【コラボ企画】秋のラノベ祭り投下スレ【withイラスト板】
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#253 [No.016◆vzApYZDoz6]
「さぁ始まりました恒例の中の人シリーズ! 今回で早くも4回目となったこのシリーズですが、今回のゲストの制服の女の子さん、どうですかお気持ちは?」

「『早くも』って分かってるなら自重したほうがいいんじゃ…」

「これがNo.016だから、ざっと考えて4回に1回。まだ大丈夫…だと思います多分」

「いや大丈夫じゃないと思うんですが…だって私の中の人であるMIさんのイラスト4つ使った内、2回も中の人シリーズってのはさすがに…」

「……正直に言うとネタが思い付かなかっただけなんです。後回しにしまくった結果なんです。ごめんなさい」

「……まぁ、がんばってください…」

⏰:08/11/03 19:43 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#254 [◆vzApYZDoz6]
>>253
『中の人と対話、その4』

なんかもう何言っても言い訳にしかならないので何も言いません。ごめんなさい。

⏰:08/11/03 19:44 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#255 [No.017(1/2)◆vzApYZDoz6]
これは、とある女の人のお話。


美しい緑野の丘。
暖かい陽気をもたらす太陽の下では、たくさんの色鮮やかな花が咲き誇り、甘い香りに誘われた蝶々がひらひらと舞い遊んでいます。

そんな緑野の片隅で、彼女は1人で住んでいました。
彼女は花を摘んだり蝶々と戯れながら、たった1人で住んでいました。


彼女が1人、周囲の人間から離れるには、理由がありました。
美しく平和な世において、彼女は調和を乱してしまうからです。

彼女の手にかかると、すべては正常に動きませんでした。

水を汲もうと井戸車を回転させれば、それは土を掘りました。
辺りを照らそうと松明を握れば、たちまち火が燻りました。
会話に混ざろうと隣人たちの中に入れば、いつも隣人たちを困惑させました。

だから、彼女は1人でいなければなりませんでした。

それでも丘の住人たちは孤立した彼女を憐れみ、手を引いて調和の中に引き戻そうとします。
でも、それに従った結果はいつも同じでした。

いつしか彼女は、手を引かれる事を拒むようになりました。

そうしても『孤立した存在がある』という事実が丘の住人たちを苛み、調和を乱してしまいました。

彼女と世界の間には、越えがたい隔絶が横たわっていました。

そんな彼女には、双子の妹がいました。

⏰:08/11/03 19:46 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#256 [No.017(2/2)◆vzApYZDoz6]
世界に受容されない彼女に対し、妹は世界に寵愛されていました。
彼女は妹を介してでしか調和を手にすることができません。

土を掘った桶に妹が触れれば、土はたちまち水へと変わりました。
燻り煙が立つ松明を妹が握れば、みるみるうちに立派な火が灯りました。
妹が彼女の手を引いて隣人たちの中に入れば、そこには笑顔が溢れました。

情深く慈愛に満ちた人格の妹は、関わる全ての人々に幸福をもたらしました。

彼女も妹が側にいるとき、あるいは妹の呼び掛けに手を振るときなどは、気持ちが多く満たされていました。

いつしか彼女は、妹を欲し妹と共にありたいと強く望むようになりました。
それに連なり、彼女が妹の側にいる時間は長くなっていきました。

しかし、美しく平和な世において、彼女が正常者になることを、世界は拒みました。

世界が拒んだその瞬間、天に雷雲が立ち込めます。
雷鳴が轟き、彼女の側にいた妹は稲妻と共に雷に打たれました。

物言わぬ姿となった妹を見た他の住人たちは、とうとう耐えきれず、調和を乱す彼女を罵ります。

彼女は住人たちを拒みました。
住人たちの罵詈雑言に、耳を抑えて悲鳴を上げました。

その瞬間、再び雷鳴が轟き、雷が次々と住人たちを打ち付けていきました。

彼女は妹の亡骸を抱え、一晩中悲哀に暮れました。

いつの間にか眠ってしまった彼女が目を覚ますと、妹はおらず、さらには物言えず耳も聞こえなくなっていました。

代わりに調和を手に入れた事に彼女が気付くのは、彼女が永遠の孤独を認識する直後の事でした。

⏰:08/11/03 19:47 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#257 [◆vzApYZDoz6]
>>255-256
『緑野の追放者』

これの元ネタが分かった人はちょっとすごいかも。

⏰:08/11/03 19:48 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#258 [No.018◆vzApYZDoz6]
荒れ果てた大地で、男は限界に刻一刻と近づいていた。

敵は予想外に多い。だが、彼はそれでいいと思っていた。
でなければ自分がここにいる意味がない。

「でも…倒れる訳にはいかない…!」

殿軍とは厳しいものだ。
多勢を相手にしなければならず、決して帰還は許されない。
褒め称えるものがいたとしても、それを見るのは叶わない。

だが、それでもいいと思っていた。
少なくとも仲間を守るための覚悟は背負ってきた。

そしてそれは、彼だけではなかった。

「よう、ボロボロじゃねーか兄さん」

「!?」

⏰:08/11/03 19:50 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#259 [No.018◆vzApYZDoz6]
目の前に現れたのは、同じ覚悟を背負った者。
己の命と等しく大切な戦友だった。

「お前ら……何しに?」

「何しにってそりゃー、てめーを助けに来たに決まってんだろ」

「さてと。後は私たちがやるけど…どうする?」

「ま、無理はしねー方がいいんじゃねーの?」

「……ふん。これぐらい…どうってことないさ!」

体に力が湧いてくる。
背負ったものが、少しだけ軽くなった気がした。

「そんじゃー、いっちょ暴れてやりますか!」

「2人とも気をつけてね」

「ああ。…生きて帰って、酒でも飲もうぜ!」

頷きあい、3方に別れて敵の元へ駆け出す。

勝ちは見えない殿戦闘。それでも3人は戦った。
例え彼らの望みが叶わなくとも、同じ覚悟を背負っている仲間がいるから。

⏰:08/11/03 19:50 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#260 [◆vzApYZDoz6]
>>258-259
『覚悟とともに』
bbs1.ryne.jp/d.php/illust/1144/35

戦時中ってこういう、死の『不可避』が多かったんだろうなぁ…

つうか今までイラストのウラル貼り忘れてたー!!
すまん!!

⏰:08/11/03 19:55 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#261 [No.019◆vzApYZDoz6]
「うーん……」

「どうしたの女将?」

「僕はなんで女将をやってるんだろう、って思って」

「そりゃあ女顔だからでしょ?」

「いや僕男だよ?女将って女性がやるものじゃないのかなぁ…」

「まぁ先代の女将が病気で引退したはいいけど、代わりがいなかったもんねぇ。あなた次男だしいいんじゃない?」

「いや次男だからといって女将になる必要はない気がするんだけど…」

「気にしないの。さ、お仕事、お仕事っと」

「はぁ…もしかしてずっと女将続けなくちゃいけないのかなぁ…せめて声がもっと低ければ断る理由も──」

「すみません、予約してた鈴木です」

「──はいはい、ありがとうございます。鈴木様ですね、あちらのお部屋ですよ!ご案内致しますね〜」



「……何だかんだでやっぱりサマになってるじゃない。さ、お仕事、お仕事っと」

「……はぁ…僕、本当にこれでいいのかなぁ…」

⏰:08/11/03 19:56 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#262 [◆vzApYZDoz6]
>>261
『頑張る女将』
bbs1.ryne.jp/d.php/illust/1144/36

迷いながらも女将やってる長男。

⏰:08/11/03 19:59 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


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