亡き君に告ぐ
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#190 [我輩は匿名である]
「今度は僕が背中を押してあげるよ」
降り続く雨が強くなり、彼を濡らす。
僕は彼の背中を強く押す。
ギィ、とブランコが揺れる。
「―やめろっ!!」
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#191 [我輩は匿名である]
彼が暴れ出すと、悲しいかな所詮は子供と大人の力の差。
彼はブランコから手を離し、前から地面に落ちた。
「手を離したら危ないよ…僕みたいになっちゃうじゃないか…」
「はぁッ…はぁッ…」
みっともなくも、地面に拳を握り締め彼は起き上がろうとしない。
:11/01/29 21:16
:SH04B
:T5g04vLM
#192 [我輩は匿名である]
僕は彼の前に立ち、見下ろす。
彼は大粒の涙を流していた。
「…すまなかった!君を見捨てる気はなかったんだ!怖かったんだよ…!」
「!」
急に彼が僕に縋り付いてきたから、僕は体制を崩すが何とか持ちこたえるが、彼はただ嗚咽混じりでボロボロと涙を零しているだけだった。
:11/01/29 21:16
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#193 [我輩は匿名である]
「何度もここに来ようと思ったんだ!でも怖かった!君に拒絶されるのが…!」
「…僕がここにいる確信でも?」
彼は何を言っているんだ。
どんな確信があって、何を思ってここに来たのか、僕にはわからなかった。
「君は絶対にここにいると思ったんだ…ずっと謝りたかった…」
謝るために、ここに。
ならばなぜ、謝りたかったのならもっと早くここに来なかったのか。
:11/01/29 21:16
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#194 [我輩は匿名である]
なぜ、
「決心がつかなかったんだ…君に拒絶されるのが怖かった臆病者なんだ…」
「…」
「笑ってくれ…君を見殺しにしたくせに、死ぬのが怖いんだ…」
彼はズルい。
そんな風に泣かれてしまったら、許すしかなくなってしまう。
:11/01/29 21:17
:SH04B
:T5g04vLM
#195 [我輩は匿名である]
僕にはもう、それ以外の選択肢しかないではないか。
「…もう、帰って。二度とここに来ないで」
僕の口が吐き出した言葉は文句ではなく、君を赦す言葉。
「…すまなかった」
立ち去る彼を、見送るしか出来ない僕は。
僕は一体、何のために長い間ここにいたのか。
僕はこれからどうすればいいのか。
ふと、彼が去った後に一枚の写真が落ちているのに気付いた。
写真には僕と同じくらいの可愛らしい顔立ちの少女が写っていた。
僕はただ雨に打たれ歪んでいく写真を見つめることしかできなかった。
END
:11/01/29 21:17
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:T5g04vLM
#196 [不発花火]
:11/01/29 21:19
:SH04B
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#197 [我輩は匿名である]
あげ↑
:11/10/04 20:06
:W62P
:.ni/x2UA
#198 [○○&◆.x/9qDRof2]
(´∀`∩)↑age
:22/10/04 08:40
:Android
:nH.OoPsQ
#199 [○○&◆.x/9qDRof2]
:22/10/04 17:14
:Android
:nH.OoPsQ
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