漆黒の夜に君と。V[BL]
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#407 [ちか]
思わずブッと吹き出してしまう。

「な、なな、なに言ってんねん!!!///
凌は男やんか!?!?」


慌てて取り乱す俺に、姉はさっきまで泣いていたのが嘘のようにイタズラな笑みを剥けた。


「やーだ、“女の子なら”ってことよ、凌くんが♪もったいないわよね、あんな綺麗な顔で男の子なんてー」


人の気も知らないで、そんな呑気なことを言う姉に俺は困り果てたような笑顔を返す。




ほんま、心臓に悪いで姉貴…

⏰:11/11/09 14:25 📱:Android 🆔:/zp5pGog


#408 [ちか]
それでもなぜだか意識してしまい、顔が赤らむ。

俺は、そんな自分が恥ずかしくて姉から離れた。

やっぱり予定、再変更。
姉貴から逃げる。

そう思い、立ち上がったが時既に遅し。

「だめ!めぐるは今日わたし専用!」

「わっ、もう、危ないから!俺の可愛い顔がこけて傷ついたらどうするん?!」

「だーいじょうぶよー、そしたらお姉様が綺麗に縫ってあげる♪」



あー、そうえばこの人はこんな人やったよな。

俺は一人黄昏るように遠い目をした。

⏰:11/11/09 14:29 📱:Android 🆔:/zp5pGog


#409 [ちか]
なにはともあれ、

離婚からの傷心で帰ってきた姉に少し元気が戻ったみたいでよかった。

今度、東京行くときは手土産もって陽さんのところに謝りにいこう。
姉が迷惑かけました、と。



そんなことを思いながら、俺は姉がしがみける腕をほどいた。

「わかったからー、今日だけやからな?」



結局、甘い俺。
なんだか疲れたのか全身の力が抜けた。

そうだ、こんな日は凌に電話しようかな。

姉が俺の嫁にしたがってる、って。


あいつ、どんな顔するかな?
俺と同じように照れればいいのにな、たまには。
なーんちゃって、な。


   ― おまけの話 e n d ―

⏰:11/11/09 14:35 📱:Android 🆔:/zp5pGog


#410 [ちか]


>>92-254 第十一話 嵐、再び

>>255-400 第十二話 夜明けの約束

>>401-409 *おまけの話。


▼感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4220/

優里×陽平 編、やっと終わりました!(*^^*)
珍しくいいペースで更新できた気がします(笑)
久しぶりの新キャラ、陽平はどうでしたか?
二人のこれからとめぐる家と陽平の意外な接点に期待してください♪

感想、コメ、雑談、なんでも待ってます!
感想板で裏話もする予定なのでぜひ感想板に遊びに来てくださいね(^o^)/


⏰:11/11/09 14:45 📱:Android 🆔:/zp5pGog


#411 [ちか]



第十三話 初恋


⏰:11/11/11 21:18 📱:Android 🆔:ybUdOCh.


#412 [ちか]
断る時の言葉なんていつも決まっていた。


「あの、…ずっと好きでしたっ///」


常に本当のことは隠したまま。
ただ、少しの笑顔と詫びる素振りを見せて。
口調はやんわりと。



「気持ちは嬉しいけど俺、今部活以外興味ないから。ごめんな。」


そうすれば、ほら、

誰も傷つかない。

⏰:11/11/11 22:37 📱:Android 🆔:ybUdOCh.


#413 [ちか]
─────────────────………
──────────────……
──────────…

「うわ、はやく着きすぎた。」


携帯のディスプレイを開けば、約束の時間より20分程早い時刻が表示されている。

自覚が無かった分、思わず驚きから独り言が漏れた。


息を吐けば白く濁る正月気分の抜けない街を目の前に、俺は駅の改札口で一人、待ち人を待つ。
頭1つ分背の低い、幼馴染みの日下冥を。



ごった返す駅の中、
寒さに耐えられず俺は顔をマフラーに埋めた。

すると、ふいに見覚えのある人影が隣を通った。

⏰:11/11/11 22:47 📱:Android 🆔:ybUdOCh.


#414 [ちか]
その人影は俺を通り越し、斜め前の柱にもたれ退屈そうに俯く。


黒髪のさらさらと揺れるショートヘアに、
色白の肌。
淡白だが、整った顔立ち。


あれは、そう、確か…


( 瀬野(セノ)…? )



過去一度だけ作ったことのある、

まさしく初カノ。

⏰:11/11/11 22:53 📱:Android 🆔:ybUdOCh.


#415 [ちか]
咄嗟に顔をマフラーに埋めたまま、少しそらした。


気まずい、
という表現が正しいのかどうか分からない。
あの頃からなんら変わらない凛とした姿勢。




少し、苦手だったりする。

⏰:11/11/11 22:56 📱:Android 🆔:ybUdOCh.


#416 [ちか]
その時、急にポケットで震えだす携帯。


来たメールを開いた途端に、苦笑いがこぼれた。

from:冥
Sub:No title
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ごめん、ちょっと遅れる!

   ‐ e n d ‐


こいつのちょっとは、
ちょっとじゃ済まないな。

そんなことを悟ることが出来るのは付き合いが長いから。

俺は適当に返事を返し、再び閉じた携帯をポケットにしまい込んだ。


斜め前には、時計と睨み合う瀬野の姿。

瀬野も人待ちか。


自分と同じように柱にもたれたその姿を見ているうちに、俺の記憶は遡っていった。


最初で最後の彼女となるであろう瀬野と付き合い始めた中学二年の夏に。……─────

⏰:11/11/11 23:31 📱:Android 🆔:ybUdOCh.


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