・・・ゆめみる魚・・・
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#701 [向日葵]
:08/05/03 11:58
:SO903i
:☆☆☆
#702 [向日葵]
私も気を取り直して、机をはさんで真の正面に座り、「いただきます」と言ってから豪華な食事を食べ始めた。
その美味しい食事に、変な意識は取れ、普通に食事を楽しんでいた。
なんてったってこのカニ!!
美味しすぎる……っ!
感動して食べていると、真がクスクス笑った。
「美味そうに食うな。そんなに良い?」
「だってカニなんて滅多に食べないもん」
「安月給だしな」
:08/05/03 12:02
:SO903i
:☆☆☆
#703 [向日葵]
「自分で言っちゃうんだ」
2人で笑う。
このままの時間がすぎればいいと思った。
しかし……。
「あ、みかげ、ちょっと醤油とって」
「あ、ハイ」
と真に渡す時、手が触れてしまった。
手を繋いだりするくせに、この雰囲気に敏感になってるせいか、パッと醤油差しを落としてしまう。
「わー何やってんだ!」
「ご、ごめん!」
:08/05/03 12:06
:SO903i
:☆☆☆
#704 [向日葵]
電話でもすればいいのに、動揺した私は「フロントに行ってくる!」と行って部屋を出る。
するとそんな私を止める真も部屋を出る。
出た所で、私は真に腕を引かれた。
「みかげ、どうした。部屋にあるティッシュでも使えばいいだろ」
「や……あの……」
「……なんか緊張してる?」
言い当てられて黙る。
「わ、私が意識しすぎなだけ。真はそんな事しないって分かってる……」
:08/05/03 12:10
:SO903i
:☆☆☆
#705 [向日葵]
ふいに、真が私を抱き締めた。
薄い浴衣は容易く体温が伝わってしまうと同時に、自分の鼓動も伝わってしまう気がした。
そんな私を、真は優しく背中を撫でて落ち着かせる。
「大丈夫だから……本当に何もしない。こんなみかげに無理強いしようとは思わないから」
そう言ってくれてる真なのに、私はずっと1人で舞い上がっている。
そう思えばなんだか惨めな気がした。
私何やってんだろう……。
:08/05/03 12:14
:SO903i
:☆☆☆
#706 [向日葵]
:08/05/03 12:16
:SO903i
:☆☆☆
#707 [向日葵]
真の腕に抱かれて安心する筈が、私はドンドン落ち込んだ。
1人で舞い上がったり焦ったりして真を困らせている自分が情けないとすら思った。
しかし、落ち込んでるくせに何故か沸々と怒りに満ちてくるのが私であって、そもそも真がベタベタしたりするくせにこんな時だけ理性保ったりするからこちらが我慢してるんじゃないかとか、実はそう言いながら……と身構えなくちゃならないんだ。
そしてこんなに色々考えてるのに本人は涼しい顔でいるってどういう事だよっ!
:08/05/05 01:32
:SO903i
:☆☆☆
#708 [向日葵]
私は逆ギレした怒りをそのままにして真と距離を取った。
いきなり私が突き放したので真はどうしたのかと困った顔をしていた。
が、今の私にはそんなもの目に入らなかった。
「アイス食べたい」
「はぁ?この寒いのに?」
「食べたいったら食べたいの今すぐ!」
まるでダダッコ。
最悪だ。
真は呆れたようにため息をつく。
そのため息が、私の胸をグサリと刺す。
:08/05/05 01:35
:SO903i
:☆☆☆
#709 [向日葵]
きっと楽しくなるだろうと思っていた旅行が、私のせいで楽しくないものに変わっていってる気がする。
どうして私はこうなんだ……。
そして更に追い討ちをかけるように、売店に嫌な人物がいた。
「あ、昼間のお兄さん!」
アイツだ。
小恵子だ。
馴れ馴れしく寄って来て、私なんかいないみたいに真に媚びた視線を送るものだから、私のイライラは段々と頂点へ向かって行った。
:08/05/05 01:39
:SO903i
:☆☆☆
#710 [向日葵]
「何してるんですか?買い物で?」
「コイツが、アイス食べたいと言うもんでね」
小恵子は興味無さそうに私を見てからまた白々しいほどの笑顔で真に向き直る。
「もしかしてまだ未成年?」
「えぇ。でも可愛いものでね」
小恵子は最後の言葉だけ聞き流したようだった。
「成人でしたらお兄さんのお酒の相手も出来たでしょうに……。どうです?婚約者さんさえ許して頂けるなら、私の部屋きません?」
成人……大人……。
幼い事がそんなにダメな訳……?
仕方ないじゃない。
どうあがいても、私は真と同い年になれる訳がないのだから。
:08/05/05 01:45
:SO903i
:☆☆☆
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