こちら満腹堂【BL】
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#451 [ひとり]
お前らはそればっかりか!!

今いるのはひろむと長谷部と滝。根岸はもちろんさっさと帰った。チッ、抜け駆け野郎が。どうせ彼女とちちくりあうんだろ、勝手にやっとけ。

「オイオイもっとたまには発想変えてこーぜ」

俺の一声で、視線が集まる。すると滝が言った。

「じゃあ、根岸んち?」

「違っっっげぇえよ!!!!そういう事じゃねぇだろ!!!!まず"家"って発想は捨てなさい!!!!」

⏰:10/01/18 10:10 📱:F01B 🆔:gE0ZDug6


#452 [ひとり]
「え、外で飲むの?公園とか?それはナシだわ〜」

べぇやんまで・・・

「"飲む"って発想も捨てて!!!!・・・いや、捨てなくてもいいか」

「どっちだよ!?!?」

ひろむがすかさずツッコんだ。そうだな、軽くひっかけてからってほうがテンション上がるかも・・・・

⏰:10/01/18 10:11 📱:F01B 🆔:gE0ZDug6


#453 [ひとり]
「まぁ聞け、つまりだ。景気づけに軽〜く飲んでから、夜の町でお姉さんといいことしませんか?」

言ってて我ながらオヤジくさい下品な発言だと思った。でもこれくらいが丁度いいんだ。

俺の提案は効果覿面(テキメン)。コイツらも、どんだけしょっぱい性生活なんだか。

⏰:10/01/18 10:11 📱:F01B 🆔:gE0ZDug6


#454 [ひとり]
それから俺達は立ち飲みの串カツ屋で本当に軽〜くひっかけて、ちょっとテンション上がったところでお姉さん達のもとへ向かった。

雑居ビルにネオンが眩しい街の一角。そこに地下へ下る細い急勾配の階段がある。入り口には陳腐な店名の周りに、これまた陳腐な光を放つ電球がくっつけられた看板が立っていて。俺達四人はその看板にハシャぎながら、地下へと降りて行った。

⏰:10/01/18 10:12 📱:F01B 🆔:gE0ZDug6


#455 [ひとり]
薄暗いホールに降り立つと、そこで好みの娘を選抜してそれぞれ指定の個室に通される。

こんな店来たの、どれくらいぶりだろ。一時期ハマって通ったことがあったけど、店の娘に病気をもらったっぽいことが発覚して以来、疎遠になっていた。てか今思えば、通うって行為自体なんか虚しいし。

過去のアホな自分を思って、ちょっとおセンチな俺。

⏰:10/01/18 10:12 📱:F01B 🆔:gE0ZDug6


#456 [ひとり]
部屋には既に女の子がスタンバイしていて、窓口のパネルで見るより実物はポッチャリさんだった。

年は・・俺より下だろう。プラスチック製の桶んなかに、たっぷり入ったピンク色の液体を、 クチャクチャとほぐしている。

「今晩は」

「今晩は」

「シャワー浴びます?それともすぐに始める?」

クチャクチャさせながら聞いてくる。上目使いがいきすぎていてちょっと怖いよ。

⏰:10/01/18 19:25 📱:F01B 🆔:gE0ZDug6


#457 [ひとり]
「じゃ、念のためにシャワー浴びます」

何で敬語なんだ俺。てかどうしよ、ちょっと面倒いかも。

でも金を払っちまった手前、元を取らなきゃやっぱ損だろ。

「それともあっちにマットひいてする?」

女の子はシャワールームを顎でクイッと差して、誘うように笑った。

⏰:10/01/18 19:25 📱:F01B 🆔:gE0ZDug6


#458 [ひとり]
「てか、本番も別で払ってくれたらしたげてもいいけど」

何をおっしゃってるんですかアナタは!?もっと体を大事にしなさいよ!!!

「いや、今日持ち合わせもそんなないから、本番はこの次にします」

「そう。じゃ、いってらっしゃい」

⏰:10/01/18 19:48 📱:F01B 🆔:gE0ZDug6


#459 [ひとり]
言われて大人しくシャワールームに行き、ざっと洗って部屋に戻ると、女の子はつまらなそうな顔でまだローションをこねくり回していた。

遠目から見ると、料理してるみたいだ。

「おかえり、じゃ、始めよっか」

素知らぬ顔してこの娘は今日、何人の男共の相手をしてきたんだろ。いらない考えが頭をよぎる。

⏰:10/01/18 19:49 📱:F01B 🆔:gE0ZDug6


#460 [ひとり]
「本番しなければ、触ってもいいからね」

「あ、はい」

だからその上目使いが怖いんだってば。

俺はベッドに横たわり、女の子がその上に跨ってくる。

今自分が体を沈めるこのベッドに、何人の男が己の欲を吐き出していったんだ・・・ってまた余計なことを。いかんいかん。今は目の前のおっぱいに集中しよう。

取り敢えず、肩慣らしに右の乳房を揉んでみた。

⏰:10/01/18 19:49 📱:F01B 🆔:gE0ZDug6


#461 [ひとり]
───
─────

「いや〜久々だったぁ〜」

「俺今回当たりだったわ」

「マヂ?俺は悪かないんだけどイマイチ」

「とか言ってやることはやってるくせに〜」

「やらしー」

ひろむと滝とべぇやんが盛り上がってる。担当した娘のここがよかったあそこがおしかったでもまた指名して行っちゃおうかな云々カンヌン。俺はその輪には入らずに、一人微妙に距離をとって先を歩いた。

「オイ、三田はどうだったんさ?」

⏰:10/01/19 21:44 📱:F01B 🆔:Dj8enbd2


#462 [ひとり]
話に加わらない俺に小走りで駆け寄ったべぇやんが、肩を組んでくる。

「いや‥なんか俺・・・どうしよう」

気持ちが重たい。これは男としての危機かもしれない。

「なんどした?」

俺の落ち込みように、べぇやんがちょっと心配した声音で問いかけてきた。その後ろから、滝の声が。

「お前まさか、いかずじまいで」

「・・・・・・」

⏰:10/01/19 21:44 📱:F01B 🆔:Dj8enbd2


#463 [ひとり]
無言のYES。三人の間にどよめきが走った。

「え゙マヂどしたお前」

「まさかのイ〇ポかよ」

「言い出しっぺなのに」

三人のそれぞれ哀れむ声が、余計俺のテンションの下降に勢いをつける。

「だってなんか・・起たなくて・・」

⏰:10/01/19 21:45 📱:F01B 🆔:Dj8enbd2


#464 [ひとり]
「酒飲み過ぎたんじゃね」

「疲れてたんだよな」

「波って誰にでもあるし」

あの滝まで、俺の失態をフォローしてくる。やめてくれ。益々情けなくなるだけなんだから。


「・・・・うん」

力なく返事をした。そんでさっきのことを思い返した。

⏰:10/01/19 21:45 📱:F01B 🆔:Dj8enbd2


#465 [ひとり]
ベッドに横になって、おっぱいに集中しようとして、ちょっと揉んだりしてみて、そんで女の子がわざとらしくあはんあはん言って、下をくわえられて、上下上下。

雲行きが怪しくなって、女の子が『あれー?』とか『んー何でだろ』とか言いながら、プロとしてのプライドでどうにかこうに俺のジュニアの機嫌をとろうと奮闘したけど。結局ジュニアは眠り続け、時間がきちまった訳だ。

⏰:10/01/19 21:46 📱:F01B 🆔:Dj8enbd2


#466 [ひとり]
去る間際、女の子の目が『マヂありえないって』と無言のメッセージを送ってきた。それは酷く白けきった表情で、でもいきすぎの上目遣いより何倍かましな顔に見えた。

てか、そんなん俺が言いたいさ。

「マヂありえないって・・・」

ボソッと零した一言は誰の耳にも届かずに、夜のネオンに吸い込まれた。

⏰:10/01/20 19:47 📱:F01B 🆔:LKvQxKtw


#467 [ひとり]
ひろむ達は俺を励ますためか、はたまた久々の風俗で浮き足立ってか、よし飲み直しだとか騒いでいる。

横一列に広がって肩を組む。もちろん俺も強制的に参加させられ、ひろむに肩をがっしり掴まれて逃げられない。

すれ違う人は皆他人に無関心そうで、幅をとって闊歩する俺達に特に迷惑がる様子もなく、前から後ろへ通過通過通過。

⏰:10/01/20 19:54 📱:F01B 🆔:LKvQxKtw


#468 [ひとり]
困ったことに母校の校歌をアカペラしだしたアホチントリオ。マヂでおやじくさいからやめて欲しい。

肩まで組まれて言い逃れなんてムリなんだろうけど、俺は関係なさげな顔で、歩き去る一人一人をぼんやり眺めていた。

こうしてすれ違うだけの人達にももちろんそれぞれの環境があって、立場があって、家族や恋人や仲間があって、悩みがあって。

⏰:10/01/20 19:59 📱:F01B 🆔:LKvQxKtw


#469 [ひとり]
でもそれはこうしてすれ違っただけじゃ当然わからないことだし、相手だって俺が事を成せなかったってゆう残念な事実も、俺のやるせなさもわかりっこない。

皆、どっから来て、どこに帰るんだろう。家に家族がまってるのかな。可愛いペットがいるのかな。それとも恋人がいて・・・・

根岸も今頃、彼女と同じ布団にくるまって、あのデカい手で頭とか撫でてるのかな。

⏰:10/01/20 20:06 📱:F01B 🆔:LKvQxKtw


#470 [ひとり]
あのちょっと見キツい目を緩ませて、見つめ合ったりしてるのかな。それから抱き合って・・・・

「ギャッ!!!!!」

「なんだよ三田、トカゲが潰れたみたいな声出して」

「トカゲって声でんの?」

「知んね、イメージだよ」

「ぐえ、想像しちゃった」


想像しちゃった。

⏰:10/01/20 20:12 📱:F01B 🆔:LKvQxKtw


#471 [ひとり]
俺の奇声からとかげが潰れた話しにシフトチェンジした三人は、楽しそうに話し続けている。

お陰で俺の異変に、誰も気づかなかったみたいで助かった。

って何よ俺の息子ぉぉぉお!!!!!ちょ、マヂこのタイミングなわけ?このタイミングで起立しちゃうわけ??どんなよそれぇぇぇえ!!!!

想定外だよ、ライブ〇゙アの社長もビックリの想定外っぷりだよ!!

⏰:10/01/20 20:40 📱:F01B 🆔:LKvQxKtw


#472 [ひとり]
気が動転した。

だってないだろ、さっき生の女の子と密室に二人っきりで、あんなにしてもらったのにうんともすんともなくて、

根岸と彼女のセ・・・セッ・・・・いや、まぁ、いいよ。

とにかくどうなってんだ俺の体は。何勃ちだよこれは。


⏰:10/01/20 20:48 📱:F01B 🆔:LKvQxKtw


#473 [ひとり]
─────
───


「ふっ」

「何吹き出してるんですか?」

殴り合って、抱き合って、キスをした。

チャリを挟んで、横に並んで歩く。俺達の間に、チェーンのチャカチャカゆうリズムが刻まれていく。

「あれは、そうゆう勃起かと思ってね」

「ぼ、は?」

⏰:10/01/20 20:54 📱:F01B 🆔:LKvQxKtw


#474 [ひとり]
根岸が近い。俺は気分がいい。

「いや、こっちの話し」

「気になるなぁ」

もうあと二時間もしないで、太陽が顔を出すだろう。このいい気分を持ち帰って、早く布団に潜り込みたい。

⏰:10/01/20 20:59 📱:F01B 🆔:LKvQxKtw


#475 [ひとり]
それから


「内緒」

「ケチ」

「うっせ」

「・・・・・・・うちで寝てく?」

「・・・・・・・うん」


それから、あの時の鈍感な自分に教えてやりたい。

「好きだからだよ」

「・・・え、なんて?」

「こっちの話し」

「なんですさっきから」

「内緒」

「ケチ」

「うっせ」

⏰:10/01/20 21:02 📱:F01B 🆔:LKvQxKtw


#476 [ひとり]
【休憩】

今晩は、ひとりです。

くっつくちょっと前の三田のエピソード。

ただ風俗とか行っちゃう三田が書きたかっただけなんです、ばっちぃ話しですみませんね(´_ゝ`)

でも書いたら、スッキリしたした(´∀`)ぷはぁ←

⏰:10/01/20 21:08 📱:F01B 🆔:LKvQxKtw


#477 [ひとり]
【第二十五話/やりかた変えますとか後のりのくせに】


─ストロベリーkiss─

『もう離さない』

『嬉しい』

それはそれは、甘くとろけるような────


ストロベリーkiss
fin





・・・ふーん。

⏰:10/01/21 20:03 📱:F01B 🆔:g5z4z0Vo


#478 [ひとり]
アキがうちに置いていった少女漫画を、パラパラとめくっていたら、それがどうも最終巻だったらしく、タイトル通りのストロベリーな感じのkissをして、完結した。

キスどころじゃないもんね。kissだもんもうね。国籍が違うじゃん。パリジェンヌじゃん。

こんなkissは一生無縁なんだろうけど、俺はそれで一向に構わなかった。

⏰:10/01/21 20:04 📱:F01B 🆔:g5z4z0Vo


#479 [ひとり]
ストロベリーなんて薄っぺらい味より、三田さんとした時の、煙草と血の味が混ざったキスの方がよっぽどいい。ていうか、それがいい。

毎回殴り合ってからキスなんて過激な事まさかできないけど、ファーストキスが血の味ってのも、新鮮でいいもんだ。

別に、変な趣味とかはないんだけど。

一生涯、忘れないだろうこれは。ってインパクトがあった。

⏰:10/01/21 20:05 📱:F01B 🆔:g5z4z0Vo


#480 [ひとり]
痛みや傷はその内に消えて、跡形もなくなってしまうけど、この記憶だけは俺が死ぬまで残り続けるんだって思うと、自然と頬の筋肉も緩む。

三田さんも、同じ事思っててくれたら───

とか、乙女な自分。乙女座だけに・・・・なんかここ数日、俺はこんな調子でテンションがおかしい。

⏰:10/01/21 20:05 📱:F01B 🆔:g5z4z0Vo


#481 [ひとり]
それに暇さえあれば、あの日の接吻を思い返して、今みたいににやけてたりする。

ただ、表情筋が未発達なのか、常人よりやや表情が乏しいらしい俺が軽くにやけたくらいじゃ、誰も周りは気付かないからまだ救われてる。

ノジコさんと長谷部さんには、顔つきが柔らかくなったと褒められたし。それは常ににやけてるからです。とはとてもじゃないが言えないけれど。

⏰:10/01/21 20:08 📱:F01B 🆔:g5z4z0Vo


#482 [ひとり]
『よしこい』って言ったあの人の唇に、自分のを重ねた。長時間外気にさらされたせいで、ファーストコンタクトはえらいガサついていた。軽く一発。

二発三発、唇を投下。

固く瞑った目と、緊張でやや上がった肩から、徐々に徐々に力が抜けていくのがわかった。

それから、当てるだけのキスから、ついばむように。

⏰:10/01/21 20:09 📱:F01B 🆔:g5z4z0Vo


#483 [ひとり]
角度を微妙に変えながら、何度もついばむ。

それから形を確かめるように、ちょっと舌で三田さんの下唇をペロッとしてみた。

三田さんの肩に、再び力が入った。それでも目は瞑ったまま。

今度は上唇を同様に舐める。

⏰:10/01/22 19:55 📱:F01B 🆔:7dLzZf/c


#484 [我輩は匿名である]
>>250-400
>>401-550

⏰:10/01/23 21:03 📱:D705i 🆔:.pYgbVdI


#485 [ひとり]
舐めれば舐めるほど湿って柔らかくなる唇。

その感触に夢中になっていると、ぐっと頭を捕まれて

「お前舐めすぎ」

「だって気持ちいから」

「変態め」

「今更」

⏰:10/01/24 11:26 📱:F01B 🆔:dvJHU/6.


#486 [ホシ]
アゲ・ω・

⏰:10/01/26 01:06 📱:Sportio 🆔:9dZ9XDpk


#487 [明希]
あげとく〜!

⏰:10/01/26 02:50 📱:W65T 🆔:WvV/vnzc


#488 [りんご]
あたしも
あげとく〜\(^∀^)/

⏰:10/01/26 11:44 📱:SH903i 🆔:lK0FKcTA


#489 [キム]
あげー( ´∀`)/~~

⏰:10/01/26 22:56 📱:P03A 🆔:Fb3ywn56


#490 [ひとり]
なんかちょっといい感じの雰囲気でその気になってた俺だったのに、三田さんの完全に全て無視した発言が、らしすぎると言うか何と言うか。

「そこは『あはん』くらい言っときましょうよ」

「口をペロペロされて『あはん』なんて、完全にただの淫魔じゃん」

「雰囲気ですよ、雰囲気」

「青いんだなーそうゆうとこ」

⏰:10/01/29 08:47 📱:F01B 🆔:1RggK/fA


#491 [ひとり]
「ちょっとくらい夢見たっていいでしょ」

「俺に対して夢を抱こうってその姿勢が先ず間違ってんだよお前さんは」

「・・・・ごもっとも」

「だろ?」

そうだよ今までも別に三田さんに夢見たことなんかなかったよ。そんな夢見る隙もない程リアルなあんたが強烈過ぎて。凄げぇ引力で俺をかっさらう本物のこの人に惚れたんだから。

「はい」

すると三田さんは不適に笑って見せて

「ならとっととこいよ」

俺の唇にかぶりつくようなキスをよこしたんだ。

⏰:10/01/29 08:48 📱:F01B 🆔:1RggK/fA


#492 [ひとり]
「はいそこまで!!」

「痛゙ッッ」

もう何度目かわからない回想に耽っていると、パンッと小気味いい音と同時にケツに若干の痛みが。ケツキック。

横に立っていたのは弘さんだった。

「お前いい加減その締まりのねぇ顔なんとかならんのかい」

そう言って緩みきりの俺の頬をぐっとつねった。

「ひおうはん、いはい」

「聞こえない」

⏰:10/01/29 08:48 📱:F01B 🆔:1RggK/fA


#493 [ひとり]
「いはい・・・ってば!やめて下さい」

忌々しい手を払いのけると、痛くもないくせにわざとたらしく目の前でふって見せた。

「一体あとどんくらい続くのそのニヤニヤ顔」

「別にいいじゃないですか、なんか雰囲気とっつきやすくなったってお客さんにも好評なんすから」

「お前らが良くても俺が気になってしょうがねんだよ、店ん中で二人も顔の弛緩した野郎がウロチョロしてると」

「え?」

⏰:10/01/29 08:49 📱:F01B 🆔:1RggK/fA


#494 [ひとり]
実はここ、満腹堂の店先だったりして。俺の手には箒とチリトリが握られてたりして。今はランチ前だったりして。

「それって」

言いかけたところで背中からかけられたやる気のない挨拶は、絶対間違うはずのないあの人の声で。

「はよーお前らサボってんなよ店の真ん前で」

振り向けばやっぱりあの人で。

⏰:10/01/29 08:50 📱:F01B 🆔:1RggK/fA


#495 [ひとり]
「邪魔すんな今根岸と内緒のいい話ししてたんだから」

「何それ気持ち悪っ」

ひろむさんとジャレながら、店に入る前に一瞬。

確かにこっちをチラ見したあの人の目が笑いかけてくれたから。

きっと同じ気持ちなんだって、わかっちゃったから。あぁ、弘さんすんません。

俺のこのニヤニヤ


「当分収まりそうにないっす」

⏰:10/01/29 08:50 📱:F01B 🆔:1RggK/fA


#496 [ひとり]
【休憩】

おはようございます、ひとりです。

スランプ気味でしたが、戻って参りました。
ひとりの不在中も上げて下さった皆様、マヂはんぱねぇ感謝にもうジャンピング土下座の嵐です。

なんかあんまチューシーンとか克明な描写が、力及ばずできませなんだ、申し訳ないです。殴って下さい←

⏰:10/01/29 09:00 📱:F01B 🆔:1RggK/fA


#497 [蜜柑ボウヤ]
よっしゃあ!!
目ぇ食い縛れぇッ!!!!←←

初コメなうえに失礼な発言御許しください。土下座

実はずーーーーっと読んでました!![壁]ω・*)


コメントのタイミングが掴めずで…。(笑)

これからも応援しています♪頑張ってください☆★

⏰:10/01/30 00:02 📱:P905i 🆔:hlMj6bTY


#498 [ひとり]
【第二十六話/追加注文】



「今日からお世話になります」


突然の事すぎた


「わからない事だらけなので迷惑かけちゃうかもしれませんが」


事前に一言くらいあってもいいんじゃなかろうかと思う


「よろしくお願いします」


何でこんな事になったんだ?

⏰:10/01/30 07:37 📱:F01B 🆔:aEmW27go


#499 [ひとり]
───
─────


最近店も調子がいいから、もう一人雇おうか。


弘さんと三田さんが相談するのを何度か耳にしていたのは事実だ。

俺のいる所から少し離れたホールの隅で、スタッフウェアに身を包んだ二人。片方が何事か言うと、もう一方は頷きながらマメに手元のペンを動かしている。

弘さんと、新米バイト。

いいじゃないか。確かにここ最近人手が足りずに困ってたんだし。

女だったら華もあるだろう。

でも、これは流石にないんじゃないか?

⏰:10/01/30 07:37 📱:F01B 🆔:aEmW27go


#500 [ひとり]
「根岸ー」

遠目に様子を窺っていた俺に、弘さんからお呼びがかかった。

その横にちょこんと佇む新米と揃って笑いかけられると、堪えていた溜め息がついでてしまう。

「なんです」

本当は予想をつけているのに、さも知りませんといった風を装い、二人のいる店の隅に近づく。


白々しいな、まったく。


「お前今日面倒みてやって」


やっぱりだ。


「はい、わかりました」


そう言う以外に術はないから。弘さんの指示に二つ返事ですんなり返した。

⏰:10/01/30 07:38 📱:F01B 🆔:aEmW27go


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