先輩と旅立ちの唄
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#344 [あかり]
次の日―
文化祭最終日。
体育祭が行われた。
皆大体、出番は二種目くらいのみである。
生徒会や体育委員、応援団は担当に忙しいが、
その他の人たちは、たいてい暇を持て余している。
:08/11/07 09:46
:SH705i
:Xo6TOlQk
#345 [あかり]
私といのちゃんは、応援席で目の前の種目を見ていた。
全校男子で行われた、自由競争を見ている時であった。
最後尾前列辺りに、タクロウ先輩の姿があった。
:08/11/07 09:49
:SH705i
:Xo6TOlQk
#346 [あかり]
パンッ。
ピストルの合図と共に、タクロウ先輩たちの走者が駆け出した。
数メートル先に置かれてあるカードをめくり、
マイクに向かってその指示を読み上げる。
「えっと…、校歌を歌う。」
タクロウ先輩の声が校庭中に響いた。
:08/11/07 09:52
:SH705i
:Xo6TOlQk
#347 [あかり]
「あ〜あ〜、この胸に〜誓い〜合う〜我が母校〜」
適当にワンフレーズ歌って、ゴールまで走るタクロウ先輩。
見事一位になった。
応援席では笑いの渦が起こっていた。
「やべー、腹痛ぇ。
あの人おもしろすぎるわー。」
隣のいのちゃんも、抱腹絶倒という感じであった。
私も、いつまでも笑っていた。
:08/11/07 09:57
:SH705i
:Xo6TOlQk
#348 [あかり]
こうして、体育祭も何なりと終了した。
結果などは対して気にならなかったが、やはり一位がいいというところが本音だ。
私たちの団は、これまた二位であった。
放課後―
まだ体操服のままで、過ごしていた。
私には一つだけ、やり残していることがある。
:08/11/07 10:01
:SH705i
:Xo6TOlQk
#349 [あかり]
「名美佳…。」
「ん?何、あかり?」
「あのね、私、まだタクロウ先輩と写真撮ってないんだ…。」
「体育祭の時、声かけなかったの?」
「うん、話し掛けづらくて…。」
:08/11/07 10:04
:SH705i
:Xo6TOlQk
#350 [あかり]
「そっかあ…。まだ校内にいるんやない?
きっと今ホームルーム中かも。
うちらのクラス、早く終わったけんさ。」
「う、うん…。」
「私一緒に付き添おうか?
シャッター係がおらんといけんでしょっ。」
「名美佳…、ありがとう!」
:08/11/07 10:08
:SH705i
:Xo6TOlQk
#351 [あかり]
私と名美佳は、玄関で先輩がやって来るのを、待ち伏せすることにした。
三年生はホームルームの終わりか遅いのか、下校する人がぽつぽつとしかいなかった。
私たちは話をしながら、ひたすら先輩の登場を待つ。
「髪型整えなきゃ。」
そう言って二人で一旦トイレに入り、もう一度出てきた時だった。
:08/11/07 10:12
:SH705i
:Xo6TOlQk
#352 [あかり]
体操服姿で、タクロウ先輩がスタスタ帰ろうとしている、後ろ姿が見えた。
私は思わず名美佳を置いて、近くまで走った。
名前を呼ぼうとするが、緊張からなかなか声が出ない。
しかし、このままでは先輩が帰ってしまう―
:08/11/07 10:15
:SH705i
:Xo6TOlQk
#353 [あかり]
「し…、塩見先輩っ!」
やっと言えた。
思っていたより、小さい声になっていた。
それと同時に、背伸びをして、彼の肩を叩いていた。
先輩の名前を名字で呼んだのは、不快な馴れ馴れしさをなくす為である。
「しゃ…写真一緒に撮って下さい…。」
振り返って目の前にいる彼に向かって、言った。
:08/11/07 10:20
:SH705i
:Xo6TOlQk
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