別れさせ屋
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#522 [歩美]
テツジ「男といたんだろー?」
私「あのね、
人と食事してる最中に電話とか出ないの私。」

テツジ「あっそ!せっかくいいニュースあるのにさ〜!」

私「なに?」

テツジ「月曜日、店行くからそん時教えてやるよっ。
じゃ。」

と、電話は切れた。

彼女と別れてやったから。
的な話でしょ。
はい、いっちょ上がり。

⏰:10/09/26 00:08 📱:F02A 🆔:qW4rreAc


#523 [まぁ]
おもしろいなぁ!!!

バカな男ですね(笑)

⏰:10/09/26 00:10 📱:P04B 🆔:GA31EcQ.


#524 [歩美]
月曜日、テツジは上司と共にやってきた。

席につくなり、
テツジ「今日2人でアフターいかね?」

あぁぁ
『アフター』が『ラブホ』に聞こえるのは何故。(笑)

私「ゴメン、今日だめなんだぁ〜。で、ニュースって?」

テツジ「お前のこと好きっぽいし、彼女別れたからよ〜。
だから付き合って。」


店内でマジ告白禁止って規約作ってください支配人。

⏰:10/09/26 00:12 📱:F02A 🆔:qW4rreAc


#525 [歩美]
まぁさん

ありがとうございます
ほんと、バカすぎました(笑)
これからも読んでください

⏰:10/09/26 00:13 📱:F02A 🆔:qW4rreAc


#526 [歩美]
私「ほんとに別れたの〜?」

テツジはムキになって、
携帯を取り出した。

テツジ「ほら!プリクラねぇだろ!」

あはは、墓穴。
それは確かツレって話だったじゃんか。(笑)

テツジ「それにほら!」

わざわざメールを見せてきた。受信メールも送信メールも。
一応目を通したけど、
まぁ本当に別れたみたいな内容だった。

お仕事終了。
問題は、テツジがバカすぎてまともに突き放せない可能性。

⏰:10/09/26 00:17 📱:F02A 🆔:qW4rreAc


#527 [歩美]
タカヒロは物分かりがよかったけど、こいつは・・・

店内では笑ってごまかし、
仕事が終わってからメールをうった。
テツジを切るために考えて考えて考えついた方法は1つ。


〈私、本当は男なの〉


それしかない。
もちろんウソ。
でも、こないだはキスされただけだから体見られてないし、
テツジはバカすぎて信じるはず。


そしてテツジは返事を送ってこなかった。(笑)

⏰:10/09/26 00:21 📱:F02A 🆔:qW4rreAc


#528 [歩美]
テツジの話は、
店の仲間の中でかなり笑い話になった。

「あぁー!あの客!?
なんかバカ丸出しだったよねー!!」

私「ほんと、勘弁してって感じでしょ?」


店の女の子たちは知らない。
私の『別れさせ屋』という職のことなんて。

でも今回のは、私は全く仕事をしたという達成感はない。

なのに無性にストレスと疲労があった。

⏰:10/09/26 00:25 📱:F02A 🆔:qW4rreAc


#529 [歩美]
17≫依頼。


テツジは二度と店に来なくなった。上司の話だと、今他のホステスにのめり込んでいるとかいないとか。
達者でな。

あれから月日は流れ、
順調に別れさせ屋を営んでいた。
別れさせたらそれで終わり。
深入りはしない。
それが私のやり方だった。

私はいつの間にか、
24歳になろうとしていた。

そんな頃だった。
初めて依頼を受けたのは。

⏰:10/09/29 15:02 📱:F02A 🆔:mRL.dF1s


#530 [歩美]
近くの店のホステスで仲良くなった22歳の
〈桜〉とランチに行った時。

桜には付き合って一年の年上彼氏がいた。
30歳、名前は〈龍一〉。
龍・・・という名前には、どうしても過剰反応してしまう。
今でも忘れたことはない龍太郎の存在・・・。


桜からの依頼は、
『ハメてみてほしい』
というものだった。
彼氏が本気で桜と付き合っているのか、それとも浮気心があるのかを試してみたい、と。

ロンドンハーツが喜びそうな依頼を、直々に依頼された。

⏰:10/09/29 15:07 📱:F02A 🆔:mRL.dF1s


#531 [歩美]
個人的にはそんな依頼大歓迎。だけど、
仮にも友人からの依頼。

桜から、
ハメる方法を指示された。

桜と2人でうちの店に来店し、桜がトイレに立った際に連絡先を渡してほしい。
それが第一段階だった。


私「いいけど、どうしてそんなことするの?」

桜「好きすぎて。」

龍一はもう結婚適齢期。
桜と一緒になる気があるのかないのか確かめたいって。

⏰:10/09/29 15:17 📱:F02A 🆔:mRL.dF1s


#532 [歩美]
桜「ほんと、ガチで言い寄ってみてね!」

私「わかった。」


こうして承諾した
『ハメ作戦』

私の本領発揮だった。
でも、相手は桜の彼氏。
別れることになったらかわいそうだという、
良心はちゃんとあった。

だから、本気になる気もさらさらないし、
本気でハメてあげる気もなかった。

⏰:10/09/29 15:20 📱:F02A 🆔:mRL.dF1s


#533 [はぁ]
めっちゃおもしろいです

相談したいことあるんですがとかできますか?

⏰:10/09/29 18:00 📱:P08A3 🆔:☆☆☆


#534 [我輩は匿名である]
↑主さん困るからそういうことしないほうがいいのでは??

⏰:10/09/29 22:45 📱:F01A 🆔:k15tnS2E


#535 [歩美]
はぁさん

私が聞ける相談なら、
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4816/
こちらにでも書いて下さい


匿名さん

ありがとうございます

⏰:10/09/30 15:26 📱:F02A 🆔:dmywB2/Q


#536 [我輩は匿名である]
400-500

⏰:10/09/30 15:32 📱:N703iD 🆔:U3pnYeTM


#537 [我輩は匿名である]
>>400-500

⏰:10/09/30 15:32 📱:N703iD 🆔:U3pnYeTM


#538 [歩美]
桜からの依頼を受けた翌日、
さっそく2人が来店した。
まさか翌日だとは思っていなくて、突然すぎてびっくりした。

偶然その時、
店には天馬も来ていた。

私たちは程良い距離を保っていて、数名で楽しく盛り上がっている時だった。

桜のアイコンタクトで、
私は天馬の席を立った。

天馬「指名?」

私「まぁね。じゃっ。」

天馬「今日アフター行くんだからな!」

⏰:10/09/30 17:02 📱:F02A 🆔:dmywB2/Q


#539 [歩美]
天馬を無視して、
桜と彼氏の席についた。

彼氏は、桜にはちょっと物足りないような・・・
美人の桜にはあんまり釣り合わないような風貌だった。


私「はじめまして。
歩美と申します。」

龍一「どうも。」

うわぁ・・・
ダブる。
このそっけなさ。
龍太郎もこんなんだった。

桜と私の関係が深いとバレてはいけない。
だから、あくまで近くの店のホステスという設定だった。

⏰:10/09/30 17:06 📱:F02A 🆔:dmywB2/Q


#540 [歩美]
盛り上がりに欠けるテーブル。ちょっと盛り上がったかと思ったら、
すぐに空気は平凡に戻る。

さっきまで天馬というチャラうるさい奴の席にいたから、
つまんなさはなおさらだった。

桜「あれっ??天馬たちがいる!ちょっと、すみません。」

天馬に気付き席を立つ桜。
桜も天馬の店は知っているし、自然な流れで桜がいなくなった。


私(えぇ〜っと、
何話そうかな・・・)

⏰:10/09/30 17:09 📱:F02A 🆔:dmywB2/Q


#541 [歩美]
私が会話を考えていると、
龍一から話しかけてきた。

龍一「ホステスは長いことしてるの?」

私「あ、はい。
高校生の歳から内緒でしていました(笑)」

龍一「ずっと?」

私「一度辞めてましたよ。」

龍一「なんで?」

うっ・・・
そこ聞いてくるなよ。

私「ん〜彼氏ができたんで!」

⏰:10/09/30 17:12 📱:F02A 🆔:dmywB2/Q


#542 [歩美]
龍一「へぇ〜。
尽くすタイプなんだ?」

私「ま、
まぁそうですかねっ(笑)」


龍一は桜がいなくなった途端、やたらと話し出した。
自分の話こそほとんどしないけど、私への質問が職務質問並みに激しかった。


もしかして、
桜の予感はまんざら外れていないかも。

この人、もしかしたらチャラい系なのかも。
そう思ったりした。

⏰:10/09/30 17:15 📱:F02A 🆔:dmywB2/Q


#543 [歩美]
龍一のトークは、
なんだろ。
なんか、引きずり込まれるというか、龍一のペースに乗せられるような感覚だった。

でもくせ者であり、強者のような気配を感じていた。

そして、
時々龍太郎とかぶった。

顔は全然違う。
タイプでもない。
声・・・そうだ。
声が似てるんだ。


だから、引きずり込まれるような感覚があったんだ。

桜はまだ天馬たちと話している。

⏰:10/09/30 17:19 📱:F02A 🆔:dmywB2/Q


#544 [歩美]
連絡先、今渡すべきか!?
と少し考えていたら、
桜が戻ってきた。

龍一はまたあまり喋らなくなった。

こいつ、女慣れしてる。

女子って、
自分と2人のときにたくさん話しかけてくれて、
他に誰かがいるときにあまり話さないって行為、
嬉しいよね。
なんだか自分が特別みたいな気分になる。

まさにそういう感じだった。

私は客観視して観察していたけど、桜もきっとこういうスタートだったんだろうな。

⏰:10/09/30 17:23 📱:F02A 🆔:dmywB2/Q


#545 [(´・ω・`)]
>>258-600

⏰:10/10/01 13:40 📱:P904i 🆔:l1FL27TQ


#546 [我輩は匿名である]
>>400-600

⏰:10/10/02 14:21 📱:SH01A 🆔:A7NOYJHA


#547 [歩美]
龍一がトイレにたち、
桜が様子を聞いてきた。

桜「どうっ?」

私「どうって?(笑)」

桜「騙せそう?(笑)」

私「桜、おもしろがってるじゃんか(笑)
もちろん騙されてほしくないでしょ?」

桜「そりゃ、そうだけど。
でも、もしコロッといくような結果だったらまじで別れるつもりだよ。」


本気らしい。

⏰:10/10/04 23:11 📱:F02A 🆔:8il/h08w


#548 [歩美]
龍一が戻ってきて、
今度は桜がトイレにたった。

桜はまたアイコンタクト。
今だ!
そう思い、名刺を渡そうとした瞬間・・・


龍一がサッと何か渡してきた。
見てみるとレシートだった。

龍一「いや、裏(笑)」

裏返すと、きったない字でメールアドレスが書いてあった。

私「先こされちゃった!」
そう言って私も名刺を渡した。

⏰:10/10/04 23:14 📱:F02A 🆔:8il/h08w


#549 [歩美]
桜が戻ってきて、私たちは何くわぬ顔で迎えた。

そして2人は店を出ることになった。

外へ出て見送った。


まさか龍一から渡してくるとは思わなかった。
だけど、桜には悪いけど、やっぱり気分が良かった。

店に戻り、
再び天馬たちの席についた。

天馬はあからさまに嫉妬していた。

天馬「連絡先交換してただろ!」

⏰:10/10/04 23:17 📱:F02A 🆔:8il/h08w


#550 [歩美]
私「そういうお仕事なんですもの。」

周りは笑った。

みんな、天馬が私に執着していることは知っていた。
私があしらっていることも。
でも、誰一人として私のもう1つのお仕事を知らない。


天馬のアフターを断り、
別の客とラーメンを食べに行った。
ふと、携帯をみると見慣れないアドレスからメールが。

龍一に渡されたアドレスと見比べたら、一致した。

⏰:10/10/05 01:26 📱:F02A 🆔:x932AtlQ


#551 [歩美]
客と別れてから、タクシーの中でメールを見た。


〈お疲れさん。まだ仕事中だろうなぁ。大変だな。今日はありがとう。〉

まぁ〜色気も可愛げも何もないふてぶてしいメール。

絵文字とか知らないのかよ。

夜中の二時だったから、
迷惑かもしれないと思って返信はしなかった。


そして桜から着信。

桜がいない間によく話し、
連絡先を渡してきたことと、
メールがきたことを伝えた。

⏰:10/10/05 01:29 📱:F02A 🆔:x932AtlQ


#552 [愛]
ドキドキやん

⏰:10/10/06 07:10 📱:SH02A 🆔:☆☆☆


#553 [我輩は匿名である]
失礼します
>>001-200
>>201-400
>>401-600
>>600-800

⏰:10/10/07 05:32 📱:N04A 🆔:Ne/3VP5c


#554 [歩美]
桜は複雑な様子だった。
受話器から聞こえる声が、元気なかった。


私「・・・ちょっと後悔してるでしょ?
私、このまま返信せずにいようか?」

私の口からこんな良心丸出しの言葉が出るなんて。
でも、桜は大切な友達。
夜を生きる者同士、分かり合うことがたくさんある。


桜を、
真穂みたいにしたくなかった。

⏰:10/10/09 01:54 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#555 [歩美]
でも桜は気が強い。
そして負けず嫌い。
そんな性格の桜が出した結論は、

桜「あははっ。続けてよ!
ハメてやってよ!」

ヤケになっている。

私「わかった。」


では、
依頼された仕事をします。


――翌日、
龍一に当たり障りのない返信をしておいた。

⏰:10/10/09 01:57 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#556 [歩美]
龍一はすぐにメールを返してきた。
ごく普通のメールを何通かやり取りした。

夕方になり、
私は出勤。
メールを終えた。


仕事が終わると、
龍一からメールが来ていた。


〈お疲れさん。〉


やっぱりこんな面白みのないお疲れ様メール。

アフターの予定もなく、
真っ直ぐ帰宅した。

⏰:10/10/09 02:02 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#557 [歩美]
今日も桜と連絡をとる。

桜「さっ、次は第二段階なんだけどね・・・――」

桜は第二段階もすでに考えていた。
来週の土曜日、
桜と龍一はデートの約束がある。
その日に私が龍一をデートに誘い、どっちをとるか・・・。


あぁ恐ろしい。
昨日より、桜は「面白がっている」という感じだった。
たった1日で、
こんなに感情が変わるんだ。

桜「じゃっ、あとは任せたぞーぃ♪」

⏰:10/10/09 02:06 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#558 [歩美]
来週の日曜日を誘うタイミングをはかりつつ、
とりあえず毎日メールでやり取りをして過ごした。

そして、翌週を迎えた。


月曜日の朝、
龍一からメールがきていた。

〈今日接待があるから店行きます。〉

えっ?うちの店にくるの?
桜の店じゃなくて??

桜に報告した。
桜は笑い飛ばした。
きっとすでに桜のプライドはズタズタだった。

⏰:10/10/09 02:10 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#559 [歩美]
夜、本当に龍一は来店した。
ちょうど他の席についていた私を龍一は指名した。


私「いらっしゃいませ!」

龍一と、接待の相手らしきスーツの男性が2人。
2人ともイケメンだった。
だからなおさら龍一の顔面には華がなかった。(笑)


私と他に2人女の子がついて、接客をしていた。

女の子2人のうち1人は、
〈鈴(すず)〉といってうちの店では一番気さくで話し上手な女の子。

⏰:10/10/09 02:17 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#560 [歩美]
鈴は人気がある。
美的な面ではなく、まるで芸人のように饒舌。
ちなみに関西出身。

鈴のおかげで、
龍一の席はすぐに盛り上がってきた。
楽しみたいお客様にはもってこいの女の子。


私は龍一の隣に座っていたから、色々と話すことができた。

仕事は食品販売。
営業もあり、出張も多い。
知らなかった龍一のことを、
たくさん知った。


あまり自分のことを話さないと思ってたのに、今日は喋る喋る。(笑)

⏰:10/10/09 02:23 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#561 [歩美]
こっそり龍一に、
「土曜日デートしない?」
と切り出した。

龍一「土曜日?」

私「うん!」

龍一「土曜日はダメなんだ。
日曜日は?」

私「い、いいよ!」


ついつい日曜日でOKしてしまった。本当に予定がなかったから。(笑)
桜の計画が・・・。
あ、でも、一応土曜日は桜をとったってことだよね?

⏰:10/10/09 02:28 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#562 [歩美]
龍一「何時がいい?」

私「私、ゴルフ以外は起きるの昼だよ(笑)」

龍一「はははっ。じゃあ昼にしよう。何したい?」

私「龍一さんに任せるっ!」

龍一「よし、わかった。
おじさんに任せとけ。」


私は他の席に顔を出したかったので、一時退却した。


龍一と話している間、
何度もリングのネックレスを握りしめた。
龍太郎の声とダブらせながら。

⏰:10/10/09 02:32 📱:F02A 🆔:oHyWNKKA


#563 [歩美]
龍一たちが帰る時、
外まで見送った。

龍一は私にだけ、
ニコッと笑い、接待相手と帰っていった。


それからその日はなんだかぼぉーっと仕事をしていた。
龍一の声が頭から離れない。
もっと声が聞きたい・・・
もっと知りたい・・・
心が欲張り始めていた。


仕事が終わり、
桜と飲みに出た。
同業者がよく顔を出す、
朝までやってるBAR。

⏰:10/10/12 20:14 📱:F02A 🆔:y9VnxTVI


#564 [歩美]
2人でシャンディ・ガフを頼み、さっそく龍一の話に。

桜「土曜日どうだった?」

私「土曜日は断られて、日曜日は?って聞かれてOKしちゃったんだけど良かった?(笑)」

桜「うわぁー完全にクロだよねそれ。やっぱ凹むなぁ(笑)」

テンション高めに凹む桜。
これが桜の性格だからよくわかる。かなりダメージをくらってること。

桜「歩美、
日曜日けりつけてきてよ。」

私「どうしたらいいの?」

⏰:10/10/12 20:20 📱:F02A 🆔:y9VnxTVI


#565 [歩美]
桜「もう、一夜限りの浮気なんて試してないから、
告ってみてほしいんだ。」

わぁお。

私「は、早くない?」

桜「恋に時間なんて関係ないでしょ?
もし歩美をとったら、
私は龍一を切るよ。」

きっと桜は自分でまいた種によって、すごく辛い思いをしている。
大切な友達なのに、
私は内心、
『バカな女』
って思ってしまった。

⏰:10/10/12 20:25 📱:F02A 🆔:y9VnxTVI


#566 [なつみん(・◇・)]
あげ

歩美さんは今もホステスやってるんですか?

⏰:10/10/13 20:03 📱:SH03A 🆔:q4jr4bAs


#567 [歩美]
なつみさん

小説に関係してしまうので、
秘密です(笑)

⏰:10/10/14 17:17 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#568 [歩美]
――土曜日。
今ごろ桜は龍一と過ごしている。複雑な気持ちで、
不安や憎しみをこらえて一緒にいる。
どうしてこんな依頼をしてきたんだろう。
きっと後悔だってしてるはず。

知らないほうが幸せってこともあるのに。


龍一はどんな気持ちで桜と過ごしてるんだろう。
明日私と会うことがバレないように祈ってる?
それとも充実感や優越感?

桜を気にするのと同じくらい、龍一が気になっていた。

⏰:10/10/14 17:22 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#569 [歩美]
18≫計画実行。


日曜日の約束は1時だった。

11時頃、
桜から電話がかかってきた。

桜「今日も一緒にいたいって言ったのに、断られたし!
まじアイツありえない!」

桜は怒りまくっていた。

桜「あんな奴まじどーでもいいやっ!山にでも捨ててきてよ歩美!」

私「こらこら(笑)
犯罪じゃんか。」

桜と電話を終え、
待ち合わせに向かった。

⏰:10/10/14 17:28 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#570 [歩美]
桜には『告れ』と指示されたけど、
私は従うつもりはなかった。

万が一、
最悪の結果になった時、桜がかわいそうすぎるから。

それと、いくら演技でも告白だけはしたくなかった。


気分はのらなかったけど、
とりあえずデートまがいなことをして、桜には『脈なし』って伝える計画だった。
これは昨日一晩考えた私なりの計画。


待ち合わせ場所につくと、
黒のオデッセイが停まっていた。

⏰:10/10/14 17:32 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#571 [歩美]
車を見た瞬間、過呼吸を起こしそうになった。

運転席には、
確かに龍一がいる。

オデッセイに乗ってるなんて情報はなかったから、
焦ってしまった。


この車だけは嫌だった・・・。


龍一が私に気付き、
手招きをしてきた。

ヤダー乗りたくないよー。
思い出すよー。
泣きそうになるよー。

⏰:10/10/14 17:35 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#572 [歩美]
そんなこと言えるわけもなく、私は渋々助手席に乗った。

私「ごめんね、待った?」

龍一「かなり。」

私「えっ!ごめんなさい!」

龍一「ウソ。」

そうゆう地味ないじわるも似ています。
私が愛した人に・・・。


名前も似てる
声も似てる
性格も似てる
車は一緒

そんなことってある?

⏰:10/10/14 17:38 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#573 [歩美]
お互い昼ご飯を食べていなくて、ファミレスに入った。

席につき、さっそくタバコを吸い始める龍一。
龍一の喫煙姿を見つめていた。
私、龍太郎の喫煙姿って色気があって大好きだった。
龍一は、顔面では劣るけど色気はあった。

それぞれ注文し、
食事をした。

龍一「今日は違うネックレスじゃん。」

私「えっ・・・?」

龍一「リングのネックレス。」

⏰:10/10/14 18:29 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#574 [歩美]
私「あ、あぁ〜あれは店でしかつけないんだ。」

龍一「ふ〜ん。訳ありか。
俺そういうの嫌いじゃないよ。」

訳ありが嫌いじゃない??
どういうこと??

私「龍一さんも訳ありってこと?」

龍一「まぁな。」

私「聞いていい?」

龍一「訳あり同士だから別にいいよ(笑)」

私は龍一の
『訳あり』について尋ねた。

⏰:10/10/14 18:31 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#575 [歩美]
・・・龍一には子供がいること。
桜は知らない。と思う。
そんな話聞いてないし。

バツはついていない。
つまり結婚はしていない。
元カノが自分の意志で産んだ。
でも、その子は産まれてすぐに亡くなってしまった。

子供ができたと聞いて、
当時まだ若かった龍一はおろしてくれという決断をした。
元カノは拒否し、
「迷惑はかけない。
だから産ませて。」
と言った。

結局2人は別れ、
元カノはたった1人で子供を産んだ。

⏰:10/10/14 18:37 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#576 [歩美]
龍一は、
子供が産まれたら迎えに行くつもりでいたらしい。

就職が決まり、
出産予定まであと2ヶ月・・・
という時期。

早産で、赤ちゃんは超未熟児として産まれてきた。
そしてすぐ、
小さな命は悲しくも亡くなってしまった。

その頃から元カノと連絡がとれなくて、
実家に何度も頭をさげ、ようやく教えてもらった居場所には、産まれているはずの我が子はいなかった。

いたのは、変わってしまった元カノだけ。

⏰:10/10/14 18:42 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#577 [歩美]
空っぽのベビーベットがある狭い部屋に、廃人と化した元カノが座っていた。

龍一はなぐさめ、一緒に泣き、寄りを戻そうと説得するも、
向かい合ってはもらえなかった。


それから10年が経ち、
もう元カノの消息はわからない。

忘れたことのない過去。
忘れてはいけない過去。
龍一はそう話してくれた。


私は大泣きしながら話を聞いていた。

⏰:10/10/14 18:46 📱:F02A 🆔:8YdesG1A


#578 [我輩は匿名である]
>>250-600

⏰:10/10/14 21:02 📱:P03A 🆔:☆☆☆


#579 [我輩は匿名である]
>>500-600

⏰:10/10/14 22:06 📱:P03A 🆔:☆☆☆


#580 [我輩は匿名である]
読んでます
頑張ってください!

⏰:10/10/15 19:02 📱:re 🆔:ehA9XHq.


#581 [我輩は匿名である]
あげ(^w^)

⏰:10/10/16 13:55 📱:W62H 🆔:.Y1595FI


#582 [あ]
>>100-200
>>200-300
>>300-400

⏰:10/10/17 12:10 📱:N04A 🆔:grbC9aXI


#583 [あ]
>>400-500
>>500-600

⏰:10/10/17 17:28 📱:N04A 🆔:grbC9aXI


#584 [なつみん(・◇・)]
あげます〜

⏰:10/10/18 00:52 📱:SH03A 🆔:sY50QycI


#585 [歩美]
龍一の過去。
聞くべきじゃなかったのかもしれない。
だって、桜には言えないよ。

ファミレスを出て、
龍一は哀しい話をしたことを紛らわすかのように明るく接してきた。

話の流れでカラオケに行くことになり、カラオケへ向かった。

私「カラオケよく行くの?」

龍一「まぁ飲み会の後なんかはよく行くかな?」


龍一と並んで歩くと、
龍太郎の面影が重なる・・・。

⏰:10/10/18 20:56 📱:F02A 🆔:SzQkHEk2


#586 [歩美]
普通にカラオケを一時間して、車に戻り少しドライブをした。

私「龍一さん、
歌うまいね!」

龍一「いやいや。
てか、龍一さんってやめてくれよ。」

私「え?じゃあ何て呼ばれたいの?」

龍一「ん〜・・・」

私「ないならいいじゃん(笑)
龍一さんで。」

龍一「そうだな(笑)」

そんな事を話ながら、
車でウロウロする。

⏰:10/10/18 21:01 📱:F02A 🆔:SzQkHEk2


#587 [歩美]
車内で、しりとりとかした。
30歳のくせに、子供っぽいところがある。


気付けば夜ご飯時になり、
龍一のおすすめでちょっとおしゃれな居酒屋に入った。

カップルが多い、
個室の居酒屋だった。


飲み始めてしばらく経った時、
龍一「で、俺、歩美ちゃんの訳ありについて聞いてないんだけど?」

あぁ!
すっかり忘れてました。

⏰:10/10/18 21:05 📱:F02A 🆔:SzQkHEk2


#588 [歩美]
龍一があまりにすごい過去を話してくれたから、
私も全て隠さず話した。

龍太郎という元彼の存在。
ホステスに戻った理由。
ネックレスの意味。
そして、
龍一と似ていること。


なぜか龍一は目をまんまるにして驚いていた。

龍一「世の中狭いな(笑)」

私「えっ?」

龍一「車も同じとか(笑)
しかも、俺の元カノさ、名前あゆみだし(笑)」

⏰:10/10/18 21:11 📱:F02A 🆔:SzQkHEk2


#589 [歩美]
神様。
あなたの仕業ですか??


大嫌いになったはずの
『運命』
という二文字を
今感じてしまっています。


龍一「歩美ちゃん、
実はさ、俺彼女いるんだ。」

私「いそうだもんね!」

龍一は桜と付き合っていることを明かしてきた。

あらあらあら?
つまりハメ作戦失敗じゃん。

⏰:10/10/18 21:14 📱:F02A 🆔:SzQkHEk2


#590 [歩美]
ちゃんと彼女の存在を明かしてきたので、ハメるという作戦から、調査という作戦に変えた。

私「結婚とかは、
考えてないの?」

龍一「うん。さっき話したことが引っかかってるしな。」


桜との結婚を考えていないと聞いた私は、
この時すでに歪んだ感情だった。
桜の不幸を心のどこかで喜んでいた。

それは、
龍一に魅力を感じ始めていたから・・・。

⏰:10/10/18 21:18 📱:F02A 🆔:SzQkHEk2


#591 [歩美]
龍一「桜とは仲いいの?」

私「仲いいっていうか、
ホステス友達みたいな?」

本当は仲良いよ。

龍一「俺、歩美ちゃんみたいな影があるホステスって好きかも(笑)」


なにー?
それなにー?
影?暗いの?
好き?
どの好き?


というのは心の叫び。
実際には笑い流していた。

⏰:10/10/18 21:21 📱:F02A 🆔:SzQkHEk2


#592 [歩美]
私「ねぇ、車なのに普通に飲酒して大丈夫なの?」

龍一「今さらの質問だなぁ。
さっき止めた駐車場、会社のすぐ近くだから大丈夫。
タクシーで送るし。」


さすが30歳。
ちゃっかりしっかりしている。

龍一「ところで、
まだ想ってんの?
龍太郎くんのこと。」

私「・・・」

答えられなかった。
悔しくて。

⏰:10/10/19 00:20 📱:F02A 🆔:p..ruWkc


#593 [歩美]
まだ想ってる。
だからこそ胸がいたいんだよ。

今こうして
龍一といることが。


閉店まで恋愛を語り合った。
私は久しぶりに酔っ払ってワケもわからず泣いた。

奈々子と居酒屋でベロベロになって、佐伯さんに拾われた日を思い出した。

あの日も、
龍太郎のことで泣いた。

今もきっと龍太郎を想って泣いた。

⏰:10/10/19 00:26 📱:F02A 🆔:p..ruWkc


#594 [歩美]
タクシーで送ってもらった。

少し風に当たろうと、
私の家の最寄り駅付近で適当に腰掛けた。

いつの間にかお水を買ってきてくれた龍一。

そして、
帰り際に抱きしめられて頭を撫でられた。


家に着き、
シャワーを浴びながらまた泣いた。


桜・・・ごめん・・・
ハメれなかった・・・
ハマっちゃった・・・

⏰:10/10/19 00:29 📱:F02A 🆔:p..ruWkc


#595 [歩美]
18≫秘め事。


――翌日。
龍一とのデートについて桜から連絡がきた。

私「桜と付き合ってること、隠さず打ち明けてきたよ!」

桜「まじで?」

私「でも、結婚する気があるのか聞いたらないって・・・」

桜は少し黙った。
桜「やーっぱりね!
もう別れよっと。
で、
お泊まりしなかったの?」

私「してないよ。
2時には家に帰ってたし。」

⏰:10/10/19 00:34 📱:F02A 🆔:p..ruWkc


#596 [歩美]
桜「なぁーんだ。
歩美、ありがとうね。
ってか、ごめんね。変なお願いして。」

お礼を言われ、謝罪までされた私は罪悪感で息ができなくなった。

桜は龍一と別れる決意をした。

これで私の任務は完了。
深入りはしない。
それが私のやり方。


・・・だったはずなのに・・・。


すでに龍一とのメールは増えていた。

⏰:10/10/19 00:37 📱:F02A 🆔:p..ruWkc


#597 [歩美]
龍一のメールの愛想が、
ほんの少しだけ良くなった。

絵文字がついている。

ただそれだけで嬉しかった。
龍一が仕事が終わる頃、
私は出勤し、仕事をする。

生活リズムはまるで逆。
だけど、合間合間でメールは続いた。

月曜日、火曜日、水曜日・・・

龍一と連絡をとっているだけで、仕事もいつもよりシャキシャキできていた気がする。


木曜日、
上がりと同時に天馬が来た。

⏰:10/10/19 00:40 📱:F02A 🆔:p..ruWkc


#598 [歩美]
天馬「あがり?」

私「うん。」

天馬「飯行く?」

私「行かない。」

天馬「BAR行く?」

私「行かない。」

天馬「2分時間ちょうだい?」

2分という微妙な時間にプッと笑ってしまい、
結局行きつけのBARに行くことになった。

天馬「彼氏できた?」

⏰:10/10/19 00:46 📱:F02A 🆔:p..ruWkc


#599 [歩美]
私「なんで?」

天馬「なんとなく。」

私「できてないよ。」

天馬「じゃあ俺とカップルになろうよ。」

私「嫌だし(笑)」

天馬はいつまでこうやって私を想ってくれるんだろう。
口ではウザイとか言うけど、
やっぱり時々嬉しくなる。

でも、今の私には天馬じゃなくて、他に興味のある相手がいる。

⏰:10/10/19 00:49 📱:F02A 🆔:p..ruWkc


#600 [なつみん(・◇・)]
読んでます

桜ちゃんが痛々しい(;ω; )..

⏰:10/10/19 12:53 📱:SH03A 🆔:eocCi6wA


#601 [歩美]
なつみんさん

コメントありがとうございます

⏰:10/10/20 00:19 📱:F02A 🆔:NYbadgRo


#602 [歩美]
天馬は知っていた。
桜の彼氏をハメる依頼を受けていたことを。

天馬「桜から聞いたんだけど。」

私「そうなんだ。」

天馬「まさかお前がハマってんじゃないだろーな?」

天馬のカンはするどい。

私「なんで?」

天馬は大きな溜め息をついて、タバコに火をつけた。

天馬「歩美のことは何でもわかるから。」

⏰:10/10/20 00:23 📱:F02A 🆔:NYbadgRo


#603 [歩美]
するどさにドキッとした。
なんで感づいたのかはわからない。

天馬「桜の彼氏だぞ?」

少し怒った表情。
まるで、私を叱っているかのようだった。

私はそんな天馬の偉そうな態度に腹が立った。

私「天馬にとやかく言われる筋合いないから。」

カバンを持ち、
BARを飛び出した。
天馬は慌てて追いかけてきた。
天馬「おぃ!なんで怒ってんだよ!」

⏰:10/10/20 00:27 📱:F02A 🆔:NYbadgRo


#604 [まぁ]
続きが気になる〜!!

⏰:10/10/20 07:33 📱:P04B 🆔:KGHqn7PM


#605 [歩美]
まぁさん

コメントありがとうございます

⏰:10/10/21 01:36 📱:F02A 🆔:YdnbYgPw


#606 [歩美]
天馬はすごい力で私の腕を掴んだ。私は周りの視線が気になり、天馬を振り払った。

それでも天馬はついてきた。

私の少し後ろを歩く天馬。

そんな天馬を無視してスタスタとタクシー乗り場へ向かう私。

タクシー乗り場の目の前で、
天馬がもう一度私の腕を掴んできた。

天馬「歩美、ごめんって。
帰んなよ・・・。」

弱々しい声ですがる天馬。
どうしてなんだろう。天馬には、いざって時に優しさがでてしまう。

⏰:10/10/21 01:40 📱:F02A 🆔:YdnbYgPw


#607 [歩美]
私の足は止まり、
天馬の方へと振り返ってしまった。

天馬は小さく、
「とりあえずおいで」
と場所を移動させた。

人通りの少ない路地へと入った。

天馬「俺が言いたいのは、歩美が大好きってこと!
わかるか!?」

そ、そんな怒鳴られても。
嬉しいよ。気持ちは。
だけどね、
私は、
『別れさせ屋』
なんだもん。

⏰:10/10/21 23:59 📱:F02A 🆔:YdnbYgPw


#608 [歩美]
だからフリーの天馬じゃダメなんだよ・・・。

こんな訳の分からない理論、
もちろん伝えるつもりもなく、私はただ黙っていた。

天馬は諦めたような大きな、深い溜め息をついた。


天馬「俺じゃダメかっ。
引き止めてごめん。
帰ろっか。」


そして私たちはタクシー乗り場で別れた。


龍一に会ってなければ、
おかしな考え方捨てて天馬を選べたのかな。

⏰:10/10/22 00:05 📱:F02A 🆔:dbcFeEvw


#609 [歩美]
龍一とは毎日メールを続けていた。
桜には内緒で。

ある日、桜から『別れた』と連絡がきた。

それは、
私の誕生日の一週間前だった。
別れを切り出したのは龍一の方だった。

やっぱり一年付き合った彼氏と別れたことは辛い。
そんな桜に私は心から慰めてあげることができなかった。
慰めの言葉や、
励ましの言葉は、
ほぼ偽りで言った。

だって、私の仕事が成功しちゃったんだもん。

⏰:10/10/22 00:09 📱:F02A 🆔:dbcFeEvw


#610 [歩美]
桜に依頼を受けて、
最初はハメるだけのはずだった。
だけど、
龍太郎と重ねてしまい、
龍一をハメるどころか、
逆に私がハマってしまった。


『別れさせたらそれで終わり。深入りはしない』


という堅い決意は、
崩れてしまっていた。

もう後戻りはできない。

ごめん桜。

桜に内緒で、
私は龍一と付き合い始めた。
24歳の誕生日に・・・。

⏰:10/10/22 00:14 📱:F02A 🆔:dbcFeEvw


#611 [歩美]
19≫贈り物。


誕生日はホステスにとって、
年に一度のスペシャルイベント。
店で私の誕生日会を開いてもらった。

常連のお客様から、
たくさんプレゼントをもらった。
私はあまり物欲はない。
ブランドも、ホステスのわりにはあまり身につけない。
頂いたのはブランドばかりで、また偽りの喜びを見せていた。

天馬は店に花を贈ってくれた。

⏰:10/10/22 00:18 📱:F02A 🆔:dbcFeEvw


#612 [歩美]
家族からのプレゼントはいつもの焼肉屋への外食。
お姉ちゃんと姪も一緒で、
久しぶりに全員での外食だった。

ホステスをしていることは、
お姉ちゃん以外にもカミングアウトしていた。
ちゃんと受け入れてくれた大切な家族。
そろそろまた実家を出ようと考えていた。


姪は手紙をくれた。
嬉しかった。


そして、
龍一はネックレスをくれた。

⏰:10/10/22 00:23 📱:F02A 🆔:dbcFeEvw


#613 [歩美]
今年の誕生日は日曜日だったおかげで、
誕生日の瞬間は龍一と過ごせた。

おしゃれなBARで告白され、
ネックレスをもらった。

龍一「ホステスは続ければいい。でも、龍太郎くんのリングはもう外せよな。」

そう言って渡された。

暗黙の了解で、
結婚は意識しない。
龍一に結婚願望がないことは知っていたし、
私は多くを望まないと決めていたから。

⏰:10/10/22 00:30 📱:F02A 🆔:dbcFeEvw


#614 [我輩は匿名である]
続き気になります
頑張って下さいx

⏰:10/10/25 07:53 📱:auSH3I 🆔:mcgxYZY.


#615 [まこ]
>>001-200
>>201-400
>>401-600

⏰:10/10/26 08:41 📱:N02A 🆔:☆☆☆


#616 [歩美]
匿名さん
まこさん

ありがとうございます

⏰:10/10/27 23:16 📱:F02A 🆔:N5UvOAfc


#617 [歩美]
桜に対して罪悪感がないと言えば嘘になる。
でも、久しぶりに異性から幸せをもらった気分だった。


『別れさせ屋』
として手に入れた龍一。


それを神様からの贈り物と捉えるか否か・・・。


――月曜日、
出勤する時、私のネックレスは龍一からもらったものだった。
金曜日に来れなかったお客様が何人か来てくれた。

⏰:10/10/27 23:31 📱:F02A 🆔:N5UvOAfc


#618 [歩美]
いつも通り働き、
いつも通り退勤。

「お疲れさまで〜す」


私が店を出た時、
ちょうど天馬が桜とアフターに行くところを目撃した。

私が先に気付き、
とっさに隠れた。

天馬にも会いづらいし、
桜にも会いづらい・・・。

2人は恐らくBARに向かっていった。

2人を避けた私も、
帰宅した。

⏰:10/10/27 23:50 📱:F02A 🆔:N5UvOAfc


#619 [歩美]
――翌朝、
9時にお母さんに起こされた。目の前には、小包。
私は寝ぼけながら聞いた。

私「なに?」

母「歩美宛てだよ?」

小包を机に置き、お母さんは部屋から出て行った。

とりあえず送り主を見てみる。

・・・・・・・・え?


そこにあったのは、
龍太郎の名前だった。


・・・・・・・・・・えぇ?

⏰:10/10/28 00:01 📱:F02A 🆔:O0lsCSSY


#620 [我輩は匿名である]
気になる(>_<)!!

⏰:10/10/28 00:05 📱:F906i 🆔:ARt0igFQ


#621 [歩美]
間違いなく龍太郎。
龍一じゃない。
住所も大阪府だった。

恐る恐る、中を開けた。

中には小さな花が入った可愛らしい置物のようだった。
説明書みたいな紙を見てみると、
造花で、まぁインテリアというものらしい。

そして、ハッピーバースデーのメッセージカード。

でも中には何も書かれていなかった。

龍太郎から突然届いた贈り物。一気に目が覚め、
訳がわからずただ呆然と花を眺めていた。

⏰:10/10/28 00:07 📱:F02A 🆔:O0lsCSSY


#622 [歩美]
なぜ今なのか・・・。
去年は何もなかったのに・・・。

よく考えた。


龍太郎との思い出を呼び起こし、気付いた。
24歳の誕生日ということ。


――龍太郎が異動になった時、仮プロポーズを受けた。


『3年後、結婚しよう』


3年後、つまり、24歳。

⏰:10/10/28 00:14 📱:F02A 🆔:O0lsCSSY


#623 [☆]
アカン…
気になってしゃーない

⏰:10/10/28 01:46 📱:F06B 🆔:YlILUD0g


#624 [にゃん]
あげますーっ!!!!

⏰:10/10/28 09:58 📱:SH01B 🆔:OumWKloY


#625 [まり]
気になる

⏰:10/10/28 10:27 📱:F02B 🆔:YV2ivGho


#626 [しぃ]
早く読みたいです頑張ってください

⏰:10/10/29 02:08 📱:SH06A3 🆔:tim7IW2c


#627 [まり]
気になります頑張ってください

⏰:10/10/29 20:38 📱:SH02A 🆔:sToL2M4k


#628 [我輩は匿名である]
感想板に書きましょうよ
他の読者のこと考えてほしいです

⏰:10/10/29 21:54 📱:T001 🆔:9TmrPwhU


#629 [歩美]
またまたたくさんのコメントありがとうございます

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4816/

感想板のURL載せておきますので、ご意見ご感想お待ちしてます

⏰:10/10/30 00:40 📱:F02A 🆔:q7IYJMuw


#630 [歩美]
少し遅れてやってきた、
不可解な贈り物。

疑問符だらけの私は、
それから二度寝することもできず、ただただ贈られてきた小さな花の置物を見ていた。


龍太郎の現状を予想していると、携帯が鳴った。

その音が龍一の着信音なのはわかっている。

だけど、一瞬龍太郎かと思ってしまった・・・。

龍太郎が私の連絡先を残してるはずがない。

でも、住所は残していた。

⏰:10/10/30 00:45 📱:F02A 🆔:q7IYJMuw


#631 [歩美]
とりあえず龍一のメールを見る。
ホヤホヤの私たち。
毎朝龍一からメールが届く。
いつもなら寝てる時間。
でも起きてるからメールを返した。

すぐに着信がきた。

龍一「おはよ!
早いじゃん!(笑)」

私「なんか目が覚めちゃってね。」

龍一「珍しいな。
今週末なんだけど、俺出張入って会えそうにないんだ。」

私「えっ。そうなんだ。」

⏰:10/10/30 00:48 📱:F02A 🆔:q7IYJMuw


#632 [歩美]
しばらく話し、
電話を切った。

龍一の声によって現実に戻った私は、ひとまずもう一度眠ることにした。


龍太郎から着信・・・
そんなことあるはずない・・・
っていうか、
住所が書いてあるのはどういう意図なんだろう。

そこには家族がいるんでしょ?
私じゃない女と築いた、
暖かな家庭がある場所でしょ?

今さらこんな洒落たこと、
しないでよ・・・

⏰:10/10/30 00:51 📱:F02A 🆔:q7IYJMuw


#633 [歩美]
結局眠れず、
睡眠不足で出勤した。


「いらっしゃいませー」


考えるな私。
働け私。
とにかく今日はアフターに出て、1人の時間をできる限り減らそう。

そう思い、
アフターに行けそうな客に声をかけた。
こんな時に限って見つからないんだ。(笑)

頭に1人浮かんだ。


・・・天馬なら・・・

⏰:10/10/30 00:54 📱:F02A 🆔:q7IYJMuw


#634 [歩美]
でも私は最近天馬をフった女。
しかも龍一とのことを色々聞かれたりしたらすごく面倒くさそう。


やっぱ天馬はダメだ。


・・・桜・・・もまだダメだ。
やめとこう。


あまり自分から誘うのが好きじゃない私は、おとなしく帰ることにした。

でも龍一とのこと、
いつかは桜に話さなきゃいけない。
それはわかってる。

⏰:10/10/30 00:58 📱:F02A 🆔:q7IYJMuw


#635 [我輩は匿名である]
あげます、

⏰:10/11/01 15:48 📱:W62H 🆔:.TOAsPos


#636 [我輩は匿名である]
あげます

⏰:10/11/04 13:04 📱:F02B 🆔:rpuGbe3k


#637 [我輩は匿名である]
あげます

⏰:10/11/05 22:38 📱:P02A 🆔:JszlHfdo


#638 [歩美]
お待たせしましたm(_ _)m
更新します!!

⏰:10/11/05 23:57 📱:F02A 🆔:spv2PKSs


#639 [歩美]
龍太郎からの突然の贈り物によって、
私の心はかき乱された。

やっと恋愛をする気になれたのに・・・
障害は多いけど、
龍太郎じゃなく、
龍一を好きになれたのに・・・。


考えないようにしようとすればする程、
頭に浮かんでくる。


龍一とのメールも電話も、
ウキウキ感が一気に激減してしまっていた。

⏰:10/11/06 00:02 📱:F02A 🆔:FMjms2RY


#640 [歩美]
20≫決着。


プレゼントが届いて以来、
龍太郎からは何の音沙汰もなかった。

一週間、
出張の龍一とも会えず、
二週間後に会えた時には、
私の気持ちはすでに冷めてしまっていた。

龍一は私の態度の変化に気付いていた。

龍一「疲れてんのか?」

私「ううん、大丈夫。」

龍一「仕事無理するなよ。」

⏰:10/11/06 00:06 📱:F02A 🆔:FMjms2RY


#641 [歩美]
大人な龍一は、
問いつめてきたりしない。
ただ一言心配してくれるだけ。でもそれがありがたい。

今の私には・・・。



――龍一と付き合って1ヶ月。外は寒くなり始めた


私は店を一週間休み、
ある朝、
新幹線のホームにいた。


手には、
新大阪行きの片道切符。
そして少しの荷物。

⏰:10/11/06 00:17 📱:F02A 🆔:FMjms2RY


#642 [いーちゃん]
>>250-1000

⏰:10/11/06 04:04 📱:SH05B 🆔:ifw5VB1k


#643 [我輩は匿名である]
あげ!

⏰:10/11/08 06:54 📱:F02B 🆔:VgDmFWdE


#644 [ぐりこ]
>522-700

⏰:10/11/08 22:14 📱:P02A 🆔:5d1sw4Yk


#645 [ぐりこ]
>>522-700

⏰:10/11/08 22:15 📱:P02A 🆔:5d1sw4Yk


#646 [我輩は匿名である]
かかんの?

⏰:10/11/11 17:50 📱:F02B 🆔:oW1JwPjk


#647 [我輩は匿名である]
頑張って下さい

⏰:10/11/14 13:06 📱:W62H 🆔:WBOGDLO2


#648 [我輩は匿名である]
書いて欲しいです(´ω`)

⏰:10/11/14 17:08 📱:N01B 🆔:D9s6MyPE


#649 [歩美]
大変お待たせしましたm(_ _)m
また少しづつになりますが更新していきますので、よろしくお願いしますm(_ _)m

⏰:10/11/14 20:09 📱:F02A 🆔:B8YkoYUY


#650 [歩美]
20≫決着。 〜続き〜


新幹線のホームで思い出す。
龍太郎が転勤になったあの頃。寂しくて寂しくて、
おかしくなっちゃいそうだったよ。

遠距離に耐えられる自信はなかった。

だけど、
『――3年後――』
という約束を糧にしていた。

ねぇ、龍太郎?
約束した3年後だよ?
でも、龍太郎は隣にいない。
お互いに過去の人。
だけど、
私は今からあなたに会いに行くよ。

⏰:10/11/14 20:12 📱:F02A 🆔:B8YkoYUY


#651 [歩美]
たった1人、
新幹線で大阪へと向かう。

付き合ってた頃、
私が大阪に行ったことはなかった。

初めて会いに行くのが、
別れた後だなんてね。

しかも、
龍太郎には家庭がある。
だから会える保証もないし、
家庭に割り込む勇気は持ち合わせていなかった。

なぜ会いに行くのか。

それは私にもわからなかった。
でも、
『会いに行くしかない』
と思ったんだ。

⏰:10/11/14 20:15 📱:F02A 🆔:B8YkoYUY


#652 [歩美]
龍一には、
気分転換したいから一週間仕事を休んだ。
と連絡はしておいた。

責めるわけでもなく、
「ゆっくりしろよ」
と言う龍一。

まさか元彼に会いに行くなんて思ってもみないよね。
ごめんなさい・・・。


やがて、
新幹線は新大阪へ到着した。


大阪に知り合いは何人かいるけど、親しい間柄じゃないから会っていくつもりもなく、
あくまで目的は龍太郎だった。
誕生日プレゼントのお礼は言っておきたい。

⏰:10/11/15 11:02 📱:F02A 🆔:o5gk6qNc


#653 [我輩は匿名である]
すっげー面白い!
続き早く書けよ

⏰:10/11/15 16:33 📱:PC 🆔:☆☆☆


#654 [キララ]
更新待ってます

⏰:10/11/15 23:38 📱:P03B 🆔:WiBBWdjQ


#655 [歩美]
匿名さん
キララさん

ありがとうございます

⏰:10/11/16 00:53 📱:F02A 🆔:MbF4GZRQ


#656 [歩美]
メモしてきた龍太郎の住所を見て、駅員さんに行き方を訪ねる。
見慣れない電車を乗り継ぎ、
見慣れない景色を眺め、

龍太郎の家の最寄り駅らしき場所へ着いた。

駅に着くと、
ここでようやく緊張し始めた。
「まじで来てしまった。」

こんな心境だった。


行き交う人は関西弁。
まさか龍太郎も関西弁になってしまってるんだろうか。

⏰:10/11/16 00:57 📱:F02A 🆔:MbF4GZRQ


#657 [歩美]
ネックレスを握りしめ、
龍太郎の住所へとゆっくり歩き始めた。

今日、私の胸にあるのは、
龍一のネックレスじゃなかった。

龍太郎にもらったリングを通したネックレス。


徒歩でたぶん10分くらい経った。
メモとマンションの番地を何度も何度も確認する。


ここだ・・・。


そこは5階建てで、
普通のマンション
・・・じゃなく、
明らかにワンルームマンションだった。

⏰:10/11/16 01:01 📱:F02A 🆔:MbF4GZRQ


#658 [歩美]
マンションの下から見上げた各部屋のベランダは、
一つずつで狭い。

どうしてワンルームマンションなんだろう・・・。

1階の集合ポストで名前を調べる。

201号室。
メモと同じ部屋番号。
龍太郎の名前があった。


間違いない。ここだ。

でもなかなか階段を上がれなかった。
周りから見たらただの不審者だと思う。

⏰:10/11/16 01:04 📱:F02A 🆔:MbF4GZRQ


#659 [歩美]
どれくらい躊躇してか、
ようやく私は階段を登った。
201号室の前に立ち、
心臓なのかなんなのかわからない音を必死に押さえようとした。
でも音は激しさを増す。


死ぬ気でインターホンを押してみた。


ピンポン


応答はない。


今日は平日。
しかも真っ昼間。
仕事か・・・。

⏰:10/11/16 01:07 📱:F02A 🆔:MbF4GZRQ


#660 [歩美]
一分くらい待ってみたけど、
誰も出てこなかった。

ひとまずマンションを出て、
辺りをフラつき喫茶店に入った。
紅茶を頼み、一服した。

そして頭の中で整理した。

あのマンション、
龍太郎、
1人暮らしなんだろうか。
家族は?
家庭は?

離婚したとか・・・?


誕生日に突然の贈り物。
ワンルームマンションに住んでいる。
どう考えても離婚したんだと思った。

⏰:10/11/16 01:11 📱:F02A 🆔:MbF4GZRQ


#661 [歩美]
一家の主なら、
普通に考えて元カノに住所まで書いた贈り物なんてしない。

そっか。
龍太郎、離婚したんだ。

私は勝手に推測し、
龍太郎は離婚して独り身だと決めつけた。

大阪まで押しかけてきて良かった。
そう思った。


独り身なら、なおさら絶対に会って帰りたかった。


夜、
また部屋を訪ねようと思い、
時間を潰すことにした。

⏰:10/11/16 01:17 📱:F02A 🆔:MbF4GZRQ


#662 [774ch]
>>250-300
>>300-400
>>400-500
>>500-600
>>600-700

めっちゃ面白いです

⏰:10/11/16 06:00 📱:SH04A 🆔:☆☆☆


#663 [我輩は匿名である]
面白いし気になる(^O^)

⏰:10/11/16 07:19 📱:auSH3I 🆔:JnfXjHoU


#664 [ゆず]
気になります
頑張って下さい

⏰:10/11/16 18:49 📱:P03A 🆔:iNZFmBBg


#665 [キララ]
ャバィ
気になる

⏰:10/11/16 20:19 📱:P03B 🆔:6FbzLgaA


#666 [るぃ]
めっちゃ続きが気になります頑張って下さい

⏰:10/11/17 00:37 📱:SH01B 🆔:nsgHG9oU


#667 [歩美]
時間潰しのために、
駅前にあったパチンコ屋に入り予想外の大当たり。
ツイてる(笑)

6時頃になり、
もう一度龍太郎のマンションへと向かう。

外から部屋を見ると、
まだ電気はついていなかった。
まだ帰ってないんだ・・・。

それから1時間ほど、マンションの下で待っていた。


少し遠くに、汚れた作業服姿の男が見えた。

⏰:10/11/17 13:32 📱:F02A 🆔:s6O0Fmxo


#668 [歩美]
私は立ち上がり、
目を凝らした。

向こうは携帯をいじっているため、
正面は見えないけど、
・・・龍太郎だ。


・・・会えた。


龍太郎は私に気付いた。
お互い動きは止まり、
まるで、
一瞬時間が止まったみたいだった。


龍太郎「えっ?えっ?・・・えーっっ!??」

龍太郎は相当驚いていた。

⏰:10/11/17 13:35 📱:F02A 🆔:s6O0Fmxo


#669 [歩美]
私「久しぶり。」

軽く笑ってみた。

龍太郎は挙動不審になっていたけど、ようやく状況を把握し、私の顔を両手で触ってこう言った。

龍太郎「本当に歩美か?」


それが面白くて思わず噴き出してしまった。


とりあえず龍太郎は部屋が散らかってるからと、私を連れて近くの居酒屋に向かった。


生ビールを2つ頼み、
龍太郎はタバコに火をつけた。

⏰:10/11/17 13:39 📱:F02A 🆔:s6O0Fmxo


#670 [我輩は匿名である]
気になる!やばい!

⏰:10/11/18 00:24 📱:F02B 🆔:wdMKK9Ww


#671 [我輩は匿名である]
>>1ー100
>>101ー200
>>201ー300
>>301ー400
>>401ー500
>>501ー600
>>601ー700

⏰:10/11/18 17:23 📱:SH01B 🆔:R3GmigVM


#672 [歩美]
ビールが来るまでに、
タバコに火をつける龍太郎の横顔。
その顔は、
大好きだった横顔。

龍太郎と目が合い、
照れたように笑い、
すぐに目をそらす龍太郎。

変わらない彼がそこにいた。


目をそらした龍太郎はすぐに私の方を真っ直ぐ見て言った。

「本当に悪かった・・・」

まさか一言目で謝ってもらえるとは思わなかった。

⏰:10/11/19 09:15 📱:F02A 🆔:1jxOjSoA


#673 [歩美]
色々言いたかった。
めちゃくちゃに攻めたかった。でも私が選んだ言葉は、

「もういいよ。」

だった。
優しくそう答えた。

それは、龍太郎を嫌いになれていないという動かぬ証拠だった。


やがてビールが来て、
龍太郎が慣れたようにポンポン注文する。
私と付き合ってた頃、
頼んでた系統と変わらない。
ちゃんと私の好みも覚えていてくれた。

⏰:10/11/19 09:18 📱:F02A 🆔:1jxOjSoA


#674 [歩美]
諦めた小さな幸せがたくさんあった。

もう、龍太郎と横に並ぶこともないと思っていた。

この横顔を見ることも、
この声を聞くことも。


小さく乾杯し、
少しずつ料理が並ぶと共にお互い話し始めた。

龍太郎「離婚したんだ。」

龍太郎は私と別れてからの事を話してくれた。

結婚して、
たった1年で離婚したこと。

⏰:10/11/19 09:23 📱:F02A 🆔:1jxOjSoA


#675 [歩美]
理由は色々だと濁したけど、
問い詰めると一番の原因は、
嫁の浮気だとか。

元々お水だった嫁は、
よく龍太郎に黙って客と会っていたらしい。

そしてある日、
子供を連れて出て行った。

なんとか話し合うことになったけど、恐らく嫁と子供には、すでに他に住む場所があった。
そして龍太郎は嫁から恐ろしいことを言われた。

「この子も、ほんまにあんたの子かわからへんし」


どんなに辛かっただろう。
そんなこと言われて・・・。

⏰:10/11/19 09:28 📱:F02A 🆔:1jxOjSoA


#676 [℃゜]
すごい経験してますね!

age

⏰:10/11/21 15:43 📱:re 🆔:tXwQu6TY


#677 [歩美]
許せない。
大切な龍太郎を盗られて、
その上そんなひどい話・・・。


話題が話題だけに、
私たちは静かにしんみりと飲んでいた。


龍太郎「歩美は?
元気してたか?」


それもひどい質問だよ。
ボロボロだったよ。

私「大好きな人と別れて元気なわけないじゃんか(笑)」

冗談っぽく笑いながら言ったのに・・・。

⏰:10/11/21 22:44 📱:F02A 🆔:H0pw6/ys


#678 [歩美]
龍太郎は下を向き、
小さく言った。

龍太郎「ごめんな・・・。」

さらに空気は暗くなってしまった。あらあら。

私「でも会いに来て良かった♪プレゼント、ありがとう。」

微笑みながら言った。

龍太郎はホッとした感じで、少し笑ってくれた。


龍太郎「彼氏は・・・
そりゃ、いる・・・よな?」


私「い・・・るよ。」

⏰:10/11/21 22:47 📱:F02A 🆔:H0pw6/ys


#679 [歩美]
言ってしまった。
隠すつもりだったけど。
なぜ真実を話したのかわからなかった。

龍太郎「・・・だよな。
まさか元彼に会いに来たなんて言ってないよな?(笑)」

私「言ってないよ(笑)」


それからお互いにこれまでのことを話した。
龍太郎は順調に仕事も頑張っているみたい。
でも、まだしばらく大阪にいることになりそうとか。

私も、話した。
またホステスをしていることも。

⏰:10/11/21 22:51 📱:F02A 🆔:H0pw6/ys


#680 [歩美]
付き合い始めた頃みたいに、
ホステスという職業に嫌な顔はしなかった。

できないよね、そんな顔。

私と付き合ってたのに、
こっちのホステスとできちゃったんだもんね。


ダメだ。
思い出したくない。
今はまたこうして目の前に龍太郎がいるんだから。

忘れよう、
辛い過去なんて。


二時間くらい居酒屋にいて、
おあいそをした。

⏰:10/11/21 22:53 📱:F02A 🆔:H0pw6/ys


#681 [我輩は匿名である]
>>1-300
>>301-600
>>601-900

⏰:10/11/25 05:31 📱:SH01B 🆔:W9UYt1EE


#682 [歩美]
居酒屋を出て、
龍太郎の部屋に行くことになった。

龍太郎「うち寄ってけよ。」

って誘われた時はすごくドキドキしてしまった。

何かあるかもしれない・・・
ううん、
あってほしい。
そう思ったよ。

できることなら、
もう一度龍太郎に抱きしめられたかった。

叶うなら、
もう一度龍太郎を独り占めしたかった。

⏰:10/11/25 07:37 📱:F02A 🆔:aAeAn2Rg


#683 [歩美]
龍太郎「汚ぇんだけど気にすんなよ(笑)」

覚悟して部屋の中に入ると、
散らかってはいるけど、
そんなに驚くほどではなかった。

朝から仕事に行って、
疲れて帰ってくるだけという生活がにじみ出ているような、
シンプルな部屋だった。


一杯だけ、
とビールを開けて乾杯した。


ふと、視界に入った赤ちゃんの写真・・・。

⏰:10/11/25 09:06 📱:F02A 🆔:aAeAn2Rg


#684 [歩美]
あれはきっと龍太郎の子。

「自分の子かどうかわからない」赤ん坊の写真を、貼っている龍太郎のことがたまらなく健気に思えた。


私は突然後ろから龍太郎を抱きしめた。


龍太郎は何も言わない。


私も何も言わない。


静かすぎて、まるで時間が止まってるようだった。

⏰:10/11/25 09:09 📱:F02A 🆔:aAeAn2Rg


#685 [我輩は匿名である]
リアルタイムで読んでます
なんかドキドキで楽しいです

⏰:10/11/25 09:13 📱:SH01B 🆔:W9UYt1EE


#686 [歩美]
しばらくお互い黙ったのち、
龍太郎が言った。

龍太郎「泊まってけよ。」

私は龍太郎を抱きしめたまま、ちゃんとうなずいた。

龍太郎の
『泊まってけよ』が、
『泊まっていってほしい』
に聞こえたのは、
私が龍太郎のことちゃんと知ってるからだよ。

龍太郎のこと大好きだからだよ。

そう心の中で言った。

⏰:10/11/26 01:31 📱:F02A 🆔:PFHi43qE


#687 [歩美]
龍太郎がお風呂に入ってる間に、携帯を開いた。

龍一からのメールが一件。
いつもと変わらない内容。

簡単に翌日の予定を書き、
おやすみのメール。
いつも通り。

今まさに私が浮気してるなんて思いもしないよね。
私の気持ちが離れかかっていたのに気付いていても。
それが龍一なんだ。


お風呂からあがった龍太郎は、私が携帯を触っているのに気付き心配してきた。

⏰:10/11/26 01:35 📱:F02A 🆔:PFHi43qE


#688 [歩美]
龍太郎「彼氏・・・大丈夫か?」
パンツ一枚姿で、
タオルで髪をワシャワシャとふいてる龍太郎は妙に色っぽかった。

建築関係で引き締まった体、
厚い胸板。


私「大丈夫だよ。」


それ以降、彼氏の話はしてこなくなった。


そして、
私もシャワーを借りた。

⏰:10/11/26 01:39 📱:F02A 🆔:PFHi43qE


#689 [歩美]
――その日、久しぶりに龍太郎の腕の中で眠った。


私は言った。

『大好き』と。

龍太郎は言った。

『愛してる』と。

龍太郎はそんな言葉を言うキャラじゃない。
でも、付き合ってた頃と比べものにならないくらいに優しくて、強く私を抱いてくれたのはわかった。


浮気という形で、
龍太郎をまた抱きしめることができた。

⏰:10/11/26 01:43 📱:F02A 🆔:PFHi43qE


#690 [歩美]
――翌朝、
目が覚めると龍太郎はいなかった。
仕事に行ってしまった。


裸のままの自分に気付き、
昨夜の龍太郎の感触を思い出していた。

まるでドラマのような、
衝撃的な一晩だった。


携帯を開いた。
時間は10時をまわっていて、メールが二件。

一件は龍一から。
おはようメールだった。

⏰:10/11/26 01:50 📱:F02A 🆔:PFHi43qE


#691 [は〜たん♀]
この小説めっちゃ好きで いつも楽しみにしてます(≧∇≦)
更新頑張ってくださいね♪

⏰:10/11/26 23:11 📱:SH004 🆔:.PSepfFo


#692 [我輩は匿名である]
>>691
こーゆーの感想行ってほしい

⏰:10/11/26 23:14 📱:T001 🆔:ELEhEvaA


#693 [我輩は匿名である]
>>692


wwwwwwwww
こまかっwwwww

⏰:10/11/27 12:47 📱:F02B 🆔:xYteNx9o


#694 [歩美]
コメントありがとうございます

感想板です

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4816/

⏰:10/11/29 02:57 📱:F02A 🆔:BNdaVEaQ


#695 [歩美]
20≫決着。 〜続き〜


何も知らない龍一からのおはようメールに、
ようやく罪悪感が湧いた。

でも、罪悪感はすぐに忘れてしまった。

龍太郎からのメール。


〈7時までには帰る。〉


ただそれだけの文章。
愛想もない。
でも、待ってていいんだ、って嬉しくなっちゃったよ。
あなたは私を喜ばせるのが上手だね。

⏰:10/11/29 03:01 📱:F02A 🆔:BNdaVEaQ


#696 [歩美]
夢なら覚めないでほしい。

でも一番の願いは、
龍太郎と別れる前に戻りたい。
こうやって大阪まで来ていれば、他のホステスなんかに盗られなかったかもしれない。

そしたら、
約束どおり、
今ごろ私は龍太郎の奥さんだったかもしれない。

幸せな日々だったかもしれない・・・。


悔しい。
とにかく悔しい。

⏰:10/11/29 03:04 📱:F02A 🆔:BNdaVEaQ


#697 [歩美]
昨夜、
ベッドで龍太郎が言った。

「ごめん」

何度も何度も。

「謝らないで」

って言ったら、
強く抱きしめてきた。


子供ができたなんて、
きっと龍太郎も複雑だったはずなんだ。

きっと私を想っててくれたはずなんだ。

本当に切ない再会。

⏰:10/11/29 03:08 📱:F02A 🆔:BNdaVEaQ


#698 [歩美]
私は近くのスーパーに買い物に行き、夜ご飯の支度をして龍太郎の帰りを待った。

肉じゃがを作った。

龍太郎に食べてもらうのは初めて。

家庭的な料理で迎えてあげたかった。
別れさせ屋は、
実は尽くすタイプなんです。


――7時。
龍太郎が帰ってきた。

私「おかえり」

龍太郎「おぉ。」

⏰:10/11/29 03:11 📱:F02A 🆔:BNdaVEaQ


#699 [歩美]
照れくさくて
「ただいま」
とは言わない龍太郎がまた妙に可愛かった。

それに、
本当は私が待ってるか心配だったと思う。

大阪に着いた時は、
宿泊する気なんて全くなかった。
朝、龍太郎からメールが入ってなかったらきっと帰ってた。


龍太郎とは、
昔からそういうタイミングやフィーリングが合う。

恋愛において最も重要だと私は思う。

⏰:10/11/29 03:14 📱:F02A 🆔:BNdaVEaQ


#700 [歩美]
龍太郎がシャワーを浴びてる間に、料理を並べておいた。

上がってきた龍太郎は驚いていた。

珍しく素直に感情をあらわにして、喜んでくれた。


龍太郎「うまい♪」


あぁー、たまらんこの笑顔。
持って帰りたーーい。(笑)


作って良かった。
いや違う。

会いに来て良かった。
本当に心底思った。

⏰:10/11/29 03:17 📱:F02A 🆔:BNdaVEaQ


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