あなただけを…
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#401 [み]
すると,愛が突然
「もう山田君に二股
かけられてもらえば?」
と,いいだした。
「どこに二股かけられてって
いっていいですよっていう
人がおるんよ!!笑」
:08/06/29 15:54 :PC :i.FmiOVU
#402 [み]
なんていってる間に
1日中山田君とメールして
いたからか,私の携帯の
充電がなくなりそうになった。
そこで,愛に山田君のアドレス
を送って充電が切れたことを
伝えてもらうことに…
愛は
「ついでに二股かけられて
あげてっていっとくわ」
なんていってたけど。
:08/06/29 15:57 :PC :i.FmiOVU
#403 [み]
私は愛が私とよしくんの
つきあいを応援してくれて
いるはずだと思っていた
ので冗談だと思い,
あまり相手にしていなかった。
しばらくすると山田君からの
返事が返ってきた。
:08/06/29 15:58 :PC :i.FmiOVU
#404 [み]
「わかったー。いいよー。
やって!!」
…ん?
このいいよーっていうのは…?
もしかして…
:08/06/29 16:00 :PC :i.FmiOVU
#405 [み]
「よかったな,美月。
山田君二股かけられて
くれるってさ。笑」
「えっ,あー,うん…。」
本気で送ってるなんて
思わなかった。
しかも…
やまだくーん!!怒
:08/06/29 16:01 :PC :i.FmiOVU
#406 [みゅ]
私の上に二股という
言葉が重くのしかかる。
これで本当に私は
二股をかけていることに
なってしまったのだろうか…。
このときはこれ以上考える
ことができず,愛を送り
クラス40人中13人しか
集まらなかった
これってうちあげ?!
っという打ち上げを終えて
家に帰った。
:08/06/29 16:04 :PC :i.FmiOVU
#407 [みゅ]
携帯を充電し,山田君に
確認してみる。
『あのさ,愛が言ってた
ことやねんけど…。
ほんまにいいん?』
『別にいいよ〜』
軽い返事だった。
:08/06/30 16:32 :PC :mkd3t2I.
#408 [みゅ]
私は2股という言葉が
ものすごくいやで
愛に相談した。
…これが間違いだった。
:08/06/30 16:34 :PC :mkd3t2I.
#409 [みゅ]
愛は私に
「うちがはたから見てて
思ったことやねんけどさ〜…
美月今まで谷口先輩に結構
なかされてきたやん?
山田君とメールしてて
落ち着くんやろ?
それやったら先輩と別れて
山田君にしたら?」
と,しきりに山田君をすすめる。
:08/06/30 16:37 :PC :mkd3t2I.
#410 [みゅ]
でも,確かに愛の言ってる
事も間違ってはいない。
付き合い始めて7ヶ月。
何度泣いてきたのだろう。
喧嘩するたびに別れよう
と言われ,電話を切られたり
メールを無視されたり…
:08/06/30 16:40 :PC :mkd3t2I.
#411 [みゅ]
2人で肌を重ねたのだって
私が泣く泣く決意したからだ。
それに私は幼馴染の
よしくんしか男の人は
知らない。
だから,外の世界が見てみたい
というのもあった。
山田君とか関係なく
よしくんと別れる
ってのもありかな…。
そう思った。
:08/06/30 16:43 :PC :mkd3t2I.
#412 [みゅ]
:08/06/30 16:55 :PC :mkd3t2I.
#413 [みゅ]
愛との電話を切ってすぐ
よしくんにメールした。
『他に好きな人ができたから
別れよう』
『いいよ』
あっさりした返事だった。
:08/06/30 17:12 :PC :mkd3t2I.
#414 [みゅ]
…あ,終わったんだな。
こんなもんなんだ…。
自分から別れを告げた
くせに涙がとまらなかった。
心にあいた穴は初めての
彼氏だったからだと
自分にいいきかせ続けた。
:08/06/30 17:16 :PC :mkd3t2I.
#415 [みゅ]
しばらくしてから
よしくんからメールがきた。
『明日,会って話したい。』
私もメールだけで終わらせる
のはなんだか嫌だったので
そこから何通かメールをして
夕方から会うことになった。
:08/06/30 17:18 :PC :mkd3t2I.
#416 [みゅ]
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
次の日…
この日私は昼から山田君
と会う約束もしていた。
山田君が私の地元まで
きてくれるということ
だったので私は駅まで
迎えにいった。
:08/06/30 17:20 :PC :mkd3t2I.
#417 [みゅ]
いきなり2人で会うのは
ちょっと…とお互い思って
いたのでなぜかこの日私たちは
愛の家にお邪魔して3人で
話をすることになっていた。
駅で山田君と合流して
愛の家へ向かう。
:08/06/30 17:21 :PC :mkd3t2I.
#418 [みゅ]
私と山田君を迎えた愛は
心なしかうれしそうに
みえた。
愛の家にお邪魔して
他愛ない話に花を咲かせる。
しかし私は夕方からよしくんと
会う約束をしていたので
2時間ほどで解散となった。
:08/06/30 17:24 :PC :mkd3t2I.
#419 [みゅ]
愛の家を出て山田君を
駅まで送っているとき
「手,つなごっか」
と,山田君が言ってきた。
断る理由もなかったので
「うん。」
と,駅まで手をつないで
あるいた。
:08/06/30 17:25 :PC :mkd3t2I.
#420 [みゅ]
駅につき,山田君を
見送ったあと…
私はそのまま駅で
よしくんを待った。
駅に現れたよしくんは
なんともいえない悲しそうな目で
私をみていた。
:08/06/30 17:27 :PC :mkd3t2I.
#421 [みゅ]
私は目を合わすことが
できなかった。
人目のつかないところに
いきたかったので橋の下へ
いくことになった。
よく2人で手をつないで
歩いた道を,今は不自然な
距離をあけて歩いていく。
:08/07/02 13:22 :PC :Y47Kp1xc
#422 [みゅ]
橋の下についてからも
不自然な間隔を保ったまま
並んで座る。
少ししてよしくんが
口を開いた。
「もう…無理なん?」
:08/07/02 13:23 :PC :Y47Kp1xc
#423 [みゅ]
「…うん。」
「そいつは美月のこと
幸せにできるん?」
「…わかんないけど。」
すると,突然よしくんが
立ち上がり私の前にきて
…土下座したのだ。
:08/07/02 13:25 :PC :Y47Kp1xc
#424 [みゅ]
「お願いやから,
別れんといて」
と,泣きながら言ってくれた。
正直この時私はよしくんの
ことを抱きしめたかった。
「ごめん,別れ話なんて
なかったことにしよ?」
って言いたかった。
:08/07/02 13:27 :PC :Y47Kp1xc
#425 [みゅ]
でも私には首を横に
振ることしかできなかった。
そると立ち上がった
よしくんがおもむろに
ポケットから何かとりだした。
「これ…。」
それを見た瞬間私は自分の
最低さを痛感した。
自分で自分を恨んだ。
:08/07/02 13:29 :PC :Y47Kp1xc
#426 [みゅ]
<Font size="-1">
それは…
ペアリングだった。
<Font>
:08/07/03 13:48 :PC :YzM7J1.A
#427 [みゅ]
シンプルなシルバーの指輪。
最近喧嘩が多かった私たちの
仲直りのために買ってくれて
いたのだった。
私が別れを告げた昨日に…。
ここまできたら,私はそれを
受け取ることはできなかった。
:08/07/03 13:52 :PC :YzM7J1.A
#428 [みゅ]
「ごめん。」
そういうのが精一杯で。
ものすごくつらそうな顔を
したよしくんは私の目の前で
それを川に投げ捨てた。
そして,
「わかった。もう無理なら
ちょっと一人なりたいから
先かえって。」
と,よしくんがいい放った。
:08/07/03 13:57 :PC :YzM7J1.A
#429 [みゅ]
さよならを告げた私と
さよならを告げられた
よしくんはお互いに涙の
とまることのないまま
…別れた。
:08/07/03 13:58 :PC :YzM7J1.A
#430 [みゅ]
私はそのまま家に帰り
無気力なまま1日を
終えようとしていた。
その時,電話が鳴った。
表示を見るとそこには
『炭川さん』の文字が。
炭川さんにはすべて
話していたので今日の事
かなぁっと思いながら
電話に出た。
:08/07/03 14:01 :PC :YzM7J1.A
#431 [みゅ]
「…はい。」
「美月ちゃん?
今,家にいる?」
「はい。」
「ちょっとさ,ポスト見て
きてほしいんやけど
いいかなぁ?電話はつなげた
ままでいいから。」
「…?はい。」
:08/07/03 14:04 :PC :YzM7J1.A
#432 [みゅ]
私の家はマンションなので
私は1階までポストを見に
おりていった。
:08/07/03 14:10 :PC :YzM7J1.A
#433 [さ−]
:08/07/03 23:52 :F703i :0HgSqESQ
#434 [ひ-こ]
:08/07/07 11:00 :SH703i :☆☆☆
#435 [みゅ]
ポストを開けると中には
見覚えのある缶の
ペンケースがあった。
「これ…。」
「開けてみてあげて?」
そう言われておそるおそる
開けてみる。
中を見た瞬間私は
その場に崩れ落ちた。
:08/07/07 12:21 :PC :Dyy3aNxY
#436 [みゅ]
中には,初めて2人で
撮ったプリクラを貼った
携帯のバッテリー,
私の目の前で川に投げられた
はずのペアリングのかたわれ,
よく川で2人で見ていた蛍,
そして…
"やり直して下さい Byよしき"
そう書かれたノートの切れ端が
入っていた。
:08/07/07 12:25 :PC :Dyy3aNxY
#437 [みゅ]
私は電話の向こうの炭川さんの
事を気にせず泣き叫んだ。
少したってから
「…大丈夫?」
という炭川さんの声が
聞こえた。
「…すいません。
大…丈夫です。」
何とかそれだけ言うと
「とりあえず家に戻り。
もう少し電話つないどくから。」
:08/07/07 12:36 :PC :Dyy3aNxY
#438 [みゅ]
「ありがとうございます。」
炭川さんの優しさが
身に染みた。
1人になりたくなかったので
電話をつなげていてくれたのは
本当にありがたかった。
:08/07/07 12:44 :PC :Dyy3aNxY
#439 [みゅ]
涙が止まるまで話を
していてもらい,落ち着いた
ところで電話を切った。
そして,私は愛に電話した。
そして今日の話を全てして
ペンケースの話もした。
すると,愛は
「先輩せこいな。」
と,言い出したのだ。
:08/07/07 12:49 :PC :Dyy3aNxY
#440 [みゅ]
「何で?」
「だって,美月の目の前で
指輪投げるとかさぁ
美月が責任感じるに
決まってるやん!」
と,よしくんの事を
否定し続ける。
:08/07/08 13:13 :PC :kjre4kyE
#441 [みゅ]
私の心の中でにさっきの
電話の中で炭川さんが
言ってた言葉がまわる。
『かぼちゃんがその山田君を
おすってのがなぁ…』
っと。
私も少し気にはなっていた。
応援してくれてるんじゃ…
なんて思って。
でも,愛を信用してたから
取り越し苦労だと思っていた。
:08/07/08 13:22 :PC :kjre4kyE
#442 [みゅ]
とりあえず報告を終えると
すぐ電話を切った。
すると,すぐに電話が
かかってきた。
…よしくんから。
ドキドキしながら電話にでる。
:08/07/08 13:24 :PC :kjre4kyE
#443 [みゅ]
「…もしもし」
「今さ,俺美月の部屋の窓の
外におるねん。」
「…え?」
あわてて窓を開けて外を見る。
すると,そこには悲しそうな
笑顔でこっちを見ている
よしくんがいた。
よしくんを見た瞬間私は
電話を切って家を飛び出し
よしくんの元へむかった。
:08/07/08 13:28 :PC :kjre4kyE
#444 [架恋☆s.by冠那]
気になります!!
美月とよしくんの行方と、かぼちゃんが……
どうなるんかなぁヘ~
頑張ってねx
:08/07/08 14:36 :W42K :lEhe0f0Y
#445 [みゅ]
架恋さん
ありがとうございます☆
がんばるんでできれば
最後まで読んでくださいね♪
:08/07/10 14:49 :PC :☆☆☆
#446 [ひ-こ]
:08/07/10 15:16 :PC :☆☆☆
#447 [ひ-こ]
>>443続き…
「何で…?」
そういうのが精一杯だった。
「ごめんな,しつこくて。
でも俺やっぱ美月のこと
すきやからさ。」
私は涙が溢れてくるのを
おさえることができなかった。
そんな私をみながらよしくんは
話を続ける。
:08/07/10 15:19 :PC :☆☆☆
#448 [ひ-こ]
「俺がポスト見てって言っても
よかってんけど,美月電話に
でてくれんかと思って
炭川に頼んでん。」
「これは…?」
私が指輪を指しながら聞くと
「あの時は勢いで川に
なげちゃったけどやっぱ
受け取ってほしくってさ。
美月が帰った後,川に入って
探してん!!俺のはすぐに
見つかったけど美月のは
なかなかみつからんくてさ…
罰かなって思った。」
:08/07/10 15:27 :PC :☆☆☆
#449 [ひ-こ]
そして
「もう一回やり直して
もらえんかな?」
っと,私の顔をのぞきこむ。
私はこの時,私の選択は
間違っていたと
心の底から思った。
「ごめん,めっちゃ傷つけて。
美月からもお願い,やり直そう」
そうよしくんに言った。
:08/07/10 15:32 :PC :☆☆☆
#450 [ひ-こ]
これで私達の関係は
元に戻った。
と,その時よしくんの
携帯が鳴った。
メールだったらしい…
何故かそれを見ている
よしくんの顔が少し
気まずそうだったので
何気なくのぞいてみる。
:08/07/10 15:35 :PC :☆☆☆
#451 [ひ-こ]
すると,それは愛からの
メールで,そこに書いて
あったことを見て
私は思考回路がとまって
しまった。
『私やっぱり先輩のこと
あきらめられません』
:08/07/10 15:38 :PC :☆☆☆
#452 [ひ-こ]
…え?
頭が真っ白になると同時に
私の中ですべての歯車が
かみ合った音がした。
だから山田君をすすめたんだ。
だからよしくんの悪口を
私に吹き込んだんだ。
そりゃ,好きな人の彼女が
ほかの男とメールしてるの
きにくわないよな。
でも…
:08/07/10 15:43 :PC :☆☆☆
#453 [ひ-こ]
信じたくなかった。
誰かに嘘だと言って
ほしかった。
私は…
私は…
愛にずっと騙されてたんだ。
:08/07/10 15:45 :PC :☆☆☆
#454 [ひ-こ]
パニックを起こしている私に
よしくんが気まずそうに
口を開く。
「実はな,かぼちゃんに
好きやっていわれててん。」
「…いつ?」
「4月くらいかな。」
…2ヶ月。
2ヶ月も私は
愛に嘘つかれてたんだ。
:08/07/10 15:48 :PC :☆☆☆
#455 [ひ-こ]
その時
「よし〜,お父さんが迎えに
来てくれたから帰りなさい。」
と,私の父の声がした。
:08/07/10 15:50 :PC :☆☆☆
#456 [なーき]
こんな話びっくりや・・・。
先が気になりすぎるから
これからも更新頑張ってー(*^0^*)/
:08/07/10 18:45 :PC :Y2xRUI1E
#457 [ひ-こ]
:08/07/11 14:33 :PC :☆☆☆
#458 [ひ-こ]
時計を見ると12時半。
そりゃ迎えにくるわな…。
ということで,私はまだ
ショックから立ち直れないまま
よしくんは帰ることになった。
よしくんが帰る直前お母さんに
「こんな夜中に…。あんたら
ややこしいなぁ。
何か問題あったん?
もう解決したん?」
と聞かれた。
:08/07/11 14:48 :PC :☆☆☆
#459 [ひ-こ]
すると
「もう…大丈夫やんな?」
と,私を見たよしくんの顔が
なんとも悲しくて…。
うなずくことしか
できなかった。
:08/07/11 14:59 :PC :☆☆☆
#460 [ひ-こ]
次の日,私は学校で
山田君にメールした。
『全部なかったことに
してください。やっぱり
よしくんが大事でした。』
と…。
恨まれると思った。
罵られると思った。
でも,
『わかった。お幸せに。』
と,言ってもらえた。
:08/07/11 15:07 :PC :☆☆☆
#461 [ひ-こ]
そして…
私は愛と話をつけないと
いけなかった。
なので,愛にメールする。
なんて送っていいのか
散々悩んだあげく
『よしくんの事…
好きやったん?』
と送った。
:08/07/11 15:10 :PC :☆☆☆
#462 [ひ-こ]
すると…
『うん。でも,最初にいろいろ
言ってきたのは谷口先輩やで?』
『…どーゆーこと?』
私がそういうと愛はよしくんが
愛に送ったのであろうメールを
私に転送してきた。
そこには…
:08/07/11 15:12 :PC :☆☆☆
#463 [ひ-こ]
『俺は美月が大好きやけど
今は愛が1番やから』
とか,その他もろもろ…。
愛がよしくんと連絡を取っていた
4月ごろ…
私が高校生活に浮かれている間
2人は電話やメールを毎日
していたそうだ。
:08/07/11 15:16 :PC :☆☆☆
#464 [ひ-こ]
しかも愛が
「かぼちゃんじゃなくて
愛って呼んでください。」
って言ったらしく2人の
間では愛と呼んでいたらしい。
そーいえばあのころよしくんと
会う度に結構な頻度で
「今日駅でかぼちゃんに
あったわー。」
とか,愛からも
「谷口先輩みたでー。」
なんて聞いたりしていた。
:08/07/11 15:21 :PC :☆☆☆
#465 [ひ-こ]
その時は変に思わなかったが
今思えばあれは全部嘘で
実は私に隠れて2人で
会っていたんだな。
自分の鈍感さに呆れる
しかなかった。
『うちはちゃんともう
振られてるから。』
愛はそう言ったけど…
もうそーゆー問題じゃないんだ。
:08/07/11 15:26 :PC :☆☆☆
#466 [ひ-こ]
私はこの話を1人で
かかえきれなくなり
今の1番の相談相手である
炭川さんにすべて話した。
すると
「俺今日暇だし学校終わったら
直接話し聞いてあげるよ。」
と,言ってくれた。
のでお言葉に甘える事にした。
:08/07/11 15:31 :PC :☆☆☆
#467 [ひ-こ]
その日の学校での
テンションは最悪だった。
席が1番後ろだったのが
せめてもの救い。
すると,葵からメール。
きっと愛が全て話したのだろう。
『死ね』
の一言。
:08/07/11 15:34 :PC :☆☆☆
#468 [ひ-こ]
落ち込んでいた私には
重い一言だった。
いつもの私ならよく
わからなくてもとにかく
謝って味方につけようと
するのだが…
このとき私の中で何かが
切れた音がした。
:08/07/11 15:37 :PC :☆☆☆
#469 [杏]
続き気になるー☆
:08/07/15 22:29 :N903i :YK/CJKYM
#470 [ひ-こ]
:08/07/16 15:34 :PC :☆☆☆
#471 [ひ-こ]
今までためていた不満や
不安,悲しみや憎しみが
全て溢れだし
葵にぶつけてしまった。
葵は気の強い子なので
そんなことでめげたりはしない。
:08/07/16 15:38 :PC :☆☆☆
#472 [ひ-こ]
そのまま喧嘩腰に
何度かやりとりを続けた後の
最後のメール…
『もうアドも番号も
存在も全部消したから』
と…。
何だか心にポッカリと
大きな穴があいた気がした。
今まで友達と喧嘩なんて
めったにしたことがなかった。
だから…
:08/07/16 15:43 :PC :☆☆☆
#473 [ひ-こ]
落ち込んでいる私に
美香がそっと渡してくれたのは
プリクラだった。
打ち上げの時に
2人で抜け出して
撮ったプリクラ。
美香を見ると
"裏を見て"
とジェスチャーしていたので
裏向けてみる。
:08/07/16 15:50 :PC :☆☆☆
#474 [ひ-こ]
するとそこには
『美月〜♪
今は辛いと思うけど
すぐに笑えるときがくるよ☆』
と,書いてあった。
そして…私とよしくんの
相合傘も。
このとき,ホントに
美香と友達でよかったと
思った。
:08/07/16 15:52 :PC :☆☆☆
#475 [ひ-こ]
そして,とても長かった
学校を終え,ダッシュで
炭川さんと約束した
場所へと向かう。
私がついたときにはもう
炭川さんは来てくれていた。
「今日はすいません。
わざわざありがとうございます」
と,私が言うと
「全然いいよ♪
それより…大丈夫?」
そう言ってくれた。
私は炭川さんに全て話した。
:08/07/16 16:04 :PC :☆☆☆
#476 [ひ-こ]
よしくんと愛が会ってたこと,
よしくんからも愛に
言い寄って行ってたこと,
よしくんが愛のことを
かぼちゃんではなく
愛とよんでいたこと,
私と葵との縁が
きれてしまったこと。
炭川さんは私の下手な話を
黙って聞いてくれていた。
そして,私が話し終わると
「ちょっと谷口に電話するから
美月ちゃんちょっとここに
いてもらっていい?」
と言い,少し離れたところで
電話をしはじめた。
:08/07/16 16:08 :PC :☆☆☆
#477 [ひ-こ]
5分ほどして戻ってきて
「ちゃんと谷口には
言っといたよ。
まだ落ち着かんのやったら
明日も話聞いてあげるから。」
と,言ってくれた。
本当に炭川さんの優しさが
ありがたかった。
:08/07/16 16:16 :PC :☆☆☆
#478 [我輩は匿名である]
:08/07/16 16:59 :N902i :BKUokwgA
#479 [ひ-こ]
匿名さん
安価ありがとうございます
:08/07/20 02:12 :SH703i :☆☆☆
#480 [ひ-こ]
そして帰りも家まで
送ってくれた。
その間もくだらない話をしながら
私を笑わせてくれていた。
本当の兄みたいだった。
:08/07/20 02:20 :SH703i :☆☆☆
#481 [ひ-こ]
私はその次の日も炭川さんに
会いに行った。
もちろんよしくんには
了解をとって。
さすがにまた来てもらうのは
悪いので,今度は私が
炭川さんの学校の最寄り駅まで
会いに行くことに…
:08/07/20 02:23 :SH703i :☆☆☆
#482 [ひ-こ]
私が着くとすぐに炭川さんが
現れた。
何故か自転車で…
私が不思議に思っていると
「今この先の公園で友達と
遊んでるねんよ。
だから,美月ちゃんもいこ!
後ろのって」
と言われた。
:08/07/20 03:26 :SH703i :☆☆☆
#483 [ひ-こ]
人生初!
よしくん以外の男の人との
チャリ2ケツ!笑
絶対よしくんが見たら怒るわ…
なんて思いながらも断れる
はずもなく後ろに立ってのる。
…恋人同士に見えるかな?
とか考えてるうちに公園ついた。
そこには5人ほど,炭川さんの
友達と思われる人がいた。
:08/07/20 03:41 :SH703i :☆☆☆
#484 [ひ-こ]
そしてそこで,
「この子美月ちゃん!!
谷口の彼女☆」
と,紹介された。
…なんか,恥ずかしい。
炭川さんの友達はみんなで
野球をしていたようだった。
…なんか悪いなぁっと
思っていると私の携帯が鳴った。
:08/07/20 12:25 :PC :☆☆☆
#485 [ひ-こ]
よしくんからのメールで
『今,炭川と一緒?
どこにおるん?』
と,きたので
『一緒だよー!!なんか友達も
いるけど…。場所は公園!!』
と,返すと
『俺もいく!!』
…え〜?
:08/07/20 12:28 :PC :☆☆☆
#486 [ひ-こ]
何故か来ると言い張るので
私が駅まで迎えに行く
ことになってしまった。
炭川さんに
「すいません,なんか
よしくんが来たいらしいので
迎えにいってきます」
と,言い1人で来た道を
戻ることに…
:08/07/20 12:31 :PC :☆☆☆
#487 [ひ-こ]
自慢じゃないが私は
極度の方向音痴でもある。
なので来た道を戻っていた
はずなのにみたことのない
お店が並んでいる通りに
入ってしまうのは
日常茶飯事…。
今回も来た道を戻るだけ
なのにどれほどの時間が
かかったことか…。
:08/07/20 12:33 :PC :☆☆☆
#488 [ひ-こ]
結局よしくんをかなり
待たせてやっと駅に
たどり着いた。
駅が見えた時の喜びと
いったら…笑
ほんとに迷子になったと思った。
そして,よしくんと合流して
また公園まで戻る。
その道のりの中でいろいろ
話をしていると
よしくんはとにかく私が
炭川さんと会うのが
気にいらなかったらしい…
:08/07/20 12:37 :PC :☆☆☆
#489 [ひ-こ]
:08/07/20 12:40 :PC :☆☆☆
#490 [ひ-こ]
公園につくと
炭川さんは友達との野球に
加わっていた。
私たちを見つけると
走ってきてくれたので
よしくんが
「俺ここにおるから
炭川と話しておいで!!」
と,言ってくれた。
が…。
炭川さんが
「話するってか話聞いて
あげるだけやったし
谷口がきいてあげたらいいから。
2人で話しとき」
と,言って野球に
戻ってしまった。
:08/07/20 12:44 :PC :☆☆☆
#491 [ひ-こ]
しかたがないので2人で
ブランコに腰掛け話す事に…
ただ,お互い今回のことを
話すにはまだ気持ちの整理が
ついていなかったので
会話はぎこちない。
「あのさ…」
と,よしくんが口を開く。
「んー?」
「あの男の子と…
どこまでいったん?」
:08/07/20 12:48 :PC :☆☆☆
#492 [ひ-こ]
…はい?
「どこまでって…。
たった2日や3日やで?
なんもしてへんよ!!笑」
…なんの心配やねん!!
「ちゅーも?」
「してません!!笑」
:08/07/20 12:51 :PC :☆☆☆
#493 [ひ-こ]
「よかった〜♪」
「あ〜,そーいえば
そんなたいした事じゃ
ないかもやけど…」
「何?やっぱなんかしたん?」
「なんかってか…
手つないだわ!!」
「…どっちから?」
ちょっと怒りが感じられた。
「え〜っと…。むこうから」
「ふ〜ん。」
:08/07/20 12:54 :PC :☆☆☆
#494 [ひ-こ]
少しよしくんが機嫌を
損ねているのがわかった。
なんともわかりやすい。
そして私も少し
気になっていたので
同じ質問をよしくんにしてみる。
「よしくんは愛と
どこまでいったの?」
:08/07/21 00:29 :SH703i :☆☆☆
#495 [ひ-こ]
すると予想外の答えが
返ってきた。
「俺がちょっと襲っちゃった
からなあ。でもやってはないし
ちゅーもしてないから!!」
…俺が,襲っちゃった?
ちゅーはしてない?
どーゆーこと?
:08/07/22 12:55 :SH703i :☆☆☆
#496 [ひ-こ]
「俺の中ではちゅーって
やるよりもなんか大事な
気がするねんよ。
だから,ちゅーはしてない」
…。
このとき私は現実から
目をそらしたかったのかも
しれない。
それ以上よしくんを追及するのを
やめることにした。
…襲っちゃったって言っても
押し倒したくらいで
きっと何もしてないよ。
と,自分に言い聞かせて。
:08/07/23 10:43 :SH703i :☆☆☆
#497 [ひ-こ]
そんな話をしているうちに
家に帰らなくてはならなく
なってしまったので
みんなでぞろぞろ帰ることに。
炭川さんとは駅で
別れてよしくんが家まで
送ってくれた。
もうほんとに愛とのことが
おこる前のように戻っていた。
:08/07/25 00:31 :SH703i :☆☆☆
#498 [ひ-こ]
この日からしばらくは
特に何も起こらなかった。
前とかわらず
平凡な日々が続いた。
相変わらず炭川さんは
私の様子を気遣って
ちょこちょこ連絡してきて
くれていたし…
実はこっそり山田君との
メールも続いていた。
:08/07/25 13:40 :SH703i :☆☆☆
#499 [ひ-こ]
あの後,何故だかよく
わからないのだが
山田君に謝ってそれから
普通のメル友に
戻ってしまったのだった。
まるで何もなかったかのように。
よしくんには本当に悪いと
思っていた。
が,山田君にも悪いと思い
きっぱりと関係が
きれなかったのだった。
:08/07/25 13:47 :SH703i :☆☆☆
#500 []
:08/07/26 00:41 :P905i :brtNZHro
#501 [さー]
:08/07/26 23:22 :F703i :Tizy1pKI
#502 [ひ-こ]
安価ありがとうございます
:08/07/27 01:15 :SH703i :☆☆☆
#503 [ひ-こ]
そんなこんなで1週間ほど
経ったある日のこと…
私はいつものように
よしくんと電話をしていた。
その電話の中で,愛や山田君
の事で揉めたときの話になった。
もうやましいことなど
何もないのであの時の話は
笑い話になっていた。
:08/07/27 01:22 :SH703i :☆☆☆
#504 [ひ-こ]
ここからたまに少し卑猥な
表現が入るときがあります。
なので苦手な方はご遠慮下さい。
:08/07/27 01:23 :SH703i :☆☆☆
#505 [ひ-こ]
このときまたよしくんが
「俺がちょっと襲っちゃった」
と言う言葉を発した。
私は我慢の限界だった。
「襲ったって具体的に
何をしたん?」
「聞かん方がいーかもよ?」
とよしくんが渋る…
:08/07/27 01:26 :SH703i :☆☆☆
#506 [ひ-こ]
それでもしつこく聞き続けた。
すると,よしくんが
重たい口を開いた。
…押し倒しちゃっただけ
その言葉を期待していた。
が,その期待は簡単に
打ち砕かれて絶望へと
かわっていった。
:08/07/27 01:30 :SH703i :☆☆☆
#507 [ひ-こ]
「ちょっと下の方に指
いれちゃった…みたいな?」
それを聞いた瞬間思わず,まだ言葉を続けようとしていた
よしくんを遮って
「えっ,いや…」
と叫んでしまった。
:08/07/27 22:33 :SH703i :☆☆☆
#508 [ひ-こ]
よしくんと愛にそんなことが
あったのは4月。
私が2人の事を知るまでの
2ヶ月間…
何も知らずに私はよしくんと
数回体を重ねていた。
「どーゆー気持ちで…
愛のこと触った手で
美月にふれてたの…」
ヒステリックに泣き叫ぶ。
:08/07/27 22:36 :SH703i :☆☆☆
#509 [ひ-こ]
「ごめん…」
そんなよしくんの声も
私にはもう…届いていなかった。
予想していた範囲を
越えすぎていた。
「いや…いや…」
ただただ『いや』という
言葉を泣きながら連呼する。
よしくんも私の予想以上の
反応に戸惑っているようだった。
:08/07/27 22:39 :SH703i :☆☆☆
#510 [ひ-こ]
もう時間は夜中の2時を
回っていた。
それでも私は泣き続けていた。
よしくんが愛に対してしたのと
同じ事を自分もされていた
と思うだけで自分が
汚らわしいと思った。
…どーゆー気持ちで
そればかりが頭の中で
ぐるぐるとまわっていた。
:08/07/27 22:49 :SH703i :☆☆☆
#511 [ひ-こ]
「ごめん,ちょっと気持ちの
整理がつかんし,
まだ涙とまらなさそうやから
1回電話切る」
と,電話を切ろうとすると
「待って!!
お願いやから切らんといて!!
今電話切ったら美月何するか
わからへんから」
と,止められた。
何するかわからんって…。
確かにこの時一瞬自虐行為
が頭をよぎったのは事実だった。
:08/07/31 00:02 :SH703i :☆☆☆
#512 [ひ-こ]
しかし,残念ながらと言うべきか
幸いと言うべきか…
私はそんな度胸を
持ち合わせてはいなかった。笑
「なんもせーへんから」
と言っても
「お願いやから」
と言って電話を切らせては
くれなかった。
そして,電話を切ることを
諦めた私は,ただただ
泣き続けた。
:08/07/31 00:08 :SH703i :☆☆☆
#513 [ひ-こ]
涙が枯れることはなかった。
力尽きるまで泣き続けた。
相手が知らない人だったら
まだましだったかもしれない。
ただ…相手が愛だから。
どこで,どんな状況で
そうなったのかは全く
わからないはずなのに
頭の中に愛とよしくんの
姿が浮かぶ。
:08/07/31 00:15 :SH703i :☆☆☆
#514 [ひ-こ]
消しても消しても少しずつ
姿をかえて浮かんでくる。
違う場所だったり…
違う体制だったり…
その度に狂ったように
泣きさけぶ。
よしくんは朝の5時まで
そんな会話にならない状況で
電話してくれていた。
:08/07/31 00:22 :SH703i :☆☆☆
#515 [ひ-こ]
電話は2時間45分を
超えてしまうとお金が
かかるので1度切らないと
いけなかった。
そのときも
「1回切るけどすぐかけるから
お願いやからでてな。」
と,何度も言っていてかなり
心配してくれているようだった。
:08/07/31 00:25 :SH703i :☆☆☆
#516 [ひ-こ]
5時を過ぎたころに
私の気持ちがやっと少し
落ち着いて,涙も止まったので
寝ることになった。
しかし私はその日朝から部活で
2時間ほどでまた起きなければ
ならなかった。
一晩中泣き腫らした顔と
寝不足で部活なんて
行きたくなかった。
:08/07/31 00:30 :SH703i :☆☆☆
#517 [ひ-こ]
しかし親にそんな理由が
言えるはずもなかった。
どーしようか悩んでいると
「今日,美月時間あるんやったら
会って話したい」
と,よしくんが言ってくれた。
ので,部活は休むと祥子と
部長に連絡して
部活と同じようにをでて
さぼることに。
:08/07/31 01:29 :SH703i :☆☆☆
#518 [ひ-こ]
間違って絵文字いれちゃった
:08/07/31 01:29 :SH703i :☆☆☆
#519 [ひ-こ]
朝,普通に家をでる。
良心が少し痛んだが仕方ない。
私は駅に着くまでの10分ほど
誰かと話したくて…
山田君に電話した。
よしくんと愛のことを
話したのだが山田君は
優しく話を聞いてくれた。
そして,駅に着いたので電話を
切ってよしくんと合流した。
:08/07/31 01:34 :SH703i :☆☆☆
#520 [ひ-こ]
私が別れ話を切り出した
時のように気まずい空気が
流れていた。
そして電車に乗り,無言のまま
どこかへと向かう。
行き先は決まっていなかった。
何駅か行ったところで
よしくんが何かを
思い出したかのように
「次で降りよ」
と,言った。
:08/07/31 01:38 :SH703i :☆☆☆
#521 [ひ-こ]
私はそれに従う。
そして電車から降りる時,
私が携帯を電車におき忘れて
いきそうになったのを
よしくんがもってきてくれた。
その時,中を少し
見てしまったらしい。
「何で…?」
「…え?」
:08/07/31 01:41 :SH703i :☆☆☆
#522 [ひ-こ]
「何であいつに電話したん?」
「別に誰でもよかってんけど
誰かと話してたくって。」
と,私が言うと
「誰でもいいならあいつに
だけは連絡して欲しく
なかったな」
と,悲しそうな顔をした後
「俺が悪いんやけどね」
とつけたした。
:08/07/31 01:45 :SH703i :☆☆☆
#523 [ひ-こ]
さっきより一層微妙な
空気が流れる中
たどり着いたのはなぜか
ラブホテル。
「なんで…」
と私が呆れ顔で言うと
「ここやったらいくらでも
暴れられるやん?
美月の気持ちの発散が
できるかと思って」
と,よしくんは言った。
:08/07/31 01:48 :SH703i :☆☆☆
#524 [ひ-こ]
でも,私は部活の用意で
でてきたので制服である。
…制服って大丈夫なのかな?
でもここまできたら
なるようになれっと
開き直り入ることに。
:08/07/31 06:57 :SH703i :☆☆☆
#525 [ひ-こ]
しかし,やはり予想していた
通りにロビーのような所で
「すいません,学生のご利用は
ちょっとご遠慮ください。」
と,放送のように
聞こえてきた。
ので,しかたなく外にでる。
:08/07/31 14:53 :PC :☆☆☆
#526 [ひ-こ]
「何で制服でくるかなぁ?」
「そんなこと言ったって
しかたないやんか〜。」
なんて言いながら
来た道をとぼとぼ戻る。
「どこいこっかぁ?」
「う〜ん…」
なんて言いながら結局
着いたのはいつもの川だった。
:08/07/31 14:57 :PC :☆☆☆
#527 [ひ-こ]
川の近くに2人並んで
座り無言のまま
川を見つめる。
そのまま5分ほど
経った頃に
「ほんまにごめんな…」
と,よしくんが口を開いた。
するとまた,私の脳裏に
よしくんと愛の姿が
浮かんでくる。
:08/08/01 08:46 :PC :☆☆☆
#528 [ひ-こ]
夜中のように泣き叫んだりは
しなかったが私の頬を
涙が静かにつたっていく。
「もう…いいよ。
今更どうにもできないし。
鈍感だった美月も悪いから」
と,言うと
「もうこんな思い絶対
させへんから!!
全部忘れさせてあげるから。
ほんとにごめん。」
:08/08/01 08:52 :PC :☆☆☆
#529 [あ]
>>0―>>200
>>201−>>400
>>401−>>600
:08/08/01 10:32 :SH905i :yQaW8Nno
#530 [あ]
:08/08/01 10:34 :SH905i :yQaW8Nno
#531 [あ]
:08/08/01 10:35 :SH905i :yQaW8Nno
#532 [ひ-こ]
:08/08/02 10:30 :PC :☆☆☆
#533 [ひ-こ]
よしくんはそう言い
優しく私の唇に触れた。
「もう,泣かないで。」
「…うん。
困らせてごめん。」
そこからはいつも通り
仲良く川で遊んだ。
何もなかったかのように。
:08/08/02 10:33 :PC :☆☆☆
#534 [ひ-こ]
私は部活に行っている
ことになっていたので
部活の終わる時間が
くるまで帰れない。
その時間まで
よしくんは私の相手を
してくれていた。
もう,愛なんてどーでもいい。
よしくんさえいてくれるなら…
そう思えた。
:08/08/02 10:38 :PC :☆☆☆
#535 [ひ-こ]
それからしばらくして
私は夏休みに入った。
私は毎日部活があったし
よしくんは高3で
受験生だったので
会える回数は少し減った。
でも,毎日の電話は
必ずしていたし
メールもずっとしていた。
:08/08/02 10:42 :PC :☆☆☆
#536 [ひ-こ]
そして迎えた8月15日
この日は毎年かかさず
行っているよしくんの
地元のお祭りだった。
小さい時はお祭りの日になると
軽トラックの後ろにのって
太鼓たたきながら
お祭り宣伝をしていた。
男親はみんな着ぐるみを
着て,暑いのに
がんばってたなぁ。
:08/08/02 11:02 :PC :☆☆☆
#537 [ひ-こ]
なんて昔を懐かしんでみる。
今はもうそんなことは
しないけど,私はどこの
お祭りよりもこのお祭りが
大好きだった。
なんせ,よしくんのお父さんの
おかげで矢倉の上で
太鼓叩けるんだもん。
やぐらの上にただいるのも
好きだった。
そこはいつも太鼓を叩く
おじさんたちが飲んでいる
ビールの缶があちこちに
転がっていた。
:08/08/02 11:06 :PC :☆☆☆
#538 [ひ-こ]
そして,汗だくに
なりながらも必死に
太鼓をたたいている
人たちの熱気。
なんだかそれが
心地よかったのだった。
それになんと言っても
ここのお祭りが他と
違うところは盆踊りである。
ほかのお祭りはいつも
やぐらの周りを婦人会の
おばちゃんが踊ってる
だけだが…
:08/08/02 11:09 :PC :☆☆☆
#539 [ひ-こ]
ここのお祭りは
小さい子から若者から
おじいさんまでみんなが
必ず踊っている。
もちろん,私も。
なぜかというと…
ダンレボの曲が流れるからだ。
こんなに盛り上がる盆踊りは
ここ以外ではみたことなかった。
:08/08/02 11:11 :PC :☆☆☆
#540 [ひ-こ]
と,言うことで今年も
楽しみにしながら
家族で谷口家へ向かう。
1つ残念なことは
祭りの間はよしくんと
一緒にいれないと
いうことだ。
一応私たちの関係は
お互いの親以外には
秘密だったから。
:08/08/02 11:25 :PC :☆☆☆
#541 [ひ-こ]
谷口家で祭りの準備を
してみんなでぞろぞろ
祭にむかう。
そして…
祭りがはじまった。
私はいつものように
やぐらにあがったり
下りたりしていた。
:08/08/02 11:27 :PC :☆☆☆
#542 [ひ-こ]
そのときたまたま
やぐらの階段のところで
よしくんと鉢合せした。
すると,上から
「よし!!美月!!」
と,2人の名前が呼ばれた。
上を見てみるとよしくんの
おじちゃんが満面の笑みで
カメラを構えていた。
:08/08/02 11:30 :PC :☆☆☆
#543 [ひ-こ]
「はい!!チーズ★」
…カシャッ!!
この写真が私の祭りの
1番の思い出となった。
そしてこの数日後
美香から衝撃的な
電話がかかってきた。
:08/08/04 11:50 :PC :☆☆☆
#544 [ひ-こ]
「あたし,彼氏と別れたから。
ちょっと今まだ辛くて
詳しくははなせへんけど
また学校で」
と,早口でまくしあげて
電話はきられた。
:08/08/07 14:19 :PC :☆☆☆
#545 [ひ-こ]
美香と彼氏は私とよしくんより
ずっと長い付き合いで
お互いのことよく知ってるから
絶対別れないって
心のどこかで思っていたので
すごくショックだった。
何より,美香が傷付いているのに
何もできない自分に腹が立った。
:08/08/11 00:57 :SH703i :☆☆☆
#546 [ひ-こ]
自分が辛かったときは
あんなに励まして
もらっていたのに…。
なんだか申し訳なかった。
私はこの日なかなか
寝付くことができなかった。
:08/08/26 12:07 :PC :0eGHYQns
#547 [ひ-こ]
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
8月も終わりに近づいた頃。
私達はクラスで文化祭の
打ち上げにきたメンバー
中心に花火をしよう
ということになっていた。
みんな部活があるので
何人これるかは
わからなかったが
夏休み最後の思い出作りだ。
:08/08/26 12:22 :PC :0eGHYQns
#548 [ひ-こ]
私は盆明けに部活を
辞めていた。
理由は…
しんどかったから
先生と合わなかったから
そんなありふれた理由。
正直遊びたかったし
バイトもしたかったし。
周りもみんな辞めて
いっていたから
流されたってのもあった。
:08/08/26 12:25 :PC :0eGHYQns
#549 [ひ-こ]
だから私はこの花火に
喜んで参加した。
美香もくると言っていた
ので美香と会うのも
楽しみだった。
少しでも美香の力に
なれたらと思って。
:08/08/26 12:30 :PC :0eGHYQns
#550 [ひ-こ]
部活のある人は後から
合流することに
なっていたので
朝から遊ぶメンバーは
帰宅部組ということに
必然的になってしまう。
ということで結局
待ち合わせ場所に集まったのは
…3人
:08/08/26 12:32 :PC :0eGHYQns
#551 [ひ-こ]
私と美香ともう1人…
あの目つきの悪い
幡中君だった。
かなりの異色メンバーで
一体どこにいこうか…
悩んだ末むかったのは
カラオケ。
:08/08/26 12:44 :PC :0eGHYQns
#552 [ひーこ]
朝早くから集まったので
時間はあり余っていた。
結局幡中君は1曲も
歌わなかったので
私と美香とで
5時間歌い続けた。
:08/08/28 15:32 :PC :NInxq5fg
#553 [ひ-こ]
しかし,5時間もの間
誰一人として連絡してくる人は
いなかった。
「まだ部活おわらんのー」
と,美香がいらいら気味に
言いながらのびをした。
その瞬間袖からみえた"それ"が
私に強い衝撃を与えた。
:08/09/21 12:39 :SH703i :☆☆☆
#554 [ひーこ]
「"それ"どうしたん…?」
と,私が聞くと
1番聞きたくなかった
答えが返ってきた。
「あー…,"これ"?
自分で切っちゃった。」
…リスカの痕だった。
:08/09/21 16:14 :PC :dvcXlvOg
#555 [ひ-こ]
美香は私が聞く前に
彼氏と別れてからの
夏休みの話をしてくれた。
美香は彼氏を他の女に
とられたのだった。
許せなくて,死にたくて
自虐行為に至ったらしい。
その白い肌に刻まれた
痛々しい赤く細い筋が
美香の心の傷を表していた。
:08/09/21 18:00 :SH703i :☆☆☆
#556 [ひ-こ]
「…それからさ,剃刀を
持ち歩くようになってん。
私はいつでも死ねるんだ
って思えるから」
美香はそういって
ポケットから剃刀を
とりだしてみせてくれた。
私が何て言っていいか
わからなくて黙っていると
幡地君が口を開いた。
:08/09/21 18:59 :SH703i :☆☆☆
#557 [ひ-こ]
「死んだらあかんやろ〜」
って。
今の話の流れからは
想像できないくらい
かる〜い感じで。
すると
「あ〜,いーよねー,
そーゆーかる〜い感じ!
だからこーゆーのも
話やすいねんよなあ」
と,美香が笑った。
:08/09/21 19:02 :SH703i :☆☆☆
#558 [ひ-こ]
:08/09/21 19:13 :SH703i :☆☆☆
#559 [ひ-こ]
美香の一言で暗くなりかけた
雰囲気が元にもどり
また3人で笑いあった。
それからファーストフード店へ
移動することに。
美香は隣に人が座るのが
嫌いらしく必然的に
私と幡中君が隣になる。
:08/09/23 01:37 :SH703i :☆☆☆
#560 [ひ-こ]
そのうえ美香の元カレの
話をしてる途中で
美香が紙コップを
握り潰したりしていたので
まわりからみたら
修羅場のようだっただろう。
結局その後みんなに
ドタキャンされてしまい
花火をしないまま
解散になってしまった。
:08/09/23 20:25 :SH703i :☆☆☆
#561 [ひ-こ]
そんなこんなで
初めての高校生としての
夏休みが終わり
学校が始まった
そして,2学期が始まって
すぐにある大きな行事…
体育祭が着々と
近づいていた。
:08/10/30 09:48 :SH703i :☆☆☆
#562 [ひ-こ]
自慢にもならないが
私は足が速くない
ということで走る競技は
クラス全員リレーのみ
あとは騎馬戦と
学年パフォーマンスに
でることになっていた。
特に楽しみなこともなかったので
私はよくよしくんに
愚痴をこぼしていた。
:08/10/30 09:52 :SH703i :☆☆☆
#563 [ひ-こ]
「練習めんどくさい〜」
とか
「だるい〜」
とか…。
するとよしくんが
「俺が見に行ったるから
がんばりーや!」
と,言ってくれたのだが…
:08/10/30 09:55 :SH703i :☆☆☆
#564 [ひ-こ]
「体育祭…平日やで?」
「あっ…。
まっまあ,学校休んで
いくって!」
なんて言ってくれてたけど
よしくんは中高一貫の学校で
今まで皆勤賞。
学校休むなんて
ありえないと思ってた。
親にもすぐばれちゃうし。
:08/10/30 09:59 :SH703i :☆☆☆
#565 [ひ-こ]
☆★☆★☆★☆★☆★☆★
体育祭当日
この日の朝…
よしくんからメールが
きていた。
『やっぱいけんかったわ。
ごめんな』
…やっぱりな。
元々期待はしていなかったので
あまり落ち込みはしなかったが
なんだかちょっと寂しかった。
:08/10/30 10:02 :SH703i :☆☆☆
#566 [ひ-こ]
でも,ほんとは
きてくれてた。
椅子を運動場に運んでる時
電話があったんだよね
「制服で来たら
止められたやんかー」
って。
最初は何の事言ってるのか
わかんなかった。
:09/01/23 11:28 :SH703i :☆☆☆
#567 [ひ-こ]
「えっ?
今どこおるん?」
「運動場がみえる
マンションの階段のとこ」
電話片手に周りを見渡すと
こっちに向かって手を振る
一つの人影が遠目に見えた。
とりあえず電話をきり
開会式を終わらせ
美香と近くまでいってみた。
:09/01/23 11:34 :SH703i :☆☆☆
#568 [ひ-こ]
口では
「ほんまにきたんや!」
なんて言い方しか
できなかったけど
本当はめちゃくちゃ
嬉しかった。
美香にも
「学校さぼってまで
体育祭にきてくれるとか
めちゃ愛されてるやん!
こんな人めったにおらんで?
大事にしーよ」
って言われた。
大事に…してるつもり
だったんだけどな。
:09/01/23 11:38 :SH703i :☆☆☆
#569 [ひ-こ]
この時の体育祭は
よしくんのおかげで
本当に楽しかった。
自分達の競技がないときは
運動場の隅の柵ごしに
3人でしゃべったり
写真とったり
かき氷をみんなで
わけて食べたり
お昼も学校抜け出して
3人で食べて
競技があるときは
遠くからよしくんが
見守ってくれてて。
:09/01/23 11:44 :SH703i :☆☆☆
#570 [ひ-こ]
美香は気まずかった
だろうけど,嫌な顔せず
ずっと一緒に
付き合ってくれて。
本当いい友達だ。
そんでもって体育祭が終わると
学校をでて
ちょっと離れたところで
よしくんが待ってくれてて。
初めて一緒に学校から帰った。
学校が反対方向だから
一緒に帰ったことなくて。
ずっと憧れてたから
本当に嬉しかった。
:09/01/23 11:51 :SH703i :☆☆☆
#571 [我輩は匿名である]
:09/01/24 00:31 :N906imyu :d4fGl2VQ
#572 [ひ-こ]
それからしばらくすると
1年記念日がやってきて
2人でお祝いすることになった
でもやっぱり
貧乏学生同士だから
たいしたお祝いはできないし…
よしくんは大学受験を
控えてるから塾に
行ってることになってるし…
:09/02/03 17:23 :SH703i :☆☆☆
#573 [ひ-こ]
結局最終的には
いつもの橋の下で
いらない紙を燃やして
暖をとりながら
質素なお祝いをした。
でも,プレゼントだけは
ちゃんと用意してた。
私があげたのは
ペアのネックレス。
よしくんがくれたのは
ブレスレット。
:09/02/03 17:37 :SH703i :☆☆☆
#574 [ひ-こ]
プレゼントは
お互いつけあいっこした。
どちらのプレゼントも
特にブランド物って
わけでもなかったけど
とても嬉しかった。
付き合って1年という
そこそこ重要な記念日も
私達らしくホントに
質素だったけど
それはそれで
幸せだった。
:09/02/24 12:35 :SH02A :☆☆☆
#575 [ひ-こ]
でも,やっと手に入れた
こんな小さな小さな
幸せでさえ
長くは続かなかった。
:10/12/17 15:26 :SH02A :o0bFP.fg
#576 [ひ-こ]
私はまだ高校1年生だが
彼は高校3年生。
そう,受験生。
私が言うのもなんだが
彼は私にかまうのに
一生懸命で
勉強なんて上の空。
もちろんその年は
あっさり浪人してしまった。
:10/12/17 15:30 :SH02A :o0bFP.fg
#577 [碧 ゆーすけ]
久しぶりに読んだ^^*
:19/07/20 16:45 :SC-01L :bA7IbB92
#578 [○○&◆.x/9qDRof2]
(´∀`∩)↑age↑
:22/10/02 03:12 :Android :Ltpo.xA.
#579 [ゆーすけ]
あげーー!ー
:22/12/25 13:40 :SC-52B :iWqaV9hM
#580 [わをん◇◇]
:22/12/25 16:10 :Android :uhzetoTA
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