・・万華鏡・・
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#701 [果樹]
京太が来るまであと15分もない。
「あーもう最悪ー」
バタバタと私は部屋中を走り回り支度を始める。
そんな中、ピーンポーンという魔のチャイムが家中になり響く。
やばっ!京太来ちゃった?!
私が階段をすごい勢いで降りると玄関には楽しそうに談笑するママと京太の姿が。
:08/11/21 23:03
:P902iS
:☆☆☆
#702 [果樹]
「あらユイカやっと起きたの?今起こしに行こうと思っていたところなのよ」
私に気付いたママは
「全くしょうがない子ね」
と言ってリビングへと戻っていった。
「ったく。やっぱり寝坊したのかよー」
と私のパジャマ姿を見ながら呆れる京太。
「面目ない・・・」
:08/11/21 23:04
:P902iS
:☆☆☆
#703 [果樹]
返す言葉が無くてうつ向くことしか出来ない私。
「いいから早く支度してこいよ。俺外で待ってっから」
そう行って京太は玄関のドアを開けて外に出ていってしまった。
私は急いで二階の自分の部屋へ戻り準備を再開した。
:08/11/21 23:04
:P902iS
:☆☆☆
#704 [果樹]
――――・・・
「おせぇ!!」
外へ出ると開口一番にそう言われぶにっと両頬をつねられた。
「ごめんなひゃい」
「ったく。行くぞ」
そういってスタスタと前を歩いていく京太を私は追い掛けた。
:08/11/21 23:05
:P902iS
:☆☆☆
#705 [果樹]
「・・・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・」
「・・・」
家を出てからと言うもの何を喋ったらいいか分からずどっちも話し切り出さないため沈黙が続く。
しかも京太は私が寝坊したことにまだ腹を立てているみたいだ。
:08/11/21 23:05
:P902iS
:☆☆☆
#706 [果樹]
はぁー気まずいよぉ
これじゃあ遊園地どころじゃな・・・
「いたっ!」
物思いに耽っていると頭に痛みが走り、見上げると京太がむすっと怒った顔をしていた。
「なーに黙りこんでんだよ」
「べ、別に黙りこんでなんか・・」
:08/11/23 00:04
:P902iS
:☆☆☆
#707 [果樹]
機嫌が直ったのかと思った矢先、京太は私の両頬をつねる。
「にゃいしゅんのよー」
「ぷっ・・まぬけ面」
私の顔を見た京太はケラケラと笑いだした。
「なっ!」
「ククッ・・悪ぃ。もう怒ってないから心配すんな」
:08/11/23 00:05
:P902iS
:☆☆☆
#708 [.]
:08/11/23 08:45
:SH903i
:XbjWUa8M
#709 [果樹]
.さん
アンカーありがとうございます!
:08/11/24 02:21
:P902iS
:☆☆☆
#710 [果樹]
今だ笑ったままの京太は真っ赤になる私の頭をぽんぽんと叩いてまた歩き出す。
「京太・・・」
今のは京太なりの仲直りだと気付いた私は二、三歩先にいる京太の元まで走った。
――――・・・
遊園地に着いた私たちは早速入場ゲートをくぐり中に入る。
:08/11/24 02:23
:P902iS
:☆☆☆
#711 [果樹]
「うわぁーあ!」
中に入った私は思わず感嘆の声を上げる。
遊園地の中はジェットコースターにメリーゴーランドにお化け屋敷などこれぞ遊園地!というものが各方向にあって、もちろん色とりどりの風船をもった熊のきぐるみが、子どもたちに風船を配っている光景なんかもあるわけで、私はそんな空間にいるせいか体がうずうずしていた。
:08/11/24 02:30
:P902iS
:☆☆☆
#712 [果樹]
「京太!遊園地!遊園地だよっ」
私は京太の袖を早く行こうと催促するように引っ張る。
「ククッ・・ユイカは昔っから何も変わんねーなぁ」
「何が?」
そんな私を見て京太が歯を出して笑うものだから私は首を傾げる。
:08/11/24 02:30
:P902iS
:☆☆☆
#713 [果樹]
「小さい頃から遊園地や水族館に行くと一人ではしゃいですぐ迷子になってた」
京太が意地悪な笑みを浮かべるものだから私はムッとする。
「もうなんないよ!」
「どーだか」
「なんない!」
:08/11/24 02:31
:P902iS
:☆☆☆
#714 [果樹]
入場してすぐにこんな言い合いをする二人も珍しいと思うが何だか悔しかったのだ。
京太の中での私はまだ幼い頃の“ユイカ”な気がして。
「だといーなー。俺が困るし」
「迷子になんてならないから大丈夫ですー」
:08/11/24 02:32
:P902iS
:☆☆☆
#715 [果樹]
相変わらず意地悪な笑みを浮かべる京太にムカついてあっかんべーをする私。
そんな私に京太はククッ・・と声を押し殺したように笑って私の手を引いた。
「わかったって。ほら行くぞ」
ケンカはどこへやら笑う京太につられて私も笑ってしまい引っ張られるままついていった。
「うん!」
:08/11/24 02:35
:P902iS
:☆☆☆
#716 [果樹]
――――・・・
「京太ー次あれ!あれ乗ろうっ」
京太の袖を引っ張ってはしゃぐ私をよそに京太は青ざめた顔で口元を覆っていた。
「ちょっ・・ちょっとタンマ・・・」
近くにあったベンチにふらふらと頼りない足どりで向かい、座る京太の前に立って私は京太の顔を覗きこむ。
:08/11/24 15:00
:P902iS
:☆☆☆
#717 [果樹]
「もうダウンー?だらしないなぁ」
「あのなぁ・・・」
ジェットコースターをたて続けに5回も乗ればそりゃあグロッキーにもなるだろ・・・。
なんてことを京太が思っていたなんて知らない私はふぅと小さく溜め息をつく。
「しょうがないなぁ。あたし何か暖かいもの買ってくるよ」
:08/11/24 15:17
:P902iS
:☆☆☆
#718 [果樹]
私はベンチから少し離れた売店に走った。
――――・・・
売店で温かいココアを買って京太のいるベンチに戻る道すがら風が一層強く吹いた。
頬に直接触れる風がひんやりと冷たく、目の前を枯れ落ちた葉が風と一緒に踊っている。
:08/11/24 15:18
:P902iS
:☆☆☆
#719 [果樹]
今日も星は綺麗に見えるかな。
なんて考えながら歩いていたら声をかけられた。
「かーのじょ。一人なの?俺らと遊ばない?」
私の歩調に合わせながら二人の男は私を挟むように両隣を歩く。
「結構です」
にやにやと笑いながら話す態度が気に入らなくて私は更に歩調を速める。
:08/11/24 15:42
:P902iS
:☆☆☆
#720 [果樹]
「そんなこと言わないでさー。ほら」
二人の間から抜け出ようとしたところでぐっと手首を掴まれた。
その弾みでココアが手から滑り落ちてパシャッという音を立てて地面に落ちた。
「ちょっとやめてよ!」
:08/11/24 15:43
:P902iS
:☆☆☆
#721 [果樹]
「お前ら何してんの?」
私が必死に手を振り解こうとしていたら後ろから聞き慣れた声がする。
「京太!!」
振り向くと京太がムスッとした顔で立っていた。
「チッ・・男連れかよ」
京太を見るなり二人組の男は舌打ちをしてどこかに行ってしまった。
:08/11/24 15:44
:P902iS
:☆☆☆
#722 [果樹]
ようやく手を離された私は京太の側に駆け寄る。
「気分直ったの?」
「ん・・・」
私の問いかけに京太が無表情で答えるから不思議になる。
でもまだ気持ち悪いのかなと思って私はそれ以上追求はしなかった。
「じゃあ観覧車乗りに行こっか」
:08/11/26 04:49
:P902iS
:☆☆☆
#723 [果樹]
――――・・・
観覧車に乗り込んだ私はさっきから観覧車の窓にかじりついて見える景色に圧倒されていた。
「うわーあ見てみて!夕日がすっごいきれーい!」
頂上までいくと夕日がビルの隙間に落ちていくのが見えた。
:08/11/26 04:50
:P902iS
:☆☆☆
#724 [果樹]
「んー」
そんな私に京太は正面を向いたまま腕組み+足組みの格好で生返事を返す。
「人もアリんこみたい」
「んー」
また生返事・・・。
私は景色から視線を京太に移す。
:08/11/26 04:51
:P902iS
:☆☆☆
#725 [果樹]
「さっきから何怒ってるの?」
少し眉根を下げて言うと京太は視線を横にずらした。
「別に怒ってねぇ」
いやいやいや・・・。
「明らか怒ってるじゃん!」
強めに言う私に京太は少しイラッとした顔をした。
:08/11/26 04:52
:P902iS
:☆☆☆
#726 [果樹]
「うるせぇ・・」
ぼそっと言った京太の声は観覧車の中では響いて私の耳に届く。
「ムッカァー」
京太の態度も頭にはきていたが最後のぼそっと言った言葉で私の中の何かがプチンと切れた。
「わかった。もういい!」
:08/11/26 04:53
:P902iS
:☆☆☆
#727 [果樹]
それだけ言い残して
「お疲れ様でしたー」
といって係員がドアを開けた瞬間私は荷物を持って外に飛び出した。
「え・・ユイカ!?」
私を呼ぶ京太の声が聞こえたがそれを無視して私は遊園地の出口に走った。
:08/11/26 04:53
:P902iS
:☆☆☆
#728 [果樹]
――――・・・
遊園地から一人で家に帰ってきた私はただいまも言わずに階段を上がり自分の部屋に直行する。
「ムカつくー!!!」
バタンとドアを開け、勢いよくベッドにダイブして手足をジタバタと動かしながら叫ぶ。
それでも怒りが治まらない私は、むくっと起き上がり怒りにまかせて枕をベッドに叩き付ける。
:08/11/26 04:54
:P902iS
:☆☆☆
#729 [果樹]
「京太なんかこのっ・・このっ・・」
ボフボフと鳴る枕から綿が出そうなほど叩き付けると今度は枕を殴りにかかる。
「なんでアイツは昔っからああなのよ!こっちの気もしらないで。あたしがどんだけ考えたと思ってんのよ!こんちくしょう!」
枕を叩きに叩いた私は殴るのを止めて最後に枕に叩き付けた手を見つめる。
:08/11/26 04:56
:P902iS
:☆☆☆
#730 [果樹]
「・・・・遊園地デートの・・はずだったのに・・・」
気分がすっかり落ち込んでしまった私は、その夜なんだか寝つけなくて、うんうん唸っているうちにいつのまにか朝を迎えてしまった。
――――・・・
学校行きたくない・・・。
私は何度目かになる溜め息をついて重たい足を引きずるように学校へと続く道を歩く。
:08/11/26 04:58
:P902iS
:☆☆☆
#731 [果樹]
雀がさえずり太陽がサンサンと降り注ぐ朝に、こんな落ち込んだ気持ちで登校するのも如何なものかと思うが、昨日のことを思い出せば私の気分はより一層落ち込む。
はぁ・・とまた溜め息が漏れる
「ユーイカ!おっはよ」
「おはよー・・」
:08/11/26 18:00
:P902iS
:☆☆☆
#732 [果樹]
朝から元気に挨拶をしてくれる圭ちゃんに私は口元だけの弱々しい笑みを返す。
「ん?なんで元気ないの?昨日は楽しい楽しい遊園地デートだったんでしょ?」
「・・・うん。まぁね」
さも楽しかったんでしょ?という顔をする圭ちゃんに私は、苦笑いしか返すことができなかった。
:08/11/26 18:01
:P902iS
:☆☆☆
#733 [果樹]
教室に入りみんなに軽く挨拶を済まして私は真っ先に自分の椅子に座り机に突っ伏す。
いつ京太が入ってきても目を合わせないための防衛策だ。
そんな私の行動の裏が読めない圭ちゃんは机の側に立って不思議そうに私を見下ろす。
「あ!きょんおはよー」
圭ちゃんの言葉にドキッと心臓が跳ねる。
:08/11/26 18:02
:P902iS
:☆☆☆
#734 [果樹]
「はよ・・・」
京太の声も聞こえる。
どうやら京太が登校したようだ。
「あのさ、ユイカ・・・」
ドキッ・・!
「あああああたしトイレいくんだったー。じ、じゃあね圭ちゃん」
京太に名前を呼ばれた私はどうしたらいいか分からず圭ちゃんにだけバイバイを言ってとりあえずその場から逃げた。
:08/11/26 18:02
:P902iS
:☆☆☆
#735 [果樹]
――――・・・
朝からユイカの態度はおかしかった。
昨日楽しんだはずなのだから今日はルンルン気分で登校するのだろうと思っていたがユイカは溜め息ばかり。
挙句の果てにはきょんがユイカに話しかけるやいなやユイカは慌てた様子で教室を出ていってしまった。
:08/11/26 18:03
:P902iS
:☆☆☆
#736 [果樹]
ちらりときょんを見ると下唇を噛んでなんともいえない困った顔をしていた。
私の視線に気付いてすぐに席に戻っていったがなんかおかしい。
これは恋のキューピッドの出番か?
と思った私はきょんの席に行きバン!と机を叩く。
「きょん。どういうこと?」
:08/11/26 18:04
:P902iS
:☆☆☆
#737 [果樹]
バンッ!と机を叩くとビクッときょんの肩が弾む。
「どういうことよ?ユイカのあの動揺っぷりはただ事じゃないんでしょ?白状しなさい」
私が目に力を入れてきょんを睨むときょんは気まずそうに目をそらしてちらっと私を見る。
「実は・・・」
京太は昨日の遊園地デートから今に至るまでの経緯を話だした。
:08/11/27 03:45
:P902iS
:☆☆☆
#738 [果樹]
――――・・・
「はぁ・・・」
教室から逃げ出した後、私は一人屋上に来ていた。
気まずいからといって無視して逃げ出したのはいけなかったかもと今更ながら思う。
でもどうしようもないのだ。
:08/11/27 03:47
:P902iS
:☆☆☆
#739 [果樹]
昨日あんな喧嘩別れをしておいて今日になっていつもどうりにしろだなんて無器用な私には到底無理な話しなわけで。
そんな性格だからこそ逃げるしかなかったのだ。
「はぁー・・」
と一際長い溜め息をつき、私は屋上の柵に寄りかかる。
京太の考えがわからない・・・。
:08/11/27 03:47
:P902iS
:☆☆☆
#740 [果樹]
京太は何を思ってる?
あたしはどうしたらいい?
――――・・・
「なんでアンタたちは・・・」
話を聞いた私は頭を抱えてうなだれる。
「それでさっきユイカに謝ろうと思ったら逃げられて・・・」
小声で言うきょんからはユイカへの謝罪の気持ちでいっぱいなのが伺える。
:08/11/27 03:48
:P902iS
:☆☆☆
#741 [果樹]
全くこの子たちは・・・。
「はぁ・・・。あのさーきょん」
「ん?」
「まだわかんないの?」
「何が?」
私の問いにハテナを浮かばせるあたりまだわかっていないのだろう・・・。
「何できょんは昨日怒ったの?」
:08/11/27 03:49
:P902iS
:☆☆☆
#742 [果樹]
「それはユイカが絡まれてたから・・・」
「何でユイカが絡まれてたからって怒るの?」
「一応幼馴染みだし・・」
「それだけ?」
私の問掛けに素直に答えるきょんに私はさらに問つめる。
「え?」
:08/11/27 03:49
:P902iS
:☆☆☆
#743 [果樹]
「それだけなの?ユイカはただの幼馴染みなの?きょんは・・もう気付いてるんじゃないの?」
目で訴えかけるように私はきょんに静かに問掛ける。
「もし自分の気持ちがわからないならわからないなりにユイカに素直にきょんの気持ちを伝えたらいいのよ」
それだけ言って私は自分の席に戻った。
:08/11/27 03:51
:P902iS
:☆☆☆
#744 [果樹]
あとはきょんが自ら考えるべきことだから・・・。
その後きょんは教室を走って出ていった。
きっとユイカのもとへ行ったのだろう。
がんばれきょん!
私は秘かにきょんに向けてエールを送った。
:08/11/27 03:52
:P902iS
:☆☆☆
#745 [果樹]
――――・・・
「はぁ・・・」
私は今だ屋上にいた。
ここにいつまでも居るわけにいかないのになぁ。
でも教室に行ったら京太いるし・・・。
逃げてるわけにいかないのは、自分でもわかっているのに、体が言うことをきかない。
:08/11/28 17:10
:P902iS
:☆☆☆
#746 [果樹]
私は憎たらしいほどに青い空を見上げて、独り言にしては大きい声を出す。
「京太のばーか」
「誰がばかだ」
えっ?!
私の心臓がドクンと跳ねる。
私しかいない屋上で、私の独り言に返事が返ってくるわけがない。
:08/11/28 17:12
:P902iS
:☆☆☆
#747 [果樹]
でも・・・まさか・・・。
私はゆっくりと声の聞こえた方を向く。
「京・・・太」
見るとそこには息切れしている京太がいた。
「つかお前何で屋上なんかにいんの?すっげ探したじゃん」
「べ、別にあたしの勝手じゃんっ!」
:08/11/28 17:12
:P902iS
:☆☆☆
#748 [果樹]
探してくれて嬉しいくせに可愛くない言葉が口からは出る。
「可愛くなーい」
「うるさいっ!」
ぷうっと頬を膨らます京太に私はいつもの癖で言葉を返す。
・・・これじゃあいつもの口喧嘩だ。
いつも通りに話せて嬉しいけど、このままでは終わらせたくない私がいた。
:08/11/28 17:13
:P902iS
:☆☆☆
#749 [果樹]
そんな心の表れからか、私は京太から視線をずらす。
「何しに来たの?もう授業始まるよ?」
口からは冷たい言葉が出る。
「ユイカ・・・ごめんっ!」
いきなり大声で謝られて驚いて見れば、京太は、腰を90度近く折り曲げて頭を下げていた。
:08/11/30 06:47
:P902iS
:☆☆☆
#750 [果樹]
私が京太を見たまま黙っていると京太がぽつりぽつりと話し始めた。
「ユイカが変な男に絡まれてるのみて俺カーッとなっちゃって。でもそんなんで怒ってるの知られてうざいって思われるのも嫌だったんだ・・・だから・・・」
下を向きながら言う京太は落ち着かない様子で何度も髪をクシャッとかく。
:08/11/30 06:47
:P902iS
:☆☆☆
#751 [果樹]
ああ・・・。
そうだった。
京太は昔から人に嫌われるのを極端に嫌う人だった。
京太は結局私のことなんてなんとも思ってないんだ・・。
「もう・・・いいよ」
私は諦めにも似た返事をする。
:08/11/30 06:48
:P902iS
:☆☆☆
#752 [果樹]
「よくないっ!」
京太がいきなり大声を出すものだからびっくりして肩が跳ねる。
「俺・・よくわかんないんだけど、多分圭が男に絡まれててもあそこまで怒らなかったと思う。でも、ユイカが絡まれてるのみたらなんかムカついて・・・。ユイカだから・・・ユイカだったから」
言っている意味はわかるのに、京太が言おうとしていることがわからない。
:08/11/30 06:49
:P902iS
:☆☆☆
#753 [果樹]
「京太は・・・あたしをどう思っているの?」
流れる沈黙。
顔を上げない京太。
聞いた私が馬鹿だった。
今まで通りでいいんだ。
それが一番なんだ。
「ごめん。今のは忘れて」
立ち上がって、うつ向いて立っている京太の横を通りすぎる。
:08/11/30 06:49
:P902iS
:☆☆☆
#754 [果樹]
今まで通りの幼馴染み。
それがいいんだ。
私は校舎内に通じるドアを開ける。
「ユイカ!」
後ろから大声で名前を呼ばれた反動でドアノブから手を離してしまった。
ドアはそのままバタンとしまる。
:08/11/30 06:50
:P902iS
:☆☆☆
#755 [果樹]
「俺・・・まだよくわかんないんだけど、ユイカのことは手放したくない」
それは友達としてでしょ?
「友達としてじゃなく男として手放したくないんだ!」
まるで私の心の声に答えるように京太が大声で叫ぶ。
:08/11/30 06:50
:P902iS
:☆☆☆
#756 [果樹]
「この気持ちがなんなのかまだわからないんだけど・・・。でも」
「もういい」
京太が喋っている上に私は言葉を重ねる。
「もういいよ」
くるりと京太の方を向く。
「京太のばーか!」
大きな声での悪口。
:08/11/30 06:51
:P902iS
:☆☆☆
#757 [果樹]
「なっ・・・ユイカのバーカ!」
いつのまにか私は笑顔になっていた。
笑顔の私を見てほっとしたのか京太がいつものように言葉を返す。
これが私達流の仲直りの形。
「早く教室に戻ろう?」
ギッとドアを再び開けて私は京太の顔をみる。
:08/11/30 06:52
:P902iS
:☆☆☆
#758 [果樹]
「おう!」
京太もニヒッと顔をクシャクシャにして笑う。
――――・・・
トントンと二人で階段を降りていく。
京太の背中を見ながら私は笑顔が溢れる。
嬉しかった・・・。
友達としてではなく、男として手放したくないって言ってくれて嬉しかった。
:08/11/30 06:52
:P902iS
:☆☆☆
#759 [果樹]
京太が私を好きとかまだわからないけど、今はそれだけで十分だった。
今日は幼馴染みから一歩進めた、私の中での記念日。
友達以上の幼馴染み。
恋人は未定。
だけど私たち二人の時計はまだ動き始めたばかり・・・――
【 友達以上恋人未定 】
―end―
:08/11/30 06:54
:P902iS
:☆☆☆
#760 [果樹]
.
ねえ、先輩。
先輩はあたしのこと好きですか?
Story.7
【 先輩へ 】
.
:08/12/02 22:55
:P902iS
:☆☆☆
#761 [果樹]
私、柏木幸香の日課。
それは、私の彼氏である冴木滉太先輩の寝顔を毎朝拝むこと。
冴木先輩は、今では大学生だけど、半年前までは私と同じ楠行高校に通っていた。
約一年前、入学したての私は、かっこいいと噂の冴木先輩に一目惚れ。
猛アタックの末、付き合うことになったのが3ヶ月前。
:08/12/02 22:55
:P902iS
:☆☆☆
#762 [果樹]
高校生と大学生じゃ時間帯がずれてしまってなかなか会えないため、私はこうして秘かに会いに来ているのだ。
今日も先輩かっこいい〜。
っとやばい!遅刻しちゃうっ!
先輩の寝顔に見とれて時間を気にしていなかった私は、急いで鞄を持ち、先輩の部屋を静かに出ていく。
:08/12/02 22:57
:P902iS
:☆☆☆
#763 [果樹]
大学入学と同時に、一人暮らしを始めた先輩に貰った部屋の鍵を閉めてポケットにしまう。
「いよっし!」
軽い気合いを入れて、私は学校に向かった。
――――・・・
「結女おはよー」
「おはよう幸香」
:08/12/02 22:58
:P902iS
:☆☆☆
#764 [果樹]
教室に入って、私が一番に挨拶をするのは親友の結女。
一見可愛い顔立ちなのに、冷静沈着でさっぱりした性格の結女に、私はいつも助けられていて、正真正銘の親友だ。
「今日も冴木先輩のとこに行ってきたの?」
「もちろん♪」
「相変わらずだね」
:08/12/02 22:59
:P902iS
:☆☆☆
#765 [果樹]
若干飽きれ気味に言われるが、私からは幸せな笑顔しか溢れないことを結女は知っている。
しかし、次の瞬間私の気分は一気に地の底まで沈む。
「幸せなのはいいけど、一限から数学の小テストだよ」
「・・・・。忘れてたー!!!」
「だと思った」
:08/12/02 22:59
:P902iS
:☆☆☆
#766 [果樹]
はぁと溜め息をつく結女の横で、私はアワアワと一人焦る。
もちろん数学の小テストは言うまでもなく無惨な結果で終わった。
――――・・・
昼休み、結女とお弁当を食べていると制服のポケットの中で携帯が震えた。
:08/12/03 11:14
:P902iS
:☆☆☆
#767 [果樹]
携帯を開くと冴木先輩からメールが来ていた。
今日うち来て。
鍋食いたい。
メールの文章は、毎度の事ながら至ってシンプル。
それでも私の顔は緩む。
そんな私の表情を見逃さない結女。
:08/12/03 11:14
:P902iS
:☆☆☆
#768 [果樹]
「冴木先輩から?」
「うん!鍋食べたいんだって」
「鍋?この時期に?」
私の言葉に、結女が怪訝な顔をする。
確かに、と思いながら私は苦笑いを溢した。
:08/12/03 11:15
:P902iS
:☆☆☆
#769 [果樹]
――――・・・
スーパーで鍋に入れる食材を買った私は、今、先輩の家で、鍋をテーブルの真ん中に置き、向かい合って座っている。
箸で鍋の中の食材に手を伸ばす先輩は、楽しそうで可愛かったが、私は結女と話していた時から疑問に思ってた事を口にする。
:08/12/03 11:15
:P902iS
:☆☆☆
#770 [果樹]
「先輩・・鍋って普通冬にやるものですよね・・?」
「うん」
「今夏ですよね?」
「うん」
「暑くないですか?」
「夏だからね」
私の問掛けに普通に返す先輩。
:08/12/03 11:16
:P902iS
:☆☆☆
#771 [果樹]
鍋が食べたいと言うのは別にいい。
人それぞれ好きなものもあるし、それは好みだと思う。
でも夏に鍋。
しかも1ルームの小さな部屋で、二人だけで鍋。
暑いときに熱いものの組み合わせ。
普通は素麺とかサラダうどんとかが定番のはずじゃ・・。
:08/12/03 11:17
:P902iS
:☆☆☆
#772 [果樹]
いや、でも先輩くらいになるとまた違うのか・・・?
私が一人考えを巡らせていると、向かいに座っている先輩が吹き出す。
「ぷっ・・何百面相してんの」
「し、してないですよ!」
恥ずかしくなった私は、誤魔化すように鍋に手を伸ばす。
:08/12/03 11:17
:P902iS
:☆☆☆
#773 [果樹]
「そう?」
「そうです」
「ふーん」
納得したのかしてないのか、先輩はそれ以上何も聞いてこなかった。
――――・・・
時計の針が9時を回った頃、私は鞄を手に玄関へと向かう。
:08/12/04 06:28
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:☆☆☆
#774 [果樹]
私はローファーをはいて、くるりと先輩の方を向く。
「それじゃあ帰ります」
「本当に送っていかなくていいのか?」
眉根を下げて心配そうにしている先輩。
帰る数分前、送っていくという先輩の申し出を、私は断固として断った。
:08/12/04 06:28
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:☆☆☆
#775 [果樹]
理由は、私なりの心遣い。
先輩は大学が終わったあと、深夜遅くまでアルバイトをしている。
だからアルバイトが無い日くらい、ゆっくり休ませてあげたかったのだ。
まぁ、先輩には理由は話さずに、堅くなに拒否し続けただけだったが、その結果、結局先輩が折れたのだ。
:08/12/04 06:29
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:☆☆☆
#776 [果樹]
でも、心配されるのはやはり嬉しい。
「大丈夫ですよ!先輩明日もバイトがあるんですからゆっくり休んで下さい」
にこっと笑う私の頭を、ぽんぽんと先輩が優しく叩く。
「わかった。じゃあ家着いたらメールして」
:08/12/04 06:30
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#777 [果樹]
そう言いながら先輩の顔が近付いてきた。
大好きな先輩の顔が近付いてくるのに、戸惑いながらも、目を閉じるとちゅっと首筋にキスをされた。
「へ・・?」
てっきり口にキスをされると思っていた私は呆気にとられる。
目を開けると目の前に先輩の顔があって、悪魔のような笑顔で笑っていた。
:08/12/04 06:30
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#778 [果樹]
「期待した?」
心を見透かしたような先輩の言葉にカァッと顔が赤くなる。
「してませんっ」
「そう?」
恥ずかしくて強めに言うと、先輩は口に手を当ててククッと笑う。
もうっと先輩を軽く叩いくと頭をぽんぽんと軽く叩かれた。
:08/12/04 06:31
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#779 [果樹]
「家着いたらメールして」
優しい笑顔で言う先輩にはいと返事をして、私は先輩の家を後にした。
――――・・・
無事家に着いた私は、すぐに携帯を開き、メールの新規作成画面を開く。
:08/12/04 20:14
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#780 [果樹]
家に着きました!
今日は楽しかったです☆
明日バイト頑張ってください!
じゃあおやすみなさい
メールを送った後、パチンと携帯を閉じて、服を着替える。
ふと鏡を見て、首筋にある赤い痣に目が止まる。
何これ?
:08/12/04 20:15
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#781 [果樹]
不思議に思いながら指先で赤い痣に触れる。
ここは先輩がキスした場所・・・。
まさか・・これってキスマーク?!
赤い痣の正体がわかった途端、私の顔は、ボボッと沸騰したかのように赤くなる。
「先輩のばか・・」
:08/12/04 20:15
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#782 [果樹]
悪態をつきながらも顔の緩みは隠せない。
恥ずかしく思いながらも、私はそんな小さなことに幸せを感じていた。
だからこそ、こんな幸せな日々に終りが来るなんて、この時の私には想像も出来なかった。
ねぇ、先輩?
先輩はこの時、私のことどう思っていたの?
:08/12/04 20:16
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#783 [果樹]
――――・・・
「今日も先輩のところ?」
放課後、ルンルン気分で帰り支度をしていると、結女がピトッと私に寄り添うようにくっつく。
「うん!ご飯作って待ってようかと思って」
笑顔で言う私とは正反対に、結女はしゅんと悲しそうな顔をした。
:08/12/05 08:19
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#784 [果樹]
「たまには私とも遊んでね?」
そんな可愛いことを上目使いで言う結女に、キュンと胸を射ぬかれる。
結女の頭をいいこいいこするように撫でて、「当たり前でしょ」と言うと、結女は可愛い笑顔を見せた。
先輩と仲良くね、と、手を振る結女にバイバイをして、私は教室を出る。
:08/12/05 08:20
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:☆☆☆
#785 [果樹]
――――・・・
「牛肉、玉葱、人参、じゃが芋。ルーも入れたし生クリームもバッチリ!」
スーパーに来た私は、今日の夕食のビーフシチューに使う食材が、入ったカゴの中を確認する。
「後はー・・あ!飲み物」
足りない飲み物を買い足すために私はドリンクコーナーに足を向ける。
:08/12/05 08:20
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#786 [果樹]
「よしっ!オッケー」
ビーフシチューを作るための食材がそろったところでレジに向かいお会計を済ませる。
――――・・・
スーパーの袋を右手にアパートの階段を上る。
鞄から鍵を出し、先輩の部屋のドアを開けると玄関には、靴が何足も並んでいた。
:08/12/05 08:21
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:☆☆☆
#787 [果樹]
あれ?今日バイトって言ってたのに・・・。
不思議に思いながらも、家の中に入ると台所と部屋を仕切るドアの向側からたくさんの声が聞こえた。
ドアの向こうは、ガヤガヤと賑わっているようだ。
私は、何の疑いもなく、バイトを休んで友達といるのだろうと思った。
邪魔しちゃ悪いかな。
:08/12/05 08:21
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:☆☆☆
#788 [果樹]
一先ず食材を冷蔵庫に入れるため冷蔵庫を開ける。
今日は帰った方が良さそう。
冷蔵庫に食材を入れながら、ドアの向こうの音に、聞耳をたてていると先輩の声が聞こえた。
「友美飲んでるかー?」
私以外の知らない女の名前を呼ぶ先輩。
:08/12/05 08:23
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#789 [果樹]
続いて知らない女の声が聞こえた。
「飲んでるー。ていうか滉太って彼女いるのー?」
甘ったるい猫撫で声で喋る女に少し苛立ちを覚える。
でも次の瞬間、私は幸せな気持ちに包まれる。
「いるよー」
「どんな子ー?」
:08/12/05 08:24
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#790 [果樹]
「どんなってー2個下の高校生」
先輩が、ちゃんと私のことを話してくれたことが、すごく嬉しかった。
先輩の彼女として、ちゃんと自分ができてるかすごく不安だったから、嬉しかった。
でもそれは、ほんの一時だけで、次の瞬間、私の気分は深い谷底へと落ちていった。
:08/12/05 08:26
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#791 [果樹]
「えー2個下とかガキじゃん!あたしと付き合おうよぉ」
「んー・・まぁお前ならー・・」
先輩の言葉を聞いた瞬間、大きな音を立てて食材が手から落ちた。
今、何テ言ッタノ・・・?
私ハモウイラナイ?
:08/12/19 07:14
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#792 [果樹]
必要ナクナッタ?
先輩ニトッテ私ハ、ナニ?
「幸香・・」
名前を呼ばれて、現実に戻ってきた私の目に写ったのは、先輩の姿と先輩の腕に手を絡ませている見知らぬ女。
音に驚いて、台所の様子を伺おうとドアを開けたのだろう。
:08/12/19 07:15
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#793 [果樹]
先輩は気まずそうな目で私と見知らぬ女を交互に見る。
「ごっごめんなさい!すぐ帰ります」
そんな状況に耐えられなくなった私は、転がった食材をそのままに、鞄を持ち部屋を飛び出した。
「幸香!」
後ろからは、私を呼ぶ先輩の声が聞こえたが、私は聞こえない振りをして走った。
:08/12/19 07:16
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#794 [果樹]
――――・・・
「幸香っ・・・待てって!」
パシッと手を掴まれて、体力の限界にきていた私の足はゆっくりと止まる。
どのくらい走ったのか、息は絶え絶えで、視界は涙で霞んでいた。
「俺の話・・聞いて?」
手を掴まれたまま、くるりと先輩の方を向かされた。
:08/12/19 07:17
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#795 [果樹]
私は下を向いたまま、嫌々をするように横に首を振る。
そんな私に構わず、先輩は話し出す。
「あれは別に、幸香と別れたいっていってるんじゃなくて・・・」
何も聞きたくない。
先輩の声が届かない。
私は出来る限りの声を振り絞るように出す。
:08/12/19 07:18
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#796 [果樹]
「先輩は本当に私のこと好きですか・・・?」
涙で霞んだ視界でも、先輩が一瞬戸惑った表情をしたのがわかった。
私は、視線を右手の薬指で光っているものに移す。
それは、付き合った当初、先輩に道端で買ってもらった指輪。
ダイヤが埋め込んであるわけでも、ブランド品なわけでもなかったけど、私には何より大切なものだった。
私はそれをそっと外す。
:08/12/19 07:18
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#797 [果樹]
「これ返します・・。さようなら・・」
押し付けるように、先輩の手に指輪を握らせて私は、また背を向けて走り出した。
終わったんだ・・・。
先輩とはもう終わったんだ。
私は、溢れ出る涙をゴシゴシと手の甲で拭きながら走った。
:08/12/19 07:19
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#798 [果樹]
――――・・・
先輩に別れを告げてから3日が経った。
私は、何もする気が起きず、朝から晩まで学校にも行かずにぼーっとしている。
携帯を開くと先輩から電話やメールが来るから電源はずっと切ってある。
先輩からのメールを見たらきっと返してしまうから。
:08/12/19 10:43
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#799 [果樹]
白いテーブルに片腕を伸ばして、頭をその片腕に乗せて、定まらない視線を部屋の中に巡らせる。
ふと箪笥の上に飾ってある写真立てに目が行く。
それは先輩と二人で写っている写真。
付き合う前、先輩の卒業式の日に、一緒に撮ってもらったものだった。
目から溢れた暖かいものが、頬を濡らす。
:08/12/19 10:44
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#800 [果樹]
私は声を出すわけでもなく、涙はゆっくりと頬を流れた。
コンコン
一人、部屋で思い出に浸っていると部屋のドアを叩く音が聞こえた。
私は流れた涙をゴシゴシと手の甲で拭き取る。
カチャッとドアノブが回り、ドアの隙間から結女が顔を覗かせた。
:08/12/19 10:45
:P902iS
:☆☆☆
#801 [果樹]
「幸香?」
「結女・・・」
結女の顔を見たら涙が出そうになった。
結女は、そんな私を何を聞くわけでもなく、優しく抱き締めてくれた。
私はそのぬくもりに身を委ねるように、結女の胸で声を出して泣いた。
「ゆめぇ・・・ぐすっ・・ひっ」
:08/12/19 10:46
:P902iS
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