亡き君に告ぐ
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#172 [我輩は匿名である]
グロテスクな言葉をスラスラと不釣り合いな程軽々しく少年は口にした。

「そんなの嫌っ…!そんなの私が望んでいる死体じゃない!」

知りたくなかった。
自分は綺麗な死体になりたいのだ。

「だから僕はここにいる。お姉さんが満足するまで僕は何度でも自殺に付き合うよ」

この少年は何を言っているのだ。

⏰:11/01/21 22:13 📱:SH04B 🆔:esLpyWR6


#173 [我輩は匿名である]
そんなことが可能なのか。
でも、現に私は確かに飛び降りたはずなのにここにいる。

飛び降りた高層ビルの下にいるのが何よりの証拠だった。

「でも、途中で死ぬのをやめることは出来ない。だってお姉さんは一度死んでいるもんね?お姉さんは自分が満足する死体になるまで何度でも死ななきゃいけない」

くすくすと少年が笑う。

⏰:11/01/21 22:13 📱:SH04B 🆔:esLpyWR6


#174 [我輩は匿名である]
それでもよかった。
どうせ生きていても一人。
美しい死体になるまで何度だって死んでやる。
一度死ねたんだ。

また一人であの孤独感を味わうのなら、死んだ方がマシだ。

「…わかった」

さぁ、次はどうやって死のうか。

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⏰:11/01/21 22:14 📱:SH04B 🆔:esLpyWR6


#175 [不発花火]
感想
>>12

1 亡き君に告ぐ
>>2-11
2 指名手配犯
>>13-16
3 亡者の館
>>17-30
4 演奏人形
>>32-36
5 性春ハイスクール
>>39-43
6 シャム双生児
>>46
7 深海に、沈む
>>47-61
8 夢を見る少女
>>62-75
9 リストラ、その先は
>>77-131
10 殺人犯の憂鬱
>>133-158
11 亡き君へ
>>160-164
12 美しい死体
>>165-174

⏰:11/01/21 22:16 📱:SH04B 🆔:esLpyWR6


#176 [我輩は匿名である]
気になります

⏰:11/01/24 23:09 📱:N08A3 🆔:kF.WyjM.


#177 [我輩は匿名である]
確かに地面に叩き付けられる直前に例えようのない恐怖を感じたというのに。


―美しい死体(2)―

⏰:11/01/27 10:31 📱:SH04B 🆔:0FYnLcmw


#178 [我輩は匿名である]
私の最も理想的な死体は、かの有名な世界一美しいと言われるミイラ「ロザリア・ロンバルド」だった。

まるで人形のような、未来永劫老いることのない美しい死体。

⏰:11/01/27 10:32 📱:SH04B 🆔:0FYnLcmw


#179 [不発花火]
溺死は二目と見られない程醜い死体になると聞くし、青酸カリは泡を吹き遺体はアーモンド臭がするらしいから却下。

首吊りや列車衝突も却下。

美しく死にたかった。

孤独で寂しい人生を送っていた分、一目を惹くような、美しい死体になりたかった。

⏰:11/01/27 10:33 📱:SH04B 🆔:0FYnLcmw


#180 [不発花火]
「凍死するしかないよ」

隣で少年が笑いながら言う。

あれから少年は、私の傍にくっついて回った。

私自身は確かに一度死んだはずなのに、なぜだか他の人間に見えてはいるが(普通にコンビニで買い物が出来たのが証拠)、少年は誰にも見えていなかった。

⏰:11/01/27 10:33 📱:SH04B 🆔:0FYnLcmw


#181 [我輩は匿名である]
「凍死なんて出来る訳ないでしょ。冷凍庫にでも押し込むつもり?」

少年の皮肉に、私も皮肉で返すが少年は気にしていないようでまだ笑っている。

「僕なんて首が180度曲がって口から血の泡を吹いて死んだんだよ。それに比べたら冷凍庫に入って凍死のがいいでしょ」

⏰:11/01/27 10:33 📱:SH04B 🆔:0FYnLcmw


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