別れさせ屋
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#601 [歩美]
なつみんさん
コメントありがとうございます

:10/10/20 00:19
:F02A
:NYbadgRo
#602 [歩美]
天馬は知っていた。
桜の彼氏をハメる依頼を受けていたことを。
天馬「桜から聞いたんだけど。」
私「そうなんだ。」
天馬「まさかお前がハマってんじゃないだろーな?」
天馬のカンはするどい。
私「なんで?」
天馬は大きな溜め息をついて、タバコに火をつけた。
天馬「歩美のことは何でもわかるから。」
:10/10/20 00:23
:F02A
:NYbadgRo
#603 [歩美]
するどさにドキッとした。
なんで感づいたのかはわからない。
天馬「桜の彼氏だぞ?」
少し怒った表情。
まるで、私を叱っているかのようだった。
私はそんな天馬の偉そうな態度に腹が立った。
私「天馬にとやかく言われる筋合いないから。」
カバンを持ち、
BARを飛び出した。
天馬は慌てて追いかけてきた。
天馬「おぃ!なんで怒ってんだよ!」
:10/10/20 00:27
:F02A
:NYbadgRo
#604 [まぁ]
続きが気になる〜!!
:10/10/20 07:33
:P04B
:KGHqn7PM
#605 [歩美]
まぁさん
コメントありがとうございます

:10/10/21 01:36
:F02A
:YdnbYgPw
#606 [歩美]
天馬はすごい力で私の腕を掴んだ。私は周りの視線が気になり、天馬を振り払った。
それでも天馬はついてきた。
私の少し後ろを歩く天馬。
そんな天馬を無視してスタスタとタクシー乗り場へ向かう私。
タクシー乗り場の目の前で、
天馬がもう一度私の腕を掴んできた。
天馬「歩美、ごめんって。
帰んなよ・・・。」
弱々しい声ですがる天馬。
どうしてなんだろう。天馬には、いざって時に優しさがでてしまう。
:10/10/21 01:40
:F02A
:YdnbYgPw
#607 [歩美]
私の足は止まり、
天馬の方へと振り返ってしまった。
天馬は小さく、
「とりあえずおいで」
と場所を移動させた。
人通りの少ない路地へと入った。
天馬「俺が言いたいのは、歩美が大好きってこと!
わかるか!?」
そ、そんな怒鳴られても。
嬉しいよ。気持ちは。
だけどね、
私は、
『別れさせ屋』
なんだもん。
:10/10/21 23:59
:F02A
:YdnbYgPw
#608 [歩美]
だからフリーの天馬じゃダメなんだよ・・・。
こんな訳の分からない理論、
もちろん伝えるつもりもなく、私はただ黙っていた。
天馬は諦めたような大きな、深い溜め息をついた。
天馬「俺じゃダメかっ。
引き止めてごめん。
帰ろっか。」
そして私たちはタクシー乗り場で別れた。
龍一に会ってなければ、
おかしな考え方捨てて天馬を選べたのかな。
:10/10/22 00:05
:F02A
:dbcFeEvw
#609 [歩美]
龍一とは毎日メールを続けていた。
桜には内緒で。
ある日、桜から『別れた』と連絡がきた。
それは、
私の誕生日の一週間前だった。
別れを切り出したのは龍一の方だった。
やっぱり一年付き合った彼氏と別れたことは辛い。
そんな桜に私は心から慰めてあげることができなかった。
慰めの言葉や、
励ましの言葉は、
ほぼ偽りで言った。
だって、私の仕事が成功しちゃったんだもん。
:10/10/22 00:09
:F02A
:dbcFeEvw
#610 [歩美]
桜に依頼を受けて、
最初はハメるだけのはずだった。
だけど、
龍太郎と重ねてしまい、
龍一をハメるどころか、
逆に私がハマってしまった。
『別れさせたらそれで終わり。深入りはしない』
という堅い決意は、
崩れてしまっていた。
もう後戻りはできない。
ごめん桜。
桜に内緒で、
私は龍一と付き合い始めた。
24歳の誕生日に・・・。
:10/10/22 00:14
:F02A
:dbcFeEvw
#611 [歩美]
19≫贈り物。
誕生日はホステスにとって、
年に一度のスペシャルイベント。
店で私の誕生日会を開いてもらった。
常連のお客様から、
たくさんプレゼントをもらった。
私はあまり物欲はない。
ブランドも、ホステスのわりにはあまり身につけない。
頂いたのはブランドばかりで、また偽りの喜びを見せていた。
天馬は店に花を贈ってくれた。
:10/10/22 00:18
:F02A
:dbcFeEvw
#612 [歩美]
家族からのプレゼントはいつもの焼肉屋への外食。
お姉ちゃんと姪も一緒で、
久しぶりに全員での外食だった。
ホステスをしていることは、
お姉ちゃん以外にもカミングアウトしていた。
ちゃんと受け入れてくれた大切な家族。
そろそろまた実家を出ようと考えていた。
姪は手紙をくれた。
嬉しかった。
そして、
龍一はネックレスをくれた。
:10/10/22 00:23
:F02A
:dbcFeEvw
#613 [歩美]
今年の誕生日は日曜日だったおかげで、
誕生日の瞬間は龍一と過ごせた。
おしゃれなBARで告白され、
ネックレスをもらった。
龍一「ホステスは続ければいい。でも、龍太郎くんのリングはもう外せよな。」
そう言って渡された。
暗黙の了解で、
結婚は意識しない。
龍一に結婚願望がないことは知っていたし、
私は多くを望まないと決めていたから。
:10/10/22 00:30
:F02A
:dbcFeEvw
#614 [我輩は匿名である]
続き気になります
頑張って下さいx
:10/10/25 07:53
:auSH3I
:mcgxYZY.
#615 [まこ]
:10/10/26 08:41
:N02A
:☆☆☆
#616 [歩美]
匿名さん
まこさん
ありがとうございます

:10/10/27 23:16
:F02A
:N5UvOAfc
#617 [歩美]
桜に対して罪悪感がないと言えば嘘になる。
でも、久しぶりに異性から幸せをもらった気分だった。
『別れさせ屋』
として手に入れた龍一。
それを神様からの贈り物と捉えるか否か・・・。
――月曜日、
出勤する時、私のネックレスは龍一からもらったものだった。
金曜日に来れなかったお客様が何人か来てくれた。
:10/10/27 23:31
:F02A
:N5UvOAfc
#618 [歩美]
いつも通り働き、
いつも通り退勤。
「お疲れさまで〜す」
私が店を出た時、
ちょうど天馬が桜とアフターに行くところを目撃した。
私が先に気付き、
とっさに隠れた。
天馬にも会いづらいし、
桜にも会いづらい・・・。
2人は恐らくBARに向かっていった。
2人を避けた私も、
帰宅した。
:10/10/27 23:50
:F02A
:N5UvOAfc
#619 [歩美]
――翌朝、
9時にお母さんに起こされた。目の前には、小包。
私は寝ぼけながら聞いた。
私「なに?」
母「歩美宛てだよ?」
小包を机に置き、お母さんは部屋から出て行った。
とりあえず送り主を見てみる。
・・・・・・・・え?
そこにあったのは、
龍太郎の名前だった。
・・・・・・・・・・えぇ?
:10/10/28 00:01
:F02A
:O0lsCSSY
#620 [我輩は匿名である]
気になる(>_<)!!
:10/10/28 00:05
:F906i
:ARt0igFQ
#621 [歩美]
間違いなく龍太郎。
龍一じゃない。
住所も大阪府だった。
恐る恐る、中を開けた。
中には小さな花が入った可愛らしい置物のようだった。
説明書みたいな紙を見てみると、
造花で、まぁインテリアというものらしい。
そして、ハッピーバースデーのメッセージカード。
でも中には何も書かれていなかった。
龍太郎から突然届いた贈り物。一気に目が覚め、
訳がわからずただ呆然と花を眺めていた。
:10/10/28 00:07
:F02A
:O0lsCSSY
#622 [歩美]
なぜ今なのか・・・。
去年は何もなかったのに・・・。
よく考えた。
龍太郎との思い出を呼び起こし、気付いた。
24歳の誕生日ということ。
――龍太郎が異動になった時、仮プロポーズを受けた。
『3年後、結婚しよう』
3年後、つまり、24歳。
:10/10/28 00:14
:F02A
:O0lsCSSY
#623 [☆]
アカン…
気になってしゃーない

笑
:10/10/28 01:46
:F06B
:YlILUD0g
#624 [にゃん]
あげますーっ!!!!
:10/10/28 09:58
:SH01B
:OumWKloY
#625 [まり]
:10/10/28 10:27
:F02B
:YV2ivGho
#626 [しぃ]
早く読みたいです

頑張ってください

:10/10/29 02:08
:SH06A3
:tim7IW2c
#627 [まり]
気になります

頑張ってください

:10/10/29 20:38
:SH02A
:sToL2M4k
#628 [我輩は匿名である]
感想板に書きましょうよ
他の読者のこと考えてほしいです
:10/10/29 21:54
:T001
:9TmrPwhU
#629 [歩美]
:10/10/30 00:40
:F02A
:q7IYJMuw
#630 [歩美]
少し遅れてやってきた、
不可解な贈り物。
疑問符だらけの私は、
それから二度寝することもできず、ただただ贈られてきた小さな花の置物を見ていた。
龍太郎の現状を予想していると、携帯が鳴った。
その音が龍一の着信音なのはわかっている。
だけど、一瞬龍太郎かと思ってしまった・・・。
龍太郎が私の連絡先を残してるはずがない。
でも、住所は残していた。
:10/10/30 00:45
:F02A
:q7IYJMuw
#631 [歩美]
とりあえず龍一のメールを見る。
ホヤホヤの私たち。
毎朝龍一からメールが届く。
いつもなら寝てる時間。
でも起きてるからメールを返した。
すぐに着信がきた。
龍一「おはよ!
早いじゃん!(笑)」
私「なんか目が覚めちゃってね。」
龍一「珍しいな。
今週末なんだけど、俺出張入って会えそうにないんだ。」
私「えっ。そうなんだ。」
:10/10/30 00:48
:F02A
:q7IYJMuw
#632 [歩美]
しばらく話し、
電話を切った。
龍一の声によって現実に戻った私は、ひとまずもう一度眠ることにした。
龍太郎から着信・・・
そんなことあるはずない・・・
っていうか、
住所が書いてあるのはどういう意図なんだろう。
そこには家族がいるんでしょ?
私じゃない女と築いた、
暖かな家庭がある場所でしょ?
今さらこんな洒落たこと、
しないでよ・・・
:10/10/30 00:51
:F02A
:q7IYJMuw
#633 [歩美]
結局眠れず、
睡眠不足で出勤した。
「いらっしゃいませー」
考えるな私。
働け私。
とにかく今日はアフターに出て、1人の時間をできる限り減らそう。
そう思い、
アフターに行けそうな客に声をかけた。
こんな時に限って見つからないんだ。(笑)
頭に1人浮かんだ。
・・・天馬なら・・・
:10/10/30 00:54
:F02A
:q7IYJMuw
#634 [歩美]
でも私は最近天馬をフった女。
しかも龍一とのことを色々聞かれたりしたらすごく面倒くさそう。
やっぱ天馬はダメだ。
・・・桜・・・もまだダメだ。
やめとこう。
あまり自分から誘うのが好きじゃない私は、おとなしく帰ることにした。
でも龍一とのこと、
いつかは桜に話さなきゃいけない。
それはわかってる。
:10/10/30 00:58
:F02A
:q7IYJMuw
#635 [我輩は匿名である]
あげます、
:10/11/01 15:48
:W62H
:.TOAsPos
#636 [我輩は匿名である]
あげます
:10/11/04 13:04
:F02B
:rpuGbe3k
#637 [我輩は匿名である]
あげます
:10/11/05 22:38
:P02A
:JszlHfdo
#638 [歩美]
お待たせしましたm(_ _)m
更新します!!
:10/11/05 23:57
:F02A
:spv2PKSs
#639 [歩美]
龍太郎からの突然の贈り物によって、
私の心はかき乱された。
やっと恋愛をする気になれたのに・・・
障害は多いけど、
龍太郎じゃなく、
龍一を好きになれたのに・・・。
考えないようにしようとすればする程、
頭に浮かんでくる。
龍一とのメールも電話も、
ウキウキ感が一気に激減してしまっていた。
:10/11/06 00:02
:F02A
:FMjms2RY
#640 [歩美]
20≫決着。
プレゼントが届いて以来、
龍太郎からは何の音沙汰もなかった。
一週間、
出張の龍一とも会えず、
二週間後に会えた時には、
私の気持ちはすでに冷めてしまっていた。
龍一は私の態度の変化に気付いていた。
龍一「疲れてんのか?」
私「ううん、大丈夫。」
龍一「仕事無理するなよ。」
:10/11/06 00:06
:F02A
:FMjms2RY
#641 [歩美]
大人な龍一は、
問いつめてきたりしない。
ただ一言心配してくれるだけ。でもそれがありがたい。
今の私には・・・。
――龍一と付き合って1ヶ月。外は寒くなり始めた
私は店を一週間休み、
ある朝、
新幹線のホームにいた。
手には、
新大阪行きの片道切符。
そして少しの荷物。
:10/11/06 00:17
:F02A
:FMjms2RY
#642 [いーちゃん]
:10/11/06 04:04
:SH05B
:ifw5VB1k
#643 [我輩は匿名である]
あげ!
:10/11/08 06:54
:F02B
:VgDmFWdE
#644 [ぐりこ]
>522-700
:10/11/08 22:14
:P02A
:5d1sw4Yk
#645 [ぐりこ]
:10/11/08 22:15
:P02A
:5d1sw4Yk
#646 [我輩は匿名である]
かかんの?
:10/11/11 17:50
:F02B
:oW1JwPjk
#647 [我輩は匿名である]
頑張って下さい
:10/11/14 13:06
:W62H
:WBOGDLO2
#648 [我輩は匿名である]
書いて欲しいです(´ω`)
:10/11/14 17:08
:N01B
:D9s6MyPE
#649 [歩美]
大変お待たせしましたm(_ _)m
また少しづつになりますが更新していきますので、よろしくお願いしますm(_ _)m
:10/11/14 20:09
:F02A
:B8YkoYUY
#650 [歩美]
20≫決着。 〜続き〜
新幹線のホームで思い出す。
龍太郎が転勤になったあの頃。寂しくて寂しくて、
おかしくなっちゃいそうだったよ。
遠距離に耐えられる自信はなかった。
だけど、
『――3年後――』
という約束を糧にしていた。
ねぇ、龍太郎?
約束した3年後だよ?
でも、龍太郎は隣にいない。
お互いに過去の人。
だけど、
私は今からあなたに会いに行くよ。
:10/11/14 20:12
:F02A
:B8YkoYUY
#651 [歩美]
たった1人、
新幹線で大阪へと向かう。
付き合ってた頃、
私が大阪に行ったことはなかった。
初めて会いに行くのが、
別れた後だなんてね。
しかも、
龍太郎には家庭がある。
だから会える保証もないし、
家庭に割り込む勇気は持ち合わせていなかった。
なぜ会いに行くのか。
それは私にもわからなかった。
でも、
『会いに行くしかない』
と思ったんだ。
:10/11/14 20:15
:F02A
:B8YkoYUY
#652 [歩美]
龍一には、
気分転換したいから一週間仕事を休んだ。
と連絡はしておいた。
責めるわけでもなく、
「ゆっくりしろよ」
と言う龍一。
まさか元彼に会いに行くなんて思ってもみないよね。
ごめんなさい・・・。
やがて、
新幹線は新大阪へ到着した。
大阪に知り合いは何人かいるけど、親しい間柄じゃないから会っていくつもりもなく、
あくまで目的は龍太郎だった。
誕生日プレゼントのお礼は言っておきたい。
:10/11/15 11:02
:F02A
:o5gk6qNc
#653 [我輩は匿名である]
すっげー面白い!
続き早く書けよ
:10/11/15 16:33
:PC
:☆☆☆
#654 [キララ]
更新待ってます


:10/11/15 23:38
:P03B
:WiBBWdjQ
#655 [歩美]
匿名さん
キララさん
ありがとうございます

:10/11/16 00:53
:F02A
:MbF4GZRQ
#656 [歩美]
メモしてきた龍太郎の住所を見て、駅員さんに行き方を訪ねる。
見慣れない電車を乗り継ぎ、
見慣れない景色を眺め、
龍太郎の家の最寄り駅らしき場所へ着いた。
駅に着くと、
ここでようやく緊張し始めた。
「まじで来てしまった。」
こんな心境だった。
行き交う人は関西弁。
まさか龍太郎も関西弁になってしまってるんだろうか。
:10/11/16 00:57
:F02A
:MbF4GZRQ
#657 [歩美]
ネックレスを握りしめ、
龍太郎の住所へとゆっくり歩き始めた。
今日、私の胸にあるのは、
龍一のネックレスじゃなかった。
龍太郎にもらったリングを通したネックレス。
徒歩でたぶん10分くらい経った。
メモとマンションの番地を何度も何度も確認する。
ここだ・・・。
そこは5階建てで、
普通のマンション
・・・じゃなく、
明らかにワンルームマンションだった。
:10/11/16 01:01
:F02A
:MbF4GZRQ
#658 [歩美]
マンションの下から見上げた各部屋のベランダは、
一つずつで狭い。
どうしてワンルームマンションなんだろう・・・。
1階の集合ポストで名前を調べる。
201号室。
メモと同じ部屋番号。
龍太郎の名前があった。
間違いない。ここだ。
でもなかなか階段を上がれなかった。
周りから見たらただの不審者だと思う。
:10/11/16 01:04
:F02A
:MbF4GZRQ
#659 [歩美]
どれくらい躊躇してか、
ようやく私は階段を登った。
201号室の前に立ち、
心臓なのかなんなのかわからない音を必死に押さえようとした。
でも音は激しさを増す。
死ぬ気でインターホンを押してみた。
ピンポン
応答はない。
今日は平日。
しかも真っ昼間。
仕事か・・・。
:10/11/16 01:07
:F02A
:MbF4GZRQ
#660 [歩美]
一分くらい待ってみたけど、
誰も出てこなかった。
ひとまずマンションを出て、
辺りをフラつき喫茶店に入った。
紅茶を頼み、一服した。
そして頭の中で整理した。
あのマンション、
龍太郎、
1人暮らしなんだろうか。
家族は?
家庭は?
離婚したとか・・・?
誕生日に突然の贈り物。
ワンルームマンションに住んでいる。
どう考えても離婚したんだと思った。
:10/11/16 01:11
:F02A
:MbF4GZRQ
#661 [歩美]
一家の主なら、
普通に考えて元カノに住所まで書いた贈り物なんてしない。
そっか。
龍太郎、離婚したんだ。
私は勝手に推測し、
龍太郎は離婚して独り身だと決めつけた。
大阪まで押しかけてきて良かった。
そう思った。
独り身なら、なおさら絶対に会って帰りたかった。
夜、
また部屋を訪ねようと思い、
時間を潰すことにした。
:10/11/16 01:17
:F02A
:MbF4GZRQ
#662 [774ch]
:10/11/16 06:00
:SH04A
:☆☆☆
#663 [我輩は匿名である]
面白いし気になる(^O^)
:10/11/16 07:19
:auSH3I
:JnfXjHoU
#664 [ゆず]
気になります

頑張って下さい

:10/11/16 18:49
:P03A
:iNZFmBBg
#665 [キララ]
:10/11/16 20:19
:P03B
:6FbzLgaA
#666 [
るぃ
]
:10/11/17 00:37
:SH01B
:nsgHG9oU
#667 [歩美]
時間潰しのために、
駅前にあったパチンコ屋に入り予想外の大当たり。
ツイてる(笑)
6時頃になり、
もう一度龍太郎のマンションへと向かう。
外から部屋を見ると、
まだ電気はついていなかった。
まだ帰ってないんだ・・・。
それから1時間ほど、マンションの下で待っていた。
少し遠くに、汚れた作業服姿の男が見えた。
:10/11/17 13:32
:F02A
:s6O0Fmxo
#668 [歩美]
私は立ち上がり、
目を凝らした。
向こうは携帯をいじっているため、
正面は見えないけど、
・・・龍太郎だ。
・・・会えた。
龍太郎は私に気付いた。
お互い動きは止まり、
まるで、
一瞬時間が止まったみたいだった。
龍太郎「えっ?えっ?・・・えーっっ!??」
龍太郎は相当驚いていた。
:10/11/17 13:35
:F02A
:s6O0Fmxo
#669 [歩美]
私「久しぶり。」
軽く笑ってみた。
龍太郎は挙動不審になっていたけど、ようやく状況を把握し、私の顔を両手で触ってこう言った。
龍太郎「本当に歩美か?」
それが面白くて思わず噴き出してしまった。
とりあえず龍太郎は部屋が散らかってるからと、私を連れて近くの居酒屋に向かった。
生ビールを2つ頼み、
龍太郎はタバコに火をつけた。
:10/11/17 13:39
:F02A
:s6O0Fmxo
#670 [我輩は匿名である]
気になる!やばい!
:10/11/18 00:24
:F02B
:wdMKK9Ww
#671 [我輩は匿名である]
:10/11/18 17:23
:SH01B
:R3GmigVM
#672 [歩美]
ビールが来るまでに、
タバコに火をつける龍太郎の横顔。
その顔は、
大好きだった横顔。
龍太郎と目が合い、
照れたように笑い、
すぐに目をそらす龍太郎。
変わらない彼がそこにいた。
目をそらした龍太郎はすぐに私の方を真っ直ぐ見て言った。
「本当に悪かった・・・」
まさか一言目で謝ってもらえるとは思わなかった。
:10/11/19 09:15
:F02A
:1jxOjSoA
#673 [歩美]
色々言いたかった。
めちゃくちゃに攻めたかった。でも私が選んだ言葉は、
「もういいよ。」
だった。
優しくそう答えた。
それは、龍太郎を嫌いになれていないという動かぬ証拠だった。
やがてビールが来て、
龍太郎が慣れたようにポンポン注文する。
私と付き合ってた頃、
頼んでた系統と変わらない。
ちゃんと私の好みも覚えていてくれた。
:10/11/19 09:18
:F02A
:1jxOjSoA
#674 [歩美]
諦めた小さな幸せがたくさんあった。
もう、龍太郎と横に並ぶこともないと思っていた。
この横顔を見ることも、
この声を聞くことも。
小さく乾杯し、
少しずつ料理が並ぶと共にお互い話し始めた。
龍太郎「離婚したんだ。」
龍太郎は私と別れてからの事を話してくれた。
結婚して、
たった1年で離婚したこと。
:10/11/19 09:23
:F02A
:1jxOjSoA
#675 [歩美]
理由は色々だと濁したけど、
問い詰めると一番の原因は、
嫁の浮気だとか。
元々お水だった嫁は、
よく龍太郎に黙って客と会っていたらしい。
そしてある日、
子供を連れて出て行った。
なんとか話し合うことになったけど、恐らく嫁と子供には、すでに他に住む場所があった。
そして龍太郎は嫁から恐ろしいことを言われた。
「この子も、ほんまにあんたの子かわからへんし」
どんなに辛かっただろう。
そんなこと言われて・・・。
:10/11/19 09:28
:F02A
:1jxOjSoA
#676 [℃゜]
すごい経験してますね!
age
:10/11/21 15:43
:re
:tXwQu6TY
#677 [歩美]
許せない。
大切な龍太郎を盗られて、
その上そんなひどい話・・・。
話題が話題だけに、
私たちは静かにしんみりと飲んでいた。
龍太郎「歩美は?
元気してたか?」
それもひどい質問だよ。
ボロボロだったよ。
私「大好きな人と別れて元気なわけないじゃんか(笑)」
冗談っぽく笑いながら言ったのに・・・。
:10/11/21 22:44
:F02A
:H0pw6/ys
#678 [歩美]
龍太郎は下を向き、
小さく言った。
龍太郎「ごめんな・・・。」
さらに空気は暗くなってしまった。あらあら。
私「でも会いに来て良かった♪プレゼント、ありがとう。」
微笑みながら言った。
龍太郎はホッとした感じで、少し笑ってくれた。
龍太郎「彼氏は・・・
そりゃ、いる・・・よな?」
私「い・・・るよ。」
:10/11/21 22:47
:F02A
:H0pw6/ys
#679 [歩美]
言ってしまった。
隠すつもりだったけど。
なぜ真実を話したのかわからなかった。
龍太郎「・・・だよな。
まさか元彼に会いに来たなんて言ってないよな?(笑)」
私「言ってないよ(笑)」
それからお互いにこれまでのことを話した。
龍太郎は順調に仕事も頑張っているみたい。
でも、まだしばらく大阪にいることになりそうとか。
私も、話した。
またホステスをしていることも。
:10/11/21 22:51
:F02A
:H0pw6/ys
#680 [歩美]
付き合い始めた頃みたいに、
ホステスという職業に嫌な顔はしなかった。
できないよね、そんな顔。
私と付き合ってたのに、
こっちのホステスとできちゃったんだもんね。
ダメだ。
思い出したくない。
今はまたこうして目の前に龍太郎がいるんだから。
忘れよう、
辛い過去なんて。
二時間くらい居酒屋にいて、
おあいそをした。
:10/11/21 22:53
:F02A
:H0pw6/ys
#681 [我輩は匿名である]
:10/11/25 05:31
:SH01B
:W9UYt1EE
#682 [歩美]
居酒屋を出て、
龍太郎の部屋に行くことになった。
龍太郎「うち寄ってけよ。」
って誘われた時はすごくドキドキしてしまった。
何かあるかもしれない・・・
ううん、
あってほしい。
そう思ったよ。
できることなら、
もう一度龍太郎に抱きしめられたかった。
叶うなら、
もう一度龍太郎を独り占めしたかった。
:10/11/25 07:37
:F02A
:aAeAn2Rg
#683 [歩美]
龍太郎「汚ぇんだけど気にすんなよ(笑)」
覚悟して部屋の中に入ると、
散らかってはいるけど、
そんなに驚くほどではなかった。
朝から仕事に行って、
疲れて帰ってくるだけという生活がにじみ出ているような、
シンプルな部屋だった。
一杯だけ、
とビールを開けて乾杯した。
ふと、視界に入った赤ちゃんの写真・・・。
:10/11/25 09:06
:F02A
:aAeAn2Rg
#684 [歩美]
あれはきっと龍太郎の子。
「自分の子かどうかわからない」赤ん坊の写真を、貼っている龍太郎のことがたまらなく健気に思えた。
私は突然後ろから龍太郎を抱きしめた。
龍太郎は何も言わない。
私も何も言わない。
静かすぎて、まるで時間が止まってるようだった。
:10/11/25 09:09
:F02A
:aAeAn2Rg
#685 [我輩は匿名である]
リアルタイムで読んでます

なんかドキドキで楽しいです
:10/11/25 09:13
:SH01B
:W9UYt1EE
#686 [歩美]
しばらくお互い黙ったのち、
龍太郎が言った。
龍太郎「泊まってけよ。」
私は龍太郎を抱きしめたまま、ちゃんとうなずいた。
龍太郎の
『泊まってけよ』が、
『泊まっていってほしい』
に聞こえたのは、
私が龍太郎のことちゃんと知ってるからだよ。
龍太郎のこと大好きだからだよ。
そう心の中で言った。
:10/11/26 01:31
:F02A
:PFHi43qE
#687 [歩美]
龍太郎がお風呂に入ってる間に、携帯を開いた。
龍一からのメールが一件。
いつもと変わらない内容。
簡単に翌日の予定を書き、
おやすみのメール。
いつも通り。
今まさに私が浮気してるなんて思いもしないよね。
私の気持ちが離れかかっていたのに気付いていても。
それが龍一なんだ。
お風呂からあがった龍太郎は、私が携帯を触っているのに気付き心配してきた。
:10/11/26 01:35
:F02A
:PFHi43qE
#688 [歩美]
龍太郎「彼氏・・・大丈夫か?」
パンツ一枚姿で、
タオルで髪をワシャワシャとふいてる龍太郎は妙に色っぽかった。
建築関係で引き締まった体、
厚い胸板。
私「大丈夫だよ。」
それ以降、彼氏の話はしてこなくなった。
そして、
私もシャワーを借りた。
:10/11/26 01:39
:F02A
:PFHi43qE
#689 [歩美]
――その日、久しぶりに龍太郎の腕の中で眠った。
私は言った。
『大好き』と。
龍太郎は言った。
『愛してる』と。
龍太郎はそんな言葉を言うキャラじゃない。
でも、付き合ってた頃と比べものにならないくらいに優しくて、強く私を抱いてくれたのはわかった。
浮気という形で、
龍太郎をまた抱きしめることができた。
:10/11/26 01:43
:F02A
:PFHi43qE
#690 [歩美]
――翌朝、
目が覚めると龍太郎はいなかった。
仕事に行ってしまった。
裸のままの自分に気付き、
昨夜の龍太郎の感触を思い出していた。
まるでドラマのような、
衝撃的な一晩だった。
携帯を開いた。
時間は10時をまわっていて、メールが二件。
一件は龍一から。
おはようメールだった。
:10/11/26 01:50
:F02A
:PFHi43qE
#691 [は〜たん♀]
この小説めっちゃ好きで いつも楽しみにしてます(≧∇≦)
更新頑張ってくださいね♪
:10/11/26 23:11
:SH004
:.PSepfFo
#692 [我輩は匿名である]
:10/11/26 23:14
:T001
:ELEhEvaA
#693 [我輩は匿名である]
:10/11/27 12:47
:F02B
:xYteNx9o
#694 [歩美]
:10/11/29 02:57
:F02A
:BNdaVEaQ
#695 [歩美]
20≫決着。 〜続き〜
何も知らない龍一からのおはようメールに、
ようやく罪悪感が湧いた。
でも、罪悪感はすぐに忘れてしまった。
龍太郎からのメール。
〈7時までには帰る。〉
ただそれだけの文章。
愛想もない。
でも、待ってていいんだ、って嬉しくなっちゃったよ。
あなたは私を喜ばせるのが上手だね。
:10/11/29 03:01
:F02A
:BNdaVEaQ
#696 [歩美]
夢なら覚めないでほしい。
でも一番の願いは、
龍太郎と別れる前に戻りたい。
こうやって大阪まで来ていれば、他のホステスなんかに盗られなかったかもしれない。
そしたら、
約束どおり、
今ごろ私は龍太郎の奥さんだったかもしれない。
幸せな日々だったかもしれない・・・。
悔しい。
とにかく悔しい。
:10/11/29 03:04
:F02A
:BNdaVEaQ
#697 [歩美]
昨夜、
ベッドで龍太郎が言った。
「ごめん」
何度も何度も。
「謝らないで」
って言ったら、
強く抱きしめてきた。
子供ができたなんて、
きっと龍太郎も複雑だったはずなんだ。
きっと私を想っててくれたはずなんだ。
本当に切ない再会。
:10/11/29 03:08
:F02A
:BNdaVEaQ
#698 [歩美]
私は近くのスーパーに買い物に行き、夜ご飯の支度をして龍太郎の帰りを待った。
肉じゃがを作った。
龍太郎に食べてもらうのは初めて。
家庭的な料理で迎えてあげたかった。
別れさせ屋は、
実は尽くすタイプなんです。
――7時。
龍太郎が帰ってきた。
私「おかえり」
龍太郎「おぉ。」
:10/11/29 03:11
:F02A
:BNdaVEaQ
#699 [歩美]
照れくさくて
「ただいま」
とは言わない龍太郎がまた妙に可愛かった。
それに、
本当は私が待ってるか心配だったと思う。
大阪に着いた時は、
宿泊する気なんて全くなかった。
朝、龍太郎からメールが入ってなかったらきっと帰ってた。
龍太郎とは、
昔からそういうタイミングやフィーリングが合う。
恋愛において最も重要だと私は思う。
:10/11/29 03:14
:F02A
:BNdaVEaQ
#700 [歩美]
龍太郎がシャワーを浴びてる間に、料理を並べておいた。
上がってきた龍太郎は驚いていた。
珍しく素直に感情をあらわにして、喜んでくれた。
龍太郎「うまい♪」
あぁー、たまらんこの笑顔。
持って帰りたーーい。(笑)
作って良かった。
いや違う。
会いに来て良かった。
本当に心底思った。
:10/11/29 03:17
:F02A
:BNdaVEaQ
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