horrorU〜二重連鎖〜
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#105 [輪廻]
プロローグ・狂也篇
>>2-10

プロローグ2・響歌篇
>>11-35

第1話・狂也篇
>>36-79

第1話・響歌篇
>>80-104

ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。
しばらく更新できなくなりますので、しばらくの間お待ちくださると幸いですm(_ _)m

⏰:12/03/10 11:25 📱:iPhone 🆔:klZv3ZOY


#106 [輪廻]
 
 
 
第2話『惨劇の次章』
 

前編・狂也篇
 
 
 

⏰:12/03/13 19:28 📱:iPhone 🆔:Jl18ci6I


#107 [輪廻]
 
 
狂也が自分の住むアパートに着いた時には、時刻はすでに深夜2時を回っていた。

散々歩き疲れが溜まっているせいか、あの悪夢のような出来事の事は忘れかけていた。

重い足取りで階段を上がり、ポケットに入れていた鍵を取り出し、部屋のドアを開け中に入る。


部屋全体が暗い中、真っ先に向かったのは、いつも出しっぱなしにしている布団だった。

そのまま倒れるように布団の上に寝転がると、朦朧と意識が薄れていき、そのまま眠りについたー

⏰:12/03/14 09:21 📱:iPhone 🆔:Y8b7jttI


#108 [輪廻]
 
 
ーピンポーン…ピンポーン

何度目かのインターホンの音で目が覚めた。

薄く開けた目で辺りを見ると、窓の外から明るい日差しが差し込んでいる。

仰向けになっている身体をゆっくり上げて、時刻を確認する為に携帯電話を探す。

だが、いつも枕のそばに置いてあるはずの携帯電話が見当たらない。

鳴り続けるインターホンをそっちのけで電話を探す。


ーピンポーン

『ッ! うるせーな…』

寝起きが悪い狂也は、何度も鳴らされるインターホンの音に頭に来、サッと立ち上がると玄関の方へドスドスと大きな足音を立てながら向かった。

⏰:12/03/14 09:23 📱:iPhone 🆔:Y8b7jttI


#109 [輪廻]
 
 
イライラしていた狂也は、ドアについている覗き穴を確認する事もなく鍵を開け、ドアをバッと強く開いた。


『誰っすか…! あ…』

そこに立っていた人物を見て、一瞬にして身体と思考が停止する。


『おはようさん』

いつも忘れっぽい狂也だが、その人物とその声には当然覚えがあった。

その人物はまぎれもなく、昨夜狂也に人間の死体を埋めるのを手伝わせた男だった。

さらにはその後、この自分をも殺そうとしていた。

⏰:12/03/14 09:24 📱:iPhone 🆔:Y8b7jttI


#110 [輪廻]
 
 
昨晩の事を思い出し、もしかしてこの男は自分を殺しに来たのだと思い、急いでドアを閉めようとした時、男はすかさずそれを足でブロックした。


ドアを何度も内側に引くが、男のドアの下部分にかける足の力は強く、閉まらない。


狂也は思わず叫んだ。


『け、警察呼びますよ!!』

だが、男は怯む事なくニヤニヤ笑いで狂也の顔を見つめている。

⏰:12/03/14 09:25 📱:iPhone 🆔:Y8b7jttI


#111 [輪廻]
 
 
周りに人がいれば助けを呼ぼうと辺りを見回したが、そこに人っ子一人見当たらない。


まるでこの世に自分とその男しか存在していないのかと思うほどに、辺りは車の音も聞こえずひっそりとしている。


狂也はなんとか平静を保とうと、下を向いて深呼吸をしてから、男に話しかけた。

『な、なんの用なんですか…あの仕事なら昨日ちゃんと…』

そう言うと男はニッと歯を思い切り出し不気味な笑みを浮かべると、着ていた黒いダウンポケットの中に手を入れ何かを取り出そうとする。

⏰:12/03/14 09:26 📱:iPhone 🆔:Y8b7jttI


#112 [輪廻]
 
 
そして、男が取り出したものを見て再び身体が固まった。


『これ…何かわかる?』

答えるまでもなく、それは中型サイズのスタンガンだった。


やばいー

直感的にそう思い、何か抵抗できるようなものを探す為、男に背を向けて室内に戻ろうとした時…


バチバチバチィー!!

その背を向けたわずか一瞬で、男はスタンガンを狂也の背中に当てた。

ものすごい音と共に、身体に何十万ボルトもの電流が流れ、狂也の身体は力が抜けたように床に倒れ込む。

その瞬間は、まるでスローモーションのように、とてもゆっくりに感じられたー

⏰:12/03/14 09:27 📱:iPhone 🆔:Y8b7jttI


#113 [輪廻]
 
 
…………。

…………。

…………。


ドン、と床に頭をぶつけたような感覚と共にハッと目を覚ます。


視線だけを動かして辺りを見る。

そこはまぎれもなく自分の自室であった。


窓の外からは心地良く思えるような朝の日差しが室内に差し込んでいる。


『(……あれ?)』

頭がボンヤリとしていて、夢なのか現実なのかハッキリしない。

⏰:12/03/14 09:29 📱:iPhone 🆔:Y8b7jttI


#114 [輪廻]
 
 
とりあえず布団から身体を起こし、自分の手足や服装を確認する。

次に手を後ろに回し、背中を確認。

…何もない。

そこで、あの男が自分の部屋に訪ねてきた事とスタンガンで背中を狙われた事は完全な夢だったんだと理解できた。


それにしてもいやにハッキリした夢だったなと思い、頭をポリポリと掻く。

しばらくボーっと部屋の中を見つめた後、夢で見つからなかった携帯電話の事を思い出し、それを探す。

⏰:12/03/14 09:30 📱:iPhone 🆔:Y8b7jttI


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