・・・ゆめみる魚・・・
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#756 [向日葵]
真のお母さんもそれを分かってくれたのだろう。
優しく抱き締めて、私の頭をまるであやすみたいに撫でてくれた。
「さて、将来の娘との挨拶もすんだし、呑むぞ」
お父さんはビニール袋一杯のお酒を掲げた。
「俺仕事あんだけど……」
「父さんだってあるさ。でもな真一、適度な酒は長生きの元なんだぞ?」
「てめぇは呑みすぎなんだよ!」
余裕たっぷりの真がうろたえてる姿は本当に珍しくて、私は沢山笑った。
これからこんな日が続くのかと思えば、夢のように思えたのだった。
:08/05/23 19:18
:SO903i
:☆☆☆
#757 [向日葵]
ねぇ真……。
私は貴方に沢山の幸せをもらってる。
だから私は一生をかけて、貴方を幸せにするね……。
:08/05/23 19:19
:SO903i
:☆☆☆
#758 [向日葵]
月日は流れ流れて、私は卒業を迎えた。
「み、か、げ……っ。また遊ぼうねぇぇぇ……っ!」
子供みたいに泣きじゃくる多香子をなだめるように頭を撫でる。
「ってか卒業旅行行くんだから、またも何もないでしょう」
「卒業旅行が終わったら音信不通になりそうなのがみかげだもぉーん!」
失礼な。
そんな薄弱じゃありませんったら。
じゃあねと言って、泣く多香子と校門で別れて校舎を振り返った。
:08/05/23 19:22
:SO903i
:☆☆☆
#759 [向日葵]
色々あったな……。
3年なんて、本当あっという間なんだなぁ……。
「感傷に浸ってんの?」
少し離れた所に見慣れた車がある。
そこに寄りかかって立っているのは、この学校で出会い、恋に落ちてしまった人。
いや、落とされた人?
「私ってそんな薄弱に見えるの?」
幸いまだ生徒は校舎で別れを惜しんでいる為いない。
「感情があんま表に出ないからな。……それよりだ。みかげ」
ぐいっと手を引かれて、間近で眩しい微笑みを浮かべる。
:08/05/23 19:27
:SO903i
:☆☆☆
#760 [向日葵]
「やっと結婚出来るんだ、俺達!」
そうなのだ。
私達はいよいよゴールイン。……な訳だけど……。
「ねぇ、まさかとは思うけど、今日届け出すとか言わないでね」
「え?なんで?」
キョトンとして言うからびっくりする。
卒業するわ婚姻届け出すわってなんだかしんどいと思うのは私だけなんだろうか……。
「私は逃げたりしないから、また明日にしない?」
「やだ」
そんなドきっぱり……。
:08/05/23 19:31
:SO903i
:☆☆☆
#761 [向日葵]
:08/05/23 19:33
:SO903i
:☆☆☆
#762 [向日葵]
:08/05/23 23:16
:SO903i
:☆☆☆
#763 [向日葵]
「早くみかげが俺のものって証が欲しいんだよ」
「ば、馬鹿!何言って……」
「早くー!早く早くー!」
だだをこね始める真。
本当にコイツは大人なんだか子供なんだか……。
と、校舎から生徒が出てきてこちらへ歩いて来る。
いくら卒業したからと言ってこんな所、しかも裏の真が顔を出しているのを見られては困るのではないか?
真は相変わらず、ブーイングしながらだだをこねている。
:08/06/01 02:13
:SO903i
:☆☆☆
#764 [向日葵]
「ちょ、……とりあえず、お、おーちつけぇーっ!!」
脳天チョップを1発。
「いってー!」と声をあげて静かになった真を無理矢理車へ押し込む。
その後私も助手席に乗り込んだ。
「て、てめぇ…みかげ……」
頭をさすりながら真が抗議してくるが、無視して指示する。
「さっさと車出す」
「はぁ?なんで……」
「いーから出す!」
:08/06/01 02:17
:SO903i
:☆☆☆
#765 [向日葵]
私の勢いに負けた真はアホっぽい声で小さく「はい」と言ってエンジンをかけた。
どこに行くかも決めてないのに車は発進して、学校を惜しむ事なく去って行った。
しばらく走っていると、真が口を開いた。
「なぁみかげ。お前の両親のお墓ってどこにある?」
「え。えーっと、岩浪町って田舎の所。昔住んでて、そこにある。ここからだと2時間はかかるかな。そるが、何?」
赤信号で車は止まる。
穏やかな笑みをこちらに向けた真は言った。
:08/06/01 02:22
:SO903i
:☆☆☆
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