・・万華鏡・・
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#951 [○○&◆.x/9qDRof2]
 そう一度覚悟を決めてしまえば、もうなにも躊躇うことなどなかった。
 まず真っ先におれは彼女の友達になった。いや、友達というのはいささか無理があるかもしれない。

⏰:22/10/18 18:32 📱:Android 🆔:h3l12Mig


#952 [○○&◆.x/9qDRof2]
彼女のグループの一員となった、というのが正しい。まだ彼女はまっすぐにおれを見ることはなかったけれども、おれは確かに彼女の周囲に溶け込み、また、上辺といえども定期的に彼女と談笑を交わすようになった。

⏰:22/10/18 18:32 📱:Android 🆔:h3l12Mig


#953 [○○&◆.x/9qDRof2]
 そして彼女の周囲にいて改めて気付いたことといえば、やはり彼女の笑みは花も綻ぶほどにかわいいということである。笑うと、ちいさく口角がへこむ。すると年中赤いほっぺがすこし持ち上がって、やけに突っつきたくなる衝動に駆られる。

⏰:22/10/18 18:32 📱:Android 🆔:h3l12Mig


#954 [○○&◆.x/9qDRof2]
もしかしたらおれは、彼女のことを加護すべき小動物だと認識しているのかもしれないとも思う。背丈は小さいし、よく転ぶ。おまけにちょこまかと、動き回る。正直言ってしまえば、我が家のハムスターにそっくりである。

⏰:22/10/18 18:32 📱:Android 🆔:h3l12Mig


#955 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>930-960

⏰:22/10/18 18:33 📱:Android 🆔:h3l12Mig


#956 [○○&◆.x/9qDRof2]
 笑ってごまかそうにも俺の頭をよぎったのは、さっき呼ばれた「カケルちゃん」の一言。え?まさか?うそ、だって.......。

⏰:22/10/18 18:35 📱:Android 🆔:h3l12Mig


#957 [○○&◆.x/9qDRof2]
「そう、そのまさかだよ。正真正銘、藤堂 雛太、本人だ」

踏ん反り返る圭太郎に目の前の七川さんもコクリと頷く。は?え?有り得ないだろぉ!?

⏰:22/10/18 18:35 📱:Android 🆔:h3l12Mig


#958 [○○&◆.x/9qDRof2]
「だって、雛太は男だし!一緒に木ぃ登ったし!だいたい名字が違うじゃん!アイツ藤堂!目の前にいるの七川さん!!」
「親が離婚して.......こっちに帰ってきたの」

申し訳なさそうに上目使いでそう言ったのは七川さん。

⏰:22/10/18 18:35 📱:Android 🆔:h3l12Mig


#959 [○○&◆.x/9qDRof2]
「あはは、あ、そう‥そうなんだ?」

 多分俺いま、涙目。

「改めまして。七川雛多です。ただいま、カケルちゃん」

ひなたは、女で.......七川さん?しかも“雛多”って!なになに?いつから漢字を間違ってたの?遠ざかる意識の中で“雛多”と圭太郎の手が俺を支えてくれるのがわかった。いつかもこんなことあったっけ。

⏰:22/10/18 18:35 📱:Android 🆔:h3l12Mig


#960 [○○&◆.x/9qDRof2]
嗚呼、そうだ、あの時。


 それは俺達がまだ木に登ってじゃれ合っていた日のこと。俺が木の枝にひっついてた何かのサナギを取ろうとして、木から落ちそうになったのを二人が支えきれずに三人一緒に落っこちて、仲良く病院送りになった日までさかのぼる。

⏰:22/10/18 18:36 📱:Android 🆔:h3l12Mig


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