砂糖が甘い理由
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#150 [花]
階段をおりて,キッチンに向かった。
暑いし,嫌なコト考えたし,喉渇いた。
俺は勝手に半ギレ
居間では母さんが洗濯物をたたんでいた。
[あら,達也今おきたの??勉強してるの?
いい加減大人になりなさい]
なーんて小言。
[昨日は少し色々あったんだよ〜]
そう言い返して冷蔵庫からお茶を取り出してラッパ飲み。
―ゲシッ!!!!
[いってぇ!!!!]
[チョット!!お兄チャン汚いんだけど。
もう菜々子 お茶飲めないじゃん馬鹿!]
俺の足を蹴って,馬鹿だと言い放ったのは妹の菜々子。 顔は可愛い癖に生意気…
俺はシカトでまた自分の部屋に戻った。
:06/07/29 20:09 :F700iS :VqvEW8Wg
#151 [花]
またベッドに横になり,窓の外を眺める。
俺は…初めて会ったあの日から城谷に夢中になった。
綺麗だからだけじゃない。あの目が気になって仕方なかったんだ。
そして,城谷に近づいて知れば知るほど好きになった。
美穂子がいるから諦めるとかじゃない。
まずは城谷の気持ち知りたいし…
やっぱり明日だ!
明日会って話して,とにかく城谷をまた…抱きしめられたら何かがわかる気がする。
:06/07/29 20:23 :F700iS :VqvEW8Wg
#152 [花]
そして待ちに待った月曜日。俺はいつもはF時起床のくせに…朝のE時ちょい前起き。
自分に呆れながら学校に向かう仕度をする。
[達也,早いな]
歯磨きしてた親父が笑顔で話し掛けてきた。
いつもはシカトか相槌。でも今日は笑顔で
[おぅ。おはよう親父]
城谷って すげぇ!
名付けて城谷マジック。俺は上機嫌でいつもより@時間早く家を出た。
:06/07/29 20:36 :F700iS :VqvEW8Wg
#153 [花]
学校に着くまでの道のりで近所の人やすれ違う人にも挨拶をした。
時間が早いせいか,やっぱり生徒はまだ数えれるほどしか登校してない。でも俺はそんなことお構いなし♪
頭は城谷でいっぱいだった。
教室に入ると,オタク系の中西と美化委員の野田サンがいた。
野田サンは俺に気付くと,
[おはよう,柿山クン今日早いね]
って言ってくれた。
でも中西は俺なんかシカト。つーか寝てる。
[おはよう!!野田サンこそ毎日大変だな]
きっと野田サンは毎日この時間にきて,花に水あげたり机ふいたりしてたんだろう。
なんだか俺は野田サンと花たちを見て上機嫌に増して有頂天。
:06/07/31 07:25 :F700iS :K7/IgtS.
#154 [花]
[そういえば…柿山クンって美穂子と付き合ってるんだよね]
野田サンがいきなり俺に最も答えたくない質問をしてきた。
[あっあぁ…まぁね
なんで???]
まさか城谷とのコトが好きだってバレてるのかと思って声が裏返る。
[ううん…なんでもない!仲良くやってね]
野田サンは少し様子がおかしかったけど,明るく笑ってまた花の世話をし始めた。
とにかく俺はバレてなかったコトに一安心。
そしていつのまにか,時刻はG時半過ぎ。
クラスの奴ほとんどが登校してた。
優は…たぶん今日も寝坊で遅刻だろう。
:06/07/31 07:34 :F700iS :K7/IgtS.
#155 [花]
俺はいつもより早起きしたせいか,@限目から爆睡。話し相手の優がいないわけもある。
珍しく美穂子は俺のクラスに顔を出さなかった。
[あー暇]
あくびをしながら時間割を見る。
俺ってやっぱりバカ。
早起きして早く学校に来ても,城谷に会えるのは午後から。
今更気付いて,さらにやる気ダウン。
誰もいない隣を見る。
城谷が座ってる様子を思い浮かべながら…
そして,@限が終わる頃やっと 優が登校して来た。
:06/08/01 09:04 :F700iS :v3uyuBOs
#156 [花]
[優!!!!おっせーよ]
俺が優に叫んだ…と同時に授業終了のチャイムが鳴った。
優に対して俺だけじゃなくて先生も激怒。優は鞄を置いてすぐ職員室に連行された。
優はいつもの調子のよさで先生と無邪気に討論していた。
そして教室を出るとき俺に振返り,ウインクをした。
[気持ち悪ッ…(笑)]
きっと戻ってくるのはA限目の後だろう。
:06/08/01 09:10 :F700iS :v3uyuBOs
#157 [花]
それから寝たり聞いたりしながら過ごして,やっと午前の授業が終わった。遅刻してきたくせに,なぜか優はB限目からずっと寝てる。
[優!…優 起きろ]
俺は今から城谷に会うコトを話そうと思って,優を揺すった。
[何だよ〜]
優は機嫌悪そうに机に伏せたまま返事だけした。
[あのな,頼むから寝ぼけず聞けよ!
俺 今から城谷に会う。だから美穂…!?]
途中まで言いかけるといきなり優は起き上がり,寝ぼけず目を輝かせながら
[美穂子チャンなら俺に任せとけ]
と言って,俺をドアの方に向き直らせて俺の背中を押した。
:06/08/01 10:17 :F700iS :v3uyuBOs
#158 [花]
優に
[頼んだぞ!!!!]
と念入りに言い聞かせて美穂子が来る前に教室を出た。
天気予報は当たり,空は高く 青く 初めて城谷に会った日のように,太陽が暖かく照らしていた。
第二本館の階段は埃っぽくて汚かったけど,舞い上がる埃が日に照らされて光り,微妙に綺麗に見えた。
屋上のドアにつくと,俺は焦っているせいか,緊張しているせいか 手が震えて携帯を落としてしまった。
ストラップと鍵のぶつかるジャラッと鈍い音が館内に響いた。
:06/08/01 10:26 :F700iS :v3uyuBOs
#159 [花]
俺は携帯を拾い,ため息交じりの不器用な深呼吸をしてから 鍵をドアにさした。
ガチャンと鍵のあいた音がすると,ますます手が震えて重たい扉を開けない。もう一度深呼吸をして扉を開けようとしたとき…
向こう側から勢いよく扉が開いた。
[いてー!!!!]
俺の額と鼻に扉がぶつかって,俺は床に座り込んだ。
向こう側から扉を開けたのは…
[ごめん!達也大丈夫??]
城谷だ。
:06/08/01 10:50 :F700iS :v3uyuBOs
#160 [花]
俺はぼけっと頷いて城谷を見上げる。
城谷はゆっくりと俺に手を差しのべてくれた。
硬直して動けない…
[立たないの?]
城谷が手を引っ込めようとしたので,俺は急いで城谷の手を掴んで立ち上がった。
城谷の長く細い指先から手の甲は柔らかくて 温かかった。
[ありがとう]
そう言って 俺達は屋上に出て,城谷はドアの鍵を締めた。
:06/08/01 11:54 :F700iS :v3uyuBOs
#161 [花]
城谷は俺から手を簡単に解いて,いつもの倉庫の影に消えた。
俺はドアの前に少しの間立ち尽くしたまま手を見つめ,城谷を追った。
城谷は無表情で座って俺を待っていた。
俺もゆっくり城谷の隣に座った。甘い 心地いい匂いがする。久しぶりに城谷をしっかり感じた気がした。
[久しぶり…かな]
俺は沈黙がイヤだったので何気なく会話を始めるように試みた。
:06/08/01 12:01 :F700iS :v3uyuBOs
#162 [花]
[ん〜?そうだね]
城谷はやっぱり綺麗。
今日も顔色を乱さずに笑ったりしない。
[そういえば,何で城谷って屋上の鍵持ってんの???俺は去年の先輩からもらったんだけど!]
前から気になっていたコトを聞いてみた。
城谷は俺より先に屋上の鍵を手に入れてるはずだし…
[盗った]
城谷は短く言った。
[へぇ〜…ッて,え!?ダメじゃん。誰から盗ったんだよ]
[職員室から]
淡々と話す城谷には俺みたいに緊張している様子はまったくない。
:06/08/01 12:21 :F700iS :v3uyuBOs
#163 [花]
[ははっ!城谷以外に悪なんだな]
俺は笑って横目で城谷を見るけど,城谷は真っ直ぐ冊の先にある林を見てるだけ。
…目合わしたいな。
[だって床に落ちてたから。
サボったりするのに便利だと思って。達也だって人のこと言えないよ?]
城谷は自分の指を絡ませて,おとなしく喋る。
それから しばらく沈黙が続いた。
気まずいな〜なんて思ってたら
[あ。そうだ]
城谷が呟いた。
:06/08/01 22:25 :F700iS :v3uyuBOs
#164 [花]
[何!?どうした???]
俺は,城谷の話が聞きたくて身を城谷に近づける。城谷の匂いがする。
[…あたし…携帯買ったよ]
照れ臭そうに城谷は言った。
近づいた俺から背いて,俯く。
もしかして俺のため?
俺が連絡先聞いたから?
俺の勝手な妄想が広がる。そんなことより嬉しい!しかも照れる城谷が一層俺を嬉しくさせる。
[じゃあ…アドも番号も教えてくれるのか?]
:06/08/01 22:33 :F700iS :v3uyuBOs
#165 [花]
俺が問い掛けると,城谷はいつものように何も言わずに黙って頷いて鞄をあさりだした。
[でも…全く使い方がわかんないんだ。
だから…その,達也が…]
[俺が城谷の携帯借りて登録すればいいんだよな?]
俺は笑顔で皮肉っぽく城谷をのぞき込んで言った。
城谷は少し欝陶しそうにまた頷いて
[ついでに使い方教えてよ]
俺の返事は勿論…
[もちろん!](笑)
:06/08/01 22:40 :F700iS :v3uyuBOs
#166 [花]
鞄から取り出して渡された城谷の携帯は
今時の女の子みたいにシールやキラキラした石で埋め尽くされたりしてなくて,真っ白でコンパクトでまさにThe 大人!!!!みたいな感じ。
でも裏側に二枚だけプリクラが貼ってあった
[へぇ〜 城谷もプリクラとか撮るんだな!!]
俺も撮ったことあるけど,美穂子と優とか男友達と遊びで撮るくらいだ。
[あたしだって友達と遊ぶときくらいあるよ]
城谷は無表情で答える。
一枚は,城谷とおなじくらい可愛い子二人と一緒だ。でもうちの制服じゃないから,他校だろう。
☆ぅちら最強に仲良し☆なんて落書きしてある。
城谷は,真ん中で友達二人にしっかり挟まれて,すげぇ幸せそうな笑顔で笑ってた。
:06/08/01 22:46 :F700iS :v3uyuBOs
#167 [花]
[城谷が笑ってる!!
このプリクラ俺にちょうだい]
ただ可愛かったから欲しかったんじゃない。
城谷でも笑うってこと,友達がいるってことがなんだか俺は嬉しくて…安心もしたから。
城谷は無表情な顔を少し苦い顔に歪めて
[ヤダよ]
と言って,携帯を俺から取ろうとした。
[まだもう一枚見てないし♪登録するんだろ?]
俺は城谷の手を軽く交わした。
:06/08/01 22:47 :F700iS :v3uyuBOs
#168 [花]
:06/08/01 22:58 :F700iS :v3uyuBOs
#169 [花]
:06/08/01 23:11 :SH902i :NPKjQgds
#170 [花]
ぁ-
花サンだぁ
ァリガトぅござぃます
ょかったら
感想
さぃネ
:06/08/01 23:15 :F700iS :v3uyuBOs
#171 [寿]
お疲れ様です すごい楽しかった また頑張ってな
:06/08/01 23:16 :P901iS :eUDAVmC2
#172 [花]
寿サン
毎回ァリガトゥ
なんか何度も
感想
もらぇて
すごぃ嬉しい
ずっと読んで
くれてるんだぁ
ッて
感動します
:06/08/01 23:20 :F700iS :v3uyuBOs
#173 [寿]
これからもずっと読むよ だって俺ん中のNO.1小説だから
:06/08/01 23:26 :P901iS :eUDAVmC2
#174 [花]
:06/08/01 23:26 :SH902i :NPKjQgds
#175 [花]
花サン
わぁ- ァリガト
頑張りますネ
美穂子と達也は…
これから
楽しみにしてて
さぃ
寿サン
g@
メッチャ 嬉しぃ
です
何かやる気になった
また今から
少-しだけ
書きます
:06/08/01 23:29 :F700iS :v3uyuBOs
#176 [花]
もう一枚は結構 機械が古くて,写ってるのは…男!?
焦げ茶の髪と大きな目をした可愛いげのある男と,隣で優しく微笑む城谷が写っていた。
落書きはハートのスタンプが無造作にしてあるだけで,文字は書かれてない。
[まさか…彼氏???なんかじゃないよな!!??]
俺は城谷の目を真っ直ぐ見て聞いた。
今日初めて目が合った。
城谷は驚いたように,俺を見て
[バカ,それが裕也だよ。
可愛いでしょ]
と言って笑った。
そう,城谷が笑ったんだ。
:06/08/01 23:36 :F700iS :v3uyuBOs
#177 [花]
始めて俺の前で城谷が笑顔になった瞬間だった。
城谷の笑顔は見たいと願い続けてたこと。嬉しさで胸がいっぱいになる。
だって,すげー可愛いんだ。
ほんと,世界一ってくらい可愛いんだ。
[城谷が笑った…]
そう呟くと,それを聞いた城谷ははにかんだ様子を見せて,俯きながら顔を赤らめて言った。
[達也は…楽しい。
…達也といると,楽しい]
:06/08/01 23:40 :F700iS :v3uyuBOs
#178 [花]
それを聞いた俺は,もう城谷を抱きしめずにはいられなかった。
片手に城谷の携帯を握ったまま,隣にいる城谷を両手で力いっぱい自分の腕の中に押し込んだ。
二度目の城谷の感触…
甘い匂いと 城谷のサラサラの髪 息遣いが聞こえる。
城谷は一度目みたいに暴れたりしずに,俺の腕の中で黙っていた。
…気のせいかな。
城谷が[達也]って呟いた気がしたけど。
城谷の髪を撫でて,力をもう一度込めると,城谷も俺の背中に手を回して軽くシャツを掴んだ。
:06/08/01 23:49 :F700iS :v3uyuBOs
#179 [花]
俺達はお互い黙ったまま何秒かの間抱き合っていた。
俺が城谷を離そうとすると,城谷はほんと聞き取れないくらい小さな声で
[必ず連絡して…]
と言った。
俺は強く頷いて城谷から腕を解いた。
:06/08/01 23:54 :F700iS :v3uyuBOs
#180 [我輩は匿名である]
うはーついに笑ったww
:06/08/02 00:22 :F901iC :☆☆☆
#181 [花]
匿名サン
そ-なンですょ
これから紗弥がたくさん出ま-す
そして
つぃに弟・裕也が…
これからも
ょろしくお願いします
:06/08/02 09:05 :F700iS :x0QNdQWM
#182 [新]
この小説すごく大好きです
主さん頑張ってください
:06/08/02 14:37 :W41T :☆☆☆
#183 [花]
:06/08/02 15:58 :F700iS :x0QNdQWM
#184 [花]
俺は城谷を離して,また横に向き直して一息ついた。
そして落ち着きを取り戻そうとすると自分の顔が熱くて赤くなっているんじゃないかと思って城谷を見れなかった。
城谷を横目で見下ろすと,城谷は俯き加減で黙って指を絡め弄んでいる。
[明日からまたバイト???]俺が沈黙を破る。
城谷は頷くだけ。
[今週末に裕也クンに会いたいんだけど…
城谷空いてる?]
俺は裕也クンのプリクラを再度見つめた後,城谷の携帯を開いて勝手にボタン操作音を消す設定をしながら聞いた。
:06/08/03 22:50 :F700iS :3z8jcOXg
#185 [花]
[…午前中なら空いてる]
城谷は小さい声で言った。
俺はその返事だけで,一緒に裕也クンに会いに行ってくれるのだと確信して,城谷の頭を撫でた。
髪が指の間にするりと流れる。
城谷はそのまま俺の肩にもたれかかった。
:06/08/03 22:57 :F700iS :3z8jcOXg
#186 [かな]
:06/08/05 00:00 :P902i :wJcXJxsQ
#187 [花]
かなサン
ぁげ
ァリガトぅござぃます
最近 部活ゃバイトで更新してなくて
申し訳ナイです
これカラも
応援
お願いします
:06/08/05 13:13 :F700iS :0zSK32/g
#188 [みなみ]
:06/08/05 15:23 :SH700i :Ce647zVY
#189 [ioN]
:06/08/05 17:58 :P902i :☆☆☆
#190 [我輩は匿名である]
:06/08/05 18:18 :N901iC :☆☆☆
#191 [花]
:06/08/07 19:49 :F700iS :9FVKnRAQ
#192 [花]
少しの間俺も黙っていた。城谷の頭は軽くて,もたれているフワフワとした感触が嬉しかった。
それから俺から口を開いた。
[裕也クンが入院してるのって,町病院だったよな。
…病状ってどうなの?]
城谷は何も答えなかった。まずい…俺ヤバイこと聞いたちゃったかな。
:06/08/07 19:56 :F700iS :9FVKnRAQ
#193 [花]
俺が何も言えないでいると,しばらくして城谷が俺を覗き込んで言った。
[達也,あたしのアドと番号登録できたの?]
[あ!早くやらなきゃな]
俺は沈黙を何とかするのに集中していて,城谷の携帯を開いたまま手に握っていた。
[なぁ〜…城谷]
俺は話しながら自分の携帯を取り出して城谷の携帯と向き合わせて,赤外線を繋ぐ。
[何?]
城谷は俺の行動を不思議そうに見つめながら返事をする。
[紗弥って呼んでいい?]
:06/08/07 20:05 :F700iS :9FVKnRAQ
#194 [花]
城谷は驚いたのか,俺にもたれていた体を震わせて俺の肩から離れた。
[だ…ダメ???]
調子こいて言ってみたケド,城谷の行動に何となく不安を感じた。
でも城谷の返事は普通だった。
いつものハスキーな声と,いつものポーカーフェイスで一言
[いいよ]
そう言って また俺の肩にもたれかかった。
[じゃ…今から紗弥で☆]
落ち着いて言ったけど実際俺は心臓が弾けるほど嬉しかった。
:06/08/07 20:13 :F700iS :9FVKnRAQ
#195 [花]
紗弥のアドが俺の携帯に完璧に移ったので俺は紗弥に携帯を返した。
俺はすぐさま紗弥にメールを打った。
【達也だよ(^-^)病院行くのは日曜でいい?】
間もなく紗弥の携帯が鳴った。
着信音@ みたいなシンプルな音。買ってからまだ何も設定してなかったんだ。以外に機会音痴???
紗弥は俺を横目で見て,携帯を開いた。何も言わずに画面を凝視。
あ…メール打ってる。
:06/08/07 20:31 :F700iS :9FVKnRAQ
#196 [花]
《サーマーターイム!〜チャンチャラ…》
俺の着信音が鳴ったと同時に,紗弥はびくっと震えた。 大音量だったもんな…。
紗弥からの返信は
【うん。日曜でいい!
達也が電話帳000だよ】
可愛い…俺は紗弥からのメールを即保護した。
【決まりな。また詳しいことは連絡する。
000番 ありがと(^3^)】
【うん。携帯またわからないとこ教えて。
あたしも着信音MINMIにしようかな!】
俺らはしばらくメールで会話をした。
:06/08/07 20:42 :F700iS :9FVKnRAQ
#197 [花]
それから紗弥が口を開いたのは何分くらいたってからだろう…
俺は紗弥の言葉に硬直した。
[ねぇ達也。彼女いるのに,今みたいな時間とか,日曜とかまで潰していいの?心配しない?]
俺は紗弥から腕を離した
[知ってたのか???]
紗弥は頷く。
[小さくて可愛いよね。名前まで知らないけど]
[平気だよ。
それに,俺ら別にやましい関係じゃないじゃん]
[そうだね]
紗弥の目は笑ってない。
俺も笑えない状況。
:06/08/07 20:52 :F700iS :9FVKnRAQ
#198 [花]
それから紗弥はずっと携帯を触っていた。
俺は話し掛けなかった。
時々紗弥が,わからないと言って,携帯を俺に突き出したので一緒になって設定や待受を変えた。
紗弥が待受にしたのは,ネットワーク接続して拾った外人の画像。
俺には誰なのかわからない。何となく長い髪とか紗弥に似てる。
紗弥はご機嫌な様子で待受を眺めていた。
[ね,達也!達也の写メ撮っていい???]
紗弥はカメラを起動して俺に向けた。
:06/08/08 17:34 :F700iS :QX54pnUE
#199 [花]
[ダメだよ。恥ずかしいじゃん!
紗弥が一緒に入るならいいよ]
俺は紗弥の携帯のレンズを軽く指で弾いた。
[え…でも裏返すと,うちらの顔どんな風に写ってるか見えないじゃん]
紗弥は携帯を裏返して自分に向けたりして,レンズを覗き込んでいた。
[こうするんだよ]
俺は紗弥から携帯を取り上げ,内側カメラのボタンを押して紗弥の肩を抱いた。
:06/08/08 17:40 :F700iS :QX54pnUE
#200 [しぉり]
:06/08/08 19:27 :P900i :☆☆☆
#201 [花]
[上の端にある黒くて丸いとろこ。あれが内側カメラだよ]
紗弥は画面とカメラを交互に見た。
[へぇ,これ何だろって思ってたんだ]
[撮るよ???]
俺は俺と紗弥の顔がしっかり入るように紗弥のすぐ横に自分の顔をくっつけた。
[うん…]
:06/08/08 19:52 :F700iS :QX54pnUE
#202 [花]
―カシャッ
俺はカメラ目線だったから,写す瞬間の紗弥は見てなかった。
俺も一緒に写ったの見たいのに
[見せて見せて!]
紗弥は俺を急かして携帯を覗いた。
さっきよりもすぐ傍にある紗弥の顔。
まつ毛長いな
あ…マスカラ玉になってんじゃん。
オレが紗弥の顔に見とれていると,紗弥がいきなり俺を見上げた。
[画質いいね!]
:06/08/08 19:59 :F700iS :QX54pnUE
#203 [花]
目が合う…
[そうだな。結構いいな]
俺が目をそらそうとする
次の瞬間
―お互い言葉を失った。
俺の目と鼻の先には紗弥の目を閉じた美しい顔。
口には生暖かくて柔らかい感触。
鼻から吸い込む空気は甘い甘い紗弥の香り。
:06/08/08 20:09 :F700iS :QX54pnUE
#204 [花]
時間が一瞬止まったような気がした。
紗弥からの思わぬ行為は俺に暈を起こさせるような,そんな感じにさせた。
名残惜しく,紗弥の唇が俺から離れる。
[紗弥…]
紗弥は俺から少し距離を置いて,座り直して何も言わない。
[紗弥…???]
しばらく紗弥の横顔を見つめていると紗弥が小さい声で呟いた。
[達也は…]
[何???]
俺は紗弥の頭を撫でた。
:06/08/08 20:33 :F700iS :QX54pnUE
#205 [花]
[達也は…今日あたしを笑わせてくれたし,携帯の使い方教えてくれたから!
お礼…みたいな!!]
照れを隠すように,俯きながら強気に言う紗弥らしい姿を見て,俺はまた紗弥に愛しさを抱いた。
でも俺は…
[そっか!サンキュ]
ただこれだけ。
紗弥をもう一度抱きしめることもできず,俺の本当の気持ちも伝えることもできなかった。
まじで意気地なし。
[あ,写メ見る?]
紗弥も焦って話を変えようとしているのは,見え見えだった。
:06/08/08 21:01 :F700iS :QX54pnUE
#206 [花]
[見る!]
俺も紗弥の話を変えようとする流れに合わせた。
紗弥はとろい指の動きでボタンを押して,俺に画像を見せてくれた。
写メに写る紗弥は笑っていた。
優しくて 可愛くて…
俺は自分の顔を確認するのもしずに,紗弥を見入った。
[達也チョット眩しそうな顔してる]
[ほんとだ。カッコ悪]
俺は笑っているけど,紗弥の言うとおり目は少し細くて,口も引きつっていた。
緊張してたからな…
[カッコ悪くないよ]
紗弥は真顔で呟いた。
俺にはちゃんと聞こえた。
:06/08/08 22:12 :F700iS :QX54pnUE
#207 [花]
紗弥がそう言ってくれたし…
[その写メ,俺にもちょうだい!]
[うん]
俺は赤外線を繋ごうと自分の携帯をポケットから取り出した。
[どうやって送ればいいの?]
[送らなくていいよ。画像選択して,赤外線っての選ぶんだ]
紗弥は不器用な手つきで,携帯をいじった。
:06/08/10 18:36 :F700iS :OvK9Ul/o
#208 [花]
[ん!]
そう言って俺に携帯を突き出した。
[はいはい]
俺はわざと紗弥をおちょくるように,軽く笑いながら自分の携帯を紗弥の手元に合わせた。
紗弥は赤外線の機能を見て[これ結構早いね]とか[便利だね]とか言って珍しそうに俺達の携帯を眺めた。
:06/08/10 18:46 :F700iS :OvK9Ul/o
#209 [花]
通信し終わると,紗弥はさっさと携帯を鞄にしまった。
俺は紗弥の行動を見て,時間を確認した。
もう話始めて,A時間は経ってる。
ちらほら部活を始める声がした。
[紗弥…]
[うん。そろそろバイトだし行くよ。今日は楽しかった]
紗弥は立ち上がり,俺に背を向けた。
[俺も下まで一緒に…]
[あの写メ裕也に見せとくよ。また日曜にね]
紗弥は俺が言い終わる前に,言葉を被せて言った。
:06/08/10 18:54 :F700iS :OvK9Ul/o
#210 [花]
:06/08/10 21:09 :F700iS :OvK9Ul/o
#211 [新]
ダメなとこなんか無いよ
いつも見てるから頑張ってメ
:06/08/10 21:17 :W41T :☆☆☆
#212 [花]
[お…おう。必ず連絡するよ]
俺は塞がれた言葉を続けようとはしなかった。
紗弥は背を向けたまま振り返らずに真っ直ぐ出口に向かって歩いて行った。長い髪がなびいて甘い香りが俺にさよならを告げていた。
紗弥が視界から消えたので俺も紗弥にさよならを言った。
[またな!紗弥ー!!!!]
:06/08/10 21:25 :F700iS :OvK9Ul/o
#213 [花]
:06/08/10 21:27 :F700iS :OvK9Ul/o
#214 [我輩は匿名である]
:06/08/10 21:30 :N901iC :☆☆☆
#215 [花]
紗弥が屋上から出て行ったあと,俺もすぐに戻った。
しっかり屋上の鍵をかけて,一目につかないように早歩きで教室を目指した。
教室に戻ると既にホームルームは終わっていて,生徒は少なかった。
もちろん真っ先に俺に絡んできたのは優。
[達也ぁ〜!!!!長かったじゃん!
どうだった???どうだった???]
[あぁ,まぁまぁ…]
:06/08/10 21:33 :F700iS :OvK9Ul/o
#216 [花]
:06/08/10 21:35 :F700iS :OvK9Ul/o
#217 [花]
落ち着いて優に話そうと,紗弥とのコトを思い出すと…たまらなく恥ずかしくなった。
[顔赤けぇーぞ???まさか!お前…]
ゲッ!やっぱり優は鋭い。やばい。
[なッなんだよ]
優はニヤニヤしながら俺の肩に手を乗せてきた。
[お前。それ浮気ッていうんだぜ]
痛いところを突かれて胃がキリキリと鳴った。
:06/08/10 21:39 :F700iS :OvK9Ul/o
#218 [xぁぃこx]
初めましてッ(o⊃v<*)b最初からずッと読ンでました★☆
この小説大好きです♪主サン文才あると思います(*艸U`b)きッとたくさンの人がこの小説読ンでますよ◆これからも楽しみにしてるンで主サンのペ-スで頑張ッてさいね(p*'v・*q)
:06/08/10 23:53 :W31K :☆☆☆
#219 [花]
ぁいこサン
ァリガトござぃます(●>艸<)〃
メッチャ嬉しいです-
これカラもお願いします
:06/08/11 16:29 :F700iS :NLaTb1b6
#220 [花]
[…でも,俺!]
優に言い返そうとするが言葉が詰まる。
[わかってるよ。からかっただけだろ!
で…どうだったんだ???詳しく話せよ]
優はいきなり真剣な顔付きになって,紗弥の席に座った。
[えっと…]
俺が話を始めようとしたとき,ポケットの中で携帯が鳴った。
俺は急いで取り出した。
:06/08/11 16:36 :F700iS :NLaTb1b6
#221 [花]
淡い期待を抱いた自分が恥ずかしくなった。
メールの受信の相手は美穂子だった。
【達也!今日一緒にかえろォ(ゝ∀б)b】
[美穂子チャン???]
優は苦笑いで俺の携帯を覗き込んだ。
俺は頷き,美穂子に返事を打った。
【いいよ】
送信するときの指に違和感を持ちつつ,ボタンを押した。
:06/08/11 16:45 :F700iS :NLaTb1b6
#222 [あや]
この小説1番スキです
これからも頑張ってください゛o(*・`д・)p.゜+。FIGΗΤ。+゜.
:06/08/13 21:53 :P901iS :auP5i4Xo
#223 [花]
:06/08/13 23:05 :F700iS :Kxo8EY0k
#224 [花]
優は軽くため息をついて,俺の肩を叩いてどっかに消えた。
俺も携帯を閉じてため息をついた。
それから先は早かった。
[達也ぁ〜!]
美穂子が駆け足で教室に入って来て,俺の腕を掴んだ。
[早いな…]
俺は苦笑い。
[うん!だって久しぶりじゃん???]
美穂子は無邪気に笑った。裏切っている自分が虚しく,胸を痛める。
:06/08/13 23:10 :F700iS :Kxo8EY0k
#225 [花]
[今日は真っ直ぐ帰る?]
俺は立ち上がって美穂子の手をとった。
紗弥よりちょっと小さくて,肉付きがある。
[う〜ん。どうしよう!
達也どっか行きたい???]
[俺は特に…]
(早く帰りたいんだよ!)
俺は落ち着かずに,早歩きで美穂子の手を引いて教室を出た。
[んじゃ〜。少し遠回りして帰ろ]
美穂子は繋いだ手を軽く振り上げて笑った。
:06/08/13 23:14 :F700iS :Kxo8EY0k
#226 [花]
俺達の帰り道コースの遠回りといえば,美穂子の家に向かう途中にある,広い公園の池を一周して帰ること。
[ほんと,久しぶりだね]
美穂子は呟くように言った。
[そうだな。]
俺は早く帰りたいがために,口まで早口。
[最近構ってあげれなくてゴメンネ。
浮気してないよね〜???]
美穂子は悪戯っぽく俺を上目で覗き込む。
焦って 目をそらした。
[してね〜よッ!]
:06/08/13 23:19 :F700iS :Kxo8EY0k
#227 [花]
俺の嘘つき…
俺の卑怯者…
最低だな…達也
[冗談だよ〜あはは]
美穂子の笑顔が苦しい。
好きな奴の笑顔ってこんなだっけ?
違う。
紗弥みたいに…
紗弥みたいに…
自分まで幸せになる笑顔だよ。
俺は立ち止まった。
美穂子も手を突っ張って止まった
[美穂子…俺…]
:06/08/13 23:25 :F700iS :Kxo8EY0k
#228 [花]
[なぁ〜に???]
[俺ッ…]
俺は想いを吐き出そうと,美穂子を見つめた。
[達也!キスしよっか]
美穂子はそう言うなり,俺の言いかけた言葉をなかったことのように,俺に飛び付いた。
グロスの味が口に滲む。
紗弥よりも俄然甘い香りが鼻につく。
:06/08/13 23:29 :F700iS :Kxo8EY0k
#229 [花]
俺はキスの最中紗弥を想った。
最低だという前に,俺は紗弥のことなら何も厭わないくらい,紗弥が好きだった。
美穂子は精一杯の背伸びで俺と唇を重ねる。
俺から美穂子が離れたのは,何分か後だった。
[もう半周したね…]
美穂子は池の先端を見て,また歩き出した。
:06/08/13 23:35 :F700iS :Kxo8EY0k
#230 [花]
それから何を話したかあまり覚えていない。
気がついた頃には,美穂子の家の前に来ていた。
[ばいばい。またね!]
美穂子はなぜか機嫌がよさ気だった。
俺は軽く手を降って美穂子を見送った。
美穂子の家から俺の家までは,歩いて30分ほど。
だけど今日は早く着いた…気がした。
:06/08/13 23:39 :F700iS :Kxo8EY0k
#231 [ご]
おもれー
主サン
かなりこの小説バッチグーです(*>∀<)b
頑張って書いてください☆
:06/08/13 23:49 :W21CA :zgT4mS3k
#232 [花]
:06/08/14 12:32 :F700iS :PAtKZEoE
#233 [花]
俺は部屋に入るなり,制服のままベッドに倒れ込んだ。
心のモヤモヤのせいで,どっと疲れる。
優に連絡しなくちゃ…
紗弥にも…
そうだ!紗弥にメールしなくちゃ!!!!
俺は寝そべったまま携帯を開き,紗弥のアドレスを呼び出した。
が…何て連絡しよう?
アドレスはお互い屋上で登録し合ったし,日曜の予定なんかまだ確定できない。
新規作成のまま,携帯を振り回して考えていたら,一件メールが届いた。
受信先は…紗弥!?
:06/08/14 12:39 :F700iS :PAtKZEoE
#234 [花]
俺は高鳴る胸を,拳で叩いて,深呼吸した。
ゆっくり紗弥からのメールをひらく。
【今日はほんとにありがとう。
さっき裕也のとこ行ってきたんだ。達也の写メ見て「カッコイイね」だってさ!
早く会わせてあげたいな。日曜楽しみ☆
今からバイト行ってくるね。
またね。】
顔文字なんて一つもない。紗弥らしいメールをついまた保護する。
にやけた自分がボタンに写って,カッコ悪い。
:06/08/14 12:51 :F700iS :PAtKZEoE
#235 [花]
紗弥には敵わないな…
俺は紗弥のことが好き過ぎる。
なんでだろう…?
なんでこんなに…
でも俺はわかってた。
紗弥を好きなことに理由なんかない。
好きだから,[好き]なんだ。
理由がないなんていったら,また紗弥怒るかな。
いつかこの想いをまるごと紗弥に伝えたい。
[理由なんかいらない。紗弥が好きだ]
…って。
:06/08/14 12:54 :F700iS :PAtKZEoE
#236 [枢]
すごく面白ぃです
:06/08/14 12:56 :P900i :☆☆☆
#237 [花]
返信は俺も大体シンプルだ。
【俺こそありがとな。
第一誘ったの俺じゃん。
裕也君 素直だな。紗弥と裕也君は似てないんだな(笑)
バイト頑張れよ。またな。】
冗談交じりの返信は無事紗弥に送られた。
俺達の間に裕也君の話が出てくると,紗弥は明るくなる。
紗弥は裕也君が宝物なんだよな。
:06/08/14 12:59 :F700iS :PAtKZEoE
#238 [花]
:06/08/14 13:00 :F700iS :PAtKZEoE
#239 [枢]
これからも頑張って下さぃ
:06/08/14 13:20 :P900i :☆☆☆
#240 [我輩は匿名である]
:06/08/14 14:36 :D902i :/umF9vv2
#241 [花◆AV8KevAYKk]
:06/08/14 16:56 :F700iS :PAtKZEoE
#242 [MINMI]
この小説超好き
ゆっくりでいいんで頑張ってください
楽しみに待ってます
:06/08/14 17:45 :F902iS :☆☆☆
#243 [ご]
(´ノд`)ノ゛~~∞あげ♪♪
:06/08/15 17:28 :W21CA :6.Y2MsN.
#244 [花◆AV8KevAYKk]
MINMIサン
超
だなんて。。。
すごぃ嬉しいデス
MINMIお好きなンですか???
花も小説のにMINMIの歌を出しました
それくらい花もMINMIが大好きです
ごサン
ぁげ ァリガト
今日の夜中に更新すると思います
お待たせしてゴメンなさぃ
:06/08/15 19:22 :F700iS :iwMdRwTE
#245 [我輩は匿名である]
頑張ってくださぃ
:06/08/15 19:42 :N901iC :☆☆☆
#246 [花◆AV8KevAYKk]
:06/08/15 21:48 :F700iS :iwMdRwTE
#247 [花◆AV8KevAYKk]
携帯を閉じたのと同時に,着信音が部屋に響いた。
画面を見ると,着信は優だった。
そういえば今日は優に話しないまま帰ったんだった。
[…はい]
[たッチャ-ン!なぁんて]
優は明るい声で冗談っぽく笑った。
[何だよ,その呼び方。
言いたいことはわかってるよ!]
俺は紗弥との事を話すのを覚悟した。
:06/08/15 21:52 :F700iS :iwMdRwTE
#248 [花◆AV8KevAYKk]
[あッああ…]
優はいきなり声を縮めた。唾を飲む音も聞こえた。
俺も一回だけ深呼吸をした。
[今日はA時間くらい話したんだ]
優は
[達也,俺はお前が話終わるまで一々返事はしないから,続けてな]
と,気を使ってくれた。
[ああ。
メアドも聞いた。
今週末に会う約束もしたんだ]
俺は大体の流れだけを大まかに話した。
:06/08/15 21:59 :F700iS :iwMdRwTE
#249 [花◆AV8KevAYKk]
[そっかぁ〜
いいよなぁ!城谷って以外にしゃべるんだな]
[まぁな]
優は俺がまだ話していないことがあるって事に気付いていたっぽいけど,俺に追求や詮索をしてこなかったので,俺も少し安心した。
[んじゃ,また明日な]
[おう]
簡単に電話を切るとこはいつも優の癖だ。
優しいんだよなぁ〜
:06/08/15 22:04 :F700iS :iwMdRwTE
#250 [花◆AV8KevAYKk]
そして次の日も,その次も,紗弥は学校に来る事はなかった。
俺は美穂子と適当に会って,授業も上の空で過ごした。
優も紗弥の話に触れることはなかった。
紗弥には…金曜ぐらいにメールすればいいよな。
こんな事を考えてる癖に俺は未送信にバッチリ紗弥あてのメールを保存していた。
:06/08/15 22:09 :F700iS :iwMdRwTE
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