.。改]恋愛成就の洞窟で。.
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#352 [桔妁]
蔵を見た柳園は何故か愕然としていた。
「―違う、」
そしてただ一言、そう言った。
「な、似てる家屋だからか?柳園でも外れるときがあるんだな!」
慶は笑いながらそう言う。柳園は悔しくて泣きたくなった。
「――はぁ…、御祖母様、他に蔵のある家はこの村に幾つありますか?」
:08/11/15 19:52 :SH906i :☆☆☆
#353 [桔妁]
部長は目前にしたミステリーのカケラをまた引き離された落胆で、溜息をつきつつ聞いた。
「あるよ、何なら私が貰い受けた他の蔵でも見せますよ?」
また彼女は笑顔で言ってくれた。
「あ、溝浦天弥の、祖母の家…とか――?」
そんな慶の呟きは、当たっていた。
:08/11/15 19:56 :SH906i :☆☆☆
#354 [桔妁]
その第二の蔵に入って辺りを調べるという名目で漁る。
「…此処は多少、日当たりがいいんですね。」
吉原の他愛ない会話に繭の祖母は笑顔で答える。
と、柳園が一冊の本を見つけた。
それは、心霊非科学研究会の全員が求めていた本、
「男女鬼穴物語―――…!!」
:08/11/15 21:17 :SH906i :☆☆☆
#355 [桔妁]
―第9章―
――そして
僕等は知った―
_
:08/11/15 21:21 :SH906i :☆☆☆
#356 [桔妁]
――――――――
――――
「男女物語?」
繭は達筆なのか違うのかよく分からない文字のそれを、ようやくそうやって読んだ。
「そう!なかなかの出来だと思っているよ!何しろ頼りになるお兄さんが教えてくれたのだからね!」
笠から覗く口がニッと笑う。
「…書物?繭とか俺の名前ばかりじゃないですか?」
じっと中身を読んでいた天弥が不思議そうに暁の顔を見た。
:08/11/15 21:27 :SH906i :☆☆☆
#357 [桔妁]
「だから二人の物語だからだよ!」
暁はそれを乱暴に天弥から受け取る。するとそこに、何故か頼弦もやってきた。
「暁殿、それが完成か?」
きっと暁の言う兄さん、とは彼であると繭は確信をもって思うのだった。だって暁さんの笑顔が輝いてる。
「書けました!いやもう!本当に恋物語そのままのような二人ですね!」
小説(?)を語る様子を嬉しそうに語る暁、そこにまた繭は女の勘も見た。
:08/11/16 17:15 :SH906i :☆☆☆
#358 [桔妁]
(あ、暁さんはきっと頼弦さんに……)
私達の事を聞いているうちに、恋に落ちたに違いない。頼弦さんは気がきくし、落ち着いた物腰だし、恋する要素ならいくらでもあるのだから。
「…―じゃあ、私達も洞窟行こうか!二人の邪魔しちゃあ悪いし!」
気を遣ったつもりだったが、逆に赤くなり黙る暁さんを見て少し楽しくなったりして。
(可愛いな、)
率直にそう思えた。
:08/11/16 17:23 :SH906i :☆☆☆
#359 []
:09/09/08 23:54 :SH904i :ajjfHzhk
#360 [我輩は匿名である]
まさか私が数年前に書いていたものがまだあるとは…(゜_゜)
:13/05/15 00:37 :ISW16SH :qcnVGiJI
#361 [○○&◆.x/9qDRof2]
(´∀`∩)↑age
:22/10/02 03:26 :Android :Ltpo.xA.
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