・・・ゆめみる魚・・・
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#697 [向日葵]
<何よ!その考えがダメなんだって!>
<アンタは考えすぎなのよ!>
あーもう……分かったから……。
とにかく……。
「洗っておけばいいんでしょぉー!!」
そこらにいた人の不審な目もなんのそので私は洗い場へ行った。
そこでふと顔を見る。
ため息をつきたくなる。
鏡を見た自分は、まだ恋愛すら知らなさそうな幼い顔だった。
こんなだから、妹って見られちゃうのかな……。
:08/05/03 11:43
:SO903i
:☆☆☆
#698 [向日葵]
左手の銀の輪がはめてある指を見て、ギュッと握る。
そろそろ化粧とかした方がいいのかな……。
そうすれば、もっと大人に近づいて、真の隣にいてもお似合いに見えるのかな……。
――――――……
旅館で用意された浴衣に着替えて外に出れば、真が既にいた。
しかしそれよりも私は胸に衝撃が走った。
「お、来た来た。女ってやっぱ風呂長いんだな」
笑いながら言う真の言葉なんて耳に入らなかった。
:08/05/03 11:47
:SO903i
:☆☆☆
#699 [向日葵]
適当に拭かれた濡れている髪は軽くかき上げられ、軽く滴る水滴は首筋を通り流れていっている。
面倒くさくなったのか眼鏡を外し、最近買ったと言っているコンタクトをつけてるらしい。
そしてなんと言ってもその浴衣を着こなしている姿の色っぽさ……。
湯上がりで良かった。
きっと私の顔は、暑さとは違う熱で赤くなっている。
「みかげ?どうしたぼんやりして」
真が近づいて来たので、勢いよく壁に張り付く。
「な、なんでもない!お腹が減っただけ!」
:08/05/03 11:52
:SO903i
:☆☆☆
#700 [向日葵]
「そうだな。部屋戻って食べるとするか」
部屋に戻れば、中居さんが食事を用意してくれてる所だった。
そして何気なく辺りを見渡して、更に私は動揺する。
寝室に敷かれた布団の位置が近いのだ。
無い!これは無い!
「ではごゆっくり……」
中居さんの言葉と共で私はハッとした。
「よし!食うか!」
真は既に座って、用意されたビールを開けようとしていた。
:08/05/03 11:56
:SO903i
:☆☆☆
#701 [向日葵]
:08/05/03 11:58
:SO903i
:☆☆☆
#702 [向日葵]
私も気を取り直して、机をはさんで真の正面に座り、「いただきます」と言ってから豪華な食事を食べ始めた。
その美味しい食事に、変な意識は取れ、普通に食事を楽しんでいた。
なんてったってこのカニ!!
美味しすぎる……っ!
感動して食べていると、真がクスクス笑った。
「美味そうに食うな。そんなに良い?」
「だってカニなんて滅多に食べないもん」
「安月給だしな」
:08/05/03 12:02
:SO903i
:☆☆☆
#703 [向日葵]
「自分で言っちゃうんだ」
2人で笑う。
このままの時間がすぎればいいと思った。
しかし……。
「あ、みかげ、ちょっと醤油とって」
「あ、ハイ」
と真に渡す時、手が触れてしまった。
手を繋いだりするくせに、この雰囲気に敏感になってるせいか、パッと醤油差しを落としてしまう。
「わー何やってんだ!」
「ご、ごめん!」
:08/05/03 12:06
:SO903i
:☆☆☆
#704 [向日葵]
電話でもすればいいのに、動揺した私は「フロントに行ってくる!」と行って部屋を出る。
するとそんな私を止める真も部屋を出る。
出た所で、私は真に腕を引かれた。
「みかげ、どうした。部屋にあるティッシュでも使えばいいだろ」
「や……あの……」
「……なんか緊張してる?」
言い当てられて黙る。
「わ、私が意識しすぎなだけ。真はそんな事しないって分かってる……」
:08/05/03 12:10
:SO903i
:☆☆☆
#705 [向日葵]
ふいに、真が私を抱き締めた。
薄い浴衣は容易く体温が伝わってしまうと同時に、自分の鼓動も伝わってしまう気がした。
そんな私を、真は優しく背中を撫でて落ち着かせる。
「大丈夫だから……本当に何もしない。こんなみかげに無理強いしようとは思わないから」
そう言ってくれてる真なのに、私はずっと1人で舞い上がっている。
そう思えばなんだか惨めな気がした。
私何やってんだろう……。
:08/05/03 12:14
:SO903i
:☆☆☆
#706 [向日葵]
:08/05/03 12:16
:SO903i
:☆☆☆
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