俺がホストじゃなかったら
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#341 [ゆう]
「あーもう!うるさいなぁ!」
うわ、始まった‥
アイは酔うといつもこうだった
だから俺もなるべく長い間席を離れないようにしていた
「ユウ、いい加減はっきりしてよ!」
俺からグラスを奪い取ってアイが言った
:07/08/28 14:05 :D902iS :☆☆☆
#342 [ゆう]
「なにがだよ笑」
いつものことだと思った俺は適当に話しを流して、小さい子を扱うようにアイの頭を撫でた
「いつもそうやってはぐらかすやん!アイは彼女なん?客なん?本命って誰?」
アイは俺に詰め寄った
:07/08/28 16:24 :D902iS :☆☆☆
#343 [ゆう]
「ユウもアイのこと好きやと思ってキャバ頑張って店通っててん。本命ってレナちゃんなん?」
突然レナの名前を出されて俺は戸惑った
「レナは、俺とは関係ないよ」
「そうやんな、レナちゃん、ユウのこと利用しててんもんな」
アイはそう言うと少し笑った
:07/08/31 13:21 :D902iS :☆☆☆
#344 [ゆう]
何でアイがレナのこと知ってるの?
何でそこまで知ってるの?
そう思ったけど、平気なふりをするので精一杯で何も聞けなかった
俺は利用されてただけ
そうだよね
俺、ほんとダサいよね
:07/08/31 13:26 :D902iS :☆☆☆
#345 [ゆう]
次の日、アイからメールが入った
『昨日は酔って変なこと言ってごめん。アイのこと色でも、アイはユウが好きやよ』
メールにはそう書かれていた
胸が苦しくなった
『無理して店来なくていいよ、会いたくなったら外で会おう』
俺はそれしか言えなかった
:07/08/31 13:34 :D902iS :☆☆☆
#346 [ゆう]
ちょっと前までは、これが仕事なんだから仕方ないと思っていたことも
仕事だからって平気で出来たことも
レナにふられてから、出来なくなった自分がいた
好きな人に裏切られる辛さを知ってしまったから、簡単に『好き』という言葉が言えなくなった
人の痛みに敏感になって、弱くなっていた
:07/08/31 13:40 :D902iS :☆☆☆
#347 [ゆう]
更新遅れてごめんなさい
今ちょっと仕事の方でトラブルがあって忙しいです
待っててくれてる人ごめんなさい
今からちょっと更新します
:07/09/07 15:19 :D902iS :☆☆☆
#348 [ゆう]
「もう色とか出来なくなってきたー‥」
ルイと二人で仕事帰りに立ち寄った早朝のファミレス
俺はそう独り言のように呟いた
「アイちゃんのことっすか?」
ルイは口をもごもごさせながら俺に聞いた
:07/09/07 15:24 :D902iS :☆☆☆
#349 [ゆう]
「あぁ‥前の俺なら確実にアイに色かけたよ。絶対付き合ったと思う。アイ、付き合ったらすげー店とか通いそうなタイプじゃん」
「そうっすね」
「でもさ、嘘で好きって言えなかった。好きだった人が、本当は俺のこと好きじゃなかったって、めっちゃ悲しいことだからさ」
:07/09/09 11:48 :D902iS :☆☆☆
#350 [ゆう]
「ユウさん、それでホスト続けられるんすか?」
ルイが俺に聞いた
ルイの言いたいことは分かった
今の俺じゃホストに向いてないってこと
「出来るだろ。客が払う金額に見合った、むしろそれ以上のサービスを提供するのは、嘘ついて騙したり、色かけたりしなくても出来るはずじゃん」
俺はそう言った
:07/09/09 14:47 :D902iS :☆☆☆
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