こいごころ
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#603 [向日葵]
俺も、大好きだよ
―END―
:11/01/22 23:19
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:☆☆☆
#604 [向日葵]
:11/01/22 23:31
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#605 [向日葵]
[16] 宗助と父
修学旅行も無事に終え、1日の休みの後に部活へやってきた茉里たちは、お土産を配っていた。
「ストラップの人〜!」
「あ、先輩あたしです!」
「クッキー、ちゃんとわけろよ」
「ありがとうございます!」
先輩たちのお土産に群がる後輩たちは、はしゃぎまわる。
そんな中、後輩が「あ」と小さく声をあげ、キャプテンの綾香のもとへいく。
:11/01/30 00:50
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#606 [向日葵]
「そういえば先輩。先輩方が修学旅行に行っている間、3年生の先輩方が何人か来られましたよ」
その言葉に、茉里のお土産を配る手が止まる。
そういえば、先輩ももう卒業だっけ……。
ちらりと宗助を見ると、宗助も耳に入っていたのか、なんだかぼんやりしてるように見える。
茉里たちの中で、千早先輩は色んな意味で心に残る人だ。
その先輩が、今までのように会えなくなるというのは、引退した日の寂しさよりも遥かに大きい。
:11/01/30 00:50
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#607 [向日葵]
宗助は茉里と付き合っているし、先輩に対して特に嫉妬するわけではないが、先輩のことを考えている宗助に、茉里は少し悲しいような気分になった。
「おーいお前らー」
先生が道場の入口で呼び掛ける。
「旅話するのもいいけど、もうすぐ下校時間だぞ。帰れよー」
皆で元気よく返事をし、あとは明日の土曜日にまた、ということになった。
:11/01/30 00:51
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#608 [向日葵]
「目の前のことばっかりで、なんだか忘れてたね」
校門に向かいながら、茉里は宗助に話しかける。
宗助も何のことを言われているのかがわかったのか、こくりと頷く。
「どんな気持ち?」
訊いてみたかった。
「……わからない。形容しがたい。寂しいというか、切ないというか……、……って、別に好きどうこうってわけじゃないからな。一応言っておくけど」
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#609 [向日葵]
「わかってるよ」
茉里が不安がってるかもしれないと思ってくれてるののが嬉しいと同時に、結構心配されてるんだという自分自身がもうちょっとしっかりしないと、という叱咤がまざり、少し困ったように笑った。
「たださ、私たちにとって、なんというか……、心に残る先輩だったでしょ?宗助も、私と同じ気持ちなのかもな……って思ってさ」
どちらからでもなく、手を繋ぐ。冷えた手が、暖かくなっていくのがわかった。
しかし、その手がまた冷たくなった。
そして、握る手に力が入るので、宗助は茉里を見る。
:11/01/30 00:51
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#610 [向日葵]
「茉里?」
街灯に照らされた茉里の顔は、驚きと怒りに変わっていった。
まるで、この世で最も見たくないものを見たかのように。
「……んでっ、アンタがここにいるのよ!」
茉里が叫んだ先に、黒いベンツの車が停まっていた。
運転席を出たところに立っていたのは、すらりとした長身の男性。大人のファッション雑誌のモデルでもやってそうな人だった。
柔和な笑顔を見せると、ゆっくり茉里たちのところへ歩み寄ってくる。
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#611 [向日葵]
「近くを通ったから、迎えにきたんだ」
「先輩、こちらは?」
何人かまだいた後輩は、突然現れた紳士的な男性を見て、おろおろする。
紹介したくもないという顔をして、食いしばっていた歯を、無理矢理こじ開けた。
「私の……ち……ちおや……」
「初めまして。部の仲間かな?」
父親がうっとおしくなる年頃とはいえ、茉里の異常な嫌がり様を見た後輩たちは、突然現れた素敵な男性を前にはしゃぐつもりでいたが、それをやめた。
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#612 [向日葵]
触れてはいけない空気に、挨拶もそこそこに後輩たちはそそくさとその場をあとにした。
「……こういうの……迷惑だってわかんないの?紹介したくもないのに……」
「ごめん。部のみんなと一緒だとは思わなくて」
申し訳なさそうに、茉里の父は微笑む。
「ちょっと考えればわかるじゃない!迎えにだって頼んでない!大体アンタの顔なんてみたくないってわかってるでしょ!?」
:11/01/30 00:54
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