浮 き 世 の 諸 事 情 。
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#101 [笹]
:10/04/19 20:43
:D905i
:2Nqm1ljI
#102 [笹]
:10/04/19 20:44
:D905i
:2Nqm1ljI
#103 [笹]
:
:
それは季節に似合わず
肌寒い日だった
「財布‥落としましたぜ」
財布と言うか
小さな巾着袋が
金物がこすれる音を立てて
その主の袖口からこぼれた
:10/05/02 20:51
:D905i
:sxqRlBYk
#104 [笹]
「あぁ!これは申し訳ない!!
俺としたことが‥」
拾い上げて埃をはらったそれを
手のひらに乗せてやれば
かしこまって頭を下げられる
「いえ、いえ」
緩く微笑み背を向ければ
軽く引かれた着物の袖
:10/05/02 20:51
:D905i
:sxqRlBYk
#105 [笹]
「一杯‥どうですか?」
できた笑い皺
人の良さが滲み出る
先程の巾着を持ち上げ
"おごらせてくれ"と言った
小さな木枯らしが
肌をかすめた夕暮れ
:10/05/02 20:52
:D905i
:sxqRlBYk
#106 [笹]
:
:
「あんた面白い人だなぁ!!」
「いえ、いえ」
相手方の男は
どうやら"出来上がった"ようで
首や耳のあたりまで赤くして
ぐいっと肩を組んできた
:10/05/02 20:52
:D905i
:sxqRlBYk
#107 [笹]
「いいなぁ‥旅かぁ」
完全に緩みきった顔
男に抱かれたって嬉しかない
そっちの気は
流石にありゃあしない
抱き寄せられた体を
投げるようにして任せれば
にこにこと笑い満足げ
:10/05/02 20:52
:D905i
:sxqRlBYk
#108 [笹]
「俺も旅したいさぁー。
できるなら、あんたみたいに
1人でいろーんなとこ‥」
馬鹿でかかった声は一転
萎んで終いにはかすれて消えた
もう片方の手で酒瓶を握り
何かから逃れるように
喉の奥に流し込んでいた
:10/05/02 20:53
:D905i
:sxqRlBYk
#109 [笹]
「何か、厄介なことでも
‥あるんで?」
横目で問えば
困ったように笑ってた
「んあぁ‥んん」
「まぁ、誰にでも‥
そんなものは有ります、よ」
「あぁそうだ!!
聞いてくれるか?あんちゃんよ」
:10/05/02 20:53
:D905i
:sxqRlBYk
#110 [笹]
肩に乗っていた手に
ぐいっと引き寄せられた
酒の甘ったるい臭いが
顔にかかる
自分もこんなに酒臭いのかと
少しばかり気落ちした
「娘がな、居るんだけどな」
:10/05/02 20:54
:D905i
:sxqRlBYk
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