微妙な10センチ。〜最終〜
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#41 [ゆか]
ずっと読んでました。
頑張って下さい(´;ω;`)
:09/07/08 18:21
:SH903i
:☆☆☆
#42 [あき]
ゆかさん。有難うございます。
―――”
あの言い争いの夜から、連絡を断つ日々。
だけど、私にとっては、会えない日々も、話せない日々も、いまや何の違和感でもなかった。
私達の関係に置いて、そんな事は特別でもなんでもなかったから。
私は、ただただ日々に追われていた。
:09/07/09 21:37
:W65T
:XNcN9gtw
#43 [あき]
出張に出張を重ね。
月の半分以上を仕事に費やし、休日は一人で過ごす。私の生活スタイル。
ただ、隙間を埋めるように重ねていた時間が無くなっただけ。
もう何年も、変わる事のないその着信音が
その日
その週
鳴らなくても…
私には。
代わり映えのない日々だった。
:09/07/09 21:42
:W65T
:XNcN9gtw
#44 [あき]
そんな時。
思いもよらない転機が私に訪れた。
突然、割り当てられた一週間の出張。
《明日から一週間。○○地方に飛んで。はいっ。これ》
有無も言わさず、ニコリと微笑む、おっかない上司に手渡された、大量の資料に、往復チケット。
《えぇっ!!や…》
だとは言わせてはもらえない。
悲しい、ただの平社員で雇われの身。
:09/07/09 21:50
:W65T
:XNcN9gtw
#45 [あき]
重い資料を両肩に抱え、背中にのしかかる重圧。
私は、全てを抱えて、帰路についた。
ソファーに身を投げ出し、ため息が漏れた。
さすがに、一週間はキツい。ヒドい。長い。いや…長すぎる。
手渡された二枚のチケットを確認。
印字された文字は
明日の始発に始まり
一週間後の最終便。
どんだけ働かすんだよ…
やっとの思いで出た言葉は、虚しく消えた。
:09/07/09 21:56
:W65T
:XNcN9gtw
#46 [あき]
ふと携帯電話が目に入った。
あれからしばらくの時間が経ってる。
すっかり着信履歴からも、発信履歴からも、名前が消えていた。
おもむろに握り、短縮番号ゼロを押す。
声を聞きたくなった。
バカでもアホでもいい。
なんでもいいから、なおちゃんの声が聞きたくなった。
:09/07/09 21:59
:W65T
:XNcN9gtw
#47 [あき]
私が求めていた声は、なかなか繋がらない。
ふと時間を見ると、21時を過ぎた頃。
ああそうか。
もう繋がらないか。
私は、電話を切った。
なおちゃんは、バイトに行ったんだ。
そう自覚した時、何だか、言いようのない疲労感が襲ってきた。
嫌な事があると、彼の声が聞きたくなる。
悲しい事があると、彼の声が聞きたくなる。
いつまで、彼に頼るんだろう。
私は、彼がいないと、何も出来ないのかな。
そう思えた。
:09/07/09 22:05
:W65T
:XNcN9gtw
#48 [あき]
結局、なおちゃんからのコールバックも無かったおかげで、私は、彼の声を聞くどころか、彼に一週間の留守を伝える事もなく出発をした。
ここから、少しづつ、私達の歯車がきしみ出して行く。
本当に、じわりじわりと、きしみだす歯車だった。
:09/07/09 23:51
:W65T
:XNcN9gtw
#49 [あき]
―――――――
渡されたチケットを駆使して、早朝に出発したはずの私は、目的地に舞い降りた時は、もうジワリと汗ばむ程の気温だった。
移動中の夢心地さが、まだまだ残るけれど、一週間分の荷物をガラガラと引きずり、食い込む程の重いバックを肩にかけて、私は、教えられた場所へと向かう。
ロータリーへと入ると、数台もの車が、停まっている。その間をすり抜けて、周囲を見渡し、らしき車を探す。
:09/07/10 00:00
:W65T
:VckcM2.Y
#50 [あき]
一台のワンボックスカーが目に止まった。
私は、ふざけんなと怒りたくなるくらいの持参した重い荷物を引きずりながら、よたよたと歩み寄る。車の社名を確認すると、間違いなく、聞いてた社名だ。
だけど、それと同時に
後ろのトランクドアを上げて、それを日除け変わりに座り。
サングラスをかけて、くわえ煙草。
手足のスラリと伸びた、なんとも胡散臭い男性が、私の視界に入る。
『あの…西条さんですかね…?』
:09/07/10 00:08
:W65T
:VckcM2.Y
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