○アダムの唄○
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#179 [紫陽花]
傳が不思議そうに右側を見ると、そこには黒いスカートに白のポロシャツを着た女の子がたっていた。
この森の暗闇のせいで他のところはよく見えない。
「話は後!!援護するからアダムの唄を使ってあそこで突っ立ってる奴と單柵村に入りなさい!!」
そして言い終わらない内にスカートのポケットから丸いピンポン球のような何かを取り出し、地面に叩きつけた。
:08/09/11 19:59
:F905i
:DkKI2DMA
#180 [紫陽花]
次の瞬間、あたりに灰色の煙が広がる。
「なっ!!煙幕か!!!!」
紅が叫んだところで灰色の煙は濃くなっていくばかり。
おさまる気配などまったくない。
灰色の煙が薄くなってきた頃には、紅の視野からは央里と傳そして謎の女の影も形も消えてなくなっていた。
:08/09/11 20:01
:F905i
:DkKI2DMA
#181 [紫陽花]
――――――――…………
――――――………
「もう!!だから制服のままあの森に入るの嫌だったのよ!!制服がドロドロだわ……」
央里、傳を助けた女は單柵村に着くなりキーキーと、かなりき声をあげ文句をこぼした。
移動で生じたアダムの唄の泡を払いながら、央里と傳はまじまじと女を観察していた。
:08/09/13 18:11
:F905i
:1P.Qublk
#182 [紫陽花]
女の格好は高校生らしい黒のスカートに白のポロシャツ、紺のハイソックス姿。
短いスカートから伸びる足は太くなく細すぎでもなく、少女のあまり高くない身長を支えている。
そして一際目立つ灰色の長い髪を高い位置で一つに結わえていた。
:08/09/13 18:12
:F905i
:1P.Qublk
#183 [紫陽花]
「あの、助けてくれてありがとう……」
傳がお礼を言う。
央里もそれを見て感謝を言葉にした。
「まぁ、困ったときはお互い様で!!」
スカートのほこりを払う手を止め、まん丸の瞳をパチパチさせながら彼女は笑う。
:08/09/13 18:13
:F905i
:1P.Qublk
#184 [紫陽花]
「そう言えば自己紹介してなかったわね」
思い出したように言った少女は真っ直ぐに、央里、傳の前に立ち薄い唇を開いた。
「私の名前は羽梶 ハルキ(ウカジ ハルキ)。チャームポイントはこの灰色の髪。あんた達のことは衛さんからの手紙で知ってる。宇峰 央里君と野胡瀬 傳君でしょ?」
:08/09/13 18:14
:F905i
:1P.Qublk
#185 [紫陽花]
央里たちは面食らったようにうなずくしか出来なかった。
衛の手紙のおかげで、本来自己紹介すべき央里たちは何も言う必要はなかったのだ。
「付いて来て。單柵村を案内するから」
そう言ってハルキは央里達に手招きをする。
これが灰色の髪を持つ少女、ハルキと出会った瞬間だった。
:08/09/13 18:16
:F905i
:1P.Qublk
#186 [紫陽花]
―――――――…………
―――――………
「でか……」
央里は言葉を失った。
ハルキに言われるまま付いて行き、木でできた“單柵村”と書かれた看板をくぐり抜けると、大きくどっしりとした樹が村の真ん中にそびえ立っていた。
:08/09/15 15:19
:F905i
:Yui8CdQQ
#187 [紫陽花]
「この木は何百年もここを守っているの」
段々と近づけば、その木の無茶苦茶なデカさが際立っていく。
「ふぁ〜。なんてデカさだ……」
その木の根元まで来たときに傳も感嘆の声を漏らした。
幹の直径が20メートルほどありそうな巨大な木に、驚くのも無理はない。
:08/09/15 15:21
:F905i
:Yui8CdQQ
#188 [紫陽花]
ハルキの説明では、この木が單柵村の中心部にあたり、その周りを円を描くように家や学校、役場などが建っているらしい。
「この木を中心に見て、北に役場。西に学校。南に図書館。東に村への入り口があるのよ。
そして、私が案内できるのはここまで」
「なんで?」
途中までハルキの話に相づちを打っていた央里は、キョトンとした顔で聞いた。
:08/09/15 15:22
:F905i
:Yui8CdQQ
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