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#201 [can]
プワンッ―――
高級車のクラクションの音が
私を振り返らせた。
そこには
ピカピカの高級車に乗った
内藤が笑顔で
手を振っている。
パーッと笑顔になり
私は内藤の車に
駆け寄った。
莉奈『内藤さ〜ん!
久しぶりです』
:07/02/13 22:10 :SH901iC :☆☆☆
#202 [can]
内藤『久しぶり!
…乗って!
ドライブしよう』
莉奈『はい!』
私は車に乗り込んだ。
車は行き先もなく
ただ走り続けた。
:07/02/13 22:12 :SH901iC :☆☆☆
#203 [can]
莉奈『どこ行きます?』
内藤『行きたい所は?』
莉奈『内藤さんとなら
どこでもいいです』
内藤『アハハッ!莉奈は
口が上手くなったな』
莉奈『本気ですよ?』
内藤『ありがとう』
内藤は
嬉しそうに笑った。
:07/02/13 22:13 :SH901iC :☆☆☆
#204 [can]
莉奈『内藤さんったら
しばらく見ない間に
痩せましたね』
内藤『莉奈こそ
また細くなったな』
莉奈『そうですか?』
内藤『すごく魅力のある
女性になったよ』
莉奈『やだ…照れるよ』
:07/02/13 22:14 :SH901iC :☆☆☆
#205 [can]
内藤『そういう
可愛らしい所も
前にも増して
俺を虜にさすんだよね』
莉奈『え?
ありがとうございます』
ヤッタ!と言う気持ちで
自然に笑みがこぼれた。
:07/02/13 22:16 :SH901iC :☆☆☆
#206 [can]
しばらく車を走らせながら
沢山の話をした。
内藤『暗くなってきたし
そろそろ飯でも行くか』
莉奈『うん』
内藤『フレンチでいい?
予約してあるんだ』
莉奈『はい!』
私は自然と
満面の笑みを浮かべた。
:07/02/13 22:19 :SH901iC :☆☆☆
#207 [can]
車はフレンチレストランにつき、
エスコートされながら
店に入った。
店員『いらっしゃいませ
内藤様。
お待ちしておりました』
上品な男の店員が
私達に頭を下げた。
セレブになった気分で
私はテーブルに向かって
足を進めた。
:07/02/13 22:21 :SH901iC :☆☆☆
#208 [can]
―――
内藤『どう?』
莉奈『すごい美味しい〜
幸せだあ〜!!』
内藤『アハハッ…
莉奈は本当に
上手そうに食べるから
俺も嬉しいよ』
莉奈『内藤さん!
ありがとうございます』
内藤『沢山食べてね』
:07/02/13 22:23 :SH901iC :☆☆☆
#209 [can]
料理は
すごく美味しくて
無意識に笑顔が溢れる。
内藤も私を見ながら
笑顔で料理を食べていた。
そして、
デザートも食べ終えて
私達は店を出た。
:07/02/13 22:25 :SH901iC :☆☆☆
#210 [can]
また車が走り出す。
今度は
ショッピングモールに向かう。
地下駐車場に車を止め、
私達は出掛けた。
沢山のブランド店が並ぶ。
目が泳ぎそうになるのを
必死に耐えながら
内藤に腕を絡ませ
歩いていく。
:07/02/13 22:27 :SH901iC :☆☆☆
#211 [can]
私達が普段見ている
値段とは1桁も2桁も
値段が違う。
これ可愛いね。
その一言で
内藤は店員を呼び
その品を買う。
金使いの荒さは
私の知ってる人の中で
1番だと思う。
:07/02/13 22:29 :SH901iC :☆☆☆
#212 [can]
2時間程
ブランド店街を回り
溢れんばかりの
アクセサリーや洋服や鞄を
部下に取りに来て貰い
私の家に配達して貰った。
そして、これから
お詫びが始まる。
:07/02/13 22:31 :SH901iC :☆☆☆
#213 [can]
高級ホテルに向かい
内藤とSEXをする。
内藤の性癖は
狂っていた。
1回2回のSEXでは
気が済んでくれない。
金の限界を知らない上に
SEXの限界も知らない。
何度もイカされて
翌日はアソコが痛くなる。
:07/02/13 22:33 :SH901iC :☆☆☆
#214 [can]
その日も
何度も何度も抱かれた。
内藤のSEXは
気持ちいのだが…乱暴。
痛々しいSEXだ。
でも
それさえ我慢すれば
セレブになれた気分に
満たされる。
だから私は我慢する。
:07/02/13 22:39 :SH901iC :☆☆☆
#215 [can]
―――
夢を見た。
乱暴なSEXをされた後
必ずと言ってもいいぐらい
必ず見る夢。
私の過去の夢。
本当にあった
高校時代の時の夢。
初恋をした時の夢。
:07/02/13 23:01 :SH901iC :☆☆☆
#216 [can]
:07/02/13 23:01 :SH901iC :☆☆☆
#217 [can]
私が中2の頃
初恋を知った。
相手は3年生の
耕太くん。
耕ちゃんって呼んでいて
すごく整った顔立ちだけど
女遊びがひどかった。
:07/02/13 23:03 :SH901iC :☆☆☆
#218 [can]
中2の頃の私は
死にたいぐらい
親から見放されていたから
誰とでも寝てた。
学校中で有名になり
女友達からは嫌われ
男友達からは
体を求められていた。
:07/02/13 23:05 :SH901iC :☆☆☆
#219 [◆u/km8TbafI]
:07/02/13 23:05 :SH903i :☆☆☆
#220 [can]
耕ちゃんとは
メル友程度だった。
恵まれた家庭じゃないから
援交して
初めて会った親父に
名義を借りて
保証人になってもらい
携帯を購入した。
:07/02/13 23:07 :SH901iC :☆☆☆
#221 [can]
:07/02/13 23:07 :SH901iC :☆☆☆
#222 [can]
使用料金も
控えないといけないから
自分からメールを送ったり
電話をかけたりなどは
しなかった。
耕ちゃんは
週5ぐらいの割合で
私に電話やメールをくれた。
メールを返すと金がいるから
返信をしない時は
電話をかけてくれた。
:07/02/13 23:09 :SH901iC :☆☆☆
#223 [can]
そんな優しい耕ちゃんに
惹かれていった。
ある時、
耕ちゃんが友達と
話しているのを
盗み聞きしていた。
耕ちゃん『俺はやっぱ
巨乳がいいな〜』
友達『胸だけかよ』
耕ちゃん『女は胸だよ』
:07/02/13 23:11 :SH901iC :☆☆☆
#224 [can]
そう言って
耕ちゃんと友達は
笑い合っていた。
ショックだった。
私は胸が小さい。
耕ちゃんを
振り向かせたくて
私はバストアップ体操や
サプリメントを買ったりと
たくさん努力した。
:07/02/13 23:12 :SH901iC :☆☆☆
#225 [can]
だけど
なかなか大きくならなくて
落ち込む日が続いた。
そんなある日
追い討ちをかける事が
起こった。
私は屋上で
授業をサボっていた時。
男と女も
サボっていたらしく
壁の向こうから
笑い声が聞こえた。
:07/02/13 23:15 :SH901iC :☆☆☆
#226 [匿名]
:07/02/13 23:24 :W42K :☆☆☆
#227 [can]
:07/02/13 23:27 :SH901iC :☆☆☆
#228 [can]
女『アハハ…面白〜い』
嫌でも聞こえてくる
女の笑い声。
恋に苦しんでいた私には
ウザイとしか
感じなかった。
:07/02/13 23:29 :SH901iC :☆☆☆
#229 [can]
ボンヤリと
ひなたぼっこしながら
教室にあった漫画を
適当に持って来て
眠りそうになりつつも
読み始めた。
クリクリした目。
細い体。
大きな胸。
少女漫画は
非現実的だから嫌い。
:07/02/13 23:31 :SH901iC :☆☆☆
#230 [can]
恋愛物のストーリーらしく
主人公は私のように
サッカー部の爽やかな先輩に
恋をしていた。
読むのが面倒になり
最後のページを開くと
主人公と先輩は
キスしていた。
:07/02/13 23:33 :SH901iC :☆☆☆
#231 [can]
ハッピーエンドか…
いいね…
漫画の主人公は
幸せになれて…
そう心の中で呟いた。
もう一つの漫画を
手に取った。
こっちはエロ漫画だった。
主人公はセフレとして
ある男に恋してた。
:07/02/13 23:35 :SH901iC :☆☆☆
#232 [can]
最終的には
セフレから恋人になる
って言う物語だった。
またハッピーエンド…
セフレが恋人に?
ありえない…
実際にセフレと言う物を
目の当たりにしていた私は
漫画に入り込めずに
心の中で文句ばかり
思い浮かぶばかりだった。
:07/02/13 23:36 :SH901iC :☆☆☆
#233 [can]
莉奈『ハァ〜』
自然と溜め息が出た。
本腰で眠くなったので
私は瞼を閉じた。
温かい太陽が
眠りを誘う。
壁越しのカップルも
昼寝をしてるのかな?
急に静かになった。
:07/02/13 23:38 :SH901iC :☆☆☆
#234 [∀]
主さんがんばってますね
一日でめっちゃ更新があって感激しました
応援してます
:07/02/14 02:05 :SO903i :☆☆☆
#235 [can]
>>234頑張ってます
これからも応援
お願いしま〜す
:07/02/14 09:35 :SH901iC :☆☆☆
#236 [can]
:07/02/14 19:38 :SH901iC :☆☆☆
#237 [can]
だけど
静かな屋上も
つかの間だった。
女『ンッ…やだ…』
女の甲高い声が耳に入り
私は目を開けた。
まさか…?
耳を澄ませて聞いていると
予想は的中…
男と女は
SEXしようとしていた。
:07/02/14 19:41 :SH901iC :☆☆☆
#238 [can]
女『ヤダ…痛い…』
男『嫌なの?
辞めよっか?』
男は相当Sだな。
話し方一つでわかる。
女『…意地悪』
男『素直に言えば?
ヤリたいですって』
女『ヤリ…たい…です』
女は恥じらいながら
答えた。
:07/02/14 19:45 :SH901iC :☆☆☆
#239 [can]
男『ん』
男はたった一言
満足気に相槌を打ち
また女を触り出した。
女の喘ぎ声が
嫌でも聞こえてきた。
男『淫乱だね』
男『濡れすぎ』
男『ここ気持ちいの?』
:07/02/14 19:46 :SH901iC :☆☆☆
#240 [can]
男は女に言葉攻めする。
聞いていると
呆れてくるから、
私は漫画をもう一度
手に取り
読もうと思った。
今、私が出ていくと
気まずくなるから
いないフリをしようと
そう決めた。
:07/02/14 19:48 :SH901iC :☆☆☆
#241 [can]
女『アッ…こう…気持ちい』
…こう?
その言葉に私は
すぐに反応した。
もしかして耕ちゃん?
そう言えば
耕ちゃんの声に
似てるかも…
好きな人の声にも
気付かないくらい
私は
ボーッとしていたのだろう。
:07/02/14 19:50 :SH901iC :☆☆☆
#242 [can]
本当は見たくないけど、
私はゆっくりと
壁から顔を出した。
…嘘。
そこにいたのは
初めての恋の相手。
やっぱり耕ちゃんだった。
私は抜け殻のように
耕ちゃんを見つめた。
ただ気持ちよさそうに
腰を振る耕ちゃんを…
:07/02/14 19:52 :SH901iC :☆☆☆
#243 [can]
見たくないけど
女の人に目が勝手に行く。
大きな胸だった。
きっと耕ちゃんとタメ。
中3のくせに
あの胸はズルいよ。
私は
自分が恥ずかしかった。
胸が小さい上、
根が生えたように
その場所から動けない。
:07/02/14 19:55 :SH901iC :☆☆☆
#244 [can]
私は弱虫なのかな?
ギュッと目をつぶり、
顔を反らした。
女『アッ…耕ッ』
男『ヤベ…締まる…ウッ』
聞きたくない。
好きな人が知らない女と
ヤッてる所なんて
見たくない。
私は目を閉じて
耳を塞いで俯いた。
:07/02/14 19:57 :SH901iC :☆☆☆
#245 [can]
自然と涙が溢れる。
鼻水だって垂れそう。
だけど
物音立てると
気付かれるって気持ちが
私をもっと弱くする。
今、私がいる事が
耕ちゃんにバレたら
きっと嫌われる。
そんな気持ちで
いっぱいいっぱいだった。
:07/02/14 20:00 :SH901iC :☆☆☆
#246 [can]
―――
あの日以来
私は耕ちゃんと
上手く接する事が
出来なかった。
メールや電話は全て無視。
学校で話しかけられても
よそよそしい態度。
そんな自分が
大嫌いだった。
:07/02/14 20:05 :SH901iC :☆☆☆
#247 [can]
そんな私だけど
耕ちゃんは私を
見放したりしなかった。
一日一回必ず、
学校で話しかけてくれた。
食堂で出会うと
『莉奈〜!
カレーパンおごって』
…とか。
休み時間出会うと
『大富豪やんない?』
…とか。
:07/02/14 20:09 :SH901iC :☆☆☆
#248 [can]
くだらない事だし
私を妹ぐらいにしか
見てないんだろうけど
そうやって
優しくしてくれる
耕ちゃんを
嫌いになるどころか
益々好きになっていった。
:07/02/14 20:10 :SH901iC :☆☆☆
#249 [can]
―――
あれはとても寒い、
ある三学期の事。
もうすぐ3年は
卒業だから
学校も卒業ムードで
いっぱいだった。
耕ちゃんが卒業する事が
すごく寂しかった。
だけど素直になれず
あの日からの態度は
変わらないまま。
:07/02/14 20:13 :SH901iC :☆☆☆
#250 [can]
そんな私に
耕ちゃんは限界
だったのかも。
二時間目が終わり
休み時間になった途端
耕ちゃんが私の教室に
入って来た。
耕ちゃん『莉奈!
三時間目サボるぞ。
ちょっと来い』
そう言って私の腕を
引っ張った。
:07/02/14 20:18 :SH901iC :☆☆☆
#251 [can]
莉奈『え!?
耕ちゃんどうしたの?』
耕ちゃんは
私の話も聞かないで
腕を引っ張りながら
誘導するだけ。
ガチャッ―――
ついた先は屋上だった。
嫌な思い出の場所に
耕ちゃんに
連れて来られるなんて
想像もしなかった。
:07/02/14 20:21 :SH901iC :☆☆☆
#252 [can]
莉奈『寒い…』
風が強くて冷たくて…
耕ちゃんの顔も
いつもと違って
何だか少し恐かった。
耕ちゃん『座ろう』
耕ちゃんが指差した所…
こないだ女と
ヤッてた所だった。
:07/02/14 20:49 :SH901iC :☆☆☆
#253 [can]
莉奈『うん』
嫌だなんて
言える訳ないから
私は嫌々そこに座った。
耕ちゃん『莉奈』
莉奈『ん?どしたの?』
耕ちゃん『卒業やだよ』
急に耕ちゃんは
甘えて来た。
いつもと違う耕ちゃんに
戸惑いを隠せなかった。
:07/02/14 20:58 :SH901iC :☆☆☆
#254 [can]
莉奈『仕方ないよ』
耕ちゃん『寂しいな』
莉奈『高校行くの?』
耕ちゃん『うん』
莉奈『頑張ってね』
耕ちゃん『うん』
耕ちゃんは
本当に寂しそうだった。
切ない笑顔が
私の胸を締め付けた。
:07/02/14 20:59 :SH901iC :☆☆☆
#255 [can]
しばらく沈黙した。
その沈黙を破ったのは
耕ちゃんのマジな声の
言葉だった。
耕ちゃん『莉奈さぁ
何で俺の事避けんの?』
心臓がドキッとした。
何も言い返せない。
耕ちゃん『俺の事
嫌いになった?』
:07/02/14 21:08 :SH901iC :☆☆☆
#256 [can]
莉奈『違う…
嫌いなんかじゃないよ』
耕ちゃん『何か悪い事
したんなら
俺、謝るからさぁ…』
莉奈『何もないよ…
気にしないで』
気を使って言った
言葉なのに
耕ちゃんの機嫌を
悪くさせてしまった。
:07/02/14 21:11 :SH901iC :☆☆☆
#257 [can]
耕ちゃん『気になるから
こうやって呼び出して
話ししてんじゃん』
莉奈『…』
耕ちゃん『お前さぁ
俺の気持ちわかんない?』
莉奈『…え?』
耕ちゃん『鈍感!
俺ずっと莉奈の事
好きなんだよ』
:07/02/14 21:12 :SH901iC :☆☆☆
#258 [can]
突然の告白。
訳がわからない。
両想いのはずなのに
あまり嬉しくないのは
何でだろう?
莉奈『…本当に?』
耕ちゃん『うん。
気付かなかった?』
莉奈『うん』
耕ちゃん『結構マメに
メールとか電話したのに』
:07/02/14 21:15 :SH901iC :☆☆☆
#259 [can]
耕ちゃんは苦笑いした。
莉奈『ごめん』
耕ちゃん『アハハッ!
謝んなよ。俺の力不足』
耕ちゃんの笑顔は
目が笑っていなかった。
全く気付かなくて
…ごめんね。
:07/02/14 21:17 :SH901iC :☆☆☆
#260 [can]
耕ちゃん『莉奈は
俺の事好き?』
莉奈『…わかんない』
本当は好きなのに
なぜか素直になれない。
耕ちゃん『そっか』
また沈黙。
弱い自分が嫌い。
勇気を振り絞って
ゆっくり口を開いてみた。
:07/02/14 21:20 :SH901iC :☆☆☆
#261 [can]
莉奈『私…胸小さいよ?』
耕ちゃん『…え?』
耕ちゃんは
困りながら笑う。
莉奈『耕ちゃんは
胸が大きい女でないと
嫌なんでしょ?』
今思うと可愛い悩み。
純粋な恋も
悪くないなって思う。
:07/02/14 21:24 :SH901iC :☆☆☆
#262 [can]
何だか無償に泣けてきて
私は頬を濡らした。
耕ちゃん『莉奈?
泣いてんの?』
莉奈『泣いてない』
耕ちゃん『強がんな』
私の涙を耕ちゃんは
自分の制服の袖で
拭ってくれた。
:07/02/14 21:28 :SH901iC :☆☆☆
#263 [can]
莉奈『前に聞いたもん…
耕ちゃんと友達が
女は胸だって…
それ聞いて私…』
淡い恋をしていた私は
泣きながら耕ちゃんに
訴えた。
耕ちゃんは黙って
私の涙を拭いてくれた。
:07/02/14 21:31 :SH901iC :☆☆☆
#264 [can]
耕ちゃん『莉奈?
それはただの憧れじゃん。
女は胸なんか関係ないよ』
そう言った耕ちゃんの
無神経さに少し
腹が立った。
莉奈『…嘘つき』
耕ちゃん『え?』
莉奈『こないだ
ここでヤッてたじゃん』
:07/02/14 21:37 :SH901iC :☆☆☆
#265 [can]
我慢しきれず
ついつい言ってしまった。
耕ちゃん『何で
知ってんの?』
莉奈『そこにいたの』
私は壁の裏側を
指差した。
耕ちゃん『マジで?』
莉奈『胸の大きい人と
エッチしてたの見たよ!』
:07/02/14 21:41 :SH901iC :☆☆☆
#266 [can]
耕ちゃんは
バツの悪そうな顔で
自分の頭を
クシャクシャっとかいた。
耕ちゃん『そっか…
出てきてくれれば
良かったのに』
莉奈『無理だよ。
耕ちゃんに嫌われるって
思ったから』
:07/02/14 21:50 :SH901iC :☆☆☆
#267 [can]
耕ちゃん『…それって
どういう意味なの?』
ついつい口走った言葉は
好きを告げる言葉だとは
耕ちゃんに言われるまで
気付かなかった。
もう素直になろう…
莉奈『そのままの意味!
私も耕ちゃんが
好きなの!』
:07/02/14 21:55 :SH901iC :☆☆☆
#268 [can]
耕ちゃん『だったら
さっき何で
わからないって
言ったの?』
莉奈『そんな…
他の女とエッチしてて
好きって言われても
素直になれないよ』
耕ちゃん『…ごめん』
:07/02/14 21:57 :SH901iC :☆☆☆
#269 [can]
また口走ってしまった。
誰にでも股を広げる私に
そんな事言う権利ない。
莉奈『ごめん。
私だって軽い女なのに
生意気言って…
口走っちゃった』
耕ちゃん『別にいいよ』
:07/02/14 22:00 :SH901iC :☆☆☆
#270 [can]
自分の感情に
訳がわからなくなって
私は俯いて
大泣きしてしまった。
耕ちゃん『莉奈…
もう泣くなよぉ』
耕ちゃんは
私を抱きしめて
頭を撫でてくれた。
:07/02/14 22:06 :SH901iC :☆☆☆
#271 [can]
莉奈『何かもう…
訳わかんなくなって…
気持ちの整理できない…
ごめんなさい…』
耕ちゃん『ちょっと
落ち着きなよ…なぁ?』
耕ちゃんの腕の中で
しばらく泣きわめいた。
:07/02/14 22:17 :SH901iC :☆☆☆
#272 [can]
―――
気付くと私は
耕ちゃんとキスしてた。
お互い自然と求め合い
どちらともなく
キスをして…SEXした。
荒々しいSEXだけど
どこか優しくて
涙が止まらなかった。
:07/02/14 22:24 :SH901iC :☆☆☆
#273 [can]
好きな人とのSEXは
幸せで温かかった。
耕ちゃんは
何度も私の胸を
触ったり舐めたりしながら
『綺麗だよ』
『可愛いよ』
って言ってくれた。
:07/02/14 22:28 :SH901iC :☆☆☆
#274 [゚.+澪+.゚]
更新されてる-ッ(・∀・)
ゃッたァ(′。・ω・。`)))嬉Uいなァ
主様これからも頑張ッてくださぃ(`・ω・´)
:07/02/14 22:42 :SH903i :☆☆☆
#275 [can]
あんなに幸せで
あんなに激しくて
あんなに温かいSEXは
生まれて初めてだった。
乱暴なSEXなのに
どこか優しい
Sの耕ちゃんは
私の中でイッた。
初めての中出し。
耕ちゃんが
ある意味初めての人だよ。
:07/02/14 22:42 :SH901iC :☆☆☆
#276 [can]
:07/02/14 22:43 :SH901iC :☆☆☆
#277 [can]
たった一度のSEX。
耕ちゃんと両想いだけど
付き合う事はなかった。
SEXをした後は
なぜか気まずい雰囲気は
全くなくて
自然に過ごせた。
そして
耕ちゃんは
卒業していった。
:07/02/14 23:28 :SH901iC :☆☆☆
#278 [ナツ]
おもしろいです
更新楽しみにしてまぁす
:07/02/14 23:35 :SH903i :☆☆☆
#279 [can]
:07/02/15 11:52 :SH901iC :☆☆☆
#280 [can]
―――
内藤『莉奈…起きろ』
莉奈『…んんっ』
窓からは
朝日が差し込んでいた。
莉奈『あ…ごめんなさい。
私ったら熟睡
しちゃったみたい』
内藤『何か夢でも
見ていたの?』
:07/02/15 11:54 :SH901iC :☆☆☆
#281 [can]
莉奈『え?』
内藤『泣いてたよ』
目に手をあてると
微かに濡れていた。
莉奈『あ…本当だ。
泣いてたんだ』
内藤『どんな夢?』
莉奈『昔…
好きだった人の
夢見てたんです』
:07/02/15 11:56 :SH901iC :☆☆☆
#282 [can]
内藤『元カレかい?』
莉奈『いえ、その人とは
付き合ってないんです』
内藤『そう…片思いか』
莉奈『まぁ…』
説明するのが嫌で
両想いだった事は
言わなかった。
もう耕ちゃんの事
あまり思い出したくない。
:07/02/15 11:58 :SH901iC :☆☆☆
#283 [can]
内藤『それより
俺はもうすぐ会社に
行かないといけないんだ』
莉奈『あ!そうですよね。
私も帰らないと
仕事があるだろうし』
内藤『そろそろ出よう。
帰る支度して』
莉奈『はい』
:07/02/15 11:59 :SH901iC :☆☆☆
#284 [can]
私は服を着て
髪をとかし、
化粧を軽く直した。
しばらくして
ホテルをチェックアウトし、
私は家まで送って貰った。
お礼とキスを内藤にして
私は車を降りた。
:07/02/15 12:04 :SH901iC :☆☆☆
#285 [can]
ガチャッ―――
部屋に帰り
お風呂場に直行。
シャワーで汗を流した。
昨日の夢のような夜を
時々思い出したりして
私はお風呂を出た。
出ると同時に
インターホンが鳴った。
亜由美『莉奈開けて〜』
:07/02/15 12:08 :SH901iC :☆☆☆
#286 [can]
玄関の外から
亜由美の声が聞こえた。
莉奈は急いで
ドアの鍵を開けた。
ガチャッ―――
亜由美『朝帰り
お疲れ様〜』
莉奈『うん。おはよう』
亜由美『朝帰りの莉奈に
お荷物届いております』
:07/02/15 12:12 :SH901iC :☆☆☆
#287 [can]
少し不機嫌な亜由美は
私の腕を引っ張った。
莉奈『はぁ?』
莉奈は訳がわからないまま
亜由美の部屋に
連れて行かれた。
亜由美『これ!
昨日の真夜中に届いた』
莉奈『あ…忘れてた』
:07/02/15 12:13 :SH901iC :☆☆☆
#288 [can]
亜由美が指差す所には
昨日私が内藤に
買って貰った物の
袋や箱が並んでいた。
亜由美『買い過ぎ』
莉奈『あ〜…ごめんね』
亜由美『手伝うから
莉奈の部屋に
移動させよう!?』
莉奈『ありがと』
:07/02/15 12:15 :SH901iC :☆☆☆
#289 [can]
亜由美は
荷物が夜中に届いた上、
朝が早いから
余計に機嫌が
悪そうだった。
申し訳ない気持ちで
いっぱい。
私は急いで荷物を
自分の部屋に移動させた。
:07/02/15 12:16 :SH901iC :☆☆☆
#290 [can]
10分ぐらいで
荷物は全部私の部屋に
移動させる事ができた。
莉奈『本当ありがとう!
好きなの持ってって
いいよ』
亜由美『…マジ?』
莉奈『うん』
罪ほろぼしがしたくて
私は亜由美にそう言った。
:07/02/15 12:19 :SH901iC :☆☆☆
#291 [can]
亜由美は単純だから
急に機嫌が良くなった。
亜由美『バッグ欲しい』
亜由美『あ、靴も!』
亜由美『ピアスも可愛い』
次々に袋や箱を開けて
目を輝かせながら
物色する亜由美は
何だから子供みたいで
すごく笑えた。
:07/02/15 12:21 :SH901iC :☆☆☆
#292 [can]
30分ぐらい
一緒に見ていると
すっかり目が覚めたらしく
いつもの可愛い亜由美に
戻っていた。
亜由美『それにしても
内藤はすごいね〜』
莉奈『代償も大変だよ』
亜由美『あ〜…エッチ?』
莉奈『かなり激しいの』
:07/02/15 12:23 :SH901iC :☆☆☆
#293 [can]
亜由美『可哀相に…
でも内藤逃すと
絶対後悔するから
逃しちゃダメだよ!?』
莉奈『わかってるよ』
苦笑いして頷いた。
その後
しばらく話して
亜由美は鞄とピアスを持って
帰って行った。
:07/02/15 12:25 :SH901iC :☆☆☆
#294 [can]
―――
ボーイ『莉奈さん
おはようございます!
…あれ?
お疲れですか?
肌荒れてますよ』
出勤して早々
仲のいいボーイに
そう言われてしまった。
莉奈『マジ?
…今日朝帰りだったの』
:07/02/15 12:27 :SH901iC :☆☆☆
#295 [can]
ショックを受けながら
ボーイに説明した。
ボーイ『大変ですね。
お疲れ様です!』
ボーイは頭を下げた。
そして
いつものように
事務所に行って、
休憩室に行き
夏美さんに昨日の事を
話した。
:07/02/15 12:29 :SH901iC :☆☆☆
#296 [can]
夏美さんは
羨ましそうに話を
聞いていたけど
肌荒れしている私を
哀れんで見ていた。
何だかんだで
私はボーイに呼ばれて
和風のショーに向かう。
和風でよかった。
無理に笑顔を
作らなくて済む。
:07/02/15 12:32 :SH901iC :☆☆☆
#297 [あやな]
この小説大好きです
:07/02/15 18:23 :SH902i :☆☆☆
#298 [can]
:07/02/15 21:07 :SH901iC :☆☆☆
#299 [あやな]
ありがとうです
笑
頑張って下さいねぇ
続きが気になる〜
:07/02/15 23:36 :SH902i :☆☆☆
#300 [can]
:07/02/16 08:09 :SH901iC :☆☆☆
#301 []
頑張って
:07/02/16 19:15 :P902i :☆☆☆
#302 [あさ]
この小説好きだわ
:07/02/16 22:00 :P902i :☆☆☆
#303 [can]
:07/02/16 22:35 :SH901iC :☆☆☆
#304 [can]
―――
何も変わらない
いつものショー。
それを終えて
舞台袖に行くと
あの子がいた。
莉奈『あ、久しぶり!』
自然と笑顔になった。
ボーイ『久しぶりです』
あの新人のボーイも
照れ臭そうに笑った。
:07/02/16 22:44 :SH901iC :☆☆☆
#305 [can]
莉奈『どう?慣れた?』
わざとらしく
肩をボーイに見せた。
ボーイ『いや…ちょっと…
まだ慣れてないんで…』
莉奈『アハハッ!あんた
可愛いね〜。名前は?』
ボーイ『司です』
:07/02/16 22:45 :SH901iC :☆☆☆
#306 [can]
莉奈『司か…まだ裸とか
慣れないの?』
司『はい。
莉奈サンとか特に…』
莉奈『アハハハハッ!
あんた面白いね〜
私の癒し係だわ』
:07/02/16 22:49 :SH901iC :☆☆☆
#307 [can]
司『え?癒し?』
焦っている司が
可愛かった。
魔法を使ったみたいに
思えた。
可愛い弟ができたみたいで
私は司といると
自然な笑顔を
浮かべる事もできた。
:07/02/16 22:54 :SH901iC :☆☆☆
#308 [can]
楽屋までの道のりが
楽しくて仕方ない。
司をからかうと
期待通りの反応で
照れている。
母性本能って言うのかな?
顔とは真逆なその
奥手な性格に
私は癒された。
:07/02/16 22:55 :SH901iC :☆☆☆
#309 [can]
―――
季節が変わった。
何も変わらない。
充実してると言ったら
嘘になる。
だけど充実してない
わけではない。
何とも言えない日々を
送っていた。
:07/02/16 22:57 :SH901iC :☆☆☆
#310 [can]
お蔭さまで
私は沢山のショーに
出させてもらっている。
亜由美も夏美さんも
私と同じで
ショーの登場回数も増えた。
だからと言って
忙しい訳でもなく
…本当、平凡な毎日。
:07/02/16 22:58 :SH901iC :☆☆☆
#311 [can]
ある日
テレビから流れる言葉に
頭を抱えた。
『あなたの夢は
何ですか?』
…夢?
夢かぁ。
夢は…ない。
何の目標もない私。
今に満足している。
:07/02/16 23:02 :SH901iC :☆☆☆
#312 [can]
私には
悩む脳が無いのか…
考え事が嫌い。
何か壁にぶち当たると
私は決まって
亜由美か夏美サンか司に
相談する。
その日は
夏美サンに相談した。
莉奈『夏美サンは
夢ってあります?』
:07/02/16 23:03 :SH901iC :☆☆☆
#313 [can]
夏美サンの部屋に行くなり
私は問い掛けた。
夏美『はい?
いきなり何?』
莉奈『だから〜
夏美サンの将来の夢!』
夏美『何で聞きたいの?』
莉奈『私には
夢がないから…
皆はあるのかな?って』
:07/02/16 23:04 :SH901iC :☆☆☆
#314 [can]
夏美『…夢かぁ。
私はあるよ!
でも私の夢は叶わない
かもしれないけどね』
眉を下げて
苦笑いした夏美サン。
莉奈『え?』
夏美『恥ずかしいけど
私ね子供好きなの』
莉奈『子供?』
:07/02/16 23:09 :SH901iC :☆☆☆
#315 [can]
夏美『保育士とかに
なれたらな〜…なんて
淡い夢だけどね』
莉奈『…素敵ですね』
私は普通に感動した。
夏美『でも無理でしょ!
職歴はストリッパーだなんて』
莉奈『秘密にすれば
いいじゃないですか』
:07/02/16 23:10 :SH901iC :☆☆☆
#316 [can]
夏美『ん〜…そうだけど
いずれバレちゃいそうだし
…専門学校とか
この歳で通うのもって
感じじゃない?』
莉奈『そんな事ない!
大丈夫ですよ』
夏美『…そうかな?』
自信なさげに
夏美サンは呟く。
:07/02/16 23:12 :SH901iC :☆☆☆
#317 [can]
莉奈『夢があるって
素敵じゃないですか!
尊敬しますよ』
夏美『うん…ありがと。
でもこの仕事から
保育士なんかになるには
金銭感覚も急に
変えないといけない
だろうから、きっと
大変だよね』
:07/02/16 23:14 :SH901iC :☆☆☆
#318 [can]
莉奈『確かにそれは…
貯金してるんですか?』
夏美『してるよ。
学校に通うお金とか』
莉奈『ほんと夏美サンって
すごいですね〜』
夏美『莉奈も
自然と夢が見つかる日が
来るから焦らないで
今を楽しみなよ?』
:07/02/16 23:15 :SH901iC :☆☆☆
#319 [can]
そう言ってくれた
夏美サンは
すごく素敵だった。
キラキラと輝いてるみたい。
夏美サンのような
夢を持った人になりたい。
この日
そんな夢を抱いた。
:07/02/16 23:16 :SH901iC :☆☆☆
#320 [can]
きっと
こんな仕事は
偏見ばかりだろう。
だけど需要があるから
私達は成り立つ。
こんな仕事だから
保育士は無理。
…そんな訳ない。
誰にでもチャンスは
絶対にある。
それを夏美サンから
学んだ気がする。
:07/02/16 23:18 :SH901iC :☆☆☆
#321 [can]
―――
もぅ
夢とか希望とか
無理に考えない事にした。
亜由美もまだ夢は
無いって言ってたから。
何だか仲間がいて
余計に気が楽になった。
:07/02/16 23:21 :SH901iC :☆☆☆
#322 [can]
時間は過ぎてく。
また季節が変わろうと
していた。
亜由美『莉奈も
せっかくだし行かない?』
莉奈『ん〜…どうしよ』
亜由美『たまには
いいじゃんか!?』
莉奈『ん…』
亜由美の強引さには
勝てなかった。
:07/02/17 09:24 :SH901iC :☆☆☆
#323 [can]
莉奈『少しだけなら…』
亜由美『本当?』
亜由美は嬉しそうに
目を輝かせた。
莉奈『うん』
不安だったけど
私はコクッと頷いた。
亜由美『やったー!
ありがとう!
莉奈と行くなんて
何年ぶりだろ〜』
:07/02/17 09:26 :SH901iC :☆☆☆
#324 [can]
莉奈『風俗以来かな』
亜由美『そうだね〜。
よし!早く着替えよ』
莉奈『うん』
…本当に久しぶりだな。
二、三回しか
行った事がないもん。
どんな服を
着ればいいのか
わからないぐらい
久しぶり。
:07/02/17 09:29 :SH901iC :☆☆☆
#325 [can]
亜由美『ねえ莉奈?』
莉奈『ん?』
亜由美『せっかく行くって
決めてくれたのに
こんな事聞くの悪い
かもしれないけどさ…
何で行く気になったの?』
莉奈『ん〜…気分かな。
最近エッチしてないし』
:07/02/17 09:34 :SH901iC :☆☆☆
#326 [can]
そう。
…気分。
亜由美『そっか〜。
それでも嬉しいよ!
久しぶりに裕也クン
見てね?かなり男前に
なってるんだよ』
莉奈『裕也クンと
まだ繋がってたんだ』
亜由美『当たり前じゃん』
:07/02/17 09:36 :SH901iC :☆☆☆
#327 [can]
綺麗に着飾った亜由美は
可愛く笑った。
莉奈『アハハッ!
さすが亜由美だね』
亜由美の笑顔につられて
私も笑った。
そして
二人は出掛けた。
…久しぶりの
乱交パーティーに。
:07/02/17 09:40 :SH901iC :☆☆☆
#328 [can]
亜由美『ゴム買ってこ』
莉奈『うん』
二人はコンビニに寄った。
まだ少し乗り気じゃない
私をよそに亜由美は
鼻歌を歌いながら
コンドームを選んでいた。
亜由美『コレにしよ〜っと。
莉奈はどれにする?』
:07/02/17 09:41 :SH901iC :☆☆☆
#329 [我輩は匿名である]
:07/02/17 13:46 :W43H :☆☆☆
#330 [can]
:07/02/17 22:07 :SH901iC :☆☆☆
#331 [can]
莉奈『私も亜由美と
同じのでいいや』
亜由美と同じコンドームを
手に取った。
莉奈『ジュースも〜』
楽しそうに
飲み物売り場の所に
歩いていく亜由美。
私はトボトボと
亜由美に付いて行く。
:07/02/17 22:10 :SH901iC :☆☆☆
#332 [can]
亜由美『あれ〜!?
奇遇だねー』
亜由美の声が聞こえた。
品物の棚が高くて
誰と話しているか
見えない。
ゆっくり足を進めて
角を曲がる。
飲み物が並ぶ冷蔵庫前に
亜由美と男の子が
話しているのが見えた。
:07/02/17 22:15 :SH901iC :☆☆☆
#333 [can]
『あ、莉奈さん!』
…え?
聞き慣れたあの声。
見慣れたあの顔。
莉奈『…司?』
:07/02/17 22:21 :SH901iC :☆☆☆
#334 [can]
司『こんばんは!』
初めて見る私服姿。
すごく驚いた。
いつもの制服と
全然違う雰囲気だから
別人にあったみたい。
だけど笑顔は
いつもの笑顔。
莉奈『奇遇だね…』
:07/02/17 22:24 :SH901iC :☆☆☆
#335 [can]
少し戸惑いながらも
話しかけた。
司『二人とも今から
お出かけですかー?
綺麗な服ですね』
亜由美『ちょっと
パーティーにね』
司『パーティー?
すごいな!』
亜由美『別にすごく
ないよ?乱パだもん』
:07/02/17 22:27 :SH901iC :☆☆☆
#336 [can]
莉奈『あ…』
司『らん…ぱ?』
司は意味がわからない
と言う顔をしている。
莉奈『違うの…えっと…』
いいわけしようと
思ったけど
すでに遅かった。
亜由美『乱交パーティー。
ほら!準備万端っしょ?』
:07/02/17 22:30 :SH901iC :☆☆☆
#337 [can]
そう言って亜由美は
手に持っていた
コンドームの箱を
司に見せ付けた。
司『あ…えっと…
楽しんでくださいね』
少し気まずそうに
笑った司。
亜由美『うん!』
:07/02/17 22:32 :SH901iC :☆☆☆
#338 [can]
亜由美はニコッと笑った後
ジュースを選び始めた。
司の方をチラッと見ると
目が合った。
反らす事ができなくて
数秒間は目が合ったまま。
乱パなんて
本当は行きたくないの。
そんな気持ちを
沈黙の会話として
伝えたかった。
:07/02/17 22:34 :SH901iC :☆☆☆
#339 [can]
司には
この気持ち届いたかな?
どうしてだろう。
司に知られるのが
嫌だった。
どうしてだろう。
司の事が好きだとか
そういうんじゃないのに
すごく嫌。
どうしてなのかな…
:07/02/17 22:35 :SH901iC :☆☆☆
#340 [can]
亜由美『莉奈は?』
亜由美の明るい声で
二人は目を反らした。
莉奈『え?あ…紅茶
取ってくれる?』
亜由美『は〜い』
亜由美にジュースを
取ってもらい
コンドームとジュースを
手に持ってレジに向かう。
:07/02/17 22:37 :SH901iC :☆☆☆
#341 [can]
亜由美『つかっちゃん!
私おごったげるから
持ってきなよ』
レジ近くで亜由美が
司に向かって叫んだ。
司『え?いいっすよ』
亜由美『早く持ってこい』
司『…いいんですか?
ありがとうございます』
:07/02/17 22:39 :SH901iC :☆☆☆
#342 [can]
司は亜由美の方に
近寄って行った。
ジュースやガムなどが
レジ台に置かれた。
亜由美が司の分を
支払う。
司『亜由美サン…
本当にいいんですか?』
亜由美『いいよ〜
今日は気分いいしね』
:07/02/17 22:40 :SH901iC :☆☆☆
#343 [can]
司『…パーティーだから
ですか!?』
亜由美『うん』
亜由美と司が
楽しそうに話していた。
そして私も亜由美も
支払いが終わって
店の外に出た。
:07/02/17 22:43 :SH901iC :☆☆☆
#344 [can]
司『それじゃあ
楽しんできて下さいね』
亜由美『うん!
つかっちゃんは原付き?』
司『はい。本当
おごっちゃってもらって
ありがとうございました』
亜由美『はいよ〜
気をつけてね』
:07/02/17 22:48 :SH901iC :☆☆☆
#345 [can]
莉奈『気をつけてね。
バイバイ』
亜由美『バイバイ』
司『お疲れ様です!
さようなら!』
司は原付きを乗って
去って行った。
莉奈『ハァ…』
溜め息がこぼれた。
亜由美『莉奈?』
莉奈『ん?』
:07/02/17 22:52 :SH901iC :☆☆☆
#346 [can]
亜由美はさっきまでの
明るい声じゃない。
亜由美『莉奈さぁ…
つかっちゃんの事
好きなの?』
心臓がドキッとした。
莉奈『え?何それ』
亜由美『好きなの?』
莉奈『好きなわけないよ』
:07/02/17 22:57 :SH901iC :☆☆☆
#347 [我輩は匿名である]
:07/02/17 23:29 :D902i :☆☆☆
#348 [あさ]
最新されてる
頑張って(〇*>UO)b+*★
:07/02/18 08:40 :P902i :☆☆☆
#349 [can]
:07/02/18 12:34 :SH901iC :☆☆☆
#350 [can]
亜由美『素直になれば?』
亜由美は真面目な顔を
している。
莉奈『何言ってんの?
亜由美らしくないよ!
早く行こう』
気持ちを掻き消す様に
私は亜由美の腕を
引っ張りながら
足を進めた。
:07/02/18 12:38 :SH901iC :☆☆☆
#351 [can]
亜由美『莉奈…』
亜由美は
複雑そうな顔をしている。
亜由美『つかっちゃんの事
好きだったんなら謝るよ。
ごめんね?
つかっちゃんの前で
乱パ行くって
騒いじゃって…ごめん』
:07/02/18 12:41 :SH901iC :☆☆☆
#352 [can]
莉奈『だから〜
好きじゃないの!!
謝らないでよ』
莉奈は笑った。
亜由美『…本当?』
莉奈『うん。
年上好きの私が司の事を
好きになると思う?』
亜由美『…そっか』
私が笑うと
亜由美も笑った。
:07/02/18 12:43 :SH901iC :☆☆☆
#353 [can]
私が弁解すると
亜由美は安心したように
また笑いながら
色んな話をしてくれた。
亜由美が
心配しているような事は
ないんだ。
私が司を
好きになるはずなんて
きっとないんだ。
:07/02/18 12:45 :SH901iC :☆☆☆
#354 [can]
私達は
パーティー会場に
足を早めた。
―――
♪〜…
トランス音が流れる会場。
昔来た時は
R&Bが流れていた会場
だったから
すごく印象が違って
びっくりした。
:07/02/18 12:47 :SH901iC :☆☆☆
#355 [can]
莉奈『うるさい…』
そう呟いたけど
誰も聞こえる訳がない。
ついつい
嫌な顔になってしまう。
亜由美に手を引かれて
音量がマシな所に
連れて行かれた。
:07/02/18 12:49 :SH901iC :☆☆☆
#356 [can]
亜由美『ここなら
声が聞こえるね』
そう言った亜由美は
叫ぶように話してた。
私はコクッっ頷いた。
亜由美『でもやっぱ
うるさいね〜!』
私はまた頷いた。
声を出す気にもならない。
:07/02/18 12:50 :SH901iC :☆☆☆
#357 [can]
私は鞄から携帯電話を
取り出した。
莉奈【何か雰囲気
変わったね】
そう画面に打って
亜由美に見せた。
亜由美も同じように
携帯電話に文字を
打ち始めた。
亜由美【ここ最近は
ずっとこうなんだよ】
:07/02/18 12:51 :SH901iC :☆☆☆
#358 [can]
莉奈【そっか。
昔の方が私は好きだった】
亜由美は
困ったように笑った。
亜由美【言うの
忘れてた。ごめんね】
莉奈【別にいいよ!
裕也クンは来てる?】
亜由美【まだみたい】
:07/02/18 12:54 :SH901iC :☆☆☆
#359 [can]
少しやり取りしていると
亜由美の携帯電話が
鳴った。
メールが来たらしく
亜由美は画面を
見つめて少し笑った。
そして画面を
私に向けた。
送信主は裕也からだった。
裕也【外出て来て】
:07/02/18 22:29 :SH901iC :☆☆☆
#360 [can]
亜由美に目を向けると
外に出ようと
指で示した。
私は頷き、
二人は店の外に出た。
外は寒かった。
中とは全く違う静けさ。
辺りを見渡すと
駐車場辺りに
人影が見えた。
莉奈『あれ裕也クン達?』
:07/02/18 22:33 :SH901iC :☆☆☆
#361 [can]
亜由美『あ!きっとそう。
友達と一緒だって
言ってたから
隣にいるのはたぶん
剛クンだよ』
莉奈『剛クン?
聞いた事ある名前だな』
亜由美『え?そうなの?
私も会うの初めてなんだ』
:07/02/18 22:35 :SH901iC :☆☆☆
#362 [can]
>>361訂正
×私も会うの
〇私は会うの
失礼しました〜
:07/02/18 22:37 :SH901iC :☆☆☆
#363 [can]
莉奈『わかんないけど…
とりあえず裕也クンの所に
行ってみよっか』
亜由美『うん』
さっきまでの
司へのモヤモヤした気持ちは
忘れていた。
昔からの友達に会う時の
ワクワクした気持ちに
占領されていたからかな。
:07/02/18 22:38 :SH901iC :☆☆☆
#364 [can]
裕也クンとは
寝た事はないけど
中身はいい子。
ノリもよくって
顔も整っている。
面食いの亜由美が
ハマるのも
訳ないなって思う。
亜由美『裕也クン!』
亜由美が呼ぶと
裕也クンと剛と言う男は
こっちに歩いてきた。
:07/02/18 22:41 :SH901iC :☆☆☆
#365 [can]
裕也『亜由美〜!
腹減った〜』
亜由美『は?いきなり?』
裕也『焼肉おごって』
亜由美『厚かましいな〜』
二人は笑い合いながら
楽しそうに話してる。
:07/02/18 22:44 :SH901iC :☆☆☆
#366 [can]
剛の方をチラッと見た。
剛は亜由美と裕也の
やり取りを
見て笑っていた。
裕也とは正反対。
落ち着いた雰囲気で
乱パなんて
参加しそうじゃないのに…
:07/02/18 22:44 :SH901iC :☆☆☆
#367 [can]
裕也『つーか!
莉奈チャン久しぶり〜』
莉奈『え?あ!
久しぶりだね』
裕也『珍しいね!』
莉奈『そういう気分
だったの〜』
裕也『アハハッ!
莉奈チャンみたいな奴
ここにもいるよ』
そう言って剛を指さした。
:07/02/18 22:49 :SH901iC :☆☆☆
#368 [can]
裕也『亜由美には
メールで言っただろ?』
亜由美『うん。
剛クンだよね!?』
剛『うん。よろしくね』
亜由美『よろしく〜』
莉奈『よろしくね』
紹介やちょっとした話が
終わって裕也クンが
店に戻ろうと言った。
:07/02/18 22:51 :SH901iC :☆☆☆
#369 [can]
そしてまた
あのうるさい店に入った。
急に
また機嫌が悪くなるのが
自分でもわかった。
…うるさい。
そんな時
手に持っていた
携帯電話が震えた。
画面を見ると
【司】の文字があった。
:07/02/18 22:53 :SH901iC :☆☆☆
#370 [can]
…何だろ?
亜由美と裕也クンは
ホールに立って踊っている。
亜由美には何も言わず
少し複雑な気持ちで
私は店の外に出た。
また外の静けさに
驚かされる。
フゥと溜め息をつき、
私は電話に出た。
:07/02/18 22:56 :SH901iC :☆☆☆
#371 [can]
莉奈『はい』
司『パーティー中
ごめんなさい。
今、大丈夫ですか?』
莉奈『うん。店の外に
出て来たから』
司『すみません。
…どうですか?
楽しんでます?』
莉奈『トランスがうるさくて
疲れちゃうよ』
:07/02/18 22:57 :SH901iC :☆☆☆
#372 [can]
司『そうなんですか』
莉奈『うん。
…で、どうしたの?』
司『え!?あの…
えーっとですね』
…わかりやすいな。
焦りすぎだよ。
莉奈『まさか…
心配してくれてんの?』
:07/02/18 22:59 :SH901iC :☆☆☆
#373 [can]
自意識過剰な言葉を
無意識に言ってしまった。
司『え?』
司も驚いていたみたい。
莉奈『あ…別に』
撤回しようとしたけど
司は私の言葉を遮った。
司『そうです。
何か…すごく心配で』
:07/02/18 23:01 :SH901iC :☆☆☆
#374 [can]
莉奈『そっか…
ありがとね。
でも大丈夫だよ』
司『何かテンション低いし
笑顔引きつってたし…
体調悪いなら無理しないで
帰って下さいね!?』
莉奈『アハッ…うん』
司『それだけです。
じゃあまた…』
:07/02/18 23:03 :SH901iC :☆☆☆
#375 [can]
莉奈『ありがとね』
そして電話を切った。
司の言葉が嬉しかった。
一人でも
私の事を心配してくれる
男がいたなんて…
司の優しさが
すごく嬉しかった。
:07/02/18 23:04 :SH901iC :☆☆☆
#376 [can]
静かな店の外は
少し寒かった。
シーンっとした外に
急に低い声が響いた。
『電話終わった?』
びっくりして振り返ると
剛クンが地面に
腰を降ろしていた。
莉奈『剛クン…
びっくりした〜!』
:07/02/18 23:06 :SH901iC :☆☆☆
#377 [can]
剛『俺もトランス苦手なんだ』
莉奈『…盗み聞き?』
私は怒ったフリをした。
剛『アハハッ。ごめんね』
だけど剛には
笑って交わされた。
莉奈『別にいいけど…
剛クンも苦手なんだね』
:07/02/18 23:08 :SH901iC :☆☆☆
#378 [can]
剛『剛でいいよ。
莉奈って呼ぶからね』
莉奈『うん…わかった』
剛『隣座りなよ。
見下ろされてると
何か嫌だから』
莉奈『…自己中!』
そう言いながらも
私は剛の隣に座った。
:07/02/18 23:10 :SH901iC :☆☆☆
#379 [can]
剛『俺さぁ
普段こんな所に
滅多に来ないんだよ。
何かめんどくさいじゃん』
莉奈『私もだよ!?
今日はたまたま…
亜由美と裕也クンは
しょっちゅうらしいけど』
:07/02/18 23:11 :SH901iC :☆☆☆
#380 [can]
それからしばらく
話に華が咲いて
夢中に話した。
剛は一つ年上で
彼女はいないらしい。
私の仕事に対しては
偉いねって褒めてくれた。
剛はいい人だった。
:07/02/18 23:13 :SH901iC :☆☆☆
#381 [can]
♪〜…
携帯電話が鳴った。
亜由美からのメールだった。
亜由美【どこにいるの?】
莉奈『亜由美からだ。
そろそろ中戻ろう』
苦笑いすると剛も
苦笑いしながら頷いた。
:07/02/18 23:15 :SH901iC :☆☆☆
#382 [can]
私は立ち上がり
店に入ろうとした。
剛『待って!』
莉奈『ん?』
剛が私を呼び止めた。
剛『連絡先教えて?』
莉奈『あ…うん』
剛『今度二人で
会わない?』
莉奈『…いいよ』
:07/02/18 23:16 :SH901iC :☆☆☆
#383 [can]
そして
連絡先を交換した。
莉奈『入ろっか』
扉を開けようとする私に
剛は眉を下げて
笑いながらこう言った。
剛『帰るわ…
もうトランス無理だし…』
莉奈『え!?マジ?』
剛『悪いけど裕也に
言っといてくんない?』
:07/02/18 23:18 :SH901iC :☆☆☆
#384 [can]
莉奈『…うん』
剛『じゃあまたな!』
そう言って剛は
駐車場の方に
歩き去って行った。
私は仲間がいなくなった
気分で仕方なかった。
扉を開けて店に入る。
トランスに耳を壊されながら
亜由美のいる所に
戻った。
:07/02/18 23:19 :SH901iC :☆☆☆
#385 [can]
莉奈【ごめん。
外にいた。剛は帰った。
裕也クンに伝えて】
また携帯電話の画面での
会話が始まった。
亜由美【了解】
―――
しばらくして
亜由美が画面を
見せてきた。
:07/02/18 23:29 :SH901iC :☆☆☆
#386 [can]
亜由美【酒が回って
きたみたいだから
私と裕也クンは
部屋に向かうね】
部屋とはSEXをする為に
設けられている所。
莉奈【うん】
亜由美と裕也クンは
カップルみたいに
仲良く手を繋ぎながら
行ってしまった。
:07/02/18 23:31 :SH901iC :☆☆☆
#387 [can]
一人ぼっちになると
すぐに男が
近寄って来た。
ヤろう。
口の動きで
そう言ったのが
わかった。
首を横に振ると
男はすぐに
どこかに行った。
乱パなんて
そんなもんだよね。
:07/02/18 23:33 :SH901iC :☆☆☆
#388 [can]
…やっぱ無理だ。
耐え切れなくなって
私はまた店の外に
飛び出した。
この静けさには
心癒される。
…もう帰ろうかな。
亜由美には
悪いと思ったけど
先に帰る事にした。
:07/02/18 23:34 :SH901iC :☆☆☆
#389 [can]
そしてタクシーを拾い
寮に帰った。
莉奈『ハァ…』
ついつい溜め息が出た。
…亜由美はすごいよ。
あんな場所
やっぱり私には
合わなかった。
:07/02/18 23:36 :SH901iC :☆☆☆
#390 [can]
その日は
司と言う優しい年下と
剛と言う同じタイプの年上
二人に
胸が締め付けられた。
…恋?
違う。
ただ私と言う人間を
認めてくれついるような
嬉しさだと思う。
私は…
もう恋なんてしない。
:07/02/18 23:37 :SH901iC :☆☆☆
#391 [can]
翌朝に亜由美は
帰って来た。
先に帰った事については
少し怒られたけど
無理矢理だったかな?
ごめんね。
…と心配してくれた。
:07/02/19 08:54 :SH901iC :☆☆☆
#392 [我輩は匿名である]
:07/02/19 21:53 :SH902i :☆☆☆
#393 [can]
>>392ありがとう
ちょっと今日は
更新できません
明日も夜頃でないと
書けないかも
ごめんなさいね
また良ければ
感想とか下さい
:07/02/19 23:03 :SH901iC :☆☆☆
#394 [ナツ]
:07/02/20 16:09 :SH903i :☆☆☆
#395 [can]
:07/02/21 10:55 :SH901iC :☆☆☆
#396 [can]
―――
あの日から
また月日が流れた。
剛とは
たまに電話が来て
他愛もない会話をする。
遊びたいねって
剛は言うけど
お互い時間が合わない。
だからまだ
二人っきりで
会った事がなくて
微妙な距離なまま。
:07/02/21 10:57 :SH901iC :☆☆☆
#397 [can]
司は
乱パの次の日からも
普通に接してくれた。
だけど
私が少し意識して
最初はぎこちなかった。
でも司が和ませてくれて
今は前みたいに
意識する事もなく
接する事ができている。
やっぱりこれは
恋じゃないんだ。
:07/02/21 10:59 :SH901iC :☆☆☆
#398 [can]
そして
もう一人…
乱パの翌日、
電話を
かけてきた男がいた。
…晃だ。
キスマークを付けられて
怒りの電話をしようと
思ったら
訳のわからない対応されて
…あれっきりだった。
そんな晃から
電話があった。
:07/02/21 11:08 :SH901iC :☆☆☆
#399 [can]
晃『この前はごめんな』
莉奈『一体、何の
悪ふざけだったの?』
晃『近くに…
彼女がいたんだ』
莉奈『…あ!彼女!』
そう言えば
彼女が帰って来るって
言ってたっけ…
:07/02/21 11:10 :SH901iC :☆☆☆
#400 [can]
晃『一応バレないように
頑張ったんだけど…』
莉奈『…バレたの?』
晃『うん。
フラれちゃった〜』
莉奈『…そっか。
何かゴメンね』
晃『アハハッ!
何で謝ってんの?』
晃は明るい声だった。
:07/02/21 11:12 :SH901iC :☆☆☆
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