあんまりひっついちゃだめーっ!」
:08/08/30 04:48
:SO906i
:☆☆☆
#553 [向日葵]
「えぇっ!?」
越と柴の声が重なる。
苺はそんなのお構いなしに当然のような顔をして越にくっつく。
「苺、昨日別にいいって言ったじゃない」
「やっぱりいやーっ!おねえちゃんとくっついていいのはいちごだけっ!」
越と柴は顔を合わせる。
柴はどこか遠くを見るような目をしながら乾いた笑いを漏らす。
「大人の女のいいわけ……?」
「そ、それはちょっと違うかな……」
どうやら2人が恋人のように過ごせるのは苺がいない時と限られてしまったらしい。
:08/08/30 04:53
:SO906i
:☆☆☆
#554 [向日葵]
天真爛漫。
癒し系。
神田家のアイドル。
その名も苺。
彼女の自由奔放な生活はまだ始まったばかり。
そしてそれに振り回される人々達がその生活から解放されるのは、もう少し、先のお話なのだった。
*苺日記*-fin-
:08/08/30 04:57
:SO906i
:☆☆☆
#555 [向日葵]
:08/08/30 05:00
:SO906i
:☆☆☆
#556 [向日葵]
番外編*夫婦日記*
:08/09/07 15:44
:SO906i
:☆☆☆
#557 [向日葵]
「えー!?今日遅くなるの!?」
急な母の叫びに、家にいる子供達と柴は驚く。
何事かと見れば、先程かかってきた父からの電話に出た母は、腰に手を当て、どうやら怒っているようだった。
「……あぁ、うん。分かったよ。」
神田家の長女である越は電話の向こうで必死に母をなだめる父を想像する。
きっと内心焦っているのだろう。
「……ところで、今日なんの日か知ってる?」
母はしばらく静かに父の返答を待っていた。
するとなんの前触れもなく母は電話を切ってしまった。
:08/09/07 15:54
:SO906i
:☆☆☆
#558 [向日葵]
「お、お母さんっ!?」
母は足を踏み鳴らして台所へ向かう。
越はその後を追って行く。
換気扇をつけた母は煙草に日をつける。
明らかに不機嫌だ。
「お母さんどうしたの?お父さんとケンカ?」
「あぁちょっとね。見苦しいとこ見せちゃったわね」
ふぅと煙を吐く。
それが換気扇に吸い込まれていくのをぼんやりと眺めながら越はハタと気づく。
「そういえばお母さん、今日は何の日なの?」
:08/09/07 15:58
:SO906i
:☆☆☆
#559 [向日葵]
「え?……あぁ今日はね」
「結婚記念日?」
いつの間にか越の背後に立っていた柴が口をはさむ。
「柴正解」
「えぇっ!?」
この家にの子になってもう10何年もなる越だが、母達の結婚記念日を知らなかった上、まだ来て日が浅い柴に言い当てられたのが悔しく思った。
しょんぼりしている越に、母は微笑む。
「いいんだよ。毎年ひっそりと2人だけでやってたから。別に言うことでもないし」
:08/09/07 16:02
:SO906i
:☆☆☆
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