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#232 [◆LOSh2yD9/c]
そう言って楽しそうに笑う慧弥さんを見て、この人はなんて凄いんだろうと思った…
「……昨日、たまたま知っちゃったんです。友人に借りた雑誌に慧弥さんに超似た人が載ってて、名前も同じだし絵も上手いしフランスで活躍中って書いてあるし…もしかして、って思って…」
「…そんなことだろうと思った。約束破る奴には見えないし、さっき逢った時の態度でわかった」
「どっ、どーゆー意味ですかっ!??」
「……だからこそ、もう失いたくないんだよ」
「え……?」
:09/06/01 05:51
:F906i
:☆☆☆
#233 [◆LOSh2yD9/c]
そう言う慧弥さんの横顔は少し憂いを帯びていて、あまりにも真剣だった。
だから、俺はそれ以上何も聞けなかった。
「あとはそのおっさんの反応だな。あれでやっぱり確信した」
「警察?」
「ああ。そのおっさん、俺のこと知ってたみたいで、"プライベートで人を待っているので…"的なことを言ったら"そーかそーか"で終わった」
「はは…だから握手を求められたんですね」
:09/06/01 05:59
:F906i
:☆☆☆
#234 [◆LOSh2yD9/c]
「だから、俺のことを知っていれば変装してても気付く奴は気付くんだなって」
「ああ、成る程…ですね」
「……その喋り方やめろ。変」
「え、でも……」
「いつも通りでいい」
「……わかった」
そういえば慧弥さん、前言ってたっけ
"俺だって好きでしてんじゃねぇよ、煩わしいのが嫌ならバレないようにすればいいってエリサが……"
:09/06/01 09:21
:F906i
:☆☆☆
#235 [◆LOSh2yD9/c]
あれは、こういう意味だったのか…
有名人?も大変なんだなー
でも本当申し訳ないけど、全く知らなかった……
「…てゆーか慧弥さん、もしかして昨日も今日も一日中待ってたの?」
「………それが?」
ぎゃ〜!!
また鬼の形相になってるーっっ!!!
「すっすみません!本当申し訳ないっす!!」
「…別に」
:09/06/01 09:24
:F906i
:☆☆☆
#236 [◆LOSh2yD9/c]
慧弥さんはそう言って、少し不貞腐れながら窓の外に目をやった。
「でも俺のこと良くわかりましたね!」
「そんな阿呆面が歩いてたらすぐわかる」
っんのヤロー!!
「てか、どこ行くんですか?」
「俺んち」
「えっ?!」
「散々待たされて疲れたし、外にいてバレたら面倒」
「ゔっ…」
そうして俺は、有無を言わさず雨宮川宅に連行されたのだった。
:09/06/01 09:27
:F906i
:☆☆☆
#237 [◆LOSh2yD9/c]
「でっかあー…」
俺が呆然と見上げる先には、高層マンションが聳え立っていた。
「そうか?」
……もういちいちツッコミを入れるのはやめようか、身が持たないぜ
あれだよ
コイツがなんかおかしいのは、芸術家だからだ!
だって良く言うだろ?
芸術家は変な奴が多いって!
(もちろんイイ意味で!)
だからか〜納得!
なんかスッキリしたぜ!!
:09/06/01 12:56
:F906i
:☆☆☆
#238 [◆LOSh2yD9/c]
「何ニヤニヤしてんの?」
「いや!!」
俺は促されてマンションの中へと進む。
「なっ…んだこれ?!」
…最早マンションじゃねーし!
どー見ても此処ホテルだろ!!?
しかもセレブ級のっ!!
「……れ、レベルが違いすぎる……ってゆーか俺場違い…ってゆーか有り得ない……」
「…何一人でブツブツ言ってんだ?」
「こっこんな所、テレビでしか見たことないですよっ!?」
:09/06/01 13:06
:F906i
:☆☆☆
#239 [◆LOSh2yD9/c]
やっぱりこの人ホンモノだ!!
画家ってそんなに儲かるのか?!
「…普通だろ?」
言った俺が馬鹿でしたああああ!!!
「最上階だから」
そう言ってエレベーターのボタンを押す慧弥さん。
光る先を見ると、"60"の数字が。
「っろくじゅうううう?!!」
「ん?ああ、すぐ着く」
いやいやそーゆー問題じゃねぇっつの!!
:09/06/01 13:07
:F906i
:☆☆☆
#240 [◆LOSh2yD9/c]
「…ってまじではっや!!」
慧弥さんの言う通り、どんどん階が上がっていくエレベーターに俺は騒ぎ出す。
「……お前、いちいち煩い」
「だ、だってさ…慧弥さんにとっては当たり前なことでも、俺にとっては非日常的な訳で…」
「……わからん」
だろうね!!
「ちょっと待ってて」
ドアの前で何やら操作をしてる。
:09/06/01 13:09
:F906i
:☆☆☆
#241 [◆LOSh2yD9/c]
こんなセキュリティー万全な高級マンションなんて俺には無縁な世界だ。
「どーぞ」
「お邪魔しまーす…」
俺は妙に緊張して、恐る恐る靴を脱ぐ。
普段やらないが、靴なんかも揃えてみちゃったりした。ついでに慧弥さんのも。
振り向くと慧弥さんの姿はなかった。
ええっ?!
ちょっ…どこ行った??!
広すぎる廊下と無数のドアに囲まれ焦り出す俺。
:09/06/01 13:10
:F906i
:☆☆☆
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