・・・ゆめみる魚・・・
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#601 [向日葵]
「あのねーご本よんでほしいのー」
可愛らしいえくぼを作りながら微笑む我が子に、満面の笑みを向けながら私は言った。
「うんいいよ。何がいい?」
「えとね、これ!」
小さな手に抱かれたそれは……。
「ゆめ、これが好きね。」
「うん!だってママがくれたもん!」
「そっか。じゃあ読もうかな。」
:08/03/17 02:06
:SO903i
:☆☆☆
#602 [向日葵]
私は絵本の1ページ目を開く。
「“ゆめみる魚”……」
―――――…………
「ただいまー。」
夕飯の用意をしていると、真一が帰ってきた。
玄関まで迎えに行って、カバンを持ってあげる。
「おかえり。今日職員会議じゃなかったの?」
「早目に終わったから全速力で帰ってきた。」
その理由はもちろんゆめがいるからだ。
真一がここまで親ばかになるだなんて思っても見なかった。
:08/03/17 02:09
:SO903i
:☆☆☆
#603 [向日葵]
「絵本読んだら寝ちゃったから起こさないでよ」
「なんだ寝てんのか。んじゃ奥さんで我慢するわ」
「ちょっと、我慢っとどういう意味よ」
反論していると、後ろから抱き締められた。
前よりも長くなった私の髪に、真一の吐息がかかる。
「じょーだん。我慢だなんてとんでもない」
「当たり前。誰だったかしらね。卒業の日に婚姻届出しに行こうって勝手に盛り上がってた人は……。」
その時のビデオでもあったら見て欲しいくらいだ。
:08/03/17 02:15
:SO903i
:☆☆☆
#604 [向日葵]
私が呆れるほど目を輝かせてはしゃいでるもんだから、落ち着けと頭をどついてやらないと真一は冷静にならなかった。
「それぐらいみかげが好きって事さ。そろそろゆめに兄弟作ってあげてもいいんじゃない?」
ギクッと固まる。
さすがはもとタラシ。
そういう際どい事を安々と言ってのけるあたりまだまだ現役バリバリのタラシだと思う。
「みかげ……返事は?」
「み、耳元で喋んないで……っ!」
:08/03/17 02:19
:SO903i
:☆☆☆
#605 [向日葵]
真一が編み出した技。
こうすれば私が断らない事を知っているのだ。
「し……真い」
「あ、パーパー!」
起きてきたゆめが、私達の元に走ってくる。
「おかえりなさぁぁい!」
嬉しそうに抱きつくゆめを、真一は愛しいそうに抱き上げる。
「ただいま。いい子にしてたか?」
「ウン!」
:08/03/17 02:21
:SO903i
:☆☆☆
#606 [向日葵]
私はそれを微笑ましく見つめる。
それはいつしか夢で見た光景……。
そんな風に、幸せはいつまでも続いていくのだろう。
そうなる事を、私は夢見てる……。
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『みんなー!』
これでなんどめだろう。
魚はさけびつづけていました。
でもみんなはみつかりません。
:08/03/17 02:24
:SO903i
:☆☆☆
#607 [向日葵]
魚はさらにつよくおもっておよぎました。
ぜったいあきらめない。
みんなにあいたい。
『みんなー!』
また魚はさけびます。
そのときでした。
とおくからなにかきこえてきました。
『オーイ!こっちだよー!』
魚はふりむいて、そのほうこうをみました。
するとどうでしょう。
はなればなれになってたなかまがいるではありませんか。
:08/03/17 02:27
:SO903i
:☆☆☆
#608 [向日葵]
『やっとあえた……!』
魚はよろこびいっぱいにおよぎ、みんなのもとへと向かいました。
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
たくさんのありがとうを、今貴方に。
真一、会えて良かった……。
・・・ゆめみる魚・・・
*END*
:08/03/17 02:29
:SO903i
:☆☆☆
#609 [向日葵]
*あとがき*
如何でしたか「ゆめみる魚」
今まで沢山の応援、励まし、アドバイス。
本当にありがとうございました

私はいつも自分の中で「温かな幸せ」をテーマとしているのですが、少しでもそれが皆様に伝わっていたら嬉しいです

また読んで頂けると幸いです

本当に本当にありがとうございました

向日葵
:08/03/17 02:33
:SO903i
:☆☆☆
#610 [向日葵]
:08/03/17 02:36
:SO903i
:☆☆☆
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