― 短編箱 ―
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#301 [栢]
そいつはあたしに目もくれず
ずっと空を眺めてた。
憎らしいのに
その美しさに見とれてしまうほど
透き通った肌‥
少し悩ましげな瞳
なんでだろう‥そいつは知りたくさせる
あたしの好奇心を掻き立てる。
:10/01/08 17:38 :D905i :TVGSibQw
#302 [松田DXさん]
「ねぇ‥あんた」
不完全な足から目が離せなかった
「あ‥足ですか?よく気づきましたね」
クスクスとまた余裕そうに笑う
固くて冷たそうなそいつの左足。
「生まれた時からないもんでね、
自分の中ではコレが僕の足です」
戸惑いも見せずに
悲しげな表情もせずに
:10/01/17 13:42 :D905i :fvQWoubw
#303 [松田DXさん]
「へぇ‥」
聞こうと思えば聞けたんだ
辛くない?痛くない?不便じゃない?
聞くまでもないような表情に
あたしは唇を噛んだ
「‥可哀想ですか?」
眉を下げて笑った
きっとみんな同情してきたんだ
"普通じゃない"
"自分と違う"
同情は何よりも身勝手で残酷
:10/01/17 13:48 :D905i :fvQWoubw
#304 [松田DXさん]
―――――――――‥
「紗代ちゃんって片方の目見えないんだってー」
「えー!?‥可哀想だねー」
「ほんと可哀想だねー」
小学校のころによく言われた
あたしは"可哀想"な子
ただ片方見えないだけ
それだけで人は"可哀想"な人間になる
:10/01/17 13:57 :D905i :fvQWoubw
#305 [松田DXさん]
「ねぇどうして見えないの?」
誰も他人の気持ちなんかわかりゃしないのに
"同情"なんてただ迷惑なだけ
「別にいいでしょ!!放っておいて!」
それからあたしは独りになった
宇宙にはまったのもこのせい
誰もまだ知り得ない世界
この世界で普通なことは
アッチでは普通ではないから
普通だとか可哀想だとか
そんな言葉がないとこに憧れた
:10/01/18 13:13 :D905i :IPeB6o1Y
#306 [松田DXさん]
――――――――‥
「別に可哀想じゃないよ
‥あたしも同じだから」
気が付けば心を開いてたようで
ソイツがあたしと同じように
孤独に生きてきたってわかった
あたしと同じ"可哀想"な目をしてる
「‥そうですか。」
深入りしようともせずに
また空を眺めてた
興味をもたれないことに
今のあたしは快感を得たんだ
:10/01/18 13:19 :D905i :IPeB6o1Y
#307 [松田DXさん]
「あたし、こんな世界に生まれたくなかった」
ぽろっと零れた不安は
さっき出会ったばかりの奴に向けられた
少しこちらに目を向けて
またクスっと笑った
同じように孤独だったはずなのに
なんでそんなに笑えるの?
やっと仲間を見つけたと思ったのに‥
するとそいつはゆっくり立ち上がり
少しだけぎこちなくあたしの目の前にきた
:10/01/18 13:25 :D905i :IPeB6o1Y
#308 [松田DXさん]
またゆっくりとしゃがんだ時に
左足の冷たい音が微かに耳に入った
「じゃあ、誰も知らない未来に行きますか?」
「‥は?バカにしてるの?」
「いえ‥相対性理論、知りません?」
「‥今そんな技術はないでしょ
あたしたちにとっては夢のまた夢
その頃には死んでるわ」
そいつは空を見て
いつも夢見てたんだろうか
:10/01/18 13:30 :D905i :IPeB6o1Y
#309 [松田DXさん]
いつか宇宙に行きたい
そんな夢でさえ
きっとそいつにとっては困難なのに
「‥つまらない人生ですね」
じっとあたしを見つめた眼差しが
捕らえて離さなかった
「夢を見るのはただですよ
ただでさえ僕らは普通の夢さえ
困難な状況に置かれてる
僕らが一番に願う夢は‥
みんなにとっては当たり前なんです」
:10/01/18 13:34 :D905i :IPeB6o1Y
#310 [松田DXさん]
そいつは愛おしそうに左足を撫でた
「これでも何かと不自由です
だけど不自由だからこそわかる世界があって
不自由だからこそ可能性を信じたくなる
目が見えたらいいなって
あなたもどこかで願ってる
だから僕も本物の足を得て
遠く離れた星に行きたい」
そいつは人と違うからと言って
下を向いては居なかった
:10/01/18 13:47 :D905i :IPeB6o1Y
#311 [栢]
名前変わってました(´・ω・`)
生活板の名前になってました
松田=栢です(;_;)
:10/01/18 13:50 :D905i :IPeB6o1Y
#312 [栢]
「諦めたら終わりですよ。
夢‥見ましょうよ
楽しいですよ」
また笑った
「‥夢か」
あたしの目の前に
何かがはっきり映った気がした
ぼやけた世界が
そいつの言葉で開けた気がした
:10/01/18 13:59 :D905i :IPeB6o1Y
#313 [栢]
>>292-313
わけわからん(´・ω・`)
タイトル全く関係ないし
内容ふわふわしすぎw
主人公は片目が不自由なことが原因で
人間嫌いになってた
そのため独り宇宙に没頭
"そいつ"は片足が不自由だったけど
前向きに生きている
同じ障害を抱えながらも
考え方が真逆な2人
ってかんじでスルーしてください;;
:10/01/18 14:06 :D905i :IPeB6o1Y
#314 [栢]
ア イ カ ギ
― 悠さまリク ―
:10/01/20 15:49 :D905i :cHfw0CBk
#315 [栢]
「おかえり」
「‥ただいまぁ♪」
車のドアを開くと
石けんみたいないい香りがする
大好きなたっちゃんの匂い
たっちゃんは大学1年生
去年まであたしと同じ学校で
サッカー部の副キャプテンしてた
その時あたしは高2でマネージャーで‥
「‥奈々?」
責任感強くて優しくて
だけど時々いじめてきて‥(笑)
そんなたっちゃんにいつの間にか‥
:10/01/20 16:00 :D905i :cHfw0CBk
#316 [栢]
「‥聞いてんの?」
「‥うわっあぁ///聞いてるよー!!」
たっちゃんはSだと思う
「だったら返事しろよー」
いつもクスって笑う
あの目にあたしは未だにドキドキする
「で‥でも耳元で言うことないでしょ//」
たっちゃんから見たらあたしは
まだまだ子供なんだと思うんだ
:10/01/20 16:04 :D905i :cHfw0CBk
#317 [栢]
「‥かわい、」
からかった後は
そう言って目を細めて頭を撫でてくれる
少し乱暴で髪がぐちゃぐちゃになるけど
それでも幸せなんだ
たっちゃんは時間ができると
わざわざ学校まで迎えに来てくれる
大丈夫だよって言っても来てくれる
一年経った今でも相変わらずベタぼれ
:10/01/20 16:14 :D905i :cHfw0CBk
#318 [栢]
「たっちゃん明日バイト?」
家に着くのはあっという間
その日のこととか
くだらないおふざけとか
音楽聞いてあたしが歌って
それを見てたっちゃんが笑って
特別何をしなくても
心が温かくなるこの感じは
たっちゃんが初めてなのです(笑)
:10/01/20 16:20 :D905i :cHfw0CBk
#319 [ん◇◇]
↑(*゚∀゚*)↑
:22/10/28 08:16 :Android :HDgsN/jU
#320 [ん◇◇]
:22/10/28 08:18 :Android :HDgsN/jU
#321 [ん◇◇]
:22/10/28 08:18 :Android :HDgsN/jU
#322 [ん◇◇]
:22/10/28 08:19 :Android :HDgsN/jU
#323 [ん◇◇]
:22/10/28 08:20 :Android :HDgsN/jU
#324 [わをん◇◇]
(´∀`∩)↑age↑
:22/12/06 02:31 :Android :uo62Tj4s
#325 [わをん◇◇]
↑(*゚∀゚*)↑(∩゚∀゚)∩age
:23/01/21 20:13 :Android :IhSnmgVI
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