・・・ゆめみる魚・・・
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#759 [向日葵]
色々あったな……。
3年なんて、本当あっという間なんだなぁ……。

「感傷に浸ってんの?」

少し離れた所に見慣れた車がある。
そこに寄りかかって立っているのは、この学校で出会い、恋に落ちてしまった人。
いや、落とされた人?

「私ってそんな薄弱に見えるの?」

幸いまだ生徒は校舎で別れを惜しんでいる為いない。

「感情があんま表に出ないからな。……それよりだ。みかげ」

ぐいっと手を引かれて、間近で眩しい微笑みを浮かべる。

⏰:08/05/23 19:27 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#760 [向日葵]
「やっと結婚出来るんだ、俺達!」

そうなのだ。
私達はいよいよゴールイン。……な訳だけど……。

「ねぇ、まさかとは思うけど、今日届け出すとか言わないでね」

「え?なんで?」

キョトンとして言うからびっくりする。
卒業するわ婚姻届け出すわってなんだかしんどいと思うのは私だけなんだろうか……。

「私は逃げたりしないから、また明日にしない?」

「やだ」

そんなドきっぱり……。

⏰:08/05/23 19:31 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#761 [向日葵]
>>744に感想板がありますのでよければお願いします

アンカー
>>2-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-760

⏰:08/05/23 19:33 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#762 [向日葵]
※訂正

>>758
>>759

×薄弱
○薄情

です

⏰:08/05/23 23:16 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#763 [向日葵]
「早くみかげが俺のものって証が欲しいんだよ」

「ば、馬鹿!何言って……」

「早くー!早く早くー!」

だだをこね始める真。

本当にコイツは大人なんだか子供なんだか……。

と、校舎から生徒が出てきてこちらへ歩いて来る。
いくら卒業したからと言ってこんな所、しかも裏の真が顔を出しているのを見られては困るのではないか?

真は相変わらず、ブーイングしながらだだをこねている。

⏰:08/06/01 02:13 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#764 [向日葵]
「ちょ、……とりあえず、お、おーちつけぇーっ!!」

脳天チョップを1発。
「いってー!」と声をあげて静かになった真を無理矢理車へ押し込む。
その後私も助手席に乗り込んだ。

「て、てめぇ…みかげ……」

頭をさすりながら真が抗議してくるが、無視して指示する。

「さっさと車出す」

「はぁ?なんで……」

「いーから出す!」

⏰:08/06/01 02:17 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#765 [向日葵]
私の勢いに負けた真はアホっぽい声で小さく「はい」と言ってエンジンをかけた。

どこに行くかも決めてないのに車は発進して、学校を惜しむ事なく去って行った。

しばらく走っていると、真が口を開いた。

「なぁみかげ。お前の両親のお墓ってどこにある?」

「え。えーっと、岩浪町って田舎の所。昔住んでて、そこにある。ここからだと2時間はかかるかな。そるが、何?」

赤信号で車は止まる。
穏やかな笑みをこちらに向けた真は言った。

⏰:08/06/01 02:22 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#766 [向日葵]
「挨拶に行こう。思えば、俺もお前みたいに両親に挨拶に行ってない無礼な奴になってしまうからな。まぁお前の場合は俺が1人で止めてたんだけど……」

挨拶……。
再び車が発進した時、口の中でそのくすぐったくも感じる言葉を繰り返した。

「ありがとう……」

うつ向いて言えば、静かにクスリと笑った真が頭を優しく撫でた。

私の育った町に、思いがけず旅する事になってしまった。
本当に小さい頃だから、記憶にはあまり無いけれど、田んぼがそこかしこにあって、のんびりとした雰囲気だったような気がする。

⏰:08/06/01 02:27 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#767 [向日葵]
母さんや父さんは、私達の事をどう思うのだろう。

でも何故か、反対はしてない気がしたのだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

約2時間後。
小さな駐車場に車を止めて、お墓の場所まで行った。

久々の町は、やはりのんびりとした雰囲気をまとっていた。

正直、お墓参りは久々で、親戚にお墓の世話を任せてばかりでいた。
お母さん達が怒っていない事を願いながら桶に水をためる。

⏰:08/06/01 02:31 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#768 [向日葵]
お墓の前まで来ると、ちゃんと世話をしてくれているのだろう。
仏花が綺麗に飾られ、墓石もきらりと光っている。

なんだかホッとして、水をかけ、真と2人で並んでお墓を見つめる。

何から報告をと思っていると、真の手が優しく私の手を包んだ。
ハッとして真を見れば、真剣な顔をしていた。

「ご挨拶と報告が遅れて、申し訳ありません。俺……じゃない、僕は、松川真一と申します」

まるで本当に2人が目の前にいるかのように、形式ばって、それでいて緊張しているように真は言った。

⏰:08/06/01 02:36 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


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