宝物。
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#901 [なみ]
:10/07/10 12:51
:PC
:PPJ.LCPg
#902 [みぉり]
>>ポカリさん☆
長く放置ですいません!!
あげてくれてありがとうございます!!
少しずつ、更新します
みぉり
:10/07/28 23:46
:PC
:ur.WCSWQ
#903 [みぉり]
>>899 から
「ひゃー・・・・夜はやっぱり寒いねぇ」
ザク、ザク、と靴が浜辺を歩く音がやけに響く
「んー・・・・」
曖昧に答えた俺のほうを振り向くことなく
俺の前を歩く後姿は、どことなく元気がない
:10/07/28 23:51
:PC
:ur.WCSWQ
#904 [みぉり]
さっきの電話の声、きっと間違いではない
何かあったに違いない
「凪はさー」
「おー」
ふいに、楓が足を止めた
俺も、つられて足を止めて、楓の次の言葉を待った
:10/07/29 00:00
:PC
:MSeiPm2Y
#905 [みぉり]
「・・・・・あのさー、、」
「・・・・・なんだよ?」
空には、大きな満月
街灯がなくても、それだけで結構明るい
だから、楓の背中が丸くなって俯いて、
小さくなっているのが、よくわかる
:10/07/29 00:03
:PC
:MSeiPm2Y
#906 [みぉり]
「・・・・私、この1年くらいずーっと大好きだった人がいるの」
そう言って、横を向いてまっすぐに海を見つめる
「・・へぇ」
予期しない話、だけど、相槌を返す
「その人はさ、すごく優しくて周りから愛されてて・・・・それでいて、笑顔がかわいい人だった」
:10/07/29 00:10
:PC
:MSeiPm2Y
#907 [みぉり]
ザザ・・・・・ザ・・・ザザザ・・・
耳に響くのは、波の音
じっ、と見ていた楓の横顔がゆっくりとこちらを向く
満月に照らされたその顔は、微かに笑っているように見えた
「なぎ、好きな人、いる?」
:10/07/29 00:13
:PC
:MSeiPm2Y
#908 [みぉり]
「・・・・・なんだよ急に」
そんな俺の答えに、何も言わずふっと笑う
「・・・・・・・・・・・いないよ。というか、、、好きってどういうことだったか・・・忘れたかもなぁ」
ぽつり、と楓を見ずに、真っ暗に水面を見て答えた
:10/07/29 00:15
:PC
:MSeiPm2Y
#909 [みぉり]
そうだ。
もう、この1年近く誰かを好きだ、とか付き合うとか、しないことに決めていたから・・・・
『あかりに申し訳ない』からー・・・・
はじめは、そうやって始まった。
:10/07/29 00:17
:PC
:MSeiPm2Y
#910 [みぉり]
告白をされないわけじゃない。
自分でいうのも、なんだけれど・・・・そこそこ、付き合うタイミングには恵まれている
だけど誰とも付き合わない、と決めて生活するようになって
不思議と誰かを『好き』になることもなかった。
いや、恋愛をしなくても”平気”なんだと気づいたー・・・・。
:10/07/29 00:21
:PC
:MSeiPm2Y
#911 [みぉり]
すごく可愛い子、髪のふわふわの子、そんな子が告白をしてくることもある。
あかりの事があるまでは、何も考えずにOKしていたと思う。
けど、今は違う
何もなくても、平気
『残念』とか『俺も』なんてなくて・・・
:10/07/29 00:24
:PC
:MSeiPm2Y
#912 [みぉり]
その子が、他のヤツと付き合いだしても、
何も感じないのだと、知った
━━━――……
「へぇ〜・・・そっか」
ぽつり、再び海を見つめて楓が返す
:10/07/29 00:26
:PC
:MSeiPm2Y
#913 [みぉり]
「あぁ・・・・そうなんだよなぁ」
ふと、分かった
「え?」
「おれ、好きってことを知らない」
「はいぃ?」
突然の、俺の独り言に楓がこちらを振り返った
:10/07/29 00:30
:PC
:MSeiPm2Y
#914 [みぉり]
「いやいやいや!!君、これまで彼女いたでしょー?」
驚きを隠せない様子の楓
「や、それってさー、俺、カワイイとか、キレイとか・・・そういうのが好きだったんだ。仕草だとさ」
「??それって好きなんじゃないの?」
腕を組み、首を傾げる仕草に、思わず笑った
:10/07/29 00:34
:PC
:MSeiPm2Y
#915 [みぉり]
「好きなのは、本人じゃない。その仕草、一面だけ」
そうなんだ、
だからこそ、付き合った彼女たちを束縛したいなんて思ったこともなくて
「だから、俺は”好き”を知らないんだ」
:10/07/29 00:47
:PC
:MSeiPm2Y
#916 [みぉり]
しばし、黙って、
楓が口を開いた
「……そっかぁ。好きを知らないのねー」
「んー……たぶん、な」
俺の言葉を聞いて、楓は再び、真っ暗な海を見つめて続ける
:10/08/21 00:01
:N05B
:zRXJbJEg
#917 [みぉり]
「好きになるとね、色々考えるのよ
今、何をしてるのかなぁとか……誰といるのかなぁ、とか…ね……」
楓の言葉に、フッと一人が脳裏を過った。
「異性といれば、不安になったり、イライラしたり……」
:10/08/21 00:05
:N05B
:zRXJbJEg
#918 [みぉり]
………俺の知らない男の腕の中にいた
(誰だよ、そいつ)
「良いことは少ないんだけどね、……無性に気になるのよ」
(『ハル』と付き合ってんのか?)
:10/08/21 00:08
:N05B
:zRXJbJEg
#919 [みぉり]
楓の言葉に呼応するように、言葉が沸き出す。
………まさか、まさか
妙に心臓の音が耳に響く
ドクンッ……ドクンッ……
まさか、
:10/08/21 00:13
:N05B
:zRXJbJEg
#920 [みぉり]
「どんなに……相手が自分を避けても……見ようとしなくても、その時に思い知るんだ」
『凪ッ!!起きなさ〜いッ!!』
頭に、響くのは一人の声
:10/08/21 00:20
:N05B
:zRXJbJEg
#921 [みぉり]
「この人が、好きなんだって」
浮かぶのは、
有希の笑顔だけ
:10/08/21 00:23
:N05B
:zRXJbJEg
#922 [みぉり]
「凪?」
嘘だろう……?
そんなことって
「……凪?大丈夫?」
:10/08/21 21:51
:N05B
:zRXJbJEg
#923 [ポカリ]
久しぶりに来たら大量に更新されててうれしい

主さん頑張って

:10/08/21 22:03
:SH06A3
:QN2jQlQA
#924 [みぉり]
>>ポカリさん

いつも応援ありがとう

更新がマチマチすぎて、お待たせしてごめんなさい

頑張りますね。ありがとうございます

:10/08/21 22:15
:N05B
:zRXJbJEg
#925 [みぉり]
はっ
「………あ、あぁ」
いつのまにか、目の前にいた楓の声で我にかえった
「………思い当たる人でもいた?」
:10/08/21 22:26
:N05B
:zRXJbJEg
#926 [みぉり]
「なッ…なにいって…ッ」
その目が、俺の気持ちを見透かしているようで
思わず、目をそらした
:10/08/21 22:35
:N05B
:zRXJbJEg
#927 [みぉり]
「……ふぅん?」
含みをもった声に、妙な緊張感があって
「…そ、うだよな」
自分に言い聞かせる。
『そんなはずは、ない』って
:10/08/22 22:36
:N05B
:bj4D04kI
#928 [みぉり]
「そんなはずは、ない」
心で、つぶやいた事を口に出す
「……………」
楓の視線は、俺をとらえたままで動かない
:10/08/22 22:41
:N05B
:bj4D04kI
#929 [みぉり]
ドクンッ……ドクンッ…
心なしか、心臓が早くなって
「…−っつうか、楓こそあるんじゃねぇの?」
無理に、話を振った
………楓の方は向かず
:10/08/22 22:55
:N05B
:bj4D04kI
#930 [みぉり]
「思い当たるようなやつがいるから、そんな事いったんだろ?」
ゆっくり、楓の視線が俺から海へと移り
内心、ホッと胸を撫で下ろした
変わらず、響くのは波の音
:10/08/22 23:07
:N05B
:bj4D04kI
#931 [みぉり]
「………好きな人いたって、言ったじゃん」
ややムスッとした声で呟いて、その場にしゃがみこむ
「あ………」
………元々、楓の話から今に至るんだった
:10/08/22 23:12
:N05B
:bj4D04kI
#932 [みぉり]
:10/08/22 23:22
:N05B
:bj4D04kI
#933 [みぉり]
:10/08/22 23:55
:N05B
:bj4D04kI
#934 [みぉり]
「……凪って、バカだよね」
「………すんません」
まさしく、その通りでバツが悪い俺に、楓は続ける
「おまけに、激ニブチンだし」
「は?」
:10/08/23 13:24
:N05B
:puyFkeGA
#935 [みぉり]
ニブ……?
「おい、鈍くないぞ、俺は」
聞き流さず、言い返すと
そんな俺を、ジロリと見上げて深いため息
:10/08/23 13:28
:N05B
:puyFkeGA
#936 [みぉり]
「鈍いでしょ、十分」
楓のわかったような口ぶりに、イラッと気持ちが沸き起こった
「なんで、楓にそんなことがわかるんだよ」
声のトーンを低くして、ドカッと楓の隣に腰を降ろす
:10/08/23 13:58
:N05B
:puyFkeGA
#937 [みぉり]
「はぁ〜……」
「だからっ!!なんなんだよそのため息は」
再びのため息に、やや声が大きくなる
「………だって、私と同じなんだもん、凪って」
:10/08/23 19:23
:N05B
:puyFkeGA
#938 [みぉり]
「……同じ?」
「そ、同じ。自分の気持ちに気づかないフリして、平静を装ってる」
ドキッ−…
:10/08/24 11:01
:N05B
:uF46rIi.
#939 [みぉり]
ザ……ザザ…
波が打ち寄せる
この海に、じゃない、
俺の中で、なにかが、ざわめきだす
:10/08/25 16:45
:N05B
:2AOYkg2s
#940 [みぉり]
言葉を返さない俺を見ることなく
楓は、淡々と続ける
「ま、凪が決めることだけどね」
:10/08/25 16:58
:N05B
:2AOYkg2s
#941 [みぉり]
「……いつまで、見ないふりするの?」
ドクンッ……ドクンッ…
「凪、このままだったら私と同じになっちゃう、………手遅れになっちゃうんだよ」
「………手遅れ?」
:10/08/25 23:03
:N05B
:2AOYkg2s
#942 [みぉり]
「そ、・・・・気づいた時には、手の届かない所にいっちゃうの」
月明かりに照らされた、楓の瞳から静かに涙が流れた
「楓ッ・・・お前・・・」
「黙ってッ・・・ごめんね?・・・泣くつもりなかったのに・・ッ・・・ちょっと・・・・ッだめ・・・みたいッ」
:10/08/27 00:23
:PC
:gWsEg7gA
#943 [みぉり]
驚いて声をかけた俺を、制止して、でもこちらは向かないで
まっすぐ前を見たまま、楓は泣いていた
喚くわけでなく、嗚咽するわけでなく
ただただ、ひっそりと涙がとめどなく流れていたー・・・・
:10/08/27 00:52
:PC
:gWsEg7gA
#944 [みぉり]
・・・・・・
どれくらいの時間が経ったのか、気づけば随分と離れていたはずの
波打ち際が、すぐそこまで迫ってきて
足先がぬれてしまいそうで、思い切って声をかけた
「・・・・楓、立てるか?」
:10/08/27 01:02
:PC
:gWsEg7gA
#945 [みぉり]
じっと、海を見つめたままだった楓が俺の言葉に応えるように、
ゆっくり腰をあげた。
「ありがと、凪」
「いや・・・大丈夫か?」
ありきたりな言葉しか出てこなくて、こんな自分に少しの嫌悪感
:10/08/27 01:04
:PC
:gWsEg7gA
#946 [みぉり]
そんな俺に楓は、にこりと笑ってバイクを止めた堤防のほうへと足を向けた。
ザク・・・ザク・・・
来たときと同じように、砂に足跡が刻まれる
その後について歩きながら、俺の心に生まれた波紋を抑えられず
「・・・・手遅れって・・・何なんだ・・・?」
口火を切った。
:10/08/27 01:07
:PC
:gWsEg7gA
#947 [えり]
すごいすきです!
がんばってください!
:10/09/09 00:11
:SH905i
:qh33Ga9A
#948 [みぉり]
>>えりさん☆
コメントありがとうございます!
ゆっくりですが、見守っていただけたらうれしいです。
みぉり
:10/09/12 04:31
:PC
:1w3JlWZI
#949 [みぉり]
ザク・・・・・・・
楓が足を止めた、それに合わせて俺も立ち止まる
「・・・・・・」
「・・・・・・」
ザ・・・ザザ・・ン・・・
:10/09/12 04:33
:PC
:1w3JlWZI
#950 [みぉり]
「・・・・・そのまんまの意味だよ」
話しながら、こちらを振り向いた楓は真剣な顔
さっきまでの泣き顔じゃなく、まっすぐに俺を見る
「・・・・凪、私ね、自分の気持ちにずっと蓋をしてきた」
:10/09/12 04:36
:PC
:1w3JlWZI
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