「純也」
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#300 [あぃみ]
自分で作っただろうカクテルをくるくるまわして絵になるうちのNo.2。
その横顔に話しかけた。
「あれ何なんっすか?普通に焦るんっすけど…」
トオルさんは考え事でもしていたのか 頭が切り替わらない様子で遠い目をこちらに向けた。
すると突然ぱっと切り替わり、
ニカっと笑ってきた。
「あの客も次はお前狙いだって。もうすぐ呼ばれるよ?お前あんまモテて調子乗んなよぉ」
:09/04/15 00:01 :911SH :☆☆☆
#301 [あぃみ]
愛がこもった肩パンをくらった。
「乗ってないっすよ。」
愛想笑いをつけ加えて答えた。
するとトオルさんは少し寂しそうに言った。
「俺にはPYは居ない」
:09/04/15 00:08 :911SH :☆☆☆
#302 [あぃみ]
「おい!純也−!」
女とSex真っ最中のりょうさんが俺を呼んだ。
…えっ?
テンパった俺はちらっと隣のトオルさんを見た。
「純也、PYの客には逆らえねぇよ、PLAYだ。お前にも分け前はあるから。」
トオルさんはそう言い、俺に白い玉をさしだした。
:09/04/17 20:10 :911SH :☆☆☆
#303 [あぃみ]
俺はびびった。
薬なんてやったことがなかったから。
だけど断ってだせぇとか思われたくない。
しかもブス女と素面の状態でやれるわけがねえ。
水で流し込んだ。
気合いだ。
:09/04/17 20:16 :911SH :☆☆☆
#304 [あぃみ]
りょうさんと女の席に行くと女はいきなり俺に抱き着きあらわになった胸を押し付けてきた。
りょうさんは
煙草を吸いはじめたことで、バトンを俺に渡した事を示した。
俺は目をつぶって
女の胸を愛撫した。
ブス女にも 俺の下半身は反応を示した。
:09/04/17 20:24 :911SH :☆☆☆
#305 [あぃみ]
でも目を開けるとブスがいる。
萎え始めた時、女が俺の服を脱がし始めた。
ちょうどベルトに手をかけた時だった。
強烈な吐き気が俺に襲いかかった。
:09/04/18 02:31 :911SH :☆☆☆
#306 [我輩は匿名である]
:09/04/18 10:07 :W61SA :☆☆☆
#307 [あぃみ]
そのまま勢いよくトイレにダッシュした。
便器にたどりつくまえに 限界で洗面所に吐いた。
胃液まで吐いた
すると急に身体がフワッと軽くなり、 胸の奥がウズウズし始めた。
なんか
なんでも許される気持ちになっていた。
:09/04/18 20:58 :911SH :☆☆☆
#308 [あぃみ]
薬が効いた俺は それはもう 酷い。
俺の本能丸出しだ。
ブス女にはくわえさせたけど下手くそだから
殴ってやった。
そしたら
りょうさんの合図で、たかしさんがすっ飛んできて 俺はたかしさんに殴られた。
意味わかんねぇけど
俺も殴り返した。
そしたら店のホストほとんどが俺にキレてた。
押さえつけられてやられた
さすがホストだよ。
顔だけは避けてくれて身体をボコボコにされた。
:09/04/18 21:06 :911SH :☆☆☆
#309 [あぃみ]
気がついたとき
俺は店の隅でソファーに寝かされてた。
バーは昼間のような静けさを取り戻している。
身体が痛くて身体を起こすのがやっとだった。
「ぃっったたたたぁ…」
:09/04/18 21:10 :911SH :☆☆☆
#310 [あぃみ]
「おぅ、純也起きたかぁ〜」
グラスを手に歩み寄ってきたのはりょうさんだった。
水を差し出してきた
「ぁすんません。
てか俺、まぢですいません。」
りょうさんは無言だった。深いため息だけが静かな部屋に響いた。
:09/04/18 21:14 :911SH :☆☆☆
#311 [あぃみ]
「お前さぁ、ホスト向いてねぇな、たぶん。」
…俺はあまり我慢ができない。
女を傷つけるほうが好きだ。せっかくりょうさんが誘ってくれたのに、俺は大きく肩を落として答えた。
「…そうっすね。」
りょうさんはもう一度ため息をはいた。
:09/04/18 21:22 :911SH :☆☆☆
#312 [あぃみ]
「あとお前のケータイ鳴ってたぞ。あいみってトオルの客だろ、お前それはルール違反だよ。」
先輩の客の番号など聞くのは禁止だった。しかもトオルさんはあぃみに本気らしく、最近は電話とかメールをシカトくらってたみたいでカナリ悩んでいたらしい
俺の携帯を見てしまい、俺に横取りされたってキレてるらしい。
もう…この店には居られない。
:09/04/18 21:33 :911SH :☆☆☆
#313 [あぃみ]
「俺、辞めます。すいません、色々お世話んなりました。」
深く頭を下げた。
りょうさんには本当によくしてもらったから
本気で詫びた。
:09/04/18 21:36 :911SH :☆☆☆
#314 [あぃみ]
ぁっ
今更ですが
306さん、アンカーありがとござぃます!
読んでくれると嬉しいです☆
:09/04/18 23:05 :911SH :☆☆☆
#315 [あぃみ]
家にかえるとまたババアと顔を合わせないといけない。
適当に電話帳から女を探し 飲み会にでかけた。
でも…
つまんねぇ。
つまんねぇんだよクソ。
:09/04/18 23:28 :911SH :☆☆☆
#316 [あぃみ]
女なんてつまんねぇ。
わがままで意地っぱりで気取っててプライド高くて。
遊んでも自分にはなんのメリットもない。
意味がない。
まぁ抜きたい時に抜いてくれる女はちょっと別だけど。
:09/04/18 23:33 :911SH :☆☆☆
#317 [あぃみ]
俺はあぃみに電話をかける事が多くなっていた。
特に深い意味はないけど
なんとなく…
仕事をやめたことも
1番にあぃみに話した気がする。
特に深い意味はないけど
なんとなく…
友達とかあまりいないし。あいみは俺の迷路に迷いこんでいるから 楽だ。
:09/04/20 09:46 :911SH :☆☆☆
#318 [あぃみ]
「ねぇ純也?」
あぃみの口癖。
一緒にいるんだから名前なんで呼ぶ必要ないのに。
あんなに優しいトオルさんになんで惚れなかったのか、こんなに冷たくしている俺になんでかまうのか、たまにふと考えるけど 俺は俺のしたいようにする。こんな綺麗なプライドの固まりの女がどんな風にざまを見せてくれるのかを楽しみにしていた。
:09/04/20 10:26 :911SH :☆☆☆
#319 [あぃみ]
あぃみを操って
適当に相手して
俺は俺以上に自己中な男でいようと思った。
…思っていた。
:09/04/20 19:56 :911SH :☆☆☆
#320 [あぃみ]
「お前、男何人いんの?」
車を運転しながら隣にのせたあいみに聞いた。
今までの女は自慢げに人数を答えたり、一人もいないと嘘をついたりしてきた。
「え?どうゆう意味?」
本当にわからないというような顔をして聞き返してきたあいみ。
:09/04/20 20:06 :911SH :☆☆☆
#321 [あぃみ]
何回か逢って、電話とかもして気付いた事。
あいみは抜けている。
「今、お前が連絡とったり逢ったり、やったりしてる男は何人いるのかって意味だよ。」
あぁ。とわかったリアクションをしてから あいみは答えた。
:09/04/20 20:11 :911SH :☆☆☆
#322 [あぃみ]
「うーん、いないんじゃないかな、あ!いるとしたら一人。」
俺か?
「お前さぁ、周りから抜けてるとか言われない?」
「言われる時ある。
こっちはまじめに話ししてるのに!」
眉間にシワを寄せて怒ったふりをしている。
全然 怒ってるようには見えないけど。
俺はなんかおかしくなってふき出した。
:09/04/20 20:20 :911SH :☆☆☆
#323 [あぃみ]
つられてあいみも笑っている。
たぶん…意味もわかってないのに笑っている。
そんな阿保なあいみを見てまた笑ってしまう俺。
わけもわからず
あいみはまたつられてニコニコ笑っている。
:09/04/20 22:11 :911SH :☆☆☆
#324 [あぃみ]
「あ〜腹減った!」
俺はあいみをちらっと見る。
「ん。何食べ行く?おいしいとこ行こうょ!」
自分が奢らされることをわかっていても顔色ひとつ変えずにニコっと返してくる。
俺は迷ったけど ファミレスに車を止めた。
:09/04/21 20:17 :911SH :☆☆☆
#325 [あぃみ]
車を降りるとあいみは俺に腕を絡ませる。
癖なのか?最初からそうだった。
料理が運ばれてきて
俺とあいみは別々の物をたのんだ。
あいみはハンバーグのプレートの一角に盛り合わせされている揚げ物を食べてニコニコして言った。
「ねぇ純也?このいかリング甘くて美味しいよ、食べてみて?」
いつも美味しいものを俺に食わせようとする
:09/04/21 20:23 :911SH :☆☆☆
#326 [あぃみ]
一つ取り、口に運んだ。
噛んだら普通わかるだろ、これは玉葱だ。
「これ玉葱だろ!」
「えー違うよ。イカリングだよ?あっ。オニオンって書いてあった。」
メニューを見ながら肩を落とすあいみ。
その姿にまたふきだす俺。
:09/04/21 20:28 :911SH :☆☆☆
#327 [あぃみ]
「なんでもいーよ、美味しかったでしょ?」
「うん!めちゃうまい!」
するとニコニコ笑って「じゃああげるね!」と言って俺のほうに全部うつした。
俺は全部食った。
あいみは満足そうに笑った。
:09/04/21 20:31 :911SH :☆☆☆
#328 [あぃみ]
スロットに付き合わさせて あいみにねだって
スロットを打つ。
「一万円までね!」
と笑って金を出すあいみ。
「あそこのベンチにいるねぇ!」
30分後 金が尽きてしまいあいみの元へ行った。
:09/04/21 20:45 :911SH :☆☆☆
#329 [あぃみ]
もちろん不機嫌な俺。
あからさまに顔と態度に出してあいみをシカトして店を出た
早く歩く俺に、あいみはだまって小走りでついてくる。
:09/04/23 08:46 :911SH :☆☆☆
#330 [あぃみ]
気を使って話しかけてこない。
かと思ったら
車に乗るなり、手を叩いて言った。
「わかった!ゲーセン行こうよ!ねぇ純也、ゲーセンにもスロットあるよね?」
ニコッと笑いかけてくる。何が「わかった」なのかわからないしゲーセンのスロットなんて金にならないし…
微妙な提案だったけど
あいみが自信たっぷりの笑顔をむけるから 渋々OKした。
:09/04/23 09:08 :911SH :☆☆☆
#331 [あぃみ]
駐車場から降りたら、なぜかあいみはルンルンで
俺の腕につかまりながら スキップして鼻歌を歌ってた。
なんかつられて テンションがあがってくる。
でもそんなん俺のプライドが許さない。
俺は無言で歩いた。
「何年か前ね、あたしよくここにたまってた。」
入口で立ち止まると
看板を笑顔で見上げるあいみ。
だんだん笑顔が消えて 遠い目になった。
:09/04/23 09:14 :911SH :☆☆☆
#332 [あぃみ]
あいみはたまにこうゆう顔をする。
その目は何を想っているのか…
そんなん気にしてたら俺らしくないから あいみの細い腕をひっぱった。
「ほら、行くぞ」
あいみに笑顔が戻る。
:09/04/23 09:18 :911SH :☆☆☆
#333 [あぃみ]
スロットをするつもりで入ったのに 気がつけばUFOキャッチャーに夢中の俺達。
あいみはさっきからずっと同じところから離れない。
近づいて行くと涙目になっていた。
「お前ずっとやってない?」
声に振り向くと顔をくしゃくしゃにして台をたたくあいみ。
どうしても欲しいのだと言う。
:09/04/23 09:22 :911SH :☆☆☆
#334 [あぃみ]
俺は気がつくとあいみが欲しがってる景品を真剣に狙ってた。
そして落とした。
「キャー!やったぁ!すごいすごい、純也まじカッコイ!大好き!」
俺ははしゃぐあいみと目を合わせられない。
可愛いすぎて…
あれ、おかしいな。
俺はあいみを操り、あいみで遊ぶつもりでいるのに…
だんだんとあいみにペースを持っていかれてる事に気付き出した。
:09/04/23 09:27 :911SH :☆☆☆
#335 [あぃみ]
少し離れて行動していると あいみは三人のヤンキーに絡まれていた。
あいみは目立つから
いつも女の子は振り返ってまであいみを見る。
男も見ているけど絡んだりしない。きっと手が届かないってわかっているんだと思う。
でも今日は絡まれている。
俺は今すぐにでも行きたい気持ちをなんとかおさえた。
おさえた?
あいみに負けたくないと言う変なプライドが俺の行動を制限する。
:09/04/23 09:35 :911SH :☆☆☆
#336 [あぃみ]
しばらくするとあいみが近寄ってきた。
こつを掴んだのか両手にはビニールに入った景品がいっぱいだ。
「ねぇ純也、こんなにとれた!ねぇ記念にプリクラとりたい!」
「え〜めんどくせぇよ」
「お願い!ねぇ、純也」
あいみがしつこくお願いすることなんて一度もなかったので たまにはと思い プリクラを撮った。
プリクラに写った自分は 今まで見た事がないくらい笑っていて 情けない顔をしていた。
:09/04/23 09:42 :911SH :☆☆☆
#337 [あぃみ]
帰ろうとすると入口付近にさっきの三人組のヤンキーがいた。
あいみはその三人に手を振った。
ヤンキー達は頭を下げた。
「あいつら後輩なんだ。可愛いでしょ」
ナンパと勘違いして 絡まれてるあいみを助け出すヒーローになろうと一瞬でも思ってた自分を恥じた。
よかった…
:09/04/23 09:51 :911SH :☆☆☆
#338 [あぃみ]
(…なんか話がつまんなくなってきた
読んでるひといたらごめんなさい)
:09/04/23 09:58 :911SH :☆☆☆
#339 [あゆみ]
おもしろいです
楽しみにしてるので
更新頑張って下さい
:09/04/23 13:59 :P905iTV :☆☆☆
#340 [アスカ]
あいみサン
初カキコですが
この小説.
凄く好きデス
更新.楽しみに
してるンで
頑張ッて下さい
:09/04/23 15:47 :D904i :☆☆☆
#341 [あぃみ]
あゆみさん
あすかさん
コメントありがとう☆なんか行き詰まってるけど…
このまま続けさせてもらいますね汗☆
:09/04/23 20:52 :911SH :☆☆☆
#342 [あぃみ]
俺はいつの間にか
あいみに逢いに行く習性がついていた。
あいみは二つの仕事終わりで疲れているはずなのにいつも笑っている。
でも…
初めて見たのはあいみとキスした日の事だった。
あいみの呼吸が少し乱れて 車の外の一点を見つめて切ない目をした。
あいみは何かをみている。俺には見えない何かを
:09/04/23 20:58 :911SH :☆☆☆
#343 [あぃみ]
それからも何度か 『もう一人のあいみ』が現れた。
素直なあいみが
何を考えているかわからない瞬間。
やっぱりこの女は素直な天然キャラを演じているだけで裏があるのではないか…
そんな風に思い始めた。
:09/04/23 21:02 :911SH :☆☆☆
#344 [あぃみ]
俺は あいみを信じない。絶対に騙されない。
俺が勝つ。
だけど 『もう一人のあいみ』はよく 泣いている。
ますますわからない。
:09/04/23 21:04 :911SH :☆☆☆
#345 [あぃみ]
心ではわかっているのに身体はあいみの元へ近づこうとする。
俺はあいみをどうしたいのか?
気がつくとあいみの家の近くにいて 電話をしている。
我に帰り、嘘をついて近くにいることを隠す。
意味がわからない。
自分が。
自分の行動が。
こんなこと初めてでとまどっていた。
:09/04/23 21:10 :911SH :☆☆☆
#346 [あぃみ]
ある日またいつものようにあいみに電話した。
珍しくあいみは友達と飲んでいると言った。
友達はあいみの話にいつも出てくる『りん』って女。あいみとりんは幼なじみですごく仲がいいとか。。前働いていたボーイズであいみと来た客だから覚えていた。
あいみは生意気に断ってきたが 俺は強引にでも行こうと思った。
タイミングがあればりんにあいみの事を聞きたいと思っていた。
:09/04/23 21:16 :911SH :☆☆☆
#347 [あぃみ]
居酒屋につき、二人を探した。
探す間もなくすぐにわかる。
二人の席に着くと りんは俺を笑顔で迎えた。
「久しぶり!てか覚えてる?仕事辞めたんだってね!まぁまぁ座りなよ。飲もう飲もう!」
:09/04/27 14:04 :911SH :☆☆☆
#348 [あぃみ]
あいみにチラリと目をむけると 酔っているのか
少しはにかみながら流し目。
頬はピンク色をしている。
りんのトークがすごくて
殆どりんと話をしていた。
気がつけば焼酎を四杯半。すごく心地いい。
久しぶりに気分よく酔っ払ているのを味わっていた。
:09/04/27 14:09 :911SH :☆☆☆
#349 [あぃみ]
「俺彼女とかいらねぇし」
りんの質問にびっくりして慌ててこう答えた。
付き合ってんの?って。
わかんねぇよ。
操ってるとか言えないし、てか操ってるかどうかもわからないし。
なんかもぅ わけがわからなくなってきた。
:09/04/27 14:13 :911SH :☆☆☆
#350 [あぃみ]
急に肩が重たくなり、ふと見ると あいみがもたれかかってきた。
しかも爆睡。
長く、
カールしたマツゲ。
綺麗な鼻筋。
無駄がない程度に
厚い唇。
閉じている目をすごく近くで見たのは初めてで
あまりに美しくて唇を重ねたくなった。
:09/04/27 14:20 :911SH :☆☆☆
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