「純也」
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#170 [あぃみ]
慌てて耳に戻した。


「あいみちゃん?」


「ママ?」


それはまさるのママだった。ご無沙汰すぎて言葉が出てこない。


ママが一瞬の沈黙を破った。

⏰:07/11/13 22:02 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#171 [あぃみ]
「久しぶりだねー。」


「はい。でもなんで携帯繋がるんですか?まさるのでしょう?」


私は挨拶も忘れ、勢いよく聞いた。


ママはかすれた、か細い声でゆっくりと答えてくれた。

⏰:07/11/13 22:06 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#172 [あぃみ]
「うん。解約しようと思ったんだけど、きっとあいみちゃん、何かあったらかけてくる気がして…無理はしないでほしいの。あいみちゃんのこと、おばさん大好きだから。
自分の子供のように思えるの。
辛い想いをさせて、ごめんなさい…
まさるもいい方向に向かっているの。
だからもぅ大丈夫。
あいみちゃんから頂いたお金は、ちゃんと貯めてあるからまさるが元気になったら返しに行くね。今まで重荷になってしまってホントに申し訳なく思ってる。あいみちゃんの人生なんだから、
縛られることないのよ。
自由に生きていって。

おばさん、ずっと伝えたくて、ずっと電話待ってた。こっちからかける勇気がなくてごめんね。」

⏰:07/11/13 22:29 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#173 [あぃみ]
私は頭の中がごちゃごちゃで何も話せないでいた。結局、何も伝えられないまま電話を切った。


…重荷なんて思ったことないのに、ママは私がそう感じてるって思ってるんだ…


しばらく一点を見つめたまま考えていた。


この空間は静かだ…

⏰:07/11/14 08:52 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#174 [あぃみ]
純也が電話終わっていることを意味していた。


私は今の気持ちをひきずらないように明るく笑いかけた。


「あっ。電話終わってたんだ?」



…純也は答えない。

⏰:07/11/14 08:55 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#175 [るリ]
がんばれ

⏰:07/11/14 16:06 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#176 [*]
あげ

⏰:07/11/14 21:54 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#177 [あぃみ]
「お前さぁ、俺が女と電話するだけでそんな落ちるわけ?」


…やばい。
また痛い事言われそう。


「えっ違うよ」


私のか弱い否定は純也に聞こえていないかのように純也は続けた。

⏰:07/11/17 00:41 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#178 [あぃみ]
「てかさぁ、俺にだって女の一人や二人いるわけ。お前にどうこう言われる筋合いないわけ。

でも、ただの友達だよ?
今も、教習行ってたときの奴で、笑える教官の話しだっただけだし…


だから…


まぁいいや。

てか腹減った!ラーメンごちって」


坦々と話す純也。

⏰:07/11/17 00:46 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#179 [あぃみ]
だから…
その続きが聞きたかった


心配するなって言うつもりだった?


笑ってそんなふうに言えたら楽なのにね。


私は純也には弱いから
何も言えずに
今くれた言葉を噛み締めて


「いーよ。」


そう答える。

⏰:07/11/17 00:51 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#180 [るり]
(′∀`)

⏰:07/11/18 03:09 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#181 [しまじろー]
あげ(∵)

⏰:07/11/20 08:54 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#182 [るり]
げげ(′∀`)

⏰:07/11/20 20:54 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#183 [あぃみ]
しまじろるりちやんいつもありがとう

⏰:07/11/20 21:34 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#184 [あぃみ]
でもね、


今日は少しだけ


二人の間に生ぬるい風がふいた。



これがいつか暖かい風に変わる気がした。

⏰:07/11/20 21:38 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#185 [あぃみ]
いつもよりちょっとだけ優しい純也と
いつものようにご飯を食べて、
いつものように私が会計して
いつもより長いキスをして
いつものように別れた。



家に帰るなりりんちゃんに電話をした。
夜中で、少し眠たそうなりんちゃんは私の言葉に目が覚めたようだ。

⏰:07/11/20 21:53 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#186 [あぃみ]
「まじで?純也が優しくなったー?ふふふ」


なぜか意味深に笑うりんちゃん。


「なんで笑う?なんか逆に怖くて…」


少し落ち込みぎみの私にりんちゃんは嬉しそうに
声をはずませて答えた。


「そっかそっかぁー!」

⏰:07/11/20 21:57 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#187 [あぃみ]
「どーゆー意味?!」


一人で納得するりんちやんに少しムっとなる私。


「今日あいが飲み屋で寝てる間、純也にいろいろ言ってみたのだよ!」


「え!何言ったの?」


「ふふふ。知りたい?」

⏰:07/11/20 22:01 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#188 [あぃみ]
「んもーじれったい!いーよもう。」


りんちゃんにはいつもすぐへそまがりになる。


でもりんちゃんは
そんな私を扱い慣れている。1番の理解者。


ちょっとだけお姉ちゃんのように優しく笑って話してくれた。

⏰:07/11/20 22:24 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#189 [あぃみ]
「だってさ、純也あいに対して意味わかんないじゃん?だから言ったの。

あいのことどう思ってるか知らないけど、あいは俺の事好きとか思ってない?もっと優しい男あいのまわりにはたくさん居るんだから、あんたもたもたしてると取られるよ?って。」


「それで、純也はなんて言ったの?」


「『うるせーよ』って」

「そっかぁ。」


嬉しくてそのさきを期待した私は少しガッカリした。

⏰:07/11/20 23:06 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#190 [あぃみ]
「ちょっとあい、ガッカリするとこ?
それで優しい態度に変わったなんてかなりの脈ありだよ?」


…あっそっか。
え?純也が私を?


「そうかなぁ。なんか微妙だけどなぁ」


「ばか!あい、絶対そうだって!あいつなんだかんだであいのこと気になってしょうがないんだよ」

⏰:07/11/20 23:12 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#191 [あぃみ]
そうかな。
そうだといいな。


りんちゃんとは笑って電話を切った。


純也が振り向いてくれたらどれだけ嬉しいか。
冷たい純也もなれたけど、優しくなったらどれほど嬉しいか。


…純也の彼女。


ゆっくりと目を閉じて、いつもより暖かい気持ちをだしきめて眠りについた。

⏰:07/11/21 08:53 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#192 [あぃみ]
「おい!起きろって」


すぐ近くで声がした。


重たい目を頑張って開くとまさるが優しい笑顔で私を覗き込んでいる。


「……!」


…声が出ない。


いつものだ。

これはまた夢だってすぐにわかった。
まさるを見つめるとまさるはクスっと笑って話し出した。

⏰:07/11/21 08:58 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#193 [あぃみ]
「あいみ、もうすぐ誕生日だな。何が欲しい?
俺バイト代貯めておいたから好きなもん買ってやるよ!」


腰に手を当てて得意げなまさる。


私は…


指輪が欲しかった。
まさるが元気な頃はよくそう言っていた。

まさるは決まって
「指輪は結婚の時なっ」
って言っていたね。

⏰:07/11/21 09:03 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#194 [あぃみ]
まさるが元気だったら
今頃は結婚していたのかな?私はこんな人生歩まなかったのかな。


欲しいもの?


今私は…



『愛』が欲しいよ。



安心出来る場所が…

⏰:07/11/21 09:06 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#195 [しまじろー]
あげ(、∀`)

⏰:07/11/24 08:42 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#196 [しまじろー]
もう01回あげ(・∀・)

⏰:07/11/26 22:51 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#197 [極]
上げる

⏰:07/11/27 19:54 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#198 [あぃみ]
しまじろちゃん極さん遅くなりましたすいません

⏰:07/11/29 10:38 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#199 [あぃみ]
純也には一度誕生日の事を話したことがある。
純也はいつも私の休みなど把握している。だからきっと覚えていると思う。「覚えてないだろ」なんて保険をかけながらひそかに期待している私がいた。



誕生日前日。


純也に電話をかける。

⏰:07/11/29 10:45 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#200 [あぃみ]
「もし?なに?」


不機嫌な純也。


「あ、ごめん。
明日空いてるかなって」


「明日?んーわかんね」


「そっか。じゃあもし暇だったら電話して?」


「おう。」



あれ?覚えてない?

⏰:07/11/29 10:48 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#201 [あぃみ]
そっけない態度から覚えてないことが確信できた。


自分から、
「誕生日なんだけど」なんてミジメで言えない。


一緒にいてくれたら
それだけでいいと思っていた。

⏰:07/11/29 10:54 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#202 [あぃみ]
ついに誕生日。
朝起きるとメールが八件入っていた。
友達からおめでとうメールが沢山入っている。


何度も繰り返し受信Boxを見ても、純也からのメールはない。


一件気になるアドレスがあった。登録されていないアドレス。

⏰:07/11/29 11:01 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#203 [あぃみ]
「あいみちゃん、今日誕生日だよね。昨日まさるが夢に出てきて教えてくれたよ。おめでとうって伝えろって私にしつこく言ってたよ。もう19歳になったんだね。初めて会ってから四年もたつね。おばさん、あいみちゃんが大好きよ。あなたの幸せを願っています。」


まさるママからのメール。このメールを読む時だけゆったりと時間が流れたきがする。

⏰:07/11/29 11:08 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#204 [あぃみ]
それぞれに返事を打ち、
ありがとうを伝える。


りんちゃんからもメールが来ていた。


可愛いデコメールで
「おめでとう!純也とはどうなった?てか、あいとゆっくり話がしたい。」


そんな内容だった。
普段ゆっくり話がしたいなんて言わないのに
不思議に思った。


そして、純也が私の誕生日忘れているってこと、りんちゃんに話そうと電話をかけた。

⏰:07/11/29 14:16 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#205 [あぃみ]
眠たそうなりんちゃんは、「絶対覚えてるって!サプライズで脅かすつもりなんだよ!」なんてのんきに話してくれた。


…サプライズかぁ。




携帯ばかり気にする一日はいつもの倍くらい長く感じた。
純也からの連絡はない。

⏰:07/11/29 14:20 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#206 [あぃみ]
もうすぐいつも電話してくる時間。

いつのまにかサプライズを待ち望んでいる私。


まだかなまだかなー


なんて昔のCMソングが頭をぐるぐる回り、携帯をにぎりしめていた。

サプライズって…
覚えてないふりをして、突然花束とか?
いや、今更キザ男はないだろう。

⏰:07/11/29 14:24 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#207 [あぃみ]
それか…
「付き合う?」なんて言われたり?


んー、プレゼント用意してくれていたり?


おいしい物をご馳走してくれるのかな。



私の気持ちは勝手にウキウキしている。

⏰:07/11/29 14:27 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#208 [あぃみ]
事務所の控え室で一人、鏡の前で着替えていた時だった。


なんか急に胸がしめつけられて呼吸が上手く出来ないでいた。


金縛り?
起きてるのに?


身体が動かなくなる。


声が出ない。

⏰:07/11/29 14:38 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#209 [あぃみ]
まさるだってわかった。
まさるの匂いがたしかにした。


後から私を抱きしめているような感覚。
でもすごく力強い。


苦しいよ…やめて…



まさる、もう私はまさるを好きじゃないの。


心の中で必死に訴えた。

⏰:07/11/29 14:43 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#210 [あぃみ]
さらに強い力が加わったあと、徐々にほどけ、やがてスーっとなくなった。


顔をあげた。鏡の中の私は涙で見えない。


自分の荒い呼吸だけが控え室に響いていた。


なんだったんだろう。


すると電話がなった。

⏰:07/11/29 14:47 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#211 [あぃみ]
純也だっ!


「もしもし?」


電話にでると純也はいつもより優しい声で言った


「どうした?鼻声だぞ?泣いてた?」


「ううん。平気」


私はまさるのことなんて言えなくて鼻をすすりながら答えた。

⏰:07/11/29 14:52 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#212 [あぃみ]
「俺時間あいたから遊べるけどもう終わったの?」



そして純也は迎えに来てくれた。いつもの場所で待っててくれた。



私は嬉しさを隠しきれず走って車にむかった。
お気に入りの服を着ていつもより気合いをいれてメイクヘアを整えて。

⏰:07/11/29 14:56 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#213 [あぃみ]
勢いよく助手席に乗り込み嬉しくてニタニタしていた。


純也はこちらをちらっとみると、ボソッっと小さな声で少し笑顔で言った。


「やっぱお前は綺麗なんじゃん。」


そういえば
純也と会う時はいつも夜中とかでスッピンに近いのが多かった。
綺麗って言ってもらうのは久しぶりな気がする。

⏰:07/11/29 15:16 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#214 [るり]
はげ(′∀`)

⏰:07/11/29 20:07 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#215 [あぃみ]
るりちゃんはげって笑

ありがとう

⏰:07/11/29 20:33 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#216 [あぃみ]
車はなかなか出発しない。私は純也を見る。


純也は私を見ていた。


「ん?」


少しとまどって首を傾げて見た


純也は目をそらさない。

…見つめあっているってこうゆうこと?

⏰:07/11/29 20:37 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#217 [しまじろー]
僕今日誕生日だツた

あげ(・∀・)

⏰:07/11/29 22:33 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#218 [あぃみ]
しまじろ誕生日なの?
おめでとうございますっちなみ、私のパパも今日で61歳

⏰:07/11/29 23:39 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#219 [あぃみ]
続き…


純也の目はすんでいる。
瞳がうす茶色でその瞳の上の綺麗な二重が、すんだ冷たい印象を和らげる。



吸い込まれてしまいそうだ。



「キレイ…」


思わず声になった

⏰:07/11/29 23:44 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#220 [あぃみ]
純也はたまにこの優しい笑顔を向けるんだ。


そしてそっと近づいてきて


唇がふれる。


とろけてしまいそう。
幸せ。


私だけのものになってくれたらどんなに幸せなんだろう。

⏰:07/11/29 23:47 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#221 [あぃみ]
純也、
今私のこと大好きでしょ?ねぇ そう言って?





私は
大好きだよ。




ねぇ、純也。

⏰:07/11/29 23:49 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#222 [あぃみ]
甘い時間は
すぐに終わった。


車は発車してどこかへ向かう。


「ねぇ、どこ行くの?」


運転している純也に聞いた。


「んー
腹減った!」


無邪気に可愛く答える純也。


焼き肉屋さんに着いた。

⏰:07/11/29 23:56 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#223 [あぃみ]
焼き肉…
誕生日っぽくていいな


ビールで乾杯。
気取ってなくていいね。


純也と二人。
少し酔ってきてしまった。


勢いで聞いてみた。


「ねぇ誕生日プレゼントはぁ?」

⏰:07/11/30 00:00 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#224 [あぃみ]
「はぁ?なんでだよ

あれ?あ!お前もしかして誕生日?」



泣きそうだった。
焼き肉おごってくれて


そのあとプレゼントくれて…告白して…


「覚えててくれてるんだと思った。」

⏰:07/11/30 00:03 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#225 [あぃみ]
「わりー完全に忘れてたわ!金ねぇし、
ごめんな…」


肩をポンポンと叩かれた。


「痛いよ。」


胸が痛い。


凍りついた空気。
せっかく純也と居られるのに それは嫌だった。

⏰:07/11/30 00:07 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#226 [あぃみ]
「けど前に一回言っただけだもんね!覚えてたら逆にすごいか!」


私はちゃんと笑エテイマスカ?

誕生日に会計も私がすませる。
どんだけ悲しいんだ。


「おいしかったね!」


ちゃんと笑えてイマスカ?

⏰:07/11/30 00:12 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#227 [あぃみ]
電話がなった。


まさるママからだった。


純也と居るし、出たくなかったから出なかった。



また電話がなった。


りんちゃんからメールだった。メールを開く

⏰:07/11/30 00:14 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#228 [あぃみ]
「やっほぅ!
純也から連絡きた?
あいつ忘れてんのかどーか確かめるために昼間連絡してみたんだよ。
したらちゃんと覚えてたよ今頃ラブラブかぁー!」


何ですか?
純也は知ってたって事?


するとまた電話がなった。携帯をいじっていたから瞬間的に出てしまっていた。


「もしもし?」

⏰:07/11/30 00:18 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#229 [あぃみ]
電話の相手は鼻声で泣いているようだった。


「あいみちゃん、

まさるが11時すぎに

やっと楽になったよ。

今までありがとう。

でも、まさるの事は

忘れないであげて。」


ママ?何言ってるかわからない。
11時って…私が控室でまさるを突き放した時間。

⏰:07/11/30 00:22 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#230 [あぃみ]
…ごめん。
そんなことない。まさるのことも大好きだよ。


苦しかったからとっさに思っちゃっただけ。


もう会えないの?


あれは、最後に会いに来てくれたの?


ごめんなさい。
そんなつもりじゃなくて…嫌だよ。死ぬなんて嫌だ。

⏰:07/11/30 00:26 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#231 [あぃみ]
パニック状態で
一気に涙が溢れだしてくる。
車に乗っても涙は止まらない。


純也はちらちらとこちらを見ながら車を走らせた。少し不機嫌そうな顔付きだ。


そして信号で止まると口を開いた。


「てかお前めんどくせーよ。」

⏰:07/11/30 00:32 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#232 [あぃみ]
この時初めて純也に対して強く言った。

「は?あんた誕生日だってわかってて来たんでしょ、何?あたしを馬鹿にしてんの?ふざけんなよ!誕生日に自分がご馳走するなんて初めてだよ!
しかもあんたに対しての涙じゃない!
あたし彼氏いるんだよ!
彼氏が今死んだって聞いて 突き放したのは私で、でもやっぱり好きなんだよ。もう遅いけど、彼氏はあんたなんかよりずっと思いやりがあって優しい人だった!」

泣きわめいた。

⏰:07/11/30 10:03 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#233 [あぃみ]
そんな私をみて純也はうっすらと悲しい顔で笑った。


「なんだよ、お前彼氏いたのか。知らなかった。

まぁ所詮俺はお前のこと金としてしか見てねえし、これで終わりでいいんじゃねえ?」


「金…」


一気に怒りが込み上げた。


目が血走るとはこうゆうことか。

⏰:07/11/30 10:07 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#234 [あぃみ]
「降りる!」


道路だろうと関係ない!
いますぐまさるに会いに行く。


「おま…無理だよまじ、あぶねーから!」


その言葉を聞いた後
私は勢いよく飛び出した

⏰:07/11/30 10:11 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#235 [あぃみ]




立ち止まり、一瞬だけ純也を振り返って見た。



あの透き通った目が

とびたしてきそうに

大きく瞼を開いている。



「あいみーー!!」



ずいぶん大きな声が出るんだね。

⏰:07/11/30 14:31 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#236 [あぃみ]
「パーーーン!」



純也の声をかきけした
トラックのホーン。



「キーーー!」


ブレーキの叫び声

⏰:07/11/30 14:33 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#237 [あぃみ]






赤色かな?






⏰:07/11/30 14:38 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#238 [あぃみ]






黒?
かもしれない






⏰:07/11/30 14:39 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#239 [あぃみ]





わからないみたい。





⏰:07/11/30 14:42 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#240 [あぃみ]





そんな大きな声で泣いたら
子供みたいだよ
ねぇ、純也。




⏰:07/11/30 14:44 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#241 [あぃみ]
−−−−−−−−−−−


キーンコーンカーンコーン。キーンコーンカーンコーン。


「あい、帰るぞー?」


「待ってよぉ、今行くからぁー」


自転車に飛び乗る私。


今日は私の誕生日。

⏰:07/11/30 14:48 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#242 [あぃみ]
「よっしゃー!ダッシュだぁー!」


「まさるの運転怖いよー」


「うるせー!
しっかり掴んでおけば大丈夫だって!」


急いで教会に向かう。

⏰:07/11/30 14:51 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#243 [あぃみ]
教会についた二人は
制服のまま中に入った。


まさるは、立ち止まると振り返り、向き合った状態で私の肩に手を置いた。


「あいみ、ついてきてくれてありがとう。
俺はあいみが全てだよ。もう悲しませることはない。だからこれからもずっと一緒にいてくれる?」


私は嬉しくて言葉が出なかった。

⏰:07/11/30 14:55 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#244 [あぃみ]
「お前がずっと欲しがってた指輪、高くてなかなか買えなかったけどやっとプレゼントできるよ」


まさるがはめてくれた指輪。手が震えて視界が歪んでよく見えない。
でも反射している光はなによりもキレイで…
宝物だよ。



…白色?
かもしれない。ここの色は様々な色に変化する。

⏰:07/11/30 15:00 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#245 [あぃみ]




今私、まさるとの赤ちゃんにおっぱいあげているの。



ここにはまさるとこの娘、たったの三人だけだけど
こんなに温かい気持ち。



幸せなの。

⏰:07/11/30 15:02 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#246 [あぃみ]
ねぇ純也、
ここには何も不都合なんてないよ。


今あなたは幸せなの?


ちゃんと優しさを覚えた?



私…

⏰:07/11/30 15:05 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#247 [あぃみ]
純也に会いたい。



そちらの世界を覗いてみたい。



そしてこの娘を見せたい。



ねぇ、純也…?




「end」

⏰:07/11/30 15:08 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#248 [☆]
すごいおもしろかったです
純也SIDEでも書いて欲しい

⏰:07/11/30 15:20 📱:N903i 🆔:☆☆☆


#249 [我輩は匿名である]
えっ最後なんかよくわからん。死んだの?

⏰:07/11/30 16:17 📱:P903i 🆔:☆☆☆


#250 [極]
純也Side読みたいかも咸

⏰:07/11/30 17:33 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#251 [まい]
ずっと読んでましたフ
感動しまくりですm
いい作品ありがとうございました~

⏰:07/11/30 18:40 📱:W41SH 🆔:☆☆☆


#252 [あぃみ]
☆さん
ありがとうございます嬉しいです
純也sideですか…
考えてみますっ

⏰:07/11/30 23:03 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#253 [あぃみ]
匿名さん
ちょっと謎めいた感じが狙いだったんですが笑っ
はい。あいみはまさると一緒に逝きました。

⏰:07/11/30 23:05 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#254 [あぃみ]
極さん二度目のコメントありがとうございます純也side書けたら書いて行こうと思うのでその時はまた読んで頂けたら嬉しいです

⏰:07/11/30 23:07 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#255 [あぃみ]
まいさん
ずっと読んでくれていたんですねありがとうございました途中更新遅くなったりしてすみませんでした

⏰:07/11/30 23:08 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#256 [海]
まぢ感動しましたぁ
でも純也のSIDEも気になります
よかったらあいみが死んでから純也ゎどぉなったのかも書いて欲しいです

⏰:07/12/01 01:38 📱:N702iD 🆔:☆☆☆


#257 [あぃみ]
海さん感想ありがとうリクエストが多くて嬉しくて純也side書いてみようかなと考えております

⏰:07/12/01 22:19 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#258 [しまじろー]
ぱぱと一緒かあ〜
僕わ22になツたよ(∵)

最後まで見たよおー(・∀・)
おもろかツたあ

⏰:07/12/03 09:16 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#259 [あぃみ]
しまじろちゃんずっと居てくれてありがとぅ
完結しちゃいましたっ
自己満だったし小説書くような面ぢゃないし、文章力ないのに、読んでくれた人が感想くれたりすると本当嬉しくなって、これは癖になりそですっ笑

⏰:07/12/03 18:03 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#260 [しまじろー]
僕見るから癖になツて
いぱい書いてネ(∵)わら

⏰:07/12/04 10:41 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#261 [あぃみ]
−−−続−−−−
「エピソード純也」



俺はもう、生まれ変わったんだ。女は使うもの。
女は、ものでしかない。



そう 思っていた。



⏰:07/12/04 22:45 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#262 [あぃみ]
俺は一日に数人の女と会う。女からしたらデートなんだと思う。
俺にとってはゲーム。


今日も一人、ゲームオーバーに辿りついた奴がいた。


「純也、私達の関係ってなに?付き合ってるんだよね?」

⏰:07/12/05 01:42 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#263 [あぃみ]
俺の白い分身を飲み干した女が上目使いで最後の言葉を口にした。


俺にとって「好き」はスタート。
「付き合って」はゲームオーバー。


ブルーのカラコンをして髪をグルグルに巻いた女。


名前は…みくだったか?
みゆだったかも。はっきりはわからない。だからいつも俺は女を「お前」と呼ぶ。

⏰:07/12/05 01:51 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#264 [あぃみ]
こいつは俺の作った迷路に、するりと入りこみ、簡単にゴールにたどりついた。


「お前、そうゆう言葉、鏡見てから言えよ。
てか、付き合ってるわけねーし」


ブルーの目からはたちまち大粒の涙が落ちる。


……快感だっ!


俺はこの快感をいつも待っている。


「あんた最低!」


そうだよ。よく出来ました!さよなら化粧の濃いギャルちゃん。
お前にもう用はない。

⏰:07/12/05 02:01 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#265 [あぃみ]
俺は女の泣く姿が大好きだ。

勝てた気になれる。



俺は高校に行っていない。


入院していた俺にもう一度表の世界に誘い出してくれた先輩がいる。

⏰:07/12/05 11:01 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#266 [あぃみ]
りょうさん。


彼には昔から何かと世話になっていた。
俺の事情をよく知っている彼は俺を救おうと必死だった。


そして、俺はりょうさんに仕込まれて、「ゲーム」を楽しむようになった。


女のコントローラーを今では自由に操れる。

⏰:07/12/05 11:15 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#267 [あぃみ]
尊敬するりょうさん。


俺の上達を認めてくれたんだとわかったのが
ボーイズバーへの誘い。


俺は新しい俺になった。


しかしそこには
俺よりさらに上手の奴らがいた。店で女を抱いちまうなんて…


彼らのゲームオーバーは俺のゲームオーバーとは少し違うみたいだ。

⏰:07/12/05 11:44 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#268 [あぃみ]
二日目。


この日は暇だった。
奥でグラスを拭いていると二人の女が来店した。


小さくて可愛いらしい茶髪の女と細くて長身の綺麗な女。


「いらっしゃいませ」


挨拶する俺の横を足早に横切る女。
俺の声はまったく届いてないみたいだ。


真っ先にNo.1である、りょうさんに駆け寄っていった。

⏰:07/12/05 11:52 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#269 [あぃみ]
−冷めた女−

その女の後ろにいた女。俺が初めて見たあいみは
俺に冷めた印象を与えた


世の中では「綺麗」と呼ぶだろうか。スラッとしたスタイルで細くて白い。少し眠たそうな目は色気をのぞかせる。
明るすぎない髪色をフワフワにセットしている。


トオルさんに迎えられていた。

⏰:07/12/12 15:22 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#270 [あぃみ]
ナンバー2のトオルさん。
ナンバー1のりょうさん。

二人が普通の客よりも
丁寧に迎えている。


Vipなんだと確信した。開店前からトオルさんが妙に気合いを入れていた訳がわかった。


トオルさんに付かれたら、だいたいの女は骨が抜けたようにトオルさんに絡む。昨日一日研究した結果だった。


あんな冷めた女がどう変わるのか見てみたいもんだ。
俺は期待した。

⏰:07/12/12 15:34 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#271 [あぃみ]
少し離れたカウンターから監視している俺のことなんて 気付く気配なく、乾杯から始まった。


しばらくすると、最初に受けた印象をくつがえすような笑顔、声で騒いでいた。たかしさんのキャラが好きなようで、綺麗な顔立ちをくしゃくしゃにして大声で笑うのだ。


でも俺は気付いた。
あの女はトオルを避けている。トオルの客なのに…

⏰:07/12/12 15:47 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#272 [我輩は匿名である]
書かないの?

⏰:08/01/02 23:23 📱:W52T 🆔:☆☆☆


#273 [あぃみ]
トオルさんがカウンターに来て一度腰を下ろした。


「おい、新入り、あの女いい女だろ?」

「純也です。」

「おれ、あいつだけは落とせねーんだよ畜生!」


黙ってみていたらトオルは内ポケットから何やら小さい袋を取り出し、白い玉をのんだ。


「トオルさん?それ、、」


「うるせー!見てろよ!」

⏰:09/04/09 10:17 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#274 [あぃみ]
エクスタシー


「ねぇ純ちゃぁん、これやってみない?」
「SEXがすごぉく気持ちいーから」


「ねぇ早く脱げよ、
純ちゃん、殺されちゃうよ」
「キャハハ、」


”ズキン” と傷口が痛んだ。

⏰:09/04/09 10:27 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#275 [あぃみ]
俺は 顔を叩いて目を冷ます。


トオルさんは女に迫っている。女は泣きだしそうな顔をしている。


気がついた時、俺はグラスを持って目の前まで進んでいた。


軽く自己紹介して座ろうとすると女が俺の腕を引っ張った。
冷めた女の印象は一気に吹き飛んだ。

⏰:09/04/09 10:33 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#276 [あぃみ]
あいみ。
女はそう名乗った。

あいみは近くで見ると尚更綺麗だ。
水商売をやっているなんて勿体ないと思う。


一つ年上と言ったが二個〜三個は上に見えた。


俺に腕を絡ませて、
男慣れをしているのがよく伝わる。

⏰:09/04/09 10:39 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#277 [あぃみ]
男慣れ


酒が抜け切らない状態で帰宅した。

「あら、純ちゃん、もう帰ってきたの?」


ベットから起きてきた女はセクシーなネグリジェで髪をかきあげながら歩いてきた。


「純ちゃん、これあげるからもう少し待ってて」

⏰:09/04/09 10:50 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#278 [あぃみ]
ベットには金髪の男の姿があった。
こちらを向かずに背を向けて煙草をふかしている。


俺は黙って玄関をでた。
一万円をにぎりしめて公園に行った。


ベンチに座り、くしゃくしゃになった一万円を広げて ゆっくりとチギリながら考えた。


あいつはまた男を連れ込んだんだ。
偽もののくせに。
ババアのくせに。

⏰:09/04/09 11:03 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#279 [m]
待ッてます

⏰:09/04/09 19:14 📱:W54SA 🆔:☆☆☆


#280 [あぃみ]
「m」サン
ありがとうございます 更新します!

⏰:09/04/09 20:11 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#281 [あぃみ]
公園のベンチで深い溜め息をはきながら空を見上げた。


「腐ってんな。。」



ふと今日を振り返る。

⏰:09/04/09 20:18 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#282 [あぃみ]
「私の番号はね〜」

090〜〜


あいみの声がはっきりとよみがえる。


なんでだ。
すごい完璧に暗記できている。


俺は携帯を取り出した。

⏰:09/04/09 20:31 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#283 [あぃみ]
あいみで遊んでやろうと思った。


一緒に歩いたりしてもあの女なら完璧と思った。


水商売は金もある。


電話は出なかったからとりあえずショートメールを残した。

⏰:09/04/09 20:34 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#284 [あぃみ]
どうせ飲んだくれて寝てるんだろうなと思い、
そのまま公園のベンチで仮眠をとった。



〜♪♪



電話がなって目を覚ました。
もう日が1番高い所に昇っていて日差しが眩しい。

⏰:09/04/09 20:40 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#285 [あぃみ]
目を細めて、ようやく見えたメールの文章。


あいみは仕事中…?


正直驚いた。昼間も夜も働く女なんて俺は聞いたことがなかった。
俺には絶対無理だし。


あいみはカナリ金持ちで根性がありそうだと感じた。

⏰:09/04/09 20:46 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#286 [あぃみ]
とりあえず仕事まで時間があった俺は一旦、帰ることにした。


「あ純ちゃん、おかえり〜」


化粧をしている。
ドレッサーの鏡ごしに目があった。


もちろん俺はシカト。


三日前の男からもう乗り換えたのかよ。
今日は金髪の男と寝てた。男特有の香水の匂いだけが部屋中をまださまよっていた。

⏰:09/04/09 21:03 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#287 [あぃみ]
あの日から口をきいていない。


反省してるのかなんなのか やけに気を使って金を渡してきたりするけど

だったら SEXの声を抑えろと思った。


美容整形を何度も繰り返し、作りあげられた顔と体。

薬物中毒。


最低な 俺の母親。

⏰:09/04/09 21:24 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#288 [あぃみ]
狂った母親がナイフを持ち出し、揉めた事がある。

俺の足と腕に傷を作った。

その日から毎晩夢に母親が出てきて 俺は襲われた。身体が動かなくなり、冷たい汗をかいて跳び上がる。

夢の中の母親は目が赤くうつろで、髪もボサボサで、服もボロボロ。


夢だけでなく、何をしていても その、「もう一人の母親」が見ている気がして何も出来なくなって入院していた事があった。

⏰:09/04/10 21:40 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#289 [あぃみ]
自分中心に生きている母親は 何も知らない。

⏰:09/04/10 21:43 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#290 [あぃみ]
俺はりょうさんに
「ゲーム」を教わった。

女ってバカで面白い。
それがわかった時何かが吹っ切れて 夢も見なくなった。

あいみは俺がひいたレールの上を順調に進みだした。

⏰:09/04/10 21:47 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#291 [あぃみ]
今までゲームしてきた女は俺に不都合なく俺が勝ってきた。

めんど臭いことは嫌だ。

俺がよければいい。
俺が楽しければすべてよし。


あぃみも俺を気にいったようだしうまくいくだろう。

⏰:09/04/11 09:49 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#292 [あぃみ]
その日ボーイズバーはいつもより暇だった。

俺はカウンターでグラスを拭いていた。

「いらっしゃいませ」


VIP客のようでりょうさん始め、全員が出迎えていた。


女は一人。
どっから見てもチビデブス。
何度も前髪に手をあてて、口を尖らせて、目をパチパチしてりょうさんの隣に座っていた。

⏰:09/04/11 09:59 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#293 [あぃみ]
…こっちをみるな。

女はチラチラと視線をこっちに向けた。

りょうさんに耳打ちで何かを話していた。
女の手元を見たら白い大きめの封筒に茶色い紙がパンパンにはいっていた。

あれは絶対に金。

⏰:09/04/11 10:03 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#294 [あぃみ]
女と目が合う度、愛想よい笑みを作った。


次から次へと
普段開ける事のない無駄に高い酒を俺は席まで運んだ。


「新人君!君も座れば?ねぇりょう、この可愛い彼に椅子用意してあげて」

⏰:09/04/11 10:07 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#295 [あぃみ]
…めんどくせぇ、
空気読めよ、No.1に俺の椅子用意させんなよ。


りょうさんが一瞬、俺と女に向けた目の奥の怒りを俺は見逃さなかった。


俺は自分で椅子をつけた。

⏰:09/04/11 10:11 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#296 [あぃみ]
トイレに行った時、
たかしさんが後から入ってきた。

たかしさんはいつもヘラヘラしていて客からも評判がいい。
サブばかりだが 面白くていい奴だと思う。

「お疲れっす」

俺が挨拶すると鏡ごしに目があった。

「お前、あの席平気か?あの客PYだぞ。りょうさんも大変だよな、けどあの客、そうとう金落とすからしょうがねぇな」

⏰:09/04/11 10:20 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#297 [あぃみ]
「まぢっすかぁ〜
まぁ頑張ります。」


適当に返事はしてみたがPYってなんだ?


「まぁ頑張って!」


たかしさんは肩をポンポンと叩き個室に入っていった。

⏰:09/04/11 20:13 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#298 [あぃみ]
トイレから店に戻ると
暗い照明が暗さを増して
異様な雰囲気をかもしだしていた。爆音のトランスが店に響きわたっていた。


りょうさんはシャツを脱ぎ、上半身裸だ。
その厚い胸板にブス女がもたれかかっている。


さらにりょうさんは女を脱がし始めた。

⏰:09/04/11 20:22 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#299 [あぃみ]
…ありえねぇょ。


そのまま二人はやりだした。


俺はどこに居ればいいのかわからずに 少し腰を低くして小走りで二人の席を通りこしてカウンターの所まで行った。


カウンターにはトオルさんが平然とした面で立っていた。

⏰:09/04/14 23:50 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#300 [あぃみ]
自分で作っただろうカクテルをくるくるまわして絵になるうちのNo.2。
その横顔に話しかけた。


「あれ何なんっすか?普通に焦るんっすけど…」


トオルさんは考え事でもしていたのか 頭が切り替わらない様子で遠い目をこちらに向けた。
すると突然ぱっと切り替わり、
ニカっと笑ってきた。


「あの客も次はお前狙いだって。もうすぐ呼ばれるよ?お前あんまモテて調子乗んなよぉ」

⏰:09/04/15 00:01 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#301 [あぃみ]
愛がこもった肩パンをくらった。


「乗ってないっすよ。」


愛想笑いをつけ加えて答えた。
するとトオルさんは少し寂しそうに言った。


「俺にはPYは居ない」

⏰:09/04/15 00:08 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#302 [あぃみ]
「おい!純也−!」


女とSex真っ最中のりょうさんが俺を呼んだ。


…えっ?


テンパった俺はちらっと隣のトオルさんを見た。


「純也、PYの客には逆らえねぇよ、PLAYだ。お前にも分け前はあるから。」


トオルさんはそう言い、俺に白い玉をさしだした。

⏰:09/04/17 20:10 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#303 [あぃみ]
俺はびびった。
薬なんてやったことがなかったから。
だけど断ってだせぇとか思われたくない。


しかもブス女と素面の状態でやれるわけがねえ。



水で流し込んだ。


気合いだ。

⏰:09/04/17 20:16 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#304 [あぃみ]
りょうさんと女の席に行くと女はいきなり俺に抱き着きあらわになった胸を押し付けてきた。


りょうさんは
煙草を吸いはじめたことで、バトンを俺に渡した事を示した。


俺は目をつぶって
女の胸を愛撫した。


ブス女にも 俺の下半身は反応を示した。

⏰:09/04/17 20:24 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#305 [あぃみ]
でも目を開けるとブスがいる。


萎え始めた時、女が俺の服を脱がし始めた。

ちょうどベルトに手をかけた時だった。


強烈な吐き気が俺に襲いかかった。

⏰:09/04/18 02:31 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#306 [我輩は匿名である]
>>1ー50
>>50-100
>>100-150
>>150-200
>>200-250
>>250-300
>>300-350

すいませんK

⏰:09/04/18 10:07 📱:W61SA 🆔:☆☆☆


#307 [あぃみ]
そのまま勢いよくトイレにダッシュした。
便器にたどりつくまえに 限界で洗面所に吐いた。



胃液まで吐いた


すると急に身体がフワッと軽くなり、 胸の奥がウズウズし始めた。


なんか
なんでも許される気持ちになっていた。

⏰:09/04/18 20:58 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#308 [あぃみ]
薬が効いた俺は それはもう 酷い。
俺の本能丸出しだ。


ブス女にはくわえさせたけど下手くそだから
殴ってやった。


そしたら
りょうさんの合図で、たかしさんがすっ飛んできて 俺はたかしさんに殴られた。


意味わかんねぇけど
俺も殴り返した。


そしたら店のホストほとんどが俺にキレてた。
押さえつけられてやられた

さすがホストだよ。
顔だけは避けてくれて身体をボコボコにされた。

⏰:09/04/18 21:06 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#309 [あぃみ]
気がついたとき

俺は店の隅でソファーに寝かされてた。

バーは昼間のような静けさを取り戻している。


身体が痛くて身体を起こすのがやっとだった。


「ぃっったたたたぁ…」

⏰:09/04/18 21:10 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#310 [あぃみ]
「おぅ、純也起きたかぁ〜」


グラスを手に歩み寄ってきたのはりょうさんだった。


水を差し出してきた


「ぁすんません。
てか俺、まぢですいません。」


りょうさんは無言だった。深いため息だけが静かな部屋に響いた。

⏰:09/04/18 21:14 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#311 [あぃみ]
「お前さぁ、ホスト向いてねぇな、たぶん。」


…俺はあまり我慢ができない。
女を傷つけるほうが好きだ。せっかくりょうさんが誘ってくれたのに、俺は大きく肩を落として答えた。


「…そうっすね。」


りょうさんはもう一度ため息をはいた。

⏰:09/04/18 21:22 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#312 [あぃみ]
「あとお前のケータイ鳴ってたぞ。あいみってトオルの客だろ、お前それはルール違反だよ。」


先輩の客の番号など聞くのは禁止だった。しかもトオルさんはあぃみに本気らしく、最近は電話とかメールをシカトくらってたみたいでカナリ悩んでいたらしい

俺の携帯を見てしまい、俺に横取りされたってキレてるらしい。


もう…この店には居られない。

⏰:09/04/18 21:33 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#313 [あぃみ]
「俺、辞めます。すいません、色々お世話んなりました。」


深く頭を下げた。
りょうさんには本当によくしてもらったから
本気で詫びた。

⏰:09/04/18 21:36 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#314 [あぃみ]
ぁっ
今更ですが
306さん、アンカーありがとござぃます!
読んでくれると嬉しいです☆

⏰:09/04/18 23:05 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#315 [あぃみ]
家にかえるとまたババアと顔を合わせないといけない。

適当に電話帳から女を探し 飲み会にでかけた。


でも…
つまんねぇ。


つまんねぇんだよクソ。

⏰:09/04/18 23:28 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#316 [あぃみ]
女なんてつまんねぇ。


わがままで意地っぱりで気取っててプライド高くて。


遊んでも自分にはなんのメリットもない。


意味がない。
まぁ抜きたい時に抜いてくれる女はちょっと別だけど。

⏰:09/04/18 23:33 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#317 [あぃみ]
俺はあぃみに電話をかける事が多くなっていた。


特に深い意味はないけど
なんとなく…


仕事をやめたことも
1番にあぃみに話した気がする。


特に深い意味はないけど
なんとなく…


友達とかあまりいないし。あいみは俺の迷路に迷いこんでいるから 楽だ。

⏰:09/04/20 09:46 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#318 [あぃみ]
「ねぇ純也?」

あぃみの口癖。

一緒にいるんだから名前なんで呼ぶ必要ないのに。

あんなに優しいトオルさんになんで惚れなかったのか、こんなに冷たくしている俺になんでかまうのか、たまにふと考えるけど 俺は俺のしたいようにする。こんな綺麗なプライドの固まりの女がどんな風にざまを見せてくれるのかを楽しみにしていた。

⏰:09/04/20 10:26 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#319 [あぃみ]
あぃみを操って
適当に相手して
俺は俺以上に自己中な男でいようと思った。






…思っていた。

⏰:09/04/20 19:56 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#320 [あぃみ]
「お前、男何人いんの?」


車を運転しながら隣にのせたあいみに聞いた。


今までの女は自慢げに人数を答えたり、一人もいないと嘘をついたりしてきた。


「え?どうゆう意味?」


本当にわからないというような顔をして聞き返してきたあいみ。

⏰:09/04/20 20:06 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#321 [あぃみ]
何回か逢って、電話とかもして気付いた事。


あいみは抜けている。


「今、お前が連絡とったり逢ったり、やったりしてる男は何人いるのかって意味だよ。」


あぁ。とわかったリアクションをしてから あいみは答えた。

⏰:09/04/20 20:11 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#322 [あぃみ]
「うーん、いないんじゃないかな、あ!いるとしたら一人。」


俺か?


「お前さぁ、周りから抜けてるとか言われない?」


「言われる時ある。
こっちはまじめに話ししてるのに!」


眉間にシワを寄せて怒ったふりをしている。
全然 怒ってるようには見えないけど。


俺はなんかおかしくなってふき出した。

⏰:09/04/20 20:20 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#323 [あぃみ]
つられてあいみも笑っている。


たぶん…意味もわかってないのに笑っている。


そんな阿保なあいみを見てまた笑ってしまう俺。


わけもわからず
あいみはまたつられてニコニコ笑っている。

⏰:09/04/20 22:11 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#324 [あぃみ]
「あ〜腹減った!」


俺はあいみをちらっと見る。


「ん。何食べ行く?おいしいとこ行こうょ!」


自分が奢らされることをわかっていても顔色ひとつ変えずにニコっと返してくる。


俺は迷ったけど ファミレスに車を止めた。

⏰:09/04/21 20:17 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#325 [あぃみ]
車を降りるとあいみは俺に腕を絡ませる。
癖なのか?最初からそうだった。


料理が運ばれてきて
俺とあいみは別々の物をたのんだ。


あいみはハンバーグのプレートの一角に盛り合わせされている揚げ物を食べてニコニコして言った。


「ねぇ純也?このいかリング甘くて美味しいよ、食べてみて?」


いつも美味しいものを俺に食わせようとする

⏰:09/04/21 20:23 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#326 [あぃみ]
一つ取り、口に運んだ。
噛んだら普通わかるだろ、これは玉葱だ。


「これ玉葱だろ!」


「えー違うよ。イカリングだよ?あっ。オニオンって書いてあった。」


メニューを見ながら肩を落とすあいみ。


その姿にまたふきだす俺。

⏰:09/04/21 20:28 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#327 [あぃみ]
「なんでもいーよ、美味しかったでしょ?」


「うん!めちゃうまい!」


するとニコニコ笑って「じゃああげるね!」と言って俺のほうに全部うつした。


俺は全部食った。


あいみは満足そうに笑った。

⏰:09/04/21 20:31 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#328 [あぃみ]
スロットに付き合わさせて あいみにねだって
スロットを打つ。


「一万円までね!」


と笑って金を出すあいみ。


「あそこのベンチにいるねぇ!」


30分後 金が尽きてしまいあいみの元へ行った。

⏰:09/04/21 20:45 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#329 [あぃみ]
もちろん不機嫌な俺。


あからさまに顔と態度に出してあいみをシカトして店を出た


早く歩く俺に、あいみはだまって小走りでついてくる。

⏰:09/04/23 08:46 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#330 [あぃみ]
気を使って話しかけてこない。


かと思ったら
車に乗るなり、手を叩いて言った。


「わかった!ゲーセン行こうよ!ねぇ純也、ゲーセンにもスロットあるよね?」


ニコッと笑いかけてくる。何が「わかった」なのかわからないしゲーセンのスロットなんて金にならないし…
微妙な提案だったけど
あいみが自信たっぷりの笑顔をむけるから 渋々OKした。

⏰:09/04/23 09:08 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#331 [あぃみ]
駐車場から降りたら、なぜかあいみはルンルンで
俺の腕につかまりながら スキップして鼻歌を歌ってた。


なんかつられて テンションがあがってくる。
でもそんなん俺のプライドが許さない。
俺は無言で歩いた。


「何年か前ね、あたしよくここにたまってた。」


入口で立ち止まると
看板を笑顔で見上げるあいみ。
だんだん笑顔が消えて 遠い目になった。

⏰:09/04/23 09:14 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#332 [あぃみ]
あいみはたまにこうゆう顔をする。
その目は何を想っているのか…


そんなん気にしてたら俺らしくないから あいみの細い腕をひっぱった。


「ほら、行くぞ」


あいみに笑顔が戻る。

⏰:09/04/23 09:18 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#333 [あぃみ]
スロットをするつもりで入ったのに 気がつけばUFOキャッチャーに夢中の俺達。


あいみはさっきからずっと同じところから離れない。
近づいて行くと涙目になっていた。


「お前ずっとやってない?」


声に振り向くと顔をくしゃくしゃにして台をたたくあいみ。


どうしても欲しいのだと言う。

⏰:09/04/23 09:22 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#334 [あぃみ]
俺は気がつくとあいみが欲しがってる景品を真剣に狙ってた。


そして落とした。


「キャー!やったぁ!すごいすごい、純也まじカッコイ!大好き!」


俺ははしゃぐあいみと目を合わせられない。
可愛いすぎて…


あれ、おかしいな。
俺はあいみを操り、あいみで遊ぶつもりでいるのに…
だんだんとあいみにペースを持っていかれてる事に気付き出した。

⏰:09/04/23 09:27 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#335 [あぃみ]
少し離れて行動していると あいみは三人のヤンキーに絡まれていた。


あいみは目立つから
いつも女の子は振り返ってまであいみを見る。
男も見ているけど絡んだりしない。きっと手が届かないってわかっているんだと思う。


でも今日は絡まれている。
俺は今すぐにでも行きたい気持ちをなんとかおさえた。
おさえた?
あいみに負けたくないと言う変なプライドが俺の行動を制限する。

⏰:09/04/23 09:35 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#336 [あぃみ]
しばらくするとあいみが近寄ってきた。
こつを掴んだのか両手にはビニールに入った景品がいっぱいだ。


「ねぇ純也、こんなにとれた!ねぇ記念にプリクラとりたい!」


「え〜めんどくせぇよ」


「お願い!ねぇ、純也」


あいみがしつこくお願いすることなんて一度もなかったので たまにはと思い プリクラを撮った。


プリクラに写った自分は 今まで見た事がないくらい笑っていて 情けない顔をしていた。

⏰:09/04/23 09:42 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#337 [あぃみ]
帰ろうとすると入口付近にさっきの三人組のヤンキーがいた。


あいみはその三人に手を振った。
ヤンキー達は頭を下げた。


「あいつら後輩なんだ。可愛いでしょ」



ナンパと勘違いして 絡まれてるあいみを助け出すヒーローになろうと一瞬でも思ってた自分を恥じた。
よかった…

⏰:09/04/23 09:51 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#338 [あぃみ]
(…なんか話がつまんなくなってきた読んでるひといたらごめんなさい)

⏰:09/04/23 09:58 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#339 [あゆみ]
おもしろいです
楽しみにしてるので
更新頑張って下さい

⏰:09/04/23 13:59 📱:P905iTV 🆔:☆☆☆


#340 [アスカ]
あいみサン

初カキコですが
この小説.
凄く好きデス

更新.楽しみに
してるンで
頑張ッて下さい

⏰:09/04/23 15:47 📱:D904i 🆔:☆☆☆


#341 [あぃみ]
あゆみさん
あすかさん
コメントありがとう☆なんか行き詰まってるけど…
このまま続けさせてもらいますね汗☆

⏰:09/04/23 20:52 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#342 [あぃみ]
俺はいつの間にか
あいみに逢いに行く習性がついていた。

あいみは二つの仕事終わりで疲れているはずなのにいつも笑っている。



でも…
初めて見たのはあいみとキスした日の事だった。


あいみの呼吸が少し乱れて 車の外の一点を見つめて切ない目をした。


あいみは何かをみている。俺には見えない何かを

⏰:09/04/23 20:58 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#343 [あぃみ]
それからも何度か 『もう一人のあいみ』が現れた。


素直なあいみが
何を考えているかわからない瞬間。


やっぱりこの女は素直な天然キャラを演じているだけで裏があるのではないか…


そんな風に思い始めた。

⏰:09/04/23 21:02 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#344 [あぃみ]
俺は あいみを信じない。絶対に騙されない。
俺が勝つ。




だけど 『もう一人のあいみ』はよく 泣いている。


ますますわからない。

⏰:09/04/23 21:04 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#345 [あぃみ]
心ではわかっているのに身体はあいみの元へ近づこうとする。


俺はあいみをどうしたいのか?


気がつくとあいみの家の近くにいて 電話をしている。
我に帰り、嘘をついて近くにいることを隠す。


意味がわからない。
自分が。
自分の行動が。

こんなこと初めてでとまどっていた。

⏰:09/04/23 21:10 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#346 [あぃみ]
ある日またいつものようにあいみに電話した。

珍しくあいみは友達と飲んでいると言った。

友達はあいみの話にいつも出てくる『りん』って女。あいみとりんは幼なじみですごく仲がいいとか。。前働いていたボーイズであいみと来た客だから覚えていた。

あいみは生意気に断ってきたが 俺は強引にでも行こうと思った。
タイミングがあればりんにあいみの事を聞きたいと思っていた。

⏰:09/04/23 21:16 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#347 [あぃみ]
居酒屋につき、二人を探した。


探す間もなくすぐにわかる。


二人の席に着くと りんは俺を笑顔で迎えた。


「久しぶり!てか覚えてる?仕事辞めたんだってね!まぁまぁ座りなよ。飲もう飲もう!」

⏰:09/04/27 14:04 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#348 [あぃみ]
あいみにチラリと目をむけると 酔っているのか
少しはにかみながら流し目。


頬はピンク色をしている。


りんのトークがすごくて
殆どりんと話をしていた。
気がつけば焼酎を四杯半。すごく心地いい。
久しぶりに気分よく酔っ払ているのを味わっていた。

⏰:09/04/27 14:09 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#349 [あぃみ]
「俺彼女とかいらねぇし」


りんの質問にびっくりして慌ててこう答えた。

付き合ってんの?って。
わかんねぇよ。
操ってるとか言えないし、てか操ってるかどうかもわからないし。
なんかもぅ わけがわからなくなってきた。

⏰:09/04/27 14:13 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#350 [あぃみ]
急に肩が重たくなり、ふと見ると あいみがもたれかかってきた。
しかも爆睡。


長く、
カールしたマツゲ。
綺麗な鼻筋。
無駄がない程度に
厚い唇。


閉じている目をすごく近くで見たのは初めてで
あまりに美しくて唇を重ねたくなった。

⏰:09/04/27 14:20 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#351 [あぃみ]
「あいみ、寝ちゃったんだぁ〜。」


りんの声で我にかえり、りんに頷いた。


「てかあんた今すごい優しい顔してたよ?」


俺は「そうか?」とか適当にごまかし、グラスに残った酒を一気に飲みほした。

⏰:09/04/27 21:54 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#352 [あぃみ]
「ほら!テンパって一気なんてしちゃって。
あんた、本当の所、あいみのことどう思ってるの?」





程よい酒の心地よさと
リズムのいいあいみの寝息の心地よさ、
肩の重さと暖かさで
思いもよらずに…

俺はりんに語り出していた。

⏰:09/04/27 22:01 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#353 [あぃみ]
俺は女が嫌いだ。

今までみたいにあいみでしばらく遊んでやろうと思った。

金もあるし使えると思った。

金の事、文句いいだしたら 捨てる気でいた。

でもあいみは違った。

操ってるつもりでいたのに 操られてしまいそうになっている。

⏰:09/04/27 22:06 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#354 [あぃみ]
今、あいみに負けそうな俺は どうしたらいいかわからないでいる。


俺が絶対に勝つ。




話し終わると
りんは突然笑いだした。

⏰:09/04/27 22:08 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#355 [あぃみ]
「そーゆーことね。てかあんた結構最低君だね。だけど残念。根本的に考え方がおかしい。てか可哀相。」

りんはさらに続けた。


「あいみはいい女だよ。あんたは知らないで色々いじめてるみたいだけど、いつか後悔するよ。
私が思うに、あんた単純にあいみに惚れてんだよ、自分でわかってないみたいで可哀相だけど
あいみすごいモテるんだから。てかあんた、あいみが男といちゃついてるのとか想像したことある?」

⏰:09/04/27 22:18 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#356 [あぃみ]
…俺はこの時初めてそうゆう想像をしてみた。


「その男、ぶん殴る」



俺は負けた。


あいみを取られたくない。好きって こうゆうことか?



りんはニヤニヤ笑っていた。

⏰:09/04/27 22:23 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#357 [あぃみ]
あいみが目をさますと
涙で化粧が落ちかかっていた。


また…泣いていたのか…


りんとの話しに夢中で気付かなかった。


りんはそんなあいみを見慣れているのか
「寝過ぎ〜」って普通な顔して笑っていた。

⏰:09/04/27 22:27 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#358 [あぃみ]
帰りはりんの作った流れで俺があいみを乗せて行くことになった。


「あんたもたもたしてると取られるよ」


…りんに言われた一言が頭から離れない。


でも
今更 あいみに態度を変える事は勇気が必要だ。
同時にプライドが傷つく。プライドかぁ…


…俺のプライドって何なんだろう。 そんなに必要なものなのか?



わかんねえ。

⏰:09/04/28 10:07 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#359 [あぃみ]
あいみがフラフラしていたので 腕をひっぱった。


本当に細い腕。


俺は


プライドを一つ潰した。


あいみの手を握って歩きたかった。

⏰:09/04/28 10:10 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#360 [あぃみ]
細い指。
長い爪。


手を繋ぐと
驚いたのかあいみは
俺を見上げたのがわかった。


俺はあいみの方を見る事ができなかった。

⏰:09/04/28 10:13 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#361 [あぃみ]
前に一度、
海にいた時、すねて可愛いあいみに「手を繋いでやるよ」と手を出した事があった。
あいみは意地っぱりだから繋がずに走っていった。


あの時、残念な気持ちになったのは確かだ。


あいみの為に、言った事

自分の欲望だったのかもしれない。

⏰:09/04/28 11:07 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#362 [あぃみ]
そうだ。車でキスをした時もそうだった。


あいみは俺とキスしたいんだろうなと思って誘ったのに「嫌だ」と言ったあいみ。

あの時、無性に腹がたって どうにかしてでもしようと思っていた。


結局、
最初から
俺が負けていたんだ。

⏰:09/04/28 11:16 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#363 [あぃみ]
フラフラのあいみの手を離し、車に乗せて 走らせた。

俺の欲望も全て埋められる。
大きな優しさと
天然の癒しで暖めてくれる。


俺はあいみと一緒にいたい。
あいみだけで十分だ。
あいみを他の男に取られたくない。

⏰:09/04/28 11:24 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#364 [あぃみ]
…もうゲームは終わりだ。


ゲームオーバー


俺の初負け。


『あいみが好きだ』


あいみを守りたい。
笑っているあいみを
いつも側に置いておきたい。

⏰:09/04/28 11:27 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#365 [あぃみ]
ふとあいみを見ると
また眠っていた。


よく寝るし、
よく笑うし、
アホだし、
よく泣くし、
素直だし、
意地っぱりだし、


年上とは思えない。


守ってやりたい。


俺はそっと手を伸ばしあいみの頭を撫でた。

⏰:09/04/28 11:32 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#366 [あぃみ]
赤信号で止まり、
顔を覗き込むとまた涙を流していた。

こいつをこんなふうに泣かせる原因はなんなのか。


俺は涙を指で拭いてやって
キスをした。


キスがしたくなったから
俺からキスをした。

⏰:09/04/28 11:36 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#367 [あぃみ]
きちんと
あいみに気持ちを伝えて

今までを謝ろう。


伝えるまでは今のまま
この俺でいよう。



そのあと女から電話がきた。
あいみに言い訳しそうになった自分を止めた。


付き合ったらこうゆう心配をかけないようにしようと決めた。

⏰:09/04/28 19:44 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#368 [あぃみ]
あいみが起きたので
飯を提案した。


思えば二人で飯に行くことがすごく自然で
居心地がいい。
飯がうまい。
話しも弾む。


俺はこの幸せにやっと気付いた。


帰りはいつものように
家の近くまで送った。

⏰:09/04/28 20:15 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#369 [あぃみ]
なんか、自分の気持ちに気付いたからか、

別れが寂しい気持ちになった。俺は変わったんだな。


あいみにそっと近づいて唇を重ねた。

あいみの唇は柔らかくて心地良い。
俺はたまらなくなり、
舌を入れた。

あいみは少し苦しそうな吐息を漏らしながら
俺のキスに答えている。


しばらく離れられなかった。

⏰:09/04/28 20:37 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#370 [あぃみ]
「じゃあ、おやすみ。」


あいみはいつものように優しい笑顔で言い、
手を振り、 細い道をあるいて行った。


見えなくなるまで見送り、俺は車を走らせた


あいみと何度か来た静かな海に向かった。

⏰:09/04/28 20:44 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#371 [あぃみ]
夜の海。
高速道路の光りでキラキラと光っていた


波の音を感じながら
目を閉じて考えた。











⏰:09/04/29 10:21 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#372 []
>>170-380

⏰:09/04/29 11:27 📱:F706i 🆔:☆☆☆


#373 [あぃみ]




あいみの誕生日まで
あと一週間ちょい。



俺は作戦を立てた




⏰:09/04/29 21:57 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#374 [あぃみ]
あいみに気付かれないように 必死に働いた。




誕生日に気付いていないふりをして、普通に遊んぶ。
、ちょっと冷たくして
ドカンとくつがえして


そこから新しい二人を始める。

⏰:09/04/29 22:58 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#375 [さや]
>>1-250
>>251-500

⏰:09/04/29 23:06 📱:F905i 🆔:☆☆☆


#376 [あぃみ]
『た』さん☆
『さや』さん☆
アンカーありがとぅ☆
読んでくれたってことかな?ありがとう☆

今日は全然更新できなかった;
読んでくれてる方、ごめんなさい…

⏰:09/04/29 23:44 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#377 [あぃみ]
ついに
あいみの誕生日前日。



ギリ…間に合った。


ここまで 作戦通りにいったのでほっと一息。



あとはあいみの電話を待つ。

⏰:09/04/30 09:03 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#378 [あぃみ]
やはりあいみは誘ってきた。 計画通り。
そして予想通り、あいみは自分から「明日あたしの誕生日」なんて言わない。遠慮がちにどこか寂しそうに誘ってきた。


とりあえず曖昧に返事をする。


計画通り。


本当はまる一日休みをとってある。

⏰:09/04/30 09:07 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#379 [あぃみ]
いつもと変わらない夜に
不満を持つあいみ。
そんな状態にいじわるして、


泣き出すあいみ。




その後、優しく抱きしめる俺。



何度も心の中でシュミレーションした。
こんな自分が気持ち悪いが、こんな風に人を想えることが 少し嬉しい。

⏰:09/04/30 09:12 📱:911SH 🆔:☆☆☆


#380 [あぃみ]
あいみの返事は
100%わかっている。

だからこそできるプレゼントだ。


喜ぶあいみを想像して
一人にやけてしまう。



⏰:09/04/30 22:57 📱:911SH 🆔:☆☆☆


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