こいごころ
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#813 [向日葵]
一人であれやこれや考えていると、額に激痛。

「いったーい!ミューのデコピン痛いんだから手加減してよ!」

「だって百面相が気持ち悪かったんだもの」

にっこりと笑って茉里をいじめるのが楽しいという顔をするミュシャは、茉里よりもサディストだと思った。

「チョコレート、なんなら一緒に作る?」

⏰:11/07/02 21:27 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#814 [向日葵]
「……。え!?ミュー好きな人出来たの!?」

「お馬鹿。バレンタインは何も好きな人だけじゃないでしょ?アンタによ、ア・ン・タ」

「あ、友チョコね」

「むしろ茉里は笹部のを作ることしか考えてなかったわねー。親友のことはそっちのけかー」

よよよ、と泣きマネをするミュシャに慌てる茉里。

確かに最近、ミュシャに迷惑かけっぱなしなわりにはなにもしなかったから、罪悪感でいっぱいになった。

「ごめんごめんごめん!!ミューのももちろん作るつもりだったよ!ただ毎年のことだったから話題にださなかっただけで!」

「冗談よ」

⏰:11/07/02 21:27 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#815 [向日葵]
目を覆っていた手をぱっと開いて意地悪く笑う。
茉里はぷくりと頬を膨らました。

「どこのバカップルだ」

呆れたような声がきこえたので、二人して振り向くと、宗助が立っていた。

「おはよう宗助」

「バカップルって、アンタに言われたくないわよ、この色ボケ」

「色ボケって……」

宗助は鞄を置いて、2人の会話に入ることにした。

⏰:11/07/02 21:28 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#816 [向日葵]
「そういえば、久瀬、最近呼び出し多くないか?」

「バレンタインが近いからだよね。ミューはモテるから」

ミュシャは嫌そうな顔をしながらため息をつく。

先程茉里が言ったように、バレンタインが近いので、なんとか自分にくれないかと、ミュシャに告白する人があとをたたない。

一人が終わったらまた一人。
休み時間の度にそうなるので、ミュシャはここのところ休み時間になると知らない間に消えることが多くなった。

⏰:11/07/02 21:28 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#817 [向日葵]
*アンカー*

>>2-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:11/07/03 00:34 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#818 [向日葵]
「どうせ、見た目でしょ。性格がこんなだって知ったら別れようなんて輩、これまでに多々いたわ」

「密かにナルシスト発言が入ってるぞ久瀬」

「ってか見る目ないよね。ミュシャは十分可愛くてしっかりした人なのに」

そう言う茉里の手を、ミュシャはギュッと握って、意味深に見つめる。

「私は、そういうアンタがいるだけで十分だわ」

⏰:11/07/09 03:37 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#819 [向日葵]
どこからか百合の香りがしてきた気がして、宗助は辺りに百合があったか探すようにわざとらしくキョロキョロする。

茉里はそんなミュシャの悪ふざけにのるように、「ミュー……」と呟いて、その手を握りかえす。

「ハイハイ。もうわかったから」

百合の香りをかき消すべく、宗助は二人の間に呆れたようにはいる。
ミュシャと茉里はくすくすと笑った。

「女でも茉里をとられるのは嫌ってわけか……。案外嫉妬深いのねアンタ」

「そういうわけじゃない」

⏰:11/07/09 03:37 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#820 [向日葵]
「え!?じゃあ宗助は私なんかどうでもいいってわけー!?」

先程のミュシャのように、茉里は悲しくなさそうに「うわーん」と言って泣き真似をする。
そんな茉里に、ミュシャが「ひっどーい」と言う。

ああ、姦しい……。

宗助は女の子のノリについていけず、ツッコむことさえ出来ずに呆れた。

「えーと……。あ、いたいた!茉里ちゃん!笹部くん!」

⏰:11/07/09 03:37 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#821 [向日葵]
呼ばれたので、二人は声のする方を向くと、教室の入口に同じ部活の綾香がいた。

何の用かわからない二人は、ミュシャにひとこと言って綾香の元へ行く。

「どうかした?」

「色紙のお金もらおうと思って」

「色紙?」

二人そろって首を傾げるものだから、綾香は眉を寄せる。

「忘れたの?先輩を送る会するのにみんなで書かなきゃいけないでしよ?」

⏰:11/07/09 03:38 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


#822 [向日葵]
そこで二人はやっと気づいた。

二大行事どころじゃない。
三年生が卒業するということを忘れていた。

そういえば、自由登校になっていた三年生がいないことに今更気づく。

そして、千早先輩の顔を思い出す。

何故かずっといるものだと思っていた。
卒業するのはわかっていても、それは先の、ずっとずっと先のことで、先輩は、あの変わらない笑顔で自分たちのそばにいると思っていた。

⏰:11/07/09 03:38 📱:SH05A3 🆔:☆☆☆


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