【携帯小説指南】全ての作家達へ【[投稿]を押す前に】
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#271 [我輩は匿名である]
「続いて2。これらは、その要素が物語に直接関係する場合や、シーンの情景を鮮明に伝えたい場合に描写する。
あくまでも風景描写はイメージの補足だからね。たとえ筆者のイメージにそれらがあっても、必要が無ければ細かい描写はしなくていい」

「では3は?」

「3の要素は、筆者のイメージにある場合は描写した方がいい。一般的なイメージと離れてるからね」

「なるほど。でもよくある物ほど描写の必要がないってのは意外だな…」

⏰:10/04/11 16:19 📱:P08A3 🆔:O2tsMI0s


#272 [我輩は匿名である]
「うん。さっきも言ったけど、『公園』という単語が出た時点ですでに読者の頭の中には公園がイメージされているんだ。
それをわざわざ描写しても疲れるし、文章のスピード感を損なうことになる。
何より読者は想像力を刺激されることを求めて小説を読むからね。ある程度は読者に任せてしまった方が、読み手としても書き手としても『いい文章』になる」

「ただし、作者のイメージが一般像と離れている時はキッチリ描写しないといけない、ってことか」

「その通り」

⏰:10/04/11 16:19 📱:P08A3 🆔:O2tsMI0s


#273 [我輩は匿名である]
 
11−2 情景の『前提』

「さて、ある事象について描写が必要な場合とそこまで必要でない場合があることを今説明したわけだが。
実際に文章に起こす場合、描写する必要のないイメージを読者が想像できる文章にする必要がある」

「もっと分かりやすく言ってくれないと理解不能なんだぜ…」

⏰:10/04/11 16:20 📱:P08A3 🆔:O2tsMI0s


#274 [我輩は匿名である]
「うむ。さっきの例文だが」


僕は夕暮れの公園に座っていた。


「描写の必要がない情景、つまり『公園』という単語からほとんどの読者が連想するであろう情景は『木や草』、『砂地の地面』と言ったね。
これらに関しては描写の必要がないが、実際に書くときは、これらの情景を読者に想像させないとイメージの相違が起きてしまう」

「まだ意味がわからん…」

「簡単な話さ。公園という『名詞』を修飾すればいい」

「あー…確かそれ国語で習った気が…」

⏰:10/04/11 16:21 📱:P08A3 🆔:O2tsMI0s


#275 [我輩は匿名である]
「では聞こう。『小さな公園』『大きな公園』『普通の公園』。
この3つのうち、『砂地の地面』を一番連想しやすいのは?」

「えーっと…『小さな公園』かな。『普通の公園』でもいい気はするけど」

「では、『ブランコや滑り台などの遊具』『ベンチ』これらを連想しやすいのは?」

「それだと『普通の公園』かな」

「では『噴水』を連想しやすいのは?」

「『大きな公園』一択だ」

「そう。だいたい僕の言いたいことが伝わったんじゃないかな?」

「えーっと…何となく分かったような…」

⏰:10/04/11 16:23 📱:P08A3 🆔:O2tsMI0s


#276 [我輩は匿名である]
「つまり、描写の必要・不要の判断には前提が必要なんだ。
小さな公園と書かれているのに噴水の描写があると少し不自然だろ?」

「あ、それは確かにそうかも」

「この場合、噴水の描写をする『前提』として、公園は『大きな公園』でないといけない。
描写を省く場合も同様だ。作者のイメージが『砂地の地面』だとしても、『大きな公園』と書かれていると連想されづらい。
大きな公園と言われると、河川敷のような場所を想像する人も多いだろうしね」

「『砂地の地面』の描写を省く場合、前提として『小さな公園』か『普通の公園』でないといけない、ってことか?」

⏰:10/04/11 16:23 📱:P08A3 🆔:O2tsMI0s


#277 [我輩は匿名である]
「そういうこと。必ずしもそうしないといけないって訳じゃないんだけどね。
逆に言うと、『砂地の地面』の『大きな公園』を読者にイメージさせたい場合は、描写が必要だってことだ」

「うーん…何となく分かるけど」

「まぁ、これは作者の個性というか、書き方に依るところが大きいんだけどね。
実際の小説ではこれに比喩などの表現を交えるから、イメージのしやすさや連想のされやすさも変わる。
あくまでも一例として捉えてくれればいい。それじゃ、おさらいだ」

⏰:10/04/11 16:24 📱:P08A3 🆔:O2tsMI0s


#278 [我輩は匿名である]
 
 〜11章のおさらい!〜

「読者の想像は千差万別。しかしその中にはある程度共通したイメージが必ずある」

「共通したイメージを細かく描写する必要はない」

「共通したイメージとは、単語の選び方で決まってしまう。前、あるいは後の描写と比べて、矛盾や違和感がないか確認してみよう」

「小説の情景を決めるのは読み手の想像。あくまでも『読者ありき』である事を忘れないように」
 

⏰:10/04/11 16:25 📱:P08A3 🆔:O2tsMI0s


#279 [我輩は匿名である]
 
「おめでとう」

「ん?」

「僕のレクチャーは次で終わりだ」

「なんと!」

「これはあくまでも携帯小説のレクチャーだからね。最後は一般的な書籍小説と携帯小説の違いや注意点なんかをいくつか教えよう」


第11章 〜文章力を上げよう! 応用編…分かりやすい文章を書くために〜 完


次回は

最終章 『携帯』小説を書こう!

⏰:10/04/11 16:26 📱:P08A3 🆔:O2tsMI0s


#280 [我輩は匿名である]
>>262-279
第11章 〜文章力を上げよう! 応用編…分かりやすい文章を書くために〜

⏰:10/04/11 16:27 📱:P08A3 🆔:O2tsMI0s


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