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最新 最初 全
#1 [t]
:09/06/09 23:49 :F906i :u8PA0GEE
#2 [t]
:09/06/09 23:55 :F906i :u8PA0GEE
#3 [t]
コメントくれたら嬉しいです
んじゃ書きます。
:09/06/09 23:59 :F906i :u8PA0GEE
#4 [t]
思い出すと切なくなるけど
思い出すと甘い記憶が
蘇る
今もさやかが生きとったら
そんな事を思う毎日やけど俺は息子と頑張るで
さやかがまた笑ってくれて泣いて怒ってそういう日が来るって
今だに思っとる俺
さやか大好きやったよ
さやかまた戻って来て。
:09/06/10 00:01 :F906i :mKpuQSLw
#5 [t]
なあなあ、さやか?
また一緒になったら、
今度こそDLで変な耳
一緒に着けたろうって決めたでー
それと買い物した時
はよしろや〜!とかもう言わんからね。
:09/06/10 00:05 :F906i :mKpuQSLw
#6 [t]
これからは、ゆっくりじっくり選ぼー。
だから行こう
またやり直そうやさやか
俺さやかがおらんかったら嫌や
だからお願いやから
はよ戻ってきてくれ。
:09/06/10 00:06 :F906i :mKpuQSLw
#7 [t]
俺の名前は山井琢磨。
のんびりとした北海道
で生まれたごく普通の男……やった
(笑)
俺が7歳の時に、離婚して俺は父親に引き取られた
離婚した原因を聞いてからは、未練なんかあらへんよ
男作ってはい、さようなら
やからね。笑えるわ
:09/06/10 00:09 :F906i :mKpuQSLw
#8 [t]
でも当時は母ちゃんが
急にいなくなったって思って
毎日、探し歩いとった。
:09/06/10 00:10 :F906i :mKpuQSLw
#9 [t]
この頃。
学校帰りに駄菓子屋に直行して
ゲームするんが流行っとったみたいやったけど。
俺はもちろんチャイムと同時にすぐ近くの大型スーパーへ向かっとった
おふくろが好きやった
和菓子コーナーでずっと待っとった。
でも
俺の母ちゃんが
来る事は無かった…。
:09/06/10 00:12 :F906i :mKpuQSLw
#10 [t]
俺やって子供ながらに
多少分かっとったんや?
もう父ちゃんと母ちゃんは喧嘩して仲直りしたないんやろなって。
だから母ちゃんは帰って来んのやなって
でも俺とは喧嘩してないやんけ
:09/06/10 00:14 :F906i :mKpuQSLw
#11 [t]
ある日親父に言った事があった
『母ちゃんに何した?どこにいんの?』
その質問に親父が顔あげる事は無かった
『なぁ、返せよ母ちゃんもうどこ探しでも
いなし分かんないんだよ!』
その言葉を吐いて部屋に戻った
きっと親父は辛かった
ごめんな親父あん時わ。
:09/06/10 00:16 :F906i :mKpuQSLw
#12 [我輩は匿名である]
前書いてへんかった?
リアルタイムで読んでるけん。頑張ってな
:09/06/10 00:17 :F02A :kfSX0gmk
#13 [t]
母ちゃんが見つからん
まま俺は9歳になった
そう、もう立派な大人だ
チガウカー!!
平和に終わると思っとったいつもの午後の授業
俺は廊下に呼びだされた。
:09/06/10 00:18 :F906i :mKpuQSLw
#14 [t]
>>12おー
書いとったで!
もっと分かりやすく
なっとるで見てなー
:09/06/10 00:20 :F906i :mKpuQSLw
#15 [t]
続き
>>13悪い事した記憶も無い俺は妙にゾクゾクッと嫌な予感がしたのを今でも体が覚えとる
そして俺はこう聞かされた
『あのね?お父さんが仕事中に倒れたの。だから先生と今から病院に行こう?』
やっぱりか。
嫌な予感は的中したのだ
:09/06/10 00:22 :F906i :mKpuQSLw
#16 [t]
俺は無我夢中で教室へ
戻ってランドセルに全て詰め込んだ。
『タクマ帰んの?』
こんな問いかけは、無視して猛ダッシュで走った。
不思議に涙は出んかった
裏の門で車を出して待っとってくれた先生の所へ思いっきり走った
『落ち着いてね?』
そうほっぺを触りながら先生は俺に言った
:09/06/10 00:24 :F906i :mKpuQSLw
#17 [t]
その瞬間涙が止まらなくでた。
それわそれわ、もう大洪水やった
日本流れるんじゃね?
みたいなー。
:09/06/10 00:25 :F906i :mKpuQSLw
#18 [t]
着いた所は市内で有名な大きな病院やった
俺はソファーに座ってなさいと無理矢理座らされた
15分が過ぎようとした頃やろか。
『2Fの208番って所だって』
と言いながら先生は戻ってきた
コーラをもらった俺は、待たされた事をチャラにしてやった
そう、コーラで許しちゃうまだ可愛い餓鬼だ。
:09/06/10 00:26 :F906i :mKpuQSLw
#19 [t]
俺『あ、ここか?』
『そうね、入っていいわよ』
左端の奥のベッドには
窓の外を見てボーっとしとる父ちゃんがおった。
『父ちゃん!!どうした、大丈夫?』
俺はすぐに駆け寄った。
『おお心配かけてごめんな?もう大丈夫だ!
わざわざ学校からごめんなー』
父ちゃんからの返事に
俺は今まで不自然にカチコチに上がっとった肩を下ろした
:09/06/10 00:27 :F906i :mKpuQSLw
#20 [t]
父ちゃんと、先生と少し話が弾んで来た頃、看護婦さんがきた。
『ちょっとの間ね、お父さんここで入院する事になったの。お父さんの事応援してあげてねー?』
俺『いつまで?』
父『ここで寝たら、すぐ帰れるぞ』
って父ちゃんが答えてくれた
俺は『わかった、帰ってきたらゲームしよ!頑張れよ』
と返し安心してコーラを飲み干した
エロカワナースは、ニッコリと笑って部屋を出た
:09/06/10 00:31 :F906i :mKpuQSLw
#21 [t]
…でも
3日経っても5日経っても一週間経っても1ヶ月経っても帰って来んかった
俺はその同時、親戚の家に泊まっとったけど、
あまり裕福な暮らしや
なくて早く抜け出したいと心から思っとった。
:09/06/10 00:32 :F906i :mKpuQSLw
#22 [t]
1年半近く毎日通っとったある日突然こんな話になった
『大阪って分かるか?』
俺『えっ?わかるよ?』
『そこに引っ越しする事になったんだ、嫌か?』
俺『え?なんで?いや、嫌じゃないけど突然過ぎてよく分かんないよ』
『あの、道代ばあの家でしばらくお世話になる事になると思うんだ。この話どー思う?』
(いや、そんなん聞かれても)
:09/06/10 00:36 :F906i :mKpuQSLw
#23 [t]
道代おばちゃんは、お正月にしか会わんようなおばちゃんやった。
俺『…分かった』
その頃父ちゃんと離れるのは慣れてきとったし、どうせ俺の意見なんて。
言ったって意味なんかない
分かったと頷いてからは、パッパッと事がどんどんと進んでいった。
そしてお別れ会とかクラスのみんながやってくれて寂しかってんけど主役になった気分で
俺はのんびりした地元、北海道をわくわくした気持ちで旅立っていった
:09/06/10 00:39 :F906i :mKpuQSLw
#24 [t]
▼大阪生活
変な時期に大阪の学校に転校した俺やけど
1年間だけ楽しく小学校生活を過ごして卒業を迎えた
中学生になってから昔から好きやった野球部へ入った
でもすぐに
無愛想な態度と長髪のせいで俺は可愛いがられやん存在となった
:09/06/10 00:42 :F906i :mKpuQSLw
#25 [t]
当時できた年上の彼女が坊主を嫌がっとったのもあったし、汗をかくのが好かんくなっていって
俺は、練習に行かなくなっていつの間にか退部に追い込まれとった
:09/06/10 00:44 :F906i :mKpuQSLw
#26 [t]
その年上の彼女と付き合ってから、
俺は夜遊びを意味無く
繰り返しとった。
それと同時に何にも特に興味がわかんかった
その頃、道代おばちゃんからは夜中連絡の荒らしやった。
でも正直うっとうしいとしか思えんかった
:09/06/10 00:47 :F906i :mKpuQSLw
#27 [t]
俺はいつの間にか受験生と言う立場になっとった
『なあ、あんた高校どうするん?』
俺はこの話題が1番大嫌いやった
そんなもん相談する相手なんかおらんしそんな大事なもん自分1人で考えれるわけないやろて思っとったし
『就職するからほっといて』
この頃の俺はこれしか
返す言葉が見つからんかった
:09/06/10 00:49 :F906i :mKpuQSLw
#28 [t]
この頃、現場の仕事への憧れもあって簡単に就職出来ると世の中をなめまわしていたのだ
※文章が卑猥ですねすんません
なめていたのだ
ですね
:09/06/10 00:50 :F906i :mKpuQSLw
#29 [t]
道代おばちゃんとはこんなやりとりばっかやった
『進路考えとんの?』
『うるさいわ!本間にあんたにわ関係ないやん!他人やろ?』
『なに言うてんの!あんたを愛して預かっとるおばさんやろ!心配ぐらいするわドアホ』
でも、道代おばちゃんの言葉に愛がこもっとらんかった時なんかあらへん
言い過ぎたな、なんて
反省したりしても当時は絶対謝れん餓鬼やった
:09/06/10 00:54 :F906i :mKpuQSLw
#30 [t]
せやけどずっと避けて通れる道やなかった
結果【進路相談室】通いの毎日が続いた
俺は働きたいけど疲れんのは嫌やしそれなら適当に進学して、出逢いだけもとめて適当に退学なればいい。
正直そんなもんにしか思っとらんかった
だから俺は、名前書けば入れるやろと言われとった某高校への進学を希望したのやった
:09/06/10 00:56 :F906i :mKpuQSLw
#31 [t]
親父に久しぶりにとりあえず受験する事が決まったと電話を入れた
なんとなく
話すのが遅くなった気がした
:09/06/10 00:58 :F906i :mKpuQSLw
#32 [t]
※受験日
俺は朝から頭に黒スプレーを吹きかけられてものすごく不機嫌やった
担任の車で会場へ嫌々向かった
鏡に写る俺はスプレーで頭カピカピやし茶毛も、
もはや隠しきれてへんし完全に落ちたな、と確信しながら教室のドアを開けた
:09/06/10 01:01 :F906i :mKpuQSLw
#33 [t]
それから数日後
俺の合否もついでに見て来てくれー
と頼んで友達からの連絡を待つ事にした
結果は分かっとるようなもんやった
:09/06/10 01:02 :F906i :mKpuQSLw
#34 [t]
〔〜〜〜〜〜♪〕
静かな部屋に、朝から携帯が鳴り響いた
(なになに…だれ?)
俺『もしもし?』
寝ぼけて出る俺に向かって奴はデカい声で話かける
:09/06/10 01:04 :F906i :mKpuQSLw
#35 [t]
友『なぁ受かってんで!!』
その瞬間、俺は一気に目が覚めた
俺『え?嘘やん?本間?』
友『本間やって俺も琢磨も合格しとる!!!』
おい、走ってんの?てぐらい息の切れた声に
俺はようやく合格したんやと実感した
素直に嬉しかった
:09/06/10 01:05 :F906i :mKpuQSLw
#36 [t]
(道代おばちゃんにも知らせなあかんな!)
俺は階段を急いで降りた。
2段飛ばし、いや3段飛ばしの勢いでズカズカと降りた
:09/06/10 01:07 :F906i :mKpuQSLw
#37 [t]
俺『なあなあ?受かっとったて!!』
道『え?本間に言うとる?ようやったタクマ!!』
道代おばちゃんは俺に抱きつき頭を何度もくしゃくしゃにして泣いとった
その時ばかりは、俺のライオンヘアーを崩されても嫌やなかった
むしろ本間に嬉しかった
この人は本間に心配してくれてたんやなと確信できた瞬間やった。
:09/06/10 01:09 :F906i :mKpuQSLw
#38 [t]
『父ちゃんにも電話しとかなあかんね♪』
道代おばちゃんは気を使ってか父ちゃんに電話で伝えてくれとった
『ありがとな』
俺は後ろで見守りながらそう心で思った
なんやかんや揃えるもんがいっぱいあって忙しく高校入学式を迎えた
―高校1年の春―
:09/06/10 01:10 :F906i :mKpuQSLw
#39 [t]
桜が綺麗やったこの春さやかは何しとった?
もうこの頃さやかは辛い思いしとったんかな?
それともまだ幸せやったかな
なぁなあ、さやか。
:09/06/10 01:13 :F906i :mKpuQSLw
#40 [t]
俺、桜見に行きたいねんけど
めっちゃ綺麗な所あんねんで
なぁ!さやか!見に行こうって
なーさやかーさやかー
車飛ばさんし爆音しやんからさーまたドライブしようや
返事ぐらいしてくれや
:09/06/10 01:14 :F906i :mKpuQSLw
#41 [t]
無事高校へ入学した俺は相変わらず遊んどったけど
道代おばちゃんに反抗する事は無くなっとった。
俺は居酒屋でバイトを始める事にした
これがきっかけで後々、ミナミと言う女に出逢う事となった
:09/06/10 01:16 :F906i :mKpuQSLw
#42 [t]
居酒屋はきつかってんけど、
酔っ払いの相手は自然と嫌やなかった
むしろ親しげに話てくれる人もおって嬉しくも思っとった
今振り返ればこれがきっと俺のホスト人生第一歩やね
:09/06/10 01:17 :F906i :mKpuQSLw
#43 [愛莉]
出身北海道なんに
何で関西弁なん??
:09/06/10 01:17 :D904i :43tuPxXo
#44 [t]
>>43長い間、大阪におったから
なるべく分かりにくい方言には気をつけてんねんけど読みにくかったらごめんな
:09/06/10 01:20 :F906i :mKpuQSLw
#45 [t]
続き
>>42『んじゃお疲れーす』
俺はいつものように居酒屋のバイトが終わって
後ろに止めてあったバイクをとりに裏口からでた
『あ、来たぁあぁ♪』
裏口のドアが閉まるか
閉まらないかの時聞こえた声やった
『え?なに?だれ』
斜め横には元気に高い位置にツインテールした
eggから飛び出て来たような女が立っとった
:09/06/10 01:24 :F906i :mKpuQSLw
#46 [t]
こいつが噂のミナミ
『待ってたんだ!終わるの。今から話せないかな?♪』
俺『え?まあ、うん。てか誰?』
気の聞いた会話が出来ない俺は素っ気なく返した
『あれ?あたしの事知らない?よく飲みに来とるし目合ってる思ってたけど、なんだ勘違いかー』
俺『あっそうなんや全然気づかんかった!ごめんごめん』
:09/06/10 01:29 :F906i :mKpuQSLw
#47 [t]
酔っ払って絡んでくる女客は数人おるんやけど
でも俺はこいつわ知らんかった
俺は気いきかんしつまらん奴やから
正直に知らんと答えた(笑)
:09/06/10 01:30 :F906i :mKpuQSLw
#48 [t]
『うわ、結構酷いねー罰として駅まで送ってってくれないかな?』
(え?なんでやし。)
俺『あぁええよ乗れや』
(何カッコつけて乗れやとか言ってんの笑)
っと
初対面の女を後ろに乗せる事になった
あの時断ってれば…
少しは違ったかもしれんね
:09/06/10 01:33 :F906i :mKpuQSLw
#49 [t]
『ねぇ、飛ばさないでよ?』
俺『あぁ。そう言えば名前わ?』
『ミーナーミー!!
それより彼女おるの?』
俺『ミナミか。いたらこんな事せんよーw!』
『えー、あんた一途?』
俺『当たり前やん!(笑)』
南『嘘や〜絶対嘘や〜』
こんなやりとりの間に駅が見えた
:09/06/10 01:36 :F906i :mKpuQSLw
#50 [t]
ミナミの第一印象は、強引で積極的っと脳内にメモって終わった
そしてアド交換を済ませてその日は帰宅する事にした
お前をテイクアトしたい!
だなんてクサイ台詞はこの頃はまだ言わないのだ。
この頃ってなんだこの頃って。
:09/06/10 01:38 :F906i :mKpuQSLw
#51 [t]
それから何がきっかけか分からんけど、ミナミと付き合うようになった
俺は相変わらず色んな女と遊んどったけど、ミナミは一途に思ってくれとるみたいやった
ミナミは、俺と付き合ってからも夜の女をやめんかった
それが原因かは、分からんけど半年も付き合った頃にはすれ違いが起きとった
:09/06/10 01:41 :F906i :mKpuQSLw
#52 [t]
『今日仕事いきたくないよぉ〜』
夕方になると、俺の袖をミナミは、毎日引っ張る。
『ほんならやめれば』
きっと優しい言葉かけて欲しかったんやろね
でも俺はその頃ガキやし冷たくしか出来んかった
俺は毎日、腕を強く振り払った
そして俺は、他の女が待っとる部屋に向かった。
ミナミだけが特別だなんて感情は無かったのだ
:09/06/10 01:43 :F906i :mKpuQSLw
#53 [t]
俺は夜の仕事しとったミナミがどうも気にいらんかった
そのうち面倒やと思うようになった
ミナミは俺がバイト中
女の子と喋るのが嫌や、とか絶対浮気しとるやろ。
とか俺と顔合わせる度、怒鳴りつけた
:09/06/10 01:46 :F906i :mKpuQSLw
#54 [t]
でも決まってミナミは、
自分なんか飯食い行ったり仕事以外でも営業してんのに何言うてんねん。
て言葉に言い返す事は無かった
外食しに行ったある日、喧嘩になった勢いで
『夜の女なんかめんどくさいわもう。』
そう言って一方的に別れを告げた
:09/06/10 01:47 :F906i :mKpuQSLw
#55 [t]
『ごめんなさい。別れたくないです、夜やめるから…ごめんなさいお願い…しますお願いします。』
と異常にミナミは泣きじゃくった
俺は。
『ええよ泣くな。もう
言わんよごめんな』
そう返した
(泣いたら話ならんやん!てかなんやねんそのブス面w)
内心は隠す事にした
:09/06/10 01:51 :F906i :mKpuQSLw
#56 [t]
俺は泣きじゃくって抱きついてきた瞬間に気づいてしまったんや…
出会った頃の腕の傷よりも、
もっと痛々しい線
が深く刻まれた腕の事を。
出血したままになっとる箇所もあった
だから言えんかった
それ以上強くは言えんかった。
言うのが怖かった
:09/06/10 01:54 :F906i :mKpuQSLw
#57 [t]
それから何ヶ月か経っても傷は増える一方やった
俺はいい加減嫌気がさして
だんだん連絡を無視するようになっとった
簡単に遊べる女がいい
そんな考えしか無かった
:09/06/10 01:55 :F906i :mKpuQSLw
#58 [t]
連絡が途絶えてから一週間がたった頃の出来事。
授業も全て終わって
駐輪場へ向かう途中やった
まさかのミナミの声が聞こえた
『タクマがいなきゃ無理。本間に無理やの!
やから会いにきたんもん!やーめてや!会わせて』
目に入った光景はミナミが校門の前で
生徒指導に力ずくでだだこねとる所やった
:09/06/10 01:57 :F906i :mKpuQSLw
#59 [t]
俺はさすがにしかと出来やんくて
近寄って止めに入った
俺を見つけたミナミは
俺に飛びつき周りからの冷たい視線に負けじと
わんわん泣きはじめとった
ミナミはしがみついたままなんも話さない
リスカの跡だけをチラチラさせとった
:09/06/10 01:58 :F906i :mKpuQSLw
#60 [t]
この時ばかりはちゃかす奴もいない。
重い空気が流れる
(あ〜ぁあ…)
何とも言えないもやもやとした気持ちのままとりあえず俺は慰めた
『ミナミもう泣かんで?後、なんだよこれ…』
ぐいっと持ちあげた手首は折れそうに細くて俺は力を緩めた
:09/06/10 10:59 :F906i :mKpuQSLw
#61 [t]
リスカの事も俺はあえて触れた
『タクマに会えんなら死にたい思って切った』
俺『だからってあかんよな?こんなんしたら。
しかとしたんは本間にごめんな』
…俺は最低よね。
一人の女の子の腕…
細くて折れそうな腕に
こんなにも傷がきっちりと。
:09/06/10 11:00 :F906i :mKpuQSLw
#62 [t]
でも俺は最低やけど、そんな姿を見ても
正直好きなら好きのままでいさせようって思った。
この頃は会えないだけで死ぬだとかなんだとかって言う女が多くて
死ぬとかリスカになんの恐怖もわかんかった
女なんか突き放しても追いかけてくる
ほんならほっといてたまに相手したら十分やんな
:09/06/10 11:03 :F906i :mKpuQSLw
#63 [t]
この時の俺は罪悪感+求められとる事が
すごくめんどくさく、でも嬉しくも感じとった
最低だよな俺は。
今になって思うわ
ごめん。
ここで俺がもっといい
男やったら
ミナミの人生も、今どこでなにしとるかさえ分からん女達も
違ったかも知れんよな
:09/06/10 11:05 :F906i :mKpuQSLw
#64 [t]
俺は10回の連絡で1回相手するペースで卒業まできた
俺は他にも色んな女に
手出す事を楽しんだ
束縛が出て来たり、彼女面になったら捨てた
そのうち、セックスだけ求めてくる女が増えた
そんないやらしい行為が嫌いでもあった
こんな俺に付いてくる女を見るのも嫌になった
でも1番は、こんな生き方しとる自分が大嫌いになった
:09/06/10 11:08 :F906i :mKpuQSLw
#65 [t]
ミナミとも会えばセックスを繰り返した
でも、俺からは絶対にしやんかった
でもミナミは、自分が必要とされとる時間が嬉しいから
って何度も俺にキスをせがんで
何度も何度もセックスを求めた。
俺は、複雑な気持ちのまま快楽に使った
:09/06/10 11:11 :F906i :mKpuQSLw
#66 [t]
ミナミとも、そんな日々を繰り返しとったけど。
その年の夏を境にミナミは
お客さんで南を大事にしてくれる人が見つかった
て、俺から急に離れていった
それでも俺は何の興味も無く何も触れんかった
少しでも話を聞いてやればよかった
なんかあったか?
てその一言がなんで出てこんかったやろか
:09/06/10 11:12 :F906i :mKpuQSLw
#67 [t]
充実したんだかしてないんだか分からんくなとった
高校生活も終わりを迎える時期がやってきたのだ。
俺は卒業後。
東京へ行って何かを
変えたい。そう思って
東京へ進出する事を決めた
:09/06/10 11:14 :F906i :mKpuQSLw
#68 [t]
これがさやかとの出逢いのきっかけになる
俺は東京へ来て良かった
さやかにたくさん教えてもらった
反省する気持ちや
人を愛する事
当たり前の大事さ。
女の子って存在の意味
:09/06/10 11:15 :F906i :mKpuQSLw
#69 [t]
俺は道代おばちゃんに東京へ行く事を話した。
道代おばちゃんはすぐに口を開いた
『…本間にゆっとんの?』
俺は大きくゆっくり頷いた
:09/06/10 11:17 :F906i :mKpuQSLw
#70 [t]
『あんたな、東京は甘くないで!でもあんたなら大丈夫やきっと。やりたい事やって飽きたら戻ってきいや?おばちゃん寂しいけどな、タクマが決めたんやもん。反対なんか出来んよね!応援するで』
俺『また心配かける事なるかも知れんね…。でもありがとう!頑張ってくる』
予想外の答えに一瞬だけ俺も素直になれた
そしてこの日東京に住む事を決めた。
:09/06/10 11:19 :F906i :mKpuQSLw
#71 [t]
▼親父へ
親父ごめんなぁ
親父に連絡してやれば
よかったな俺
何して何考えてたんかなー俺わ
親父やんな。最初に相談する相手って親父やんな?
知っとったかな?
道代おばさんから聞いた?
:09/06/10 11:25 :F906i :mKpuQSLw
#72 [t]
俺が東京行くってきめた事。
親父はその頃何しとった?
病気と戦ってたんかな?
俺の携番教えたやんか
何で連絡してこんかね?
:09/06/10 11:27 :F906i :mKpuQSLw
#73 [t]
この頃すっかり親父の事忘れとった俺が
後から聞いた話やけど
親父はこの頃もう、だいぶ弱っとるみたいやった
でも俺の番号が書いてある紙を見ては
公衆電話まで看護婦さんと歩いとったんやって
:09/06/10 11:30 :F906i :mKpuQSLw
#74 [t]
でも受話器持つ度いつも言うねんて。
『頑張れ。…』
それから受話器を下ろして
『気分だけ味わえました。俺が電話したらタクマはきっと前に進めない。今タクマは前に進んでるんですきっと。看護婦さん、ありがとう。いつもごめんねぇ。部屋に戻りましょう』
涙がとまらんかったよ
この話を聞いた俺は、
何回も何回も謝ったんやで
:09/06/10 11:35 :F906i :mKpuQSLw
#75 [t]
▼出逢い!東京
俺はまるで青春ドラマのように大きい荷物1つ担いでで東京へ出て来た
この日、東京に出て来た意味はさやかに逢うためやねきっと
俺はどこへ行ったらいいかも分からん中、住む所だけは確保してあった
:09/06/10 11:37 :F906i :mKpuQSLw
#76 [t]
昔仲良かった先輩が
東京へ出てきとったから
落ち着くまで住まして
もらう事になっとった
待ち合わせはスTaバに12:00やった
今日から東京生活が始まる
そして大好きなさやかにすぐに、出逢う
:09/06/10 11:39 :F906i :mKpuQSLw
#77 [t]
俺が煙草に火をつけてすぐ
竜さん(先輩)が黒いスーツ姿で車から降りてきた。
車はオデッセ?て言うんかな。
知らんけども。
:09/06/10 11:41 :F906i :mKpuQSLw
#78 [t]
竜さんと目が合い俺は軽く頭を下げた。
竜さんは電話をかけ初めた
(あ…?)
【〜〜〜〜♪】
俺『もしもし?』
竜さんからやったから不思議そうに俺は出た
『どこにいんのー?』
俺『えっ竜さん目の前だよ、黒のライダース、見える?(笑)』
:09/06/10 11:43 :F906i :mKpuQSLw
#79 [t]
『嘘?目の前の奴?おい、タクマかよっ(笑)』
俺『何してんすか竜さん(笑)ハハッ』
竜『何かホストか何かか思ったわまじで!』
俺『何言ってんすか(笑)俺ですやん!』
こんな冗談飛ばしながら俺達は一気に懐かしくなって色んな話をしだした
竜さんは一個一個うんうんと頷いて聞いてくれた
ちょっとだけ暖かい気持ちになった
:09/06/10 11:45 :F906i :mKpuQSLw
#80 [t]
【プルルルルルル♪】
『あっ俺や』
竜さんは何故か画面を見て携帯を閉じた。
俺『竜さん今時、プルルルルって!(笑)』
『うるせーよ(笑)』
俺『出ないんすか?』
『おう、今はいいや』
【プルルルル♪】
電話はいつまでも鳴り響いとるようやった
:09/06/10 11:47 :F906i :mKpuQSLw
#81 [t]
『あぁ!なんだよ〜!!』
竜さんは軽く嫌な顔して電話に出た
『もしもし?』
竜さんはさっきまでとは別人のように優しい声で電話をとった
『ああ。ごめんな?
今車洗ってたから気づかなかったんだよ!どうした?』
俺は複雑な気持ちでいっぱいになった
:09/06/10 11:49 :F906i :mKpuQSLw
#82 [t]
『あいよ〜じゃまたな』
話が終わったようだ
俺は煙草を灰皿へ押し当てる
俺『竜さんホスト辛いんすか?』
『なんで?そう見えた?』
俺『いやっ。まぁはい』
竜『随分ストレートに聞くなお前(笑)まー半々ってとこかな、女の子の嫌な部分、いい部分がハッキリ見れるからなー複雑!俺もそりゃ辛い時もあるさー』
:09/06/10 11:50 :F906i :mKpuQSLw
#83 [t]
って
少し目に入る前髪を分けながら
寂しそうに寂しげに笑う竜さんは
NO1になれるだけの顔の持ち主やなー
と俺は惚れ込んだ
。
:09/06/10 11:51 :F906i :mKpuQSLw
#84 [t]
『それじゃ移動しますかあ〜』
俺『よっしゃ行きますかっ』
竜さんはコーヒーありがとなって言って
(スッと1万円を出して去って行ったのは言うまでもない…話や)
完
:09/06/10 11:54 :F906i :mKpuQSLw
#85 [t]
『え?いいっすよいいっすよ』
(なんて言う事なんかせず、あざあーす!そんな気持ちでいっぱいやった)
う〜ん情けない(笑)
何せその頃の俺はごく平凡な金しか持ってない
いやっ。むしろ貧乏やったから(笑)
:09/06/10 11:54 :F906i :mKpuQSLw
#86 [t]
俺は車に乗る前に、ある女を目に止めて止まった
そうその女がさやかやった。
昼間だと言うのにドレス?
みたいなの来て街をうろうろしとったから
その姿はまるで迷子になった小動物のようで遠くから見ても可愛いこやな。
と分かるお人形さんみたいな顔した女の子やった
何やあの子
:09/06/10 12:46 :F906i :mKpuQSLw
#87 [t]
その女はすぐに高いビルの中へ消えていった。
『なあ?どうした?』
竜さんが窓から顔を出して不思議そうにしとった
俺『なんでもないっす』
俺はその女が、一体昼間から何者なのか?と
気になる事でいっぱいでまともに竜さんの話が
入ってこんかった(笑)
:09/06/10 12:55 :F906i :mKpuQSLw
#88 [t]
『なあなあなあ!!』
目の前で手を叩かれた俺はハッとなった
俺『あぁすんません(笑)』
『どうした?まさか元カノでもいたか?(笑)』
俺『何で東京にいんすか、いないっすよ〜』
俺『ねえ竜さん、キャバやっとる子もホストって遊び来るんすか?』
『ああ…そりゃあな、夜の女の子は出入りしやすいよ。なんだよなんだよ』
:09/06/10 12:58 :F906i :mKpuQSLw
#89 [t]
…(やっぱりかぁ)
俺『まじっすかぁ…』
『なんだよなんだよ!!何かまずい事言った?』
竜さんはむっちゃ
不思議そうにしとった
俺はその反応が正しい、と気持ち悪い笑みを浮かべた(笑)
『なんも無いならいーけどーあっドンキ寄らせて』
近くにあったドンキの駐輪場へ軽快に車を止めた。
:09/06/10 13:01 :F906i :mKpuQSLw
#90 [t]
ドンキの中はむっちゃ狭くてすれ違う度に棚の物が落ちとらんか
と気にしたのを覚えとる。
俺も可愛いかったのだ(笑)
ボンッ
:09/06/10 13:04 :F906i :mKpuQSLw
#91 [t]
俺『あっすんません』
俺はとっさにぶつかったから謝った
『ああ。』
(ああって何じゃい、
お前が避けんかったからぶつかったんやろが!)
なんて言うわけもなく(笑)
まあそこは大人ですからスルーしましたけども。
:09/06/10 13:04 :F906i :mKpuQSLw
#92 [t]
奴の顔はスッと鼻筋の通った顔して髪はコンパクトにスプレーで固めてある綺麗な形をした奴やった。
こいつもホストか。
東京はホストが多いな
こんな事を思った
その時こいつを殺しときやよかった!
て、後々思う事になる
なんてまだこの時は思いもせんかった。
:09/06/10 13:08 :F906i :mKpuQSLw
#93 [t]
俺がこの時、先読み出来る能力があったら
って
今でも思うのだ
いや
ガチでね
。
:09/06/10 13:09 :F906i :mKpuQSLw
#94 [t]
竜さんはパッパッと
車のファーとか芳香剤とか
なんやかんや買ってたんやけど
俺は特に揃えるもんも無かった
せやから俺は
ミンティアを2、3個とガムを2、3個、歯ブラシをとって会計を済ませた。
:09/06/10 13:12 :F906i :mKpuQSLw
#95 [t]
いやいやっ!
けして口臭を気にしてる訳やないですよw!
それから一旦、竜さんのアパートへ向かった。
ドキドキワクワクやった
:09/06/10 13:13 :F906i :mKpuQSLw
#96 [t]
車の中で竜さんとこんな話をした
俺『金あるのに一軒家建てないんすかー?』
『ここに土地は買わねーな、ここはずっといる場所じゃねーよ、俺はいつか田舎に帰りてえ』
俺『へえ〜』
(竜さんみたいに売れっ子でもこの東京という場所は好まないんや)
そう心で思って深い話やななんて思った
:09/06/10 13:17 :F906i :mKpuQSLw
#97 [t]
俺ったら後先なんか考えないで
一軒家ヘーイ!ヘーイ!
ここにもヘーイ!
とホイホイ何件も建ててしまうだろう
俺は本物のバカヤロウ
。
:09/06/10 13:19 :F906i :mKpuQSLw
#98 [t]
竜さんのアパートは
白と黒の新築やった。
中は3LDK
一人暮らしには、余る広さやった
気付くと
ひょいと置かれたのはシーFUードヌードル。
俺『あっあざす』
お湯も入れてあって、なんも言わんと
2つ作って置いてくれる所が
俺は好きやった
:09/06/10 13:21 :F906i :mKpuQSLw
#99 [t]
まさに言葉無しとも優しさ滲む。
やな
こんな俳句やことわざがあったかは知らんけども
。
:09/06/10 13:23 :F906i :mKpuQSLw
#100 [t]
『あっ、俺は夕方から仕事だから適当にしててなタクマなら俺ん家の何
いじってもいいから(笑)』
俺『まじすか?AVとか見つけちゃったりしたら俺、』
『やーやーやーやー!それわガチで無いw想像したくもねえから言うな』
:09/06/10 13:24 :F906i :mKpuQSLw
#101 [t]
男の子ならでわの会話を交わした後、腹いっぱいになった俺は睡眠をとった。
気づいたら夕方やった
(…?あれ)
竜さんはもうおらんかった
テーブルには広告の裏に書いた置き手紙があった
【行ってくるよ〜】
:09/06/10 13:25 :F906i :mKpuQSLw
#102 [t]
(そうや、仕事や言うてたっけなー)
寝ぼけたまま俺は、携帯を開いた。
着信14件
メール7件
(あー…そっか。)
着信やメールはすべて
女からやった
俺は、なんも言わんと全ての女を切った形で
ここにおるんやった
:09/06/10 13:28 :F906i :mKpuQSLw
#103 [t]
一気に気持ちがだるくなって、テレビをつけた。
丁度その時芸人が旅する番組がやっとって
お笑い好きな俺はボーっとテレビをつけたままにした
『今日は激安でお馴染みドン・キホーテに来てまーす!』
甲高い声に俺はハッと
し目が覚めた。
その瞬間
可愛いこちゃんの記憶が一気に蘇った。
:09/06/10 13:29 :F906i :mKpuQSLw
#104 [t]
あのビルは何やったんやろ?
いやっマンションやったかな?
ドレス着とる女なんか
夜しか見た事無かったしなー
昼間見た事は俺にとってすごく印象的やった。
:09/06/10 13:31 :F906i :mKpuQSLw
#105 [t]
そう
その印象的な可愛い女が後々俺が愛したさやか。
可愛い可愛いさやかちゃん
。
:09/06/10 13:32 :F906i :mKpuQSLw
#106 [t]
(ん〜ああぁあ〜!)
俺は思いっきり背伸びしたけどなーんかスッキリせんかった
外へ出掛ける事にした。
ゴウ゛オオオオオォン。
都会は電車の音で溢れとった
:09/06/10 13:33 :F906i :mKpuQSLw
#107 [t]
うるさい場所やなー
でもその反面嫌な事も
もやもやもかき消してくれる
そんな気もする
不思議な場所
電車道の隣のアパート。
:09/06/10 13:34 :F906i :mKpuQSLw
#108 [t]
近くのコンビニに立ち寄った
煙草と缶コーヒーとサンドイッチを買って裏の駐車場に座りこんだ
遠くのビルの華やかな電気に目をやった時やった
『…っごめん!すぐ戻ります。うん…ばいばい!!』
(???)
。
:09/06/10 13:36 :F906i :mKpuQSLw
#109 [t]
背後から聞こえた声は慌てとるような女の声やった
ゴミ箱の影から出てきたのは
白いぱんぱんに膨らんだビニールをぶら下げて
カッカッとヒールの足音を響かせながら悲しい顔をした女やった。
(昼間の可愛いこちゃん?)
『あっあんた』
。
:09/06/10 13:37 :F906i :mKpuQSLw
#110 [t]
声をかけられた可愛いこちゃん
ハッとした様子で振り返った。
(おいおいおい!俺はどうすんだこの状況?
何で話かけてんだよ俺、)
『どこ行くの?』
(は?はあ?はぁあ?
関係なくね?何聞いてんの俺…まじきめえw)
:09/06/10 13:39 :F906i :mKpuQSLw
#111 [t]
俺は何故かどこ行くの?
何てわけわかんない話のかけ方をしてしまった。
昭和初期のナンパやんなこんなん
ありえやーーん
タクマ超ーピンチーw
。
:09/06/10 13:40 :F906i :mKpuQSLw
#112 [t]
『誰あなた?家に帰るだけですけど?』
声はむっちゃ可愛いのに言葉はつんと冷え切っとった
(いや、そらそーや!怪しい男にしか見えやんもん)
。
:09/06/10 13:42 :F906i :mKpuQSLw
#113 [t]
『そうなんや。今話せやん?』
(なんだなんだ?俺は
話そうって!何を?なぁなぁ何を話すん?)
俺は完全に昭和初期に
憧れた馬鹿男になっとった
『え?なんか気持ち悪い!誰だか分かんない人と話したくない、また今度どこかで会えたらにして!』
あたし急いでるから。
と
可愛いこちゃんはそれは酷いやろって言葉を浴びせ去っていった
:09/06/10 13:44 :F906i :mKpuQSLw
#114 [t]
俺はやっぱりバカヤロウだと分かった
なぜかって?
俺は嬉しかったのだ!
(また会えたら話して
もらえるんかな!?)
馬鹿や…俺はアホやね。
:09/06/10 13:47 :F906i :mKpuQSLw
#115 [t]
次また会えるやろ!
今日1日で2回も逢ってるんやから
俺はきっと一目惚れしたんやと確信した。
だって、んーまに可愛い顔なんやもん
可愛すぎんねんマジで
初めての経験やった
:09/06/10 13:48 :F906i :mKpuQSLw
#116 [t]
俺は煙草を手に取って
淡い恋心のようなそんなピンクな気持ちになりながら
俺はアパートへ戻る事にした
ゴウオオオオオォオオ
(相変わらずのやかましい場所)
家に帰ってまたさっきの事を思い返した
長い長い1日やった。
:09/06/10 13:50 :F906i :mKpuQSLw
#117 [t]
十分にのんびりとした後、シャワーを浴びた
これから頑張るぞという
気持ちを込めて俺は冷たい水をかぶった
玄関からガチャガチャ
と音が聞こえてきて俺は急いで流して顔を出した。
:09/06/10 15:22 :F906i :mKpuQSLw
#118 [t]
『おー起きてたんだ』
俺『うをぉ〜!サミィ!あーおつかれっす』
『大丈夫かよ〜何してんの!笑』
それからくだらん話で盛り上がって、4時を回った
『なあなあ?いきなりだけどタクマさ、ホストやってみねえか?』
この一言が俺の始まりやった
:09/06/10 15:25 :F906i :mKpuQSLw
#119 [t]
俺『え?なんで』
『お前まだ仕事も目標も無いんだろ?それならやってみないかなって!とりあえず俺いるしまずは、安心だろ?な?』
俺『まあ貯金も底ついてまうし金貯めたいで
俺なんかで出来るんなら…やりたいっすけど』
。
:09/06/10 15:28 :F906i :mKpuQSLw
#120 [t]
『大丈夫大丈夫!お前なら結構いい所行く!
これ絶対な。まー楽な仕事じゃあないけどな』
俺『でも竜さんいるなら金貯まるまでお世話なるかな…』
こうして東京でてすぐほいほいと就職先が決まった
東京なんかちょろいやんけ!!
:09/06/10 15:29 :F906i :mKpuQSLw
#121 [t]
『よっしゃ。とりあえずオーナーに話ちゃんと通しとくし、一応俺の紹介だから働きやすくしとくから』
俺『すいません何から何まで甘えちゃって』
俺は心から思った。
『いやいやお前一人でふらふら暇してても可哀想だかんな』
俺はいつの間にか寝とったみたいで
時には昼過ぎで笑っていいともが始まっとった。
:09/06/10 16:10 :F906i :mKpuQSLw
#122 [t]
『おひたのか〜?』
洗面所から歯磨きしたままの竜さんが見えた
俺『ああ。…ハイ』
『よっしゃ早く準備しろ、今日は俺のスーツ着ていいから』
俺『あー、どおもです。』
『出勤前にちょっと
寄る所あるから早めに出るけど悪いな!』
俺『いえいえいいっすよ』
軽く返事をして俺は並んで歯ブラシを加えてチャッチャと着替えた。
:09/06/10 17:18 :F906i :mKpuQSLw
#123 [t]
『おっ似合うじゃんか』
俺『まじっすか?(笑)』
俺はパッパッとワックスを手にとって
少しだけいつもよりがっちりと固めた。
適当に竜さんが用意してくれたブレスと
俺が昔買ったオメガの時計をはめて
竜さんについてくように足早に出た。
綺麗に晴れた日やった。
:09/06/10 17:19 :F906i :mKpuQSLw
#124 [t]
竜さんは太客と言って
(たくさん毎回お金を使ってくれる上客)
と会う約束をしとるからと早めに家を出ると俺に説明した。
着いたのは綺麗な高級
そうなマンションの下。
:09/06/10 17:21 :F906i :mKpuQSLw
#125 [t]
竜さんはその太客を電話で呼び出しとるようやった
『あーい着いたよーん』
太客『あ、わかった。今いくよぅ』
ハスキーな女の人の声
が受話器から漏れた。
:09/06/10 17:22 :F906i :mKpuQSLw
#126 [t]
30代前半と思われる女の人が降りて来て竜さんに何かを渡しとるのが見えた。
金のようなものが
見えた気がしたんやけど
そこわ今だに分からん
太客は俺を見て
『あら見かけない人ね』
と助手席を覗きこんだ。
:09/06/10 17:27 :F906i :mKpuQSLw
#127 [t]
俺『あ、どーもでーす』
太客『竜に可愛いがられる後輩さんなんて珍しいわね♪』
女の人はそう言うと竜さんをチラっと見た
『何言ってんだよ俺はみんなに優しいっつうーの!』
。
:09/06/10 17:29 :F906i :mKpuQSLw
#128 [t]
『あっわりぃ優子さん、こいつ顔合わせしてくるからもう行かなきゃ』
竜さんは顔の前で手を叩きながら優子さんに言った
優子さんと言う女性は、
『そうなの。今夜も行くからいいわよまたすぐ逢えるわ、待っててね』
…とキスをした。
:09/06/10 19:53 :F906i :mKpuQSLw
#129 [t]
そして車は夜の街、歌舞伎町に着いた
そして1件の店の前で
車は止まった
薄暗い階段を降りると、そこは鏡張りになった
部屋があって
竜さんに言われるがままに俺は椅子に座った
:09/06/10 19:59 :F906i :mKpuQSLw
#130 [t]
竜『そんじゃまた終わったらメールいれといて』
とだけ残して竜さんはさっさと消えた
携帯を開くと着信でいっぱいやった
ゆかり
あやか
めい
みき…
…ドンドンドン!!
(おっびっくりしたー)
:09/06/10 20:00 :F906i :mKpuQSLw
#131 [t]
勢いのいい音でドアは開いた。
『こんちは、俺は充です。今日はよろしくねー!』
その人はその後も軽快に勝手に自己紹介を初めて
次わ俺か。
と妙な緊張感の中口を開いた
:09/06/10 20:04 :F906i :mKpuQSLw
#132 [t]
『あっ俺は山井タクマです、大阪から引っ越して来たばっかで東京にすら慣れてない感じなんですけども。
よろしくお願いします!』
その後も俺はなんやかんやと自己紹介をした。
:09/06/10 20:05 :F906i :mKpuQSLw
#133 [t]
俺の余計な事を口ずさんだ自己紹介は終わった。
充『おっけえ!了解っ。ちょっと待っててな』
充さんは棚から何かアルバムような男メニュー
と言う物を取り出して俺に見せた
:09/06/10 20:35 :F906i :mKpuQSLw
#134 [t]
俺『あーどおもです』
中を開けると写真がズラリやった。
華やかな男もおったけど…
(いやいや、ぶっちゃけ不細工やんこいつ!w)
て割合のが多かった。
:09/06/10 20:36 :F906i :mKpuQSLw
#135 [t]
その中でもデカデカと輝いとったのはやっぱり竜さんやった
俺『竜さんや、格好いいな』
『お前もがんばれよ』
俺『ハイ、俺も竜さん見たいになれるように頑張ります』
(んまぁ?竜さん抜かせんかも知れんけどこの不細工よりわ上行くやろw!)
と言う本音は言わなかった
:09/06/11 01:04 :F906i :4t8z7rxs
#136 [t]
充『おう期待してるよん。まっ竜の紹介なら
いち押しだろ〜、なあ?』
充さんは予想以上にフレンドリーで俺の肩に手を置いて話した
(おいコラw!君。手どけろ、この手)
俺はここで上手くやってけそうやな、そう思った
俺はここで働く意志を150パーセント固めた。
:09/06/11 01:06 :F906i :4t8z7rxs
#137 [t]
それから源氏名と言う物を決めて
この店のシステムを聞いて結構な時間が過ぎた。
《〜〜〜〜〜♪》
俺『あっ竜さんや!ちょっとすんません。電話出ていいすか?』
充『あー遅くなっちったな!いいよ!』
。
:09/06/11 01:12 :F906i :4t8z7rxs
#138 [t]
竜『もしもし〜?あっ話し中悪いな!時間かかるようだったらー俺』
充『あー竜、もう終わったよ!』
声が漏れてたのか充さんは
竜さんが話す途中でそう割り込んだ。
:09/06/11 01:14 :F906i :4t8z7rxs
#139 [t]
竜『あーまじっすか!!すいやせんわかりやしたー』
竜さんは声を張り上げてた
見事、中間役となった俺は
とまどいながら自分のタイミングで電話を切ったw
:09/06/11 01:15 :F906i :4t8z7rxs
#140 [t]
充『竜待ってるから早く行ってやれ!』
俺『はい!ほんじゃ行ってみます』
俺は小走りで竜さんの車へ急いで戻った
(やべー!やべー!)
灰皿には吸い殻がたまっとった
結構長い時間話しとったんやな
なんて思った。
:09/06/11 01:26 :F906i :4t8z7rxs
#141 [t]
俺『すんません遅くなって』
『おう。充さんどうだった?上手くやってけそーか?』
俺『何か全然堅苦しい
感じちゃうくて話しやすかったっす』
『ほうかそれわよかった』
。
:09/06/11 01:28 :F906i :4t8z7rxs
#142 [t]
俺『火曜日かららしいで宜しくお願いします!』
『なーんだよ急に(笑)
てかそろそろ敬語やめろよ〜これから一緒に
過ごすのに気まずいっしょ!(笑)』
《これから一緒》
(やべー!やべー!!
これから一緒とかやべぇ)
俺は言葉に安心感を覚えた
:09/06/11 01:29 :F906i :4t8z7rxs
#143 [t]
▼初出勤
『んじゃ行くかぁ〜』
俺『あ〜ああああ!竜さんちょい待って!』
俺はなかなか今日に限って
髪がうまく盛れん事にイライラしとった
(ふざけんな!髪型で
カバーせな!俺のアホ!はよ盛れ!)
。
:09/06/11 01:31 :F906i :4t8z7rxs
#144 [t]
『充分!充分!盛れてるから心配すんなって!』
俺『あ〜!もう〜!』
『情けない声だすな(笑)』
俺『も〜なんでや〜』
俺はいまいち納得しないままやったけど
キラキラ光る歌舞伎町と言う街を目指した
。
:09/06/11 01:33 :F906i :4t8z7rxs
#145 [t]
俺『うっわ〜や〜ば』
(まぶし!目痛っ!)
やっぱり夜の街はネオンが眩しくて
人一人一人が光に包まれとるように見えた
そして竜さんはキリっとした夜の顔を
すでにチラつかせながら運転しとった
それわ男でも見とれる姿やった。
:09/06/11 01:34 :F906i :4t8z7rxs
#146 [t]
俺を簡単に紹介した後、
竜さんの一声でみんなはそれぞれバラバラになった
営業電話をかけ始める奴や
boxの整理をする奴、外へ出てく奴とそれぞれとなった
。
:09/06/11 01:36 :F906i :4t8z7rxs
#147 [t]
俺は、初日やから竜さんの隣で自己ピーの営業やった
自己ピ(顔を覚えてもらう営業)
竜『今日は優子さん呼んであるから、そこ最初に着いてくれな?』
(優子さん?…あぁ
ええ〜もっと可愛いこが…!)
おっと。w
口が滑るとこやった
:09/06/11 01:40 :F906i :4t8z7rxs
#148 [t]
俺『俺も1回あった事あるで話やすいし嬉しいですわ!』
(ハッ!しゃあなしこう答えた俺わ、えらい!!笑))
いやいや普通!w
:09/06/11 01:41 :F906i :4t8z7rxs
#149 [t]
『ならよかった!んじゃ今日は自己紹介三昧するからなー!』
俺『…ハーイ(^O^)/てか、竜さん携帯なってません?』
『本当だ』
電話の相手はきっと優子さん。
:09/06/11 01:43 :F906i :4t8z7rxs
#150 [t]
店はだんだん賑やかになってきとった
『ハイハイハイハイハイ!6番テーブルからぁ〜♪さーーっそくーー!!』
甲高い声と共に開始から15分シャンパンコールが始まった
『優子さん見えましたよ!』
従業員に呼ばれ俺と竜
さんは
吸ってた煙草を灰皿へ押し当てた。
:09/06/11 01:50 :F906i :4t8z7rxs
#151 [t]
『竜〜♪!タクマくぅ〜ん』
優子さんが大きく手を振っとった
(ようwおばさん
いや、違う違うw優子さんw!)
俺『あ、優子さんどおもでーす』
。
:09/06/11 01:51 :F906i :4t8z7rxs
#152 [t]
『こんばんわー。あら、まださやかちゃん来てない?』
俺『…さやかちゃん?お友達ですか?』
『う〜ん、そうよ今日約束したのよ!』
俺『俺、外見てきます?』
『あっ来たわ、さやかちゃんこっちよ』
(んー?どれどれおば様のお友達わw?)
。
:09/06/11 01:54 :F906i :4t8z7rxs
#153 [t]
俺『……うそやん!!!』
そこに見えた姿は。
例のあの可愛いこちゃんやった
(あわわわわわわわわ!どないしよどないしよ!何でこんなに所におんねんこいつ)
。
:09/06/11 01:56 :F906i :4t8z7rxs
#154 [t]
俺はその時まさに
秋○原のオタク並に気持ち悪かったはず
竜『なにータクマ知り合い?』
俺『あぁ、まあ…はい
あー、いやっあぁ…』
俺がおどおどしとったその
瞬間。
:09/06/11 01:59 :F906i :4t8z7rxs
#155 [t]
『私は、全く知りません!』
(…wwwでたKO!)
俺はその瞬間綺麗な右ストレートで一発KOされのだった
きっと相当気持ちが悪かったのでしょう
でも気にしなーいw!
:09/06/11 02:01 :F906i :4t8z7rxs
#156 [t]
ぐだぐたは、はしょりまーすw
優子さんはキープしとったボトルをおろしてくれた
出てきたのは見るから
に高そうなウィスキーやった
優『タクマ君も飲みな飲みな!い〜っぱいね☆』
(はいと言ったものの
俺はそれどころやない!)
可愛いこちゃんに俺の
レーザーがピピピと
向いたまま離れないのだ。
:09/06/11 02:07 :F906i :4t8z7rxs
#157 [t]
『いただきまぁーす!!』
ずっと無表情の可愛いこちゃんに向かって
俺はぐいぐいと勢いに任せて酒を口に運んだ
優『いいねいいね飲むねぇ〜タクマくん!』
(喜ぶのは優子だwけw)
。
:09/06/11 02:09 :F906i :4t8z7rxs
#158 [t]
可愛いこちゃんは無表情のまま、ぴくりともせん
(実に恐ろしや〜恐ろしや〜)
『優子さんすぐ帰って
くるからちょっとごめんね』
優子さんにそう告げて
足早に竜さんは去った。
:09/06/11 02:10 :F906i :4t8z7rxs
#159 [t]
竜さんは他テーブルも回らなあかんから大変やった
でもすぐに変わりのホストが来よって
優子さんの機嫌は変わらんまままた
高い酒を注文しとった。
(やっべーこの人やべーよー!!)w
:09/06/11 02:12 :F906i :4t8z7rxs
#160 [t]
可愛いこちゃんは何をやっても
俺に興味を持ってくれやんら
俺から話かけたろう!と席をチェンジした瞬間やった。
『タクマさんちょっと
3番テーブルのお客様の所へお願いします』
。
:09/06/11 02:17 :F906i :4t8z7rxs
#161 [t]
(え?なんやねん!今大事な所やぞ??)
俺の怒りバロメーターが2周半した瞬間やったw
俺『あー分かりやしたー!いってきやす!』
俺はパチッと両手で合図をして
可愛いこちゃんを
5度見して寂しく去った
:09/06/11 02:18 :F906i :4t8z7rxs
#162 [t]
いや〜行きたくなかった
(3番てなんやねん!可愛いこちゃんの隣に勝てる程の場所なんやろな!!?なあ?コラ)
そしてチンピラは3番テーブルへと向かった
あっごめんね友紀ちゅわん。
:09/06/11 02:19 :F906i :4t8z7rxs
#163 [t]
そこにはピンク色のドレスを来た女の子が上品に座っとった。
俺『どうもこんばんわ!』
『あぁっこんばんは!あっやっぱりイケメンだ〜あね!一緒に飲もうよ?』
これが初めて誘ってもらえた瞬間やった。
:09/06/11 02:21 :F906i :4t8z7rxs
#164 [t]
俺『イケメンなんてそんなそんな!こんだけ可愛い子に言われたらたまらんわ〜(笑)!』
『やだ〜ぁたまらんとかおじさんみた〜い!!タクマねたくたんて呼ぶ!あたしは友紀だよ♪』
そんな会話を数分交わした後
隣でコールしとった奴が何人か来て
話はだいぶ盛り上がった。
:09/06/11 02:23 :F906i :4t8z7rxs
#165 [t]
『タクマ〜すごいな〜!もう友紀ちゃんに気にいってもらえたか〜』
ひょいひょいと今の今まで1度も話した事ない奴らが
馴れ馴れしく寄ってきた
(うるせーな猿共が。)
とボス猿の気分で見守った
:09/06/11 02:24 :F906i :4t8z7rxs
#166 [t]
俺『いやいや!俺が友紀ちゃん気に入っちゃった〜!』
俺は調子のよいトークだけが得意やったおかげで
話は盛り上がる一方やった。
(俺の性格よ、ありがとうw)
。
:09/06/11 02:27 :F906i :4t8z7rxs
#167 [t]
俺はその後も竜さんのヘルプに戻ったり
知らないテーブルを自己pしながら飲み回った
関西弁のおかげか話しやすいと言ってくれるお客さんが多かった
この時、俺は関西弁を味方につけたのだ。
:09/06/11 09:34 :F906i :4t8z7rxs
#168 [t]
『…おい!おいタクマ〜タクマ起きろー!』
(かすかに声が聞こえた)
今日の俺の頭は、きっと80キロぐらいの重さ
ぐらんぐらんしとる頭を起こしあげた
気づいたら俺は店泊しとった
。
:09/06/11 09:38 :F906i :4t8z7rxs
#169 [t]
(あれ??俺なにやって)
『昨日酔って死んでたから寝かしといた(笑)』
…
『あ、営業中はしっかりしてたから心配すんな!でも、友紀ちゃんが見送て欲しかったーて言っとたから後で、カバーしとけな!』
俺『ああ。すんません』
竜さんは何も言わんと
ミネラルウォーターを渡してくれた
:09/06/11 09:44 :F906i :4t8z7rxs
#170 [t]
『俺情けねえ〜な(゚Д゚)なんも覚えてないっす。すんません』
竜『バカやろー最初はそんなもんだよ気にすんな。』
『あぁあぁ竜さんそう言えばー((((゜д゜;))))』
(あの子はどうした??)
。
:09/06/11 09:48 :F906i :4t8z7rxs
#171 [t]
▼さやかのBLOG
さやかは生きとる時こっそりブログをやっとった
俺はずっと見れんかったけど
今ではホイホイと見放題パラダイスなので
その日の記事を紹介しちゃおうかと思います
さやかごめんなさーい
。
:09/06/11 09:52 :F906i :4t8z7rxs
#172 [t]
今日、優子さんと付き合いでホストに行ってきたゆ〜!
こないだあった変な人
がいて焦っちゃった(゚Д゚)
何かこないだちゃんと見無かったけど
かっこよかったかも〜
でも何かちゃらそうな気もするなぁ(>_<)
女の子に対して扱いがきっと慣れてるあれは〜
さやかちょっと気になったけど…
でもやっぱダメかね?
:09/06/11 09:56 :F906i :4t8z7rxs
#173 [t]
チャラそうなんだよね〜
ボディタッチもやばかった
さやかは何か避けられてる気がしたし、触られなかったけどね( ´∀`)(笑)
さやかウケる〜
:09/06/11 09:58 :F906i :4t8z7rxs
#174 [t]
それと今日の帰りまた少しだけ返しにいったよ。
後ちょっとだ頑張らなきゃ…ね
はあ、仕事やだなー(´・ω・`)
おやすみっ。
て
▼あ、付いてる顔文字は適当な(^O^)/
:09/06/11 10:01 :F906i :4t8z7rxs
#175 [t]
ふざけんなってw!避けてねえし
お前しか興味ねぇ!!
むしろ俺はお前に気安く話しかけられなかったんやで
それとお触りあり?
なあ?いいんかな?
オレ、俺暴走注意w。
最後の方の文には俺とは全く関係ない文があった
この文には深い訳があった
:09/06/11 10:04 :F906i :4t8z7rxs
#176 [t]
『アド聞きたかったなぁ』
竜『あっ分かった。あれだろ?あの優子さんが
連れてきた子。さやかちゃん』
『何で分かったんすか!』
竜『お前の視線かな(笑)』
(ばかたれぃー!!w
俺のばか!単純!ボケ!ナスビ!ハゲ!)
:09/06/11 10:08 :F906i :4t8z7rxs
#177 [t]
俺『まじっすか…でもまじ一目惚れした俺』
『うんうん、あれわ可愛い顔だった』
俺『まじでやばいっすよね!!』
『すぐまた会えるって』
。
:09/06/11 10:10 :F906i :4t8z7rxs
#178 [t]
無かった…
スペシャルな偶然はそう簡単には無かった
優子さんは毎日のように来るのにさやかは来ない
なんで来んのやろ
あ、優子さんとさやかは昔コーヒーレディのバイトをしとって
そこで知り合って仲良くなった仲なんやって
:09/06/11 10:13 :F906i :4t8z7rxs
#179 [t]
さやかと会いたいのに1ヶ月経っても会えん
2ヶ月経っても会えん
とうとう半年が過ぎた
そして1年過ぎてやっと俺は忘れかけてきとった
。
:09/06/11 10:15 :F906i :4t8z7rxs
#180 [t]
相変わらずホストは続いとって
竜さんのおかげで俺は約1年半でNo.3まで
上り詰める事が出来た。
そんな俺も
穏やかに?いや激しく?
時間は流れた。
:09/06/11 10:18 :F906i :4t8z7rxs
#181 [t]
さやかの事はいつもどっかで気にしとった
竜『なぁ?さやかちゃんて今元気なんかな?』
(たった今、同じ事を考えとった俺はびくっとした)
『どうなんすかね?優子さんに聞いても最近連絡とってない、とか言うだけでなんも』
この後、無言が続いた。
:09/06/11 10:21 :F906i :4t8z7rxs
#182 [t]
俺はさやかがこの時苦しい思いしとるなんて知らんかった
意地でも探し回ってればよかった
俺が気づいてあげれたら
どれだけ違った人生をさやかは送れたんやろ
俺はなんの役にも立たん
本間に半端もんやね
:09/06/11 10:22 :F906i :4t8z7rxs
#183 [t]
▼さやかの現実
この頃はもう俺にも後輩が出来とった
1番の仲良しが【かい】
俺は毎日のように竜さんとかいと過ごしとった。
そしていつものように昼飯の時間に
見たくないもんを見た
:09/06/11 10:26 :F906i :4t8z7rxs
#184 [t]
『飯食いにいきませんかあ〜(^O^)/?』
俺『飯?ああ行く〜
丁度腹減ったしなぁ』
『俺ラーメンがいいっす』
俺『ああ全然ええよ!
うまい所あるん?』
『もちろんっすよ!!』
。
:09/06/11 10:29 :F906i :4t8z7rxs
#185 [t]
うまいラーメン屋を探して10分くらいやろか。
車はちょっと古くさい店の前に止まった
俺『うっわ古い店やなー!』
そして俺が停めた駐車場の前の電柱には
でかでかと広告が貼ってはった
:09/06/11 10:31 :F906i :4t8z7rxs
#186 [t]
何の気なしにふと目をやった
…そこにわ
ずっと会いたくて
会いたくて
また偶然会えたらって願った
さやかがおった。
:09/06/11 10:32 :F906i :4t8z7rxs
#187 [t]
『なんやねんこれ』
俺は何度確認してもさやか
なのと下着姿なのに愕然とした。
なんかもう下着姿と言うか
上半身は毛布みたいなんかけとるだけやった。
(嘘やろ…?)
:09/06/11 10:34 :F906i :4t8z7rxs
#188 [t]
『何やらしいチラシ
見てんすか〜( ´∀`)?』
(やんな?やんな?ヤらしいチラシやんなこれ)
俺『いや、貼ってあったから』
俺は現実に立ち向かえずくしゃくしゃにして
さやかのチラシを外して捨てた
:09/06/11 10:36 :F906i :4t8z7rxs
#189 [t]
俺はもやもやした気分でラーメンをすすり上げた
でもせっかくかいと食べに来とるし
さやかの事やってよくは知らんし元々こー言う子やったんかも知れんし。
そんな落ち込む事やないよな
彼女な訳ちゃうし、俺見つけてもなんも言えんしね
:09/06/11 10:38 :F906i :4t8z7rxs
#190 [t]
そんな事を考えながらも
うっひゃーwこりゃうめぇえ((((゜д゜;))))
絶品だぜ店長!
と言った表情でできるだけ明るく食べた
確かにうまいし絶品なのです
んがぁ。
今落ち着けないのである
だってあれは…風俗のチラシやったもん
しかも絶対さやかやった。
:09/06/11 10:42 :F906i :4t8z7rxs
#191 [t]
そう、元気なんて味覚なんてもう
本当はどこにも無いんや
俺はドキンドキン、ヅキンヅキンと心臓が鳴るのが分かった
ヅキンちゃんめ…ちきしょう…俺の…負け…だ
もうwやめてくれ
:09/06/11 10:43 :F906i :4t8z7rxs
#192 [t]
帰ってすぐ竜さんに話を聞いてもらった。
と言うか
無理矢理、弾丸トークを竜さんの全身に浴びせた。
かいはポカーンとした様子やった
:09/06/11 10:45 :F906i :4t8z7rxs
#193 [t]
『うっそ?そっちのお嬢ちゃんか〜』
俺『あかん…嫌や、!ありえやん、何でやし何か嫌や〜!なんなん変な下のおっさん、何でわけわからん顔して一緒に写ってんねん』
俺は訳の分からん事口ずさんだ後
落ち着きなくソファーにうなだれた
:09/06/11 10:48 :F906i :4t8z7rxs
#194 [t]
俺はその日、友紀と
同伴する約束をしとった
『あ〜行きたくねぇ、今は今は…嫌や〜本間に〜ドタろ』
竜『そんなん言うなよ!友紀ちゃんだってお前との約束楽しみにしてんだよ』
俺『…あ〜いすんません』
(…ごめん、友紀。)
:09/06/11 10:53 :F906i :4t8z7rxs
#195 [t]
か『もう行くんすか?』
竜『おう!今日はちょっと用があるから』
か、俺『へえ〜いってらっしゃい』
竜さんはコートを持って足早に玄関を出て行った。
:09/06/11 10:54 :F906i :4t8z7rxs
#196 [t]
俺は友紀を迎えに行った後
友紀が買い物がしたいからデパートへ連れて行って
と言うから近くのデパートまで車を回した
友紀は洋服やらなんやらを俺に選んで欲しいと言った
:09/06/11 18:08 :F906i :4t8z7rxs
#197 [t]
リラックマのコーナーの抱き枕の前で
友紀はずっとしゃがんどった
『これ可愛い〜〜ぃ(*´д`*)』
俺『本間や!むっちゃ
可愛いなこいつ!』
『可愛い超可愛いね!
ん〜でも、今日は変えないからまた今度買いにきてあげるからね!』
と友紀は抱きしめとったリラックマを離した。
:09/06/11 18:10 :F906i :4t8z7rxs
#198 [t]
『タクたん、ちょっとトイレ行ってくるね?』
『あいよー』
そして俺は待っとる間に
今日友紀との約束をすっぽかしそうになったお詫びに
リラックマの会計を済ませた。
:09/06/11 18:11 :F906i :4t8z7rxs
#199 [t]
『ごめんごめん!トイレ混んでた〜行こうっか!』
俺『友紀ちゃーんほれ、これプレゼント』
抱き枕と言ってもそんな大きい物やない
『えっ?なにコレ?!』
俺『欲しいんやろ?』
。
:09/06/11 21:31 :F906i :4t8z7rxs
#200 [t]
『タクたんからだよね?うっそ!…本当に?サプライズだー!えー嬉しい( ´∀`)』
俺『喜んでくれたんならよかったよかった』
『そりゃそうだよぅ!だって買ってって言って買ってもらうのとこっそり買ってくれたのでは全然違うよ!ありがとう…本当に大事にするね☆食事だっていつも出して貰ってるのにごめんね』
俺『そんなそんな、対した額やないやん!大事にしてくれたら俺はそれで満足やから!な!泣くな』
:09/06/11 21:33 :F906i :4t8z7rxs
#201 [t]
そう言えばこの数年で友紀はどれだけの金を俺に使ったやろ
その金はどこから?
まさか?
一瞬にしてさやかの事が頭に過ぎった
(あかんあかん!考え
たらあかん)
:09/06/11 21:35 :F906i :4t8z7rxs
#202 [t]
俺はまだ知らんかった
この日のやりとりを
さやかに見られとったとは。
そしてさやかは今1人の男に貢いでると言う事も。
性奴隷のようにされとると言う事も。
:09/06/11 21:36 :F906i :4t8z7rxs
#203 [t]
いや正確には貢いでた。
過去形。
でも払えなかった分があるからと
今必死に体を売って埋めていると言う事。
でもまだ体の関係は切れてないと言う事も。
:09/06/11 21:37 :F906i :4t8z7rxs
#204 [t]
そしてその日も友紀は、けして安くは無い酒を入れてくれようとした
でも今日は、と入れさせんかった
いつもの用に営業終了時刻が来て
最後のコールを歌ってしめた。
:09/06/11 21:42 :F906i :4t8z7rxs
#205 [t]
『んじゃおつかれ〜』
うぇ〜い。の下りが終わった後
いつの間にか、かいも
転がりこんどる状態の家に。
今日も仲良く3人で帰る事になっとった
たった今の今までは。
:09/06/11 23:23 :F906i :4t8z7rxs
#206 [t]
整った髪をほぐしながら、
(帰ったらなんかおもろいテレビやっとるかな今日)
そんな事を思いながら
俺はある物が目に止まった
『ごめん俺降りる!!』
。
:09/06/11 23:25 :F906i :4t8z7rxs
#207 [t]
そうさやかがおったから
『ごめんさやかが今
いた気がすんねん!ちょい降りて見てきます!』
(なんでこう、今まで見かけなかった女をまた何度も見つけてまうんやろ)
。
:09/06/11 23:32 :F906i :4t8z7rxs
#208 [t]
竜『マジで?気をつけろな〜』
俺はさやかがおった気がしたビルの下へ急いだ。
そう言えばあそこは初めて
さやかを見かけた場所やった。
そこにはちょこんとビルを見て
歯を食いしばるさやかがおった。
:09/06/11 23:34 :F906i :4t8z7rxs
#209 [t]
俺『…さやか』
『おいさやか!!!早くしろよ!!』
俺の声をかき消す声が聞こえたの瞬間
さやかが引き込まれたように消えた
:09/06/11 23:36 :F906i :4t8z7rxs
#210 [t]
男『なあ?俺の事好きなんだろ?だったら家入ってこいよ。』
『嫌だよ…だめだよ
もうやめたの…だめっ
こう言うのは無し…だめ!』
(なんやなんや?)
俺はこれはただ事やない!
と思いこの世で1番早いスピードで駆け寄った。
:09/06/11 23:38 :F906i :4t8z7rxs
#211 [t]
俺のゴール地点には、さやかの髪にキスする男がおった。
俺の怒りバロメーターは計りきれない程やった
『おい、何してんねんあんた?』
男と男の一騎打ちや
さやかが少し足早に駆け寄ってきた。
:09/06/11 23:41 :F906i :4t8z7rxs
#212 [t]
男『何あんたなんの用?さやかの新しい男か?』
やっと顔をちゃんと見せた男はあの
忘れもしないドンキでぶつかった男やった
:09/06/11 23:45 :F906i :4t8z7rxs
#213 [t]
『かあくんやめて!この人は知り合い…だから。ごめんね…!今日は帰るね…ごめんね本当に』
(さやかはかあくんと
言うその男に気を使い
ながらそう話しとった)
男『もういいうざい』
『かあくんごめん!
また来るからね!また絶対払いに来るからね!』
さやかは震えた声で叫んどった。
:09/06/11 23:46 :F906i :4t8z7rxs
#214 [t]
好きな女が目の前の男に泣きながら謝る姿を見て
俺の目が涙でいっぱいになるのが自分でも分かった
泣きそうになった…
(なんなんこれ…なあ、いややー)
俺どないしたらええの。
:09/06/11 23:50 :F906i :4t8z7rxs
#215 [t]
消えた男の姿に向かってさやかは座り混んで
泣きじゃくった
こんなに可愛い子が、なんであんな男なんかに
こんな女みんなほっとかんはずやろ
こんなボロボロなるまで
。
:09/06/11 23:57 :F906i :4t8z7rxs
#216 [t]
俺『なあ?どうした?言って?落ち着いたらでええから、聞いたるから』
ドスンと音を立てて座る俺の横に
さやかは膝をかかえて小さく座った。
呼吸を乱しながら一生懸命に俺の胸の中で話を始めた。
:09/06/11 23:59 :F906i :4t8z7rxs
#217 [t]
さやかの話をまとめるとこうだ。
さっきの男は昔付き合っとった彼氏で
昔はさやかが辛い時優しくて、本当に優しい人やった。
でも親の借金返すのに
ホストになって
それからさやかと距離が出来た
。
:09/06/12 00:01 :F906i :e5bwlorc
#218 [t]
それでもさやかは好きやったから
会えない日は店に通った
でもそのうち客として
扱われるようになった
お金も貢いでしまった
大金を使ってしまって
でも払えなくて
男が自腹を切る事になってしまった
。
:09/06/12 00:02 :F906i :e5bwlorc
#219 [t]
だからお金を返し続けている
女として扱ってくれる時もあったそれがセックスの時やった
でもだんだんさやかは
お金を返せてない
と言う事実と引き換えに男の性欲処理の為にしか使われなくなった
。
:09/06/12 00:03 :F906i :e5bwlorc
#220 [t]
もう体がなきゃ愛してくれ無いんだと
男への思い吹っ切ろうとした
でも貢いだ金の残りの
支払いがあるか
ら風俗に勤めて早く蹴りをつけようとした。
男はさやかが好きやと言ってくれる
でも結局いつも体だけなんやって
。
:09/06/12 00:04 :F906i :e5bwlorc
#221 [t]
『なぁ、もう金返すだけなんやったらり込みでも何でもいいやんか?
せやからもう会わん方がいいと思う。さやかやって嫌いになれやん理由があるんやと思うきっと。でもそんな女の子に成り下がったらあかんよ。こんなに可愛い顔した女の子が台無しやぞ!いい加減目覚まさなあかん!な?』
『…うん…何でそんなに真剣になってくれるの?』
『俺あんたほっとけんわ。分からんけど、あんたの人生きっともったいないわ』
:09/06/12 00:10 :F906i :e5bwlorc
#222 [t]
『はじめてみたこんな真剣に聞いてくれる男の人』
『なにいうてんの。あんたなら男がほっとかんやろ』
さやかはその後、何十分も泣き続けた
:09/06/12 00:13 :F906i :e5bwlorc
#223 [t]
俺は隣でただ背中をさするしか出来んかった
さやかは俺の気持ちなんか分かっとらんから
男の話ばっか俺に聞かせた
もう遅いからってその日は家まで送る事にした。
:09/06/12 00:14 :F906i :e5bwlorc
#224 [t]
帰り道、俺はさやかの番号をやっとゲットした
スーパーミラクルストレートに
俺『番号知りたいんやけど!』
『いいよ赤外線どこ〜?』
これがゲットの瞬間だ
(ここですとも!ここ!早く一刻も早く!)
『ワン切りしといてね』
(何切りでもしてやるYYY!w)
:09/06/12 00:19 :F906i :e5bwlorc
#225 [t]
『それと明日電話してもいい?』
俺『おう!もちろん!』
と、昼過ぎに起きた俺はこんなやりとりをした事を思い出して
今朝から携帯を握りしめとる。
いつでも出られるようにだ
:09/06/12 00:20 :F906i :e5bwlorc
#226 [t]
携帯が鳴った瞬間に
俺はダブルクリックする勢いで構えた
………
夕方出勤前になっても。
残されてく跡はいらん奴からの着信だけやった
:09/06/12 00:22 :F906i :e5bwlorc
#227 [t]
『どうしたんすかー?タクさーん、顔死んでますよー』
俺『お〜かい…ある子
から連絡来ないんやってなー』
『ああ聞きましたよ、詳しくその話!さやかちゃんて子可愛いこっすね』
俺『あれ、聞いたんや。当たり前やろ〜まじ可愛いよなぁ』
:09/06/12 00:27 :F906i :e5bwlorc
#228 [t]
(〜〜〜〜〜〜♪♪)
か&俺『お!お!お!』
俺は画面を5度見した後、さやかからやと確信した
(チョッリース!!チョリスチョリース!ww)
:09/06/12 00:28 :F906i :e5bwlorc
#229 [t]
俺『もしもし?』
『…あ…あのあのね…ひぃッ今から…』
(???なんやなんや?)
俺『…なんやどうした?さやか?泣いとるんやな?いい!なんも言わんでいいわもう!今どこ?』
泣いてると確信した俺は訳がわからんまま
言われた場所へとすっ飛んだ。
:09/06/12 00:29 :F906i :e5bwlorc
#230 [t]
路地裏を抜けた駐輪場に
さやかは小刻みに震え座っとった。
俺『さやか!!』
さやかは顔いっぱいに涙をためて振り返って
『もう無理…辛い…』
とすぐにもたれかかった
:09/06/12 00:32 :F906i :e5bwlorc
#231 [t]
俺『何があったん?』
さやかのちょっと乱れた髪を優しくとかす。
『さやかね…かあくんが今日ね女の人と歩いてるの見ちゃって泣きそうになって…逃げたの。そしたらね…かあくんがね?あのかあくんがだよ?追いかけてくれたの…。でね、さやか嬉しくてまた…かあくんと…、キスまでして受け入れたんだけど、でもねタクマの顔が浮かんで…ダメだって思って。そしたらかあくん…また冷たくなって帰れって』
俺『うんうん』
(やっぱ聞くのやーめた!アホやwこいつアホw)
:09/06/12 00:33 :F906i :e5bwlorc
#232 [t]
てキレて帰りたい話やった。
いや、本間に辛かったんやで
俺『本間にアホやなお前。でも、俺の顔思い出してハッと我に帰れただけさやかは偉かった!な?第一歩クリアしたんやでそれわ』
と伝えた
:09/06/12 00:35 :F906i :e5bwlorc
#233 [t]
『…ほんどにほんどにごべんなだい…ぁりがどぅ』
泣きじゃくった声でさやかは
そう言って俺の胸にうまった。
小さな体で今にも壊れそうやった
こんな小さな体の中にある心はどんな大きさなんやろ
もう限界で悲鳴あげてたんやろねきっと
:09/06/12 00:38 :F906i :e5bwlorc
#234 [t]
『…ほんどにほんどにごべんなだい…ぁりがどぅ』
泣きじゃくった声でさやかは
そう言って俺の胸にうまった
『しゃあないなーもう、次こんなんあったら俺もう助けに来たらん!さやかがどんなに可愛いく来て?て言ったって絶対行かんからな!分かった?』
『うん絶対やくそく…
(〜〜〜〜♪♪)
さ『けいだいなっでゅよ』
(竜さんや!あっやっべーこんな時間か!)
:09/06/12 00:42 :F906i :e5bwlorc
#235 [t]
『もしもし、竜さんすんませんでした』
竜『おーさやかちゃんと一緒か?』
(嘘つこうかと迷ったあげく正直に話した)
:09/06/12 00:44 :F906i :e5bwlorc
#236 [t]
竜『ほほぅ〜ハッハッハペナルティ5倍だかんなー笑よろしく!笑』
『竜さん本間すいません!それわ勘弁すよー笑』
竜『でわお邪魔しましたぁ。今日は私事情によりお休みて出しときましたから。どうせ営業やる気ねえだろ?な?笑』
。
:09/06/12 00:46 :F906i :e5bwlorc
#237 [t]
俺『まじすか?本間にすいません…明日倍やりますから!』
竜『あーい、期待してるよんまたなっ』
竜さんはこの頃から俺とさやかを応援してくれとった
これやもん
竜さんには頭あがらん。
:09/06/12 00:47 :F906i :e5bwlorc
#238 [t]
『迷惑かけちゃったね』
とさやかが申し訳なさそうに俺を見た
『本間やぞーお前!ばかたれがー!てかもう…よく聞いとけさやか!』
『…ハイ』
『こうやっていつでも俺はさやか1番に考えるから…あんな奴全部忘れさしたるから。だから
もう俺だけ見て欲しいねんけど』
『ふふふっ…わかった。あたしも一緒にいたい』
。
:09/06/13 11:39 :F906i :UO035P2Y
#239 [t]
きっと他から見たらこんな付き合いかたどうかしてる
そう思われるやろうけど、この時はそんなんどうでもよくて
ただたださやかを救ってあげたい、守ってあげたいの一心やった
さやかは俺やなくても付き合ったかな?
聞いてみたかったな。
:09/06/13 11:43 :F906i :UO035P2Y
#240 [t]
『言ったな?なあ、
笑いごとやないぞ。ほな約束やで!さやか俺
本間に大好きやからね!』
(いーひゃっほーいww!)
ぎゅーっと力いっぱい
俺はさやかを抱きしめた。
さやかは恥ずかしそうに俺の背中に手を回した
:09/06/13 11:45 :F906i :UO035P2Y
#241 [t]
力いっぱい抱きしめると
さやかは痛い〜やだと
もがいたけどもう俺は止められん
さやかが愛しくて仕方がないのだ
軽く力を緩めたあと
さやかは俺の口に軽くキスした。
:09/06/13 11:48 :F906i :UO035P2Y
#242 [t]
その日俺とさやかは飯食いに行って
さやかの一人暮らしの家に遊びに行った
ゲームをした。
『あーもぅ!ずるいよ男でしょ〜!女なんだよ相手わ〜!もぉ!』
とさやかはふてくされた
『ヘッ関係ねぇやい』
と俺は返した。
:09/06/13 11:51 :F906i :UO035P2Y
#243 [t]
少したってむくれたままのさやかに
『おいしい飲み物が飲みたい』
と言った
そしたら水が出てきた(笑)
その隣でさやかはコーラを飲んだ。(笑)
:09/06/13 11:55 :F906i :UO035P2Y
#244 [t]
さやかの胸を触ったらセクハラだと言われた
失礼な奴やろー?w
でも
こんな事さえも、今思い出すと涙がとまらへん
:09/06/13 11:58 :F906i :UO035P2Y
#245 [t]
さやかもっかい笑って…
俺、ずっと水でええよ
コーラなんかいらんから
ゲームこれからはさやかが得意な奴だけでええから
それとまた一緒にトイレついてかして
『赤ちゃんじゃないんだからー着いて来ないでよー!』
ってもう1回怒って
:09/06/13 12:01 :F906i :UO035P2Y
#246 [t]
夜になって俺は帰る事にした。
付き合って初日に泊まりなんてのも
有り有りやったけどそこは我慢した
大事な女やからそんなんゆっくりでかまわん。
:09/06/13 12:03 :F906i :UO035P2Y
#247 [t]
『ほな行くわ!さやかごめんな遅くまで、早めに寝ろよ?帰ったらメールするから!な!』
さやかは少し下を向いて黙った
『たぁちゃん…お家着くまで電話したい!だめ?』
俺『ん?ええよ。なんやさやか寂しいん?』
:09/06/13 12:05 :F906i :UO035P2Y
#248 [t]
もう一度だけさやかを抱っこして
何回もしつこくアメリカン挨拶を交わしておいた
(しめしめ…可愛い奴め!このままベットインしちゃうぞ!グヘヘ)
とも考えたが冷静に対応した
息子よごめんな
:09/06/13 12:06 :F906i :UO035P2Y
#249 [t]
『よし!じゃドア閉めたら電話かけるで!な!』
すぐに電話をかけてまた話をした
俺はタクシーで帰るのを止め徒歩で帰った
ゆっくりゆっくり…。
少しでもさやかとの時間がとれるようにと。
:09/06/13 12:09 :F906i :UO035P2Y
#250 [t]
その日俺は夢を見た。
それは小さい頃使ってた玩具とか絵本とかに囲まれて
家族揃ってご飯を食べる夢やった
それわもう叶わない、もう味わえない光景やった
きっとさやかと一緒になれて幸せやからだから
こんな夢見れたんやなって
さやかの存在はやっぱり俺にとって偉大なのだ。
:09/06/13 12:11 :F906i :UO035P2Y
#251 [t]
さやかの貢いだ金の残りは俺が返すと約束した
だからさやかに仕事やめてほしい
そう素直に話した
さやかはもう行かないそう約束してくれた
。
:09/06/13 12:13 :F906i :UO035P2Y
#252 [我輩は匿名である]
更新頑張ってな☆
:09/06/13 14:18 :N703iD :fSfcKDr.
#253 [t]
>>252おーありがとう
今から更新しとくでまた覗いてな
:09/06/13 23:50 :F906i :UO035P2Y
#254 [t]
さやかとそれから毎日平凡な日を過ごした。
休みの日は買い物に行って
疲れた日はDVDを見てさやかは毎日笑顔やった
俺も笑顔やった
:09/06/13 23:52 :F906i :UO035P2Y
#255 [t]
さやかがいて竜さんがいてかいがいて
毎日が本間に充実して
竜さん家へ集まったり、
さやか家でパーティーをしたりみんな仲良しやった
でも突然過去の事実が
俺にふりかかってきた
俺がこんなうまく幸せになれるわけが無かった。
:09/06/13 23:53 :F906i :UO035P2Y
#256 [t]
(〜〜〜〜〜〜♪)
携帯画面には見慣れない番号が並んどった
『もしもし?』
『あっあの…覚えてるかな?ミナミですけど』
『南って…昔付き合っとった…ミナミか?』
(うわ、久しぶりやなー)
:09/06/13 23:55 :F906i :UO035P2Y
#257 [t]
『う…うんそぅ。ごめんね突然でびっくりしてるでしょ?…』
『いや!かまへんけど急にどうしたん?』
突然の事に俺は動揺した。
そしてミナミが静かに
ゆっくり話をし始めた。
:09/06/13 23:56 :F906i :UO035P2Y
#258 [t]
『本間に今更でごめん…あんな落ち着いて聞いてほしい事があるんやけど』
『なんやなんや?まず
ミナミが落ち着け!』
『ミナミとタクマの赤ちゃんをミナミは今育てています。黙っとってごめんなさい。』
(???)
『…は?どういう意味?なんなんそれ?どう言う事?ごめん、よう分からんのやけど』
『だからね!!ミナミは
タクマとの子供を妊娠してたんだ。でもミナミに気持ちないの分かってたから妊娠したなんて言えないで…ずっといたの…です』
電話越しから響くミナミの静かな声と事実に俺は頭が真っ白になった。
(なんなんそれ?)
:09/06/13 23:59 :F906i :UO035P2Y
#259 [t]
『ミナミ?近いうち会えるか?ごめん俺なんか今、頭真っ白でよく理解できてへんわ』
『う…うん…!そうだよね、いつでも会えるよ』
『てか明日会えるか?すぐそっち行くでさ』
。
:09/06/14 00:04 :F906i :jRY.nLYU
#260 [t]
返事を聞くのが少し怖かった
『うん!てかあたし東京におるよ、タクマの反応によって会おうって思って出て来てたんよ…せやから明日会いたいミナミも』
『…わかった!ほんなら○駅におって!ごめんな、明日迎えに行くでごめんな…本間ごめん。明日ゆっくり話そな?』
。
:09/06/14 00:05 :F906i :jRY.nLYU
#261 [t]
電話を切った後も俺は呆然と立ち尽くした
(俺…の子供?俺って
言ったよな…何でそんなん今…しかも昔、俺には何も言わんかったのに…)
『ああああ!なんやねん本間にあぁ〜訳わからん、頭回らんもう無理ー!』
俺は落ち着きなく歩き回るしかなかった。
:09/06/14 00:07 :F906i :jRY.nLYU
#262 [t]
その日愛しのさやかから電話があったんやけど
今日と言う日は会う気になれんくて
断ったそして明日の約束もキャンセルした
【明日は竜さんと出かけなあかんの!ごめん!】。
:09/06/14 00:08 :F906i :jRY.nLYU
#263 [t]
と嘘のメールをいれた
この嘘ががきっかけで
俺とさやかは初めての大喧嘩を経験した
はあ。
あかんなーオレ
いらんな俺なんか
:09/06/14 00:09 :F906i :jRY.nLYU
#264 [t]
その日は黒く曇った日やった
今にも雨降りそうなそんな日やった
『タクマ…だよね?』
後ろから現れたミナミは、前みたいなギャルギャルしい感じからは卒業しとる姿やった
俺『おう、久しぶり。元気か?』
俺らは近くのカフェへ向かった。
:09/06/14 00:11 :F906i :jRY.nLYU
#265 [t]
ミナミはゆっくり俺の目を見て話始めた。
『ミナミね今3歳になる息子がおんねん、昨日も言ったやん?でな?
丁度妊娠した時期ってタクマと付き合っとった時期やってん、でもあの時はそんなん言えるあれやなかったやん?やから確信無かったし言わんで置こうって思ったん。』
『そうなんや…俺、全く気づかんかった。ごめんな?本間にごめん』
。
:09/06/14 00:13 :F906i :jRY.nLYU
#266 [t]
『いいから!謝らんで!』
ミナミは遮るようにまた話を始めた。
『あたしなぁ慰謝料とかやないねんて!今更やしな、それに寄り戻しに来たわけでも無いで安心して?あたしには今むっちゃイケメンな旦那おるでさ!ただ自分の中ですごく気にかかっとって頭の隅にでも入れといて欲しいな思って…言いに来たんよ』
ミナミの目が真っ赤になるのがよく分かった。
:09/06/14 00:15 :F906i :jRY.nLYU
#267 [t]
『そうやったんや…いい旦那さん見つかったんやな。本間に俺旦那さんに感謝する…ごめんな。ミナミ今幸せやろ?』
『当たり前!!今の旦那わねミナミの全部を受け入れてくれんねん、
ミナミにベタ惚れやでなっ!』
ミナミは俺とは大違いやと笑ってくれた
ミナミが泣かなくてよかった
もし目の前で泣かれたら。
:09/06/14 00:17 :F906i :jRY.nLYU
#268 [t]
『ほんならよかった
もし出来る事あれば俺に何でも言って。金やったら金でいくらでも払うから。俺必死で働く、だから困った時は…な?こんなんしか出来んくてごめん、本間にごめんな』
沈黙が続いたあと
ミナミは俺の手を握って本間に大好きやったんやでって言った。
:09/06/14 00:19 :F906i :jRY.nLYU
#269 [t]
『今日は、いろいろありがとうね。幸せも自慢出来てよかったわ。本間は、ど突いたろ思ってんけどやめとくわ、落ち着いたらまたこっちにも遊びに来てな!』
『俺こそありがとな。伝えに来てくれて、ミナミ!体に気をつけてな?本間に辛い思いさしてごめん、それと本間にありがとうな。またなんかあったら連絡してくれや』
…
:09/06/14 00:23 :F906i :jRY.nLYU
#270 [t]
『バカだねー!ミナミいい女でしょ?後悔するがいーよんあんたわ笑』
『おう、本間にいい女になった』
『あんたも幸せな恋愛しなよね!』
そうミナミは優しく微笑んで
送らなくていいと階段を降りていった。
:09/06/14 00:25 :F906i :jRY.nLYU
#271 [t]
▼おまえへ
俺は本間に後悔してます。
自分の弱さと無責任さに
お前はよく頑張ってくれました
よく育ててくれました
本間にありがとう
ミナミは絶対辛かったよな
気づいてあげれんくてごめん
:09/06/14 00:29 :F906i :jRY.nLYU
#272 [t]
ミナミがあの夏、俺から離れた時に
気づいてあげれんくてごめん
そして今も俺はミナミに何もしてやれんくてごめん
それからミナミがいつか送ってくれた年賀状…
とっといてあるで。
:09/06/14 00:30 :F906i :jRY.nLYU
#273 [t]
優しそうな旦那さんに肩を組まれとるミナミを見て
俺は心からうらやましく、安心しました
旦那さんの横には小さく立つ男の子がおって
俺は胸が締め付けられる想いでした
でもこの年賀状はこれからも大事にしまっておきます
:09/06/14 00:32 :F906i :jRY.nLYU
#274 [t]
忘れたらあかんから。
一生忘れたらあかんから
それとミナミの幸せの証やもんね
俺は閉まっておきます
ミナミごめんなさいと
ありがとうで俺はいっぱいです
これからもおまえに感謝して生きます
:09/06/14 00:32 :F906i :jRY.nLYU
#275 [t]
あっと言う間に時刻は5時を回っとった。
(やべっ!ミーティングあるんやった)
俺はスペシャルな自家用ジェット機で店に向かった
嘘です妄想です。
:09/06/14 00:34 :F906i :jRY.nLYU
#276 [t]
その時、携帯を見とけばよかった
そしたらさやかにあんな想いさせんかったのに
俺はギリギリでミーティングに間に合った
そしていつも通りに店が開店して
いつも通りのコールが続き盛り上がっとった
:09/06/14 00:35 :F906i :jRY.nLYU
#277 [t]
来月は俺のバースデーが控えとったから
俺は客引きの為にぐいぐい飲んでペースは乱れとった
これがあかんかった…
そして俺は翌日。
世界最大の落とし穴に
急降下させられる事となったのやった
:09/06/14 00:37 :F906i :jRY.nLYU
#278 [t]
さやかはいつも通りやなかった
さやかの気持ちはいつも通りの穏やかさなんて
これっぽっちも無かった。
営業おわってからじゃ遅いねん
今かけなあかんかったんや
(恐ろしや〜恐ろしや〜!)
:09/06/14 00:38 :F906i :jRY.nLYU
#279 [t]
そして次の朝
ちゅんちゅんと小鳥の鳴き声と共に
さわやかな朝を迎えた。
いや、違うのだ。
こうは行かないのだ
(ぎょぎょー!!ぎょぎょ
)
:09/06/14 00:41 :F906i :jRY.nLYU
#280 [t]
いくらか目が冴えてきた頃
店で寝てしまっていた事に気付いた
俺は八ッと我に帰って携帯を確認した。
おそるおそる画面を離してゆっくりと覗いた…
(んきゃああああ〜)
ぎょぎょぎょー
再
:09/06/14 00:43 :F906i :jRY.nLYU
#281 [t]
…アーウトゥ!!
威勢のいい審判の天の声が俺の心を突き刺した。
そう、さやかからの着信で画面んが埋まっていたのだ
着信 18件
メール4件
俺『これわあかんやばい!これわ言い訳できひんぞ』
:09/06/14 00:44 :F906i :jRY.nLYU
#282 [t]
そして俺は最後のメールにゾッとした
【ウソつき。他の女の人と過ごす気分わどうですか?信じたあたしが馬鹿だったね、バカ!大嫌いです。別れよう】
他の女の人?
ああ。あかんもう…w
完全に誤解されたわ
:09/06/14 00:45 :F906i :jRY.nLYU
#283 [t]
俺は急いでさやかの画面を開いたまではよかった
(怖い…電話かけるのが怖い)
電話出た一発目なんて言われるやろ
いや泣いとるかもしれん…
俺は泣いとるにかけて
ついにトリプルクリック。
:09/06/14 00:47 :F906i :jRY.nLYU
#284 [t]
画面が呼び出し中に変わった
耳に受話器を当てて待つ俺
メロディーコールが流れる
メロディーが途切れた
何も聞こえやん。
(あぁ、やっぱり…泣いとるよな…ごめんな)
:09/06/14 00:48 :F906i :jRY.nLYU
#285 [t]
『あんた、何のつもりなのよ』
受話器から聞こえてきた声は
魔女のような鬼のようなそんな冷たい声やった
泣いてないんかーい!
ぎょぎょぎょー
はいここで一斉に倒れる。w
:09/06/14 00:50 :F906i :jRY.nLYU
#286 [t]
さやかの怒りバロメータは計り知れないほどになっとった
『ごめんさやか…理由がちゃんとあんねん!ごめん聞いてさやか!なあ、さやか聞けって!ごめん』
遮るようにさやかは
『もういいもういい』
を繰り返し電話を切った。
:09/06/14 00:51 :F906i :jRY.nLYU
#287 [t]
プーップと無情にも鳴り続ける
携帯を握りしめ俺はどうするか悩んだ。
なぁなぁ
これで俺ら終わりなんやろか
。
:09/06/14 00:52 :F906i :jRY.nLYU
#288 [t]
いや!ありえやんそれわ絶対にいやや
俺は急いでさやかのマンションまで車を進めた
だが時速1000キロでマンションへ向かう途中に
さやかの好きなお菓子やジュースや雑誌を買って行く事にした。
:09/06/14 00:55 :F906i :jRY.nLYU
#289 [t]
いつかのさやかみたいに
白いパンパンに膨らんだビニールをぶら下げて
俺はさやかの部屋に向かった
電気がついとる事を確かめて
俺はさやかの玄関の前に少し緊張して立った
:09/06/14 00:56 :F906i :jRY.nLYU
#290 [t]
俺はゆっくりとピンポンを鳴らす
ピンポーン
…返事が、無い…
俺はドアノブに手をかけた
(開いた!!)
。
:09/06/14 00:56 :F906i :jRY.nLYU
#291 [t]
俺はすぐにベッドでうつ伏せに寝るさやかを発見した。
俺『さやか?さやか?』
『……』
俺『さやかごめんな急に来て。でも俺、直接話さなあかん事やと思って…』
『……』
:09/06/14 00:57 :F906i :jRY.nLYU
#292 [t]
『さやかこっち見て!』
俺はさやかの体を少し強引に起こした
さやかは俯いたまま口を開いた
『話って…なに』
さやかは俺の様子が気になったのか俺の顔を一瞬だけ見た
:09/06/14 00:59 :F906i :jRY.nLYU
#293 [t]
さやかの目は真っ赤っ赤に腫れ上がっとって
目から今にも涙が溢れだしそうやった
(ごめんなさやか…本間に違うんやってな)
『さやか話聞いてくれん?』
:09/06/14 00:59 :F906i :jRY.nLYU
#294 [t]
『無理無理、ありえないから!早く帰ってよ!もう二度と顔見たくないからもう』
俺はこれは切りがないと
さやかを抱きかかえて俺と向き合うように
膝の上に座らせた。
:09/06/14 01:00 :F906i :jRY.nLYU
#295 [t]
その瞬間さやかは俺を強く掴んだまま泣き始めた。
『さやかよく聞いて?』
俺はさやかの頭を撫でながらゆっくり話をはじめた。
さやかが見た女であろう女は元カノであると。
:09/06/14 01:02 :F906i :jRY.nLYU
#296 [t]
それから子供の事も。
酔いつぶれてしまった事も、
証拠がほしいんやったら俺はその日の営業の実績を全て見せるとも言った
さやかはうんうんと頷いた
そしてこう言った。
:09/06/14 01:03 :F906i :jRY.nLYU
#297 [t]
『…そうだったんだ…さやか全部受け止めてみるよ…。子供の事もね、さやか昔の事全部話してもらえてよかった。辛いのに話してくれてありがとうねでもタクちゃん…今はさやかの事が好きなんだよね…?』
『当たり前やろ。さやか大好きやから安心して!な。本間にごめんな…こんなぐだくだして。さやかに辛い思いさせてるんは、俺分かってんねや。本間にごめんなさやか…』
:09/06/14 01:05 :F906i :jRY.nLYU
#298 [t]
『よかった…うんいいよ…さやか本当の事知れてよかったし!タクちゃんは、昔はチャラくていろんな事あったかも知れない、でも今は違うもんね。。さっきはごめんね…?』
さやかは泣きながらこんな事を話しとるうちに
いつの間にかぐっすり眠りについた。
:09/06/14 01:05 :F906i :jRY.nLYU
#299 [t]
さやか疲れたな今日は…おやすみさやか。
さやか絶対辛かったはずやのにね
でもさやかは俺の話を受け入れてくれた
俺はどこまで人を傷つけたらこんな生き方直るんやろ
ねー、でもオレさやか
だいすきやで本間に
:09/06/14 01:07 :F906i :jRY.nLYU
#300 [我輩は匿名である]
頑張れーたくさんマジカッコイイ
頑張って更新お願いしますP
q・∀・
)
:09/06/14 03:21 :SH903i :QhBRGJDQ
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