ピンクな気分。
最新 最初 🆕
#801 [我輩は匿名である]
更新楽しみにしてます

⏰:09/08/17 23:54 📱:SH906i 🆔:tEsejeLs


#802 [のの子]
 
俺は聡美を抱きしめた。

「えっちょっ竜二君っ?みみみ皆いるよ?」

顔を赤くしながら俺から離れようとする聡美を俺はまた捕まえる。

「いいからっ‥」
「でっでも‥‥‥」

さっきよりもギュッと力を入れるとやっと聡美は静かになった。

小さな聡美は俺の腕の中にすっぽり収まって、微かにシャンプーの香りをする。



あの時も

今も

「ごめん。ありがとう‥」.

⏰:09/08/18 11:08 📱:SH903i 🆔:1jfvnS1M


#803 [のの子]
 
それしか言えなかった。

もっと伝えたい言葉はあるはずなのに、今はこれしか言えない。

「ごめんっ‥」

ギュッと力が入る。


「竜二くっ‥苦しい〜‥!!」

聡美が暴れ始めたからゆっくり力を抜くとバッと聡美が離れた。

「ふはぁ〜っ‥くっ苦しいよぉ。力入れすぎ〜。」

聡美がヘナッと笑う。
.

⏰:09/08/18 16:31 📱:SH903i 🆔:1jfvnS1M


#804 [*紫陽花*]
このお話大好きっ∩^ω^∩

⏰:09/08/19 15:07 📱:N02A 🆔:AwXrpyU6


#805 [のの子]
 
そんな姿を見て俺も力が抜けるように笑う。

「つい力入っちゃった。ごめんね?」

聡美の乱れた髪を撫でる。

「うん、大丈夫っ。」

ほっぺを赤くしながら彼女が俺のシャツを掴んだ。

‥?

「‥私こそありがとう。いつもありがとう。」

.

⏰:09/08/20 00:18 📱:SH903i 🆔:rJvmms0s


#806 [のの子]
 
ドキッ

「いつも、助けてくれてありがとう‥」

耳まで赤くしながら恥ずかしそうに俯いてる彼女を俺はただ見つめた。


『ありがとう』

まさか言われると思っていなかったから

なんて返せばいいかわからなくて‥

ただ

ただ嬉しかった。


俺の存在が見えて、君を助けてあげられてた事に

嬉しくて言葉にできなかった。
.

⏰:09/08/20 00:25 📱:SH903i 🆔:rJvmms0s


#807 [のの子]
 
「おいっ!いい加減にしろよ、バカップル。」

っ!!

今度は彰が俺達の目の前に立っていた。

「うわぁっごごめんっ。」

聡美が一人慌てる中、彰は俺を見つめると

「わざわざ俺が呼びにきてやったけど‥お邪魔だったか?」

フンッと笑う。

こいつ‥

「あぁ、かなりのお邪魔虫だね。いい迷惑だわ。」

俺も負けずとニコッと笑う。
.

⏰:09/08/20 01:16 📱:SH903i 🆔:rJvmms0s


#808 [のの子]
彰Side

「あっそー。」

人がせっかくイチャついてるお前らを呼びに来てやったっつーのに‥

笑顔とは裏腹に俺の腹ん中はイライラしていた。

聡美を見ると顔を赤くしたまま竜二のシャツを掴んだまま。

お前も顔赤くしてんじゃねーよっ馬鹿!

「チッ‥行くぞっ!」

聡美の手を掴んで歩きだす。
.

⏰:09/08/20 01:23 📱:SH903i 🆔:rJvmms0s


#809 [我輩は匿名である]
>>200-500

>>500-100

⏰:09/08/20 02:37 📱:P03A 🆔:xBSnQjBY


#810 [我輩は匿名である]
>>400-600

⏰:09/08/20 03:16 📱:P03A 🆔:xBSnQjBY


#811 [我輩は匿名である]
>>600-800

⏰:09/08/20 03:46 📱:P03A 🆔:xBSnQjBY


#812 [のの子]
 
「あっ待って!竜二君、行こう?」

「うん。」

聡美は俺と繋いでいない方の手で竜二の手を握る。

またかよ‥また俺がいんのにイチャつきやがって。


なんで

なんで俺が

こんなイラつかなきゃいけないんだよ‥

.

⏰:09/08/20 11:48 📱:SH903i 🆔:rJvmms0s


#813 [のの子]
 
さっきも‥

『言う事聞け』なんて言うつもりなかった。

鈴はもう俺と関わらないのが良いと思って

でも聡美があんな事言うもんだからつい黙って考えてた。

そしたら竜二が俺の目の前で聡美の肩に顔をうめて

そんな二人を見てたらなんか‥

イラついた。
.

⏰:09/08/20 11:54 📱:SH903i 🆔:rJvmms0s


#814 [のの子]
 
半分からかうつもりで
半分どこか本気で‥

『言う事聞け』


はぁ、本当に何言ってんだよ俺〜。

マジでガキだよな。

でもバーカッ冗談だって言おうとしたら

殴られるとは‥ね。
.

⏰:09/08/20 12:21 📱:SH903i 🆔:rJvmms0s


#815 [のの子]
 
でももし本当に言う事聞いてくれたら

夏休みも会えるんだよな‥‥?

そんな事考えながら聡美をチラッと見ると引っ張られながら一生懸命俺についてきていた。

「あっ悪い。」

「え?」

俺は歩くペースを遅くする。

⏰:09/08/20 12:27 📱:SH903i 🆔:rJvmms0s


#816 [のの子]
 
「あっ‥ありがと。」

聡美がクスクス笑う。

「何笑ってんだよ。」

聡美の手を握る俺の手が熱くなった。


‥‥‥‥わかってる。

わかってるよ。

わかってる。

わかってる。

わかってるって‥

でもこの手を

離したくない。
.

⏰:09/08/20 17:00 📱:SH903i 🆔:rJvmms0s


#817 [のの子]
 


「あらら、仲良く三人手繋いじゃって。可愛い〜♪」

博也達が笑いながら俺達を迎えた。

「うるさい。行くぞっ。」
俺はそのまま真っ直ぐ歩く。

もう

俺の手に

あいつの手はなかった。
.

⏰:09/08/20 17:04 📱:SH903i 🆔:rJvmms0s


#818 [のの子]
―――――――

「―‥という事も増えてきているので、みなさんも夏休みは――‥」


退屈な終業式。

俺はボーッと欠伸をしながら突っ立っていた。

博也が携帯を弄ってるのがここから見える。


前の俺達ならわざわざ終業式なんて出なかった。

最近感じる。

俺達はどんどん変わっていく、と‥‥
.

⏰:09/08/20 23:09 📱:SH903i 🆔:rJvmms0s


#819 [のの子]
 
人と触れ合い

辛い事があっても

俺達は笑いながら

歳をとっていく。


昨日の俺達はいない。

人は日々変わる。
.

⏰:09/08/20 23:15 📱:SH903i 🆔:rJvmms0s


#820 [のの子]
 
俺は変わらないけどね‥

変わらないよ。

前の俺と昨日の俺と

何も変わってない。

変わってないよ。

だから

あの手を離せたんだ。
.

⏰:09/08/20 23:21 📱:SH903i 🆔:rJvmms0s


#821 [のの子]
――――ザワザワ

長くあっという間の終業式が終わる。

教室に向かう生徒に流されながら俺も歩きだす。


「彰君っ‥‥!」

? 俺?

声がした方を見ると

「鈴っ?お前その髪っ?!」

「あぁこれ?夏だしいいかなぁって。」

あははっと笑う鈴の髪の毛はストレートのロングからボブぐらいの長さに変わっていた。

⏰:09/08/20 23:35 📱:SH903i 🆔:rJvmms0s


#822 [のの子]
 
‥‥嘘つけ。

「そっか‥」

「うん。」

それだけ言うと俺も鈴も黙る。

俺達の横を騒ぎながら生徒が歩いていくだけだ。

「あっあのね、朝電車待ってる時に時々見かける他校の人がいるんだ‥」

「? うん‥」

「その人とは話したことなかったんだけど、今日話し掛けられたの。」
.

⏰:09/08/21 01:02 📱:SH903i 🆔:9OWOEYOI


#823 [のの子]
 
「『髪の毛、バッサリいったんですね。』って笑いながら言われて‥私驚いちゃった。」

そう話しながら鈴も優しく笑う。

「私の知らないとこで見てくれてる人もいるんだなぁって。嬉しかった‥」


スッ

「なに?」
.

⏰:09/08/21 01:12 📱:SH903i 🆔:9OWOEYOI


#824 [のの子]
 
鈴はニッコリ笑いながら俺に右手を差し出した。

「『友達』の握手。」

友達って‥

「私、色々挑戦して色んなものを見てみる。変わってみせるから‥だからこれからはっていうか‥うん‥友達になってほしいなぁって。」

変わる‥そうか。

お前も前に進む。
.

⏰:09/08/21 01:45 📱:SH903i 🆔:9OWOEYOI


#825 [のの子]
 
「バーベキュー楽しみにしてるわ。」

俺は鈴の手を握る。

「‥ありがとう。 ってかバーベキュー?キャンプじゃないの?」

「あぁそれ聡美の間違え。一応バーベキューだから。」

「ふーん。‥あの人思ってたより良い人だったよ。彰君が気に入るのわかる。」

鈴はクスッと笑うとじゃっと生徒の中に消えていった。
.

⏰:09/08/21 02:06 📱:SH903i 🆔:9OWOEYOI


#826 [のの子]
 
「彰く〜ん♪」

ガシッ

「っ!いってぇな。」

博也が俺の肩に手をまわしてきた。

「‥鈴ちゃんと仲直り?」

「見てたのかよ。気色悪ぃな。」

俺は歩きだす。

「鈴ちゃん髪切っても可愛かったなぁ♪ってか仲直りしたなら聡美ちゃんへのあの命令取り消し?」

博也はクスクス笑いながら俺の後を着いてくる。

.

⏰:09/08/21 02:16 📱:SH903i 🆔:9OWOEYOI


#827 [にゃん]
うち彰、好きだわー

更新がんばって

⏰:09/08/21 09:25 📱:P701iD 🆔:Ix9/NUWQ


#828 [のの子]
 
「せっかく面白い事起きそうだったのになぁ♪残念。彰と竜二の三角関係っ♪」

ピクッ

「ねぇねぇ竜二から聡美ちゃん奪わないの?」

ガンッ
「だからそういうとこ気色悪いんだよ‥」

俺は博也を壁にたたき付けた。

「いっ‥てぇな‥‥だって彰つまんねぇんだもん。いつまで引きずんだよっ‥」
.

⏰:09/08/21 10:01 📱:SH903i 🆔:9OWOEYOI


#829 [のの子]
みなさんへ

最近色んな方からコメありがとうございますっ
嬉しいです〜

更新頑張ります
.

⏰:09/08/21 12:22 📱:SH903i 🆔:9OWOEYOI


#830 [ハナ]
頑張って
いつまでも応援してますほんと最高です(>ε<)

⏰:09/08/21 12:28 📱:SO903iTV 🆔:Vl7thLsw


#831 [のの子]
 
「あ゙ぁ?」

博也がムスッとしながら俺の手を振りほどく。

「お前を見守る俺達の身にもなれよっ!時々お前見てるとイライラして辛くなる‥でも聡美ちゃんの事になるとさ‥」

むぎゅっ

「なひふんらよっ?!」

博也が俺のほっぺをつまんできた。
.

⏰:09/08/21 19:17 📱:SH903i 🆔:9OWOEYOI


#832 [のの子]
 
「この仏頂面が無邪気に笑うんだもんねぇ‥」

なっ!

「いい加減受け止めろよ。自分の変化をさ‥誰も責めないって。俺はむしろ喜ぶけどね♪」

パッと手を離すと笑いながら博也は俺の後ろを指差す。

「いってーな。なんだ‥よ?‥‥あ゙‥」

後ろには俺を冷たい目で見る聡美がいた。
.

⏰:09/08/21 23:12 📱:SH903i 🆔:9OWOEYOI


#833 [のの子]
 
「なっなんだよ‥」

「もう〜喧嘩反対っ!ほらっ二人共離れてっ!」

聡美がプンプンしながら俺と博也の間に入ってきた。

「聡美ちゃん彰が俺を壁にバンッてしたぁ〜。」

博也はすかさず聡美にくっつく。

「お前なぁっ‥離れろっ!まず離れろっ!」

「やだぁ♪」

さっきから博也の野郎〜。
.

⏰:09/08/21 23:19 📱:SH903i 🆔:9OWOEYOI


#834 [のの子]
 
「てんめぇー‥」

「こぉらー!もうっ彰君てばぁ。ほらぁ教室行こう?」

博也に手を伸ばそうとするとその手を聡美が握ってきた。

‥‥‥‥‥‥‥‥ドキ

「あっ今ドキッとしたっしょ?!いやらしい〜♪」

博也が俺を指差して笑う。
.

⏰:09/08/22 18:50 📱:SH903i 🆔:JmQkIx8o


#835 [のの子]
 
「はっはぁっ?バカかお前はっ!てかバカッ!バーカ!」

博也が変な事言うから顔が熱くなる。

「うわー‥彰君てこんなわかりやすかったのね。」

博也がブツブツ言ってるのも無視して

「ほらっ行くぞっ!」

ほとんどの生徒がいなくなった廊下を歩きだす。

.

⏰:09/08/22 18:56 📱:SH903i 🆔:JmQkIx8o


#836 [のの子]
 
「ありっ?そういや竜二達はぁ?」

博也がズンズン歩く俺達の後を小走りでついてきながら聡美の横にきた。

「先に行ってるよ。私だけ先生に呼ばれちゃって‥」

「委員会とか?」

「うっ‥いや‥補習について色々と‥」

あ゙‥しまった。

俺と博也は同時にそう思ったはず。

⏰:09/08/23 10:30 📱:SH903i 🆔:jrFkwXgE


#837 [のの子]
 
「なんかこの空気ごめんね‥」

聡美が遠い目ではははっと笑う。

いやいや目が笑ってねぇし。

「補習っつったってただもう一回テスト受けるだけだろ?別にそんな深く考えんなよ。」

聡美の頭にポンッと手を置く。

柔らかい髪の毛だな‥

「でも‥きっと一生記憶に残る。ちゃんと見直せば良かったって‥」
.

⏰:09/08/23 21:22 📱:SH903i 🆔:jrFkwXgE


#838 [のの子]
 

一生残る‥‥消えない‥


「でももう二度とそんな事ないようにこれから頑張るっ!うんっ、それでいいんだよね?」

聡美が俺を見つめる。

「あっ‥うん、そうだよ‥お前はそれでいい。」

俺は聡美の髪をクシャクシャッと撫でる。

「ちょっと〜!」

聡美が笑いながら俺の手から逃げる。
.

⏰:09/08/23 21:27 📱:SH903i 🆔:jrFkwXgE


#839 [のの子]
 
―――キーンコーンカーンコーン

チャイムが廊下に響いた。

「あっやばいよっ!早く行こう!」

聡美が慌てて走りだす。

「はぁ‥聡美ちゃんの考え方参考にしたら?」

一言だけ残して博也も聡美の後を追い掛けていく。


「‥‥‥‥赤点なんかと一緒にすんなよっ‥」

握りしめた拳を壁にぶつける。

拳よりも 心が痛かった‥

⏰:09/08/23 21:39 📱:SH903i 🆔:jrFkwXgE


#840 [のの子]
聡美Side

「聡美ちゃ〜ん♪」

「? あぁ博也君っ。」

顔を上げると博也君が私の目の前にいた。

「何してるのぉ?」

博也君が鞄をツンツンと指差す。

「あっ‥‥お菓子‥食べようと思って‥」

鞄からポッキーを出す。

なんか食いしん坊みたいで恥ずかしい‥

「あぁっ♪ひとつ頂戴?♪」

博也君はニコニコ笑ってアーンと口をあける。

⏰:09/08/23 21:48 📱:SH903i 🆔:jrFkwXgE


#841 [のの子]
 
逆に私は困った顔をする。

竜二君に見られたら怒られるし‥

でも博也君はずっと口を開けて待っている。

「‥もう〜はいっどうぞぉ。」

パキッ

「美味しい〜♪聡美ちゃんは優しいねぇ。」

満足げにモグモグする博也君。

「あっHR遅刻しなかった?」
.

⏰:09/08/24 22:08 📱:SH903i 🆔:0dilxt0o


#842 [のの子]
 
ぎりぎり間に合ったHRも終わってもうほとんどの生徒が帰る支度を済ませ、帰っていた。

明日から夏休み。

そりゃ皆即効帰るよね‥

ちなみに私は竜二君待ち。

電話がかかってきたと思ったらそのままどこか行っちゃった。
.

⏰:09/08/24 22:12 📱:SH903i 🆔:0dilxt0o


#843 [のの子]
 
桃達とご飯の約束をしていたから先に行ってもらって本当私一人。

「あぁ俺は遅刻だったけど平気平気〜♪彰もアウトだったみたいよぉ?」

あははっと笑う博也君を見る限り怒られはしなかったのかな。

「そっかぁ。彰君は?」

「さぁ‥あっそうだ。それより聡美ちゃんに話があんだけど‥」

⏰:09/08/24 22:18 📱:SH903i 🆔:0dilxt0o


#844 [のの子]
 
「えっ私に?」

「そうそうっ♪真面目〜な話っ♪」

今の雰囲気から真面目な話をするなんて思えないんだけど‥

「後で皆でご飯食べてる時とかじゃ‥」
「ダメ。俺と聡美ちゃん二人だけで話したい。」


博也君はニコッと笑ったけど目が真剣なのがわかった。
.

⏰:09/08/24 22:23 📱:SH903i 🆔:0dilxt0o


#845 [のの子]
 
なっなに?

「‥でも竜二君戻ってくるよ?」

博也君のいつもと違う雰囲気を感じ取った私は、少し戸惑いながら答える。

「じゃ邪魔が入らない所‥美術室。いい?」

美術室か‥

確かに美術室なんてほとんどの生徒は行かないし、教室からそんな遠くない。

「‥‥‥‥わかった。」
.

⏰:09/08/24 22:29 📱:SH903i 🆔:0dilxt0o


#846 [のの子]
 
博也君は本気で変な事する人じゃないし、何より真面目な話っていうのが何なのか気になった。

「よしっ♪じゃ〜竜二には伝言をっと!」

黒板に向かうと博也君はチョーク持つと大きな字で

『竜二へ。そのまま待て!』

だけ書くと笑いながら教室を出ていく。

私も慌てて小さく

『すぐ戻ります。』

だけ書いて教室を出た。

⏰:09/08/24 22:34 📱:SH903i 🆔:0dilxt0o


#847 [のの子]
――――――

「油絵くさいね。」

「うん。」

美術室にはすぐ着いた。

博也君はうろちょろ美術室に飾られている絵や像を見てまわる。

私は近くにあった椅子に座って外を見る。

暑そう‥

セミの声が美術室にも聞こえる。

フワァッ

博也君が窓を開けて生温い風が私の髪を揺らした。
.

⏰:09/08/24 22:40 📱:SH903i 🆔:0dilxt0o


#848 [のの子]
 
セミの声もさっきよりはっきり聞こえる。

「油絵くさいし空気入れ換えなきゃかなって。暑い?」

「ううん、大丈夫。」

確かに油絵の匂いは頭が痛くなりそうだ。

博也君て気が利くなぁ‥

生温くも心地良く感じる風をあびながらふっと思う。



「じゃそろそろ話してもいい?」

⏰:09/08/24 22:44 📱:SH903i 🆔:0dilxt0o


#849 [のの子]
 
博也君はさっき開けた窓の近くにある椅子に座った。

「ぅっうん。」

私と博也君との距離は大きな机を2つも挟んでいて、なんだか落ち着かない。

それにいつもより真剣な博也君にまだ慣れないのも原因かも‥


「これから俺が話す事は、聞くだけでいいから。ただ聡美ちゃんには知っててほしいだけなんだ、俺が‥」
.

⏰:09/08/25 00:55 📱:SH903i 🆔:EF1nEb8M


#850 [のの子]
 
困った顔や笑うわけでもない。

博也君は真剣に、どこか悲しげな表情した。

あっもしかして‥‥

この時私はこれから話す事が何かわかった。

[あの事]について

頭に浮かんだのはその言葉と、竜二君と彰君の顔だった。

ドクン
.

⏰:09/08/25 00:59 📱:SH903i 🆔:EF1nEb8M


#851 [のの子]
 
今更聞いていいのか不安になる。

あの事について、竜二君は知られたくなさそうだった。

ドクン

ドクン

‥やっぱダメだ

「あの‥‥やっぱ私っ 」
「彰が人殺しって言ったら聡美ちゃんは信じる?」
.

⏰:09/08/25 16:03 📱:SH903i 🆔:EF1nEb8M


#852 [のの子]
 




‥‥‥‥‥えっ?


今 なんて 言ったの ?


『人殺し』

普段聞き慣れない言葉が頭の中をぐるぐる回る。
.

⏰:09/08/25 18:07 📱:SH903i 🆔:EF1nEb8M


#853 [のの子]
 

「いっ意味が‥‥わから‥ない‥冗談ならかっ帰るよ?」

私が答えたのはそれだけ。

すると博也君はまた悲しげな表情をした。

ドクン

「聡美ちゃん、信じるかどうか答えて‥?」

博也君にまた同じ質問をされた私は、更に混乱する。

.

⏰:09/08/25 18:13 📱:SH903i 🆔:EF1nEb8M


#854 [のの子]
 
「‥彰君が‥人を‥殺したか?」

「そうだよ。」

ドクン

彰君が‥‥



私が思い出したのは

彰君の笑った顔と

泣き顔だった。
.

⏰:09/08/25 18:16 📱:SH903i 🆔:EF1nEb8M


#855 [我輩は匿名である]
>>755

⏰:09/08/26 02:22 📱:SH906iTV 🆔:e987yIDc


#856 [のの子]
 



「‥信じない。私は‥信じないよ。」

私が知ってる彰君は

すぐ怒って
むきになって..

不器用だけど

優しくて

笑顔がとっても似合う

男の子だもん。
.

⏰:09/08/26 09:09 📱:SH903i 🆔:wsE99W06


#857 [のの子]
 
博也君を真っ直ぐ見つめる。


「‥‥そっか。」

そんな私を見て博也君は優しく笑ってくれた。

「急に変な事聞いてごめんね。まずそれだけ聞きたかったんだ‥彰にはそういう噂があるから。」



「もちろん彰は人を殺してないよっ?周りが勝手にそういう噂を作ったんだ。でも‥彰自身はそう思ってる‥自分は人を殺したって。」

⏰:09/08/26 09:15 📱:SH903i 🆔:wsE99W06


#858 [のの子]
 
聞き慣れない言葉に
信じられない話‥

だからなんて言えばいいかわからなかった。

ただ思ったのは


「どうして‥そうなったの?」


たった一つの疑問。
.

⏰:09/08/26 19:46 📱:SH903i 🆔:wsE99W06


#859 [のの子]
 
博也君は私を見つめていた目をふせる。

「実はさ‥」

ドクン  ドクン 

いつも明るくて笑ってるからか博也君の悲しげな表情は、私の心をもっと不安にさせる‥


「実は‥二年前、あいつの彼女亡くなったんだ‥彰の目の前で車にひかれて‥」

   ドクンッ
.

⏰:09/08/26 19:56 📱:SH903i 🆔:wsE99W06


#860 [のの子]
 
ドクン ドクン ドクン


「事故だったんだよ。事故だったのに、あいつ‥自分のせいだって‥」


彼女の死

人殺し

『あの日から苦しいんだ』

いつかの彰君の言葉がよみがえる。
.

⏰:09/08/26 20:00 📱:SH903i 🆔:wsE99W06


#861 [のの子]
 

「‥わた‥し‥‥ッ‥」

私は思わず口を押さえる。

彰君に


あの言葉に あの涙に


こんなに重く


悲しい話があったなんて‥
.

⏰:09/08/26 20:06 📱:SH903i 🆔:wsE99W06


#862 [のの子]
 
「うそ‥っ‥そんな‥事‥」

微かに私の手が震えていた。

「‥彰、彼女が亡くなってから変わったんだよ。前はそんな喧嘩しなかったし、勉強もできる方で‥」

鈴ちゃんが言ってた。

再会した時、彰君は変わってたって‥


[あの事]は

信じられない

信じたくない話だった。

.

⏰:09/08/26 20:14 📱:SH903i 🆔:wsE99W06


#863 [我輩は匿名である]
すばらしい

⏰:09/08/27 01:31 📱:F905i 🆔:uLB4ha7s


#864 [我輩は匿名である]
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:09/08/27 03:26 📱:N904i 🆔:w/bS0aEM


#865 [ハナ]
文才ありですね
さすがののこさんッッッ
って感じです
これからも応援してるんで頑張って下さい

⏰:09/08/27 09:01 📱:SO903iTV 🆔:kHnuoHtM


#866 [のの子]
みなさん

ありがとうございますっ
やっとポイントであった[あの事]に触れる事ができましたこれからどんどん話が進んでいくのでお楽しみですっ

これからも応援よろしくです

⏰:09/08/27 11:12 📱:SH903i 🆔:roodV4Ts


#867 [のの子]
 

「あいつ今も彼女が死んだの自分のせいにしてあの日から動けてない‥ていうか動こうとしないんだ。一生死んだ彼女を想って償っていくって‥」

博也君が手に顎をのせて外を見つめる。

「それってさ、つまんなくない?彰は今、ちゃんと生きてんのに‥」


博也君の悲しげな瞳はこの話についてじゃなくて、彰君を想って悲しんでいた。
.

⏰:09/08/27 22:27 📱:SH903i 🆔:roodV4Ts


#868 [のの子]
 
「‥‥そう、だね。」

でも、あの日見た彰君は

『苦しい』って言ってた。

本当は辛いんだろう。

自分一人生きていかなきゃいけない事も

過去になっていく彼女も

‥辛いんだろう。
.

⏰:09/08/27 22:31 📱:SH903i 🆔:roodV4Ts


#869 [のの子]
 
私も自然と目を俯くと、手で目元を隠す。

今も手は微かに震え
唇を噛む。

 『大切な人の死』

私の心がざわつく。
彰君の気持ちがわかるからか..


    私も

    私も

   大切な人を
 失った事があるからか。
.

⏰:09/08/27 22:41 📱:SH903i 🆔:roodV4Ts


#870 [のの子]
 

「でも‥やっと変わりそうなんだ、あいつ。」

俯いたまま博也君の話を聞く。

「聡美ちゃんのおかげで。」



え‥‥?

少し遅れて反応した私は顔を上げて博也君を見る。

⏰:09/08/28 17:08 📱:SH903i 🆔:6wIJ1KLI


#871 [キノコ]
気になるぅー
頑張ってくださいっ~

⏰:09/08/28 19:54 📱:W51SA 🆔:SnKn9zKk


#872 [のの子]
 
博也君は相変わらず外を見つめたままだった。

「‥わ‥私?」

「そうだよ。」

私はただ博也君を見つめる。

「聡美ちゃんと関わるようになってから色んな表情を見せてくれるようになった。」


確かに最初は無口で何か考えてるようにあまり笑わなかった。
.

⏰:09/08/28 20:50 📱:SH903i 🆔:6wIJ1KLI


#873 [のの子]
 
無口だな 恐いな

それが最初の印象。

でも最近はぶっきらぼうなトコもあるけど話してくれて、笑ってる。

確かに少しずつ変わってきてる、私もそう思えた。

けど

「‥‥私なんもしてない。」

.

⏰:09/08/29 00:12 📱:SH903i 🆔:YKFyJZ1o


#874 [のの子]
 
博也君が横目で私を見つめニコッと笑った。

「そんな事ない。聡美ちゃんがいたから変わったんだよ。」

「でも私っ普通に‥特別な事なんて‥してない。」

私はじんわり掌に汗をかく。

「その普通が彰にとって特別なんだよ‥ただ話して一緒に笑う事が彰を変えて助けになる。」

それまで外へ向いてた博也君が私の方へ体を向けた。
.

⏰:09/08/29 00:23 📱:SH903i 🆔:YKFyJZ1o


#875 [のの子]
「だからね、この話を知った上であいつを助けてあげて。これからも‥」

博也君は真っ直ぐ私を見つめたまま、

「お願い。」

頭をゆっくり下げた。

「えっちょっとっ博也君っ!」

私は慌て立ち上がる。

「そんな頭下げないでっわかったからっ。ってか私嫌なんて一言も言ってないしっ!ねっ?」

⏰:09/08/29 00:29 📱:SH903i 🆔:YKFyJZ1o


#876 [のの子]
 
「‥同情じゃダメなんだ。それじゃ助けてやれない。」

同情‥

なんとなくわかる。
同情を求めてるわけじゃないって。

私は頭を下げたままの博也君を見つめる。

「だからっ
「ありがと‥話してくれて。」

博也君が顔をあげる。

.

⏰:09/08/29 00:39 📱:SH903i 🆔:YKFyJZ1o


#877 [のの子]
 
「この話、他の人にしちゃダメなんでしょ?」

博也君の顔が一瞬曇る。

「まぁ‥するなとは言われてないんだけど、暗黙のルール的な感じ?」

「うん、なんとなく伝わってきてた。」

二人して苦笑いする。


「‥‥彰君に博也君みたいな良い友達がいて良かった。」
.

⏰:09/08/29 11:14 📱:SH903i 🆔:YKFyJZ1o


#878 [我輩は匿名である]
書いてくださーいK

⏰:09/09/02 19:08 📱:W51SA 🆔:zIp9rL4M


#879 [のの子]
 
「彰君が変わってきたのは私だけじゃなくて、みんなのおかげだよ。博也君のおかげっ。」

私はニコッと笑う。

「この世界に‥永遠なんてないもん。だから彰君も変われるよ、きっと。」

博也君は机に顔をのせるとじっと私を見つめてきた。

「なっ何?」

「うーん、なんか意外‥聡美ちゃんが永遠なんてないってはっきり言うなんて。」
.

⏰:09/09/02 23:01 📱:SH903i 🆔:7e/kI1Ag


#880 [のの子]
 
「そう、かな?」

「うん。[永遠の愛]とか信じてると思った。」

博也君がニヤっと笑う。

「信じてるよ?‥でも永遠なんてないからこそ信じられる。本当に永遠があったら誰も永遠の愛なんて誓ったりしないもん。」

「ぷっ確かに。永遠の愛なんて恐いわ〜‥」

確かにげって顔をする博也君にとっては永遠の愛は気が思いかもね。
.

⏰:09/09/03 22:11 📱:SH903i 🆔:r56Qqg/2


#881 [のの子]
 
「‥人の寿命は決まってて、その短い時間だからこそ人を深く愛せるって思う。」

博也君が顔を横に向けた。

「短い時間か‥初めて愛した彼女が死んで、彼女にとって自分が最期に愛した人なら‥進めなくなるもんなのかな?」

彰君‥

「どうなんだろ‥でも、今も悲しいんだと思うよ。」
.

⏰:09/09/03 22:22 📱:SH903i 🆔:r56Qqg/2


#882 [のの子]
 
ふっとした瞬間
込み上げてくるんだろう。

なんとも言えない悲しみと、孤独が‥


はっきり助けてあげるなんて言えない。

でも、彼の気持ちは少しわかるから‥

「彰君がもっと笑えるように私も力になるね。」
.

⏰:09/09/03 22:29 📱:SH903i 🆔:r56Qqg/2


#883 [のの子]
 
笑顔でそう言うと、博也君も笑って頷いてくれた。

「‥ありがと。」

博也君は小さくそう呟いて立ち上がると窓を閉めた。

カチャ

「よしっそろそろ戻ろっか♪結構長居しちゃったし竜二に俺が怒られる〜。」

窓を閉めたのが合図かのようにいつもの博也君に戻った。

クスッ

「うん、そうだね。」
.

⏰:09/09/03 22:34 📱:SH903i 🆔:r56Qqg/2


#884 [のの子]
 
「ってか腹減ったし〜。」

確かに‥桃達遅いって怒ってるかな?

―――――――


「竜二君っ!遅くなってごめんね‥?」

教室に戻ると竜二君が携帯をいじりながら待っていた。

「‥何してたんだよっ?」

「えっ俺っ?」
.

⏰:09/09/03 22:40 📱:SH903i 🆔:r56Qqg/2


#885 [のの子]
 
竜二君は私をスルーして博也君を睨み付ける。

「ほら〜っやっぱ俺が怒られたぁ!」

博也君が私に抱き着いてきた。

さっきの真剣な顔の博也君はどこへやら‥

「お前はすぐ人にくっつくなよっ。離れろって。」

グイッと引き離すと竜二君は私の肩を掴む。
.

⏰:09/09/04 20:29 📱:SH903i 🆔:KVfEhuB2


#886 [のの子]
 
「‥で?俺ほったらかして何してたわけ?」

「えっ私っっ?!べべ別に何も‥歩きながら話してただけです。」

ちょっとだけ嘘をつくにも私の心臓はドキドキする。

「本当に?わざわざ歩きながら?」

じーっと私を見つめる竜二君に私もたじたじ‥
.

⏰:09/09/04 20:34 📱:SH903i 🆔:KVfEhuB2


#887 [のの子]
 
「えっとぉ〜‥」

「竜二が聡美ちゃんほったらかしてどっか行っちゃったから歩いてたんだよ〜?寂しくて‥」

博也君が竜二君の肩に手を回して抱き着く。

そういわれれば確かに先にほったらかしにされてたのは私かも。

「寂しかったぁ〜♪」

「博也、気持ち悪い‥」

竜二君に甘えるように抱き着く博也君と目が合う。
.

⏰:09/09/04 20:41 📱:SH903i 🆔:KVfEhuB2


#888 [のの子]
 
ニコッ
優しく笑った顔はさっき見た優しい笑顔と一緒だった。

「ったくわかったよ!そろそろ行かないとみんな待ってるし、行くよ?」

竜二君はグッと博也君を離すと鞄を持つ。

「「はぁい♪」」

二人で元気よく返事をして私達も鞄を持つと歩きだす。

「‥聡美、あんまこいつにヒョコヒョコついてくなよ?」

教室を出る時竜二君が私の耳元で小さくつぶやいた。
.

⏰:09/09/04 20:49 📱:SH903i 🆔:KVfEhuB2


#889 [のの子]
 
それに私はクスッと笑う。

「は〜い♪あっそれよりさっきの電話誰から?」

「あぁ、母さんから。」

「へぇ〜。何かあったの?」

「いや、大丈夫だよ。」

竜二君のお母さんかぁ‥
どんな人だろ?

――――――

「遅ぉいっ!」

待ち合わせのファミレスで桃がほっぺを膨らませながら待っていた。
.

⏰:09/09/04 20:56 📱:SH903i 🆔:KVfEhuB2


#890 [のの子]
 
旬君も腹減った〜とぐったりしていた。

「ごめんね。」

苦笑いしながら席につくと、彰君がいない事に気付く。

「‥彰君は?」

「彰なら帰ったよ〜。」

旬君がメニューを見ながら言った。

帰っちゃったんだ‥‥

なんだろ。あの話を聞いたからかな?

彰君が今、一人でいるんだと思うと落ち着かなかった。

賑やかなファミレスも静かになる。
.

⏰:09/09/04 21:02 📱:SH903i 🆔:KVfEhuB2


#891 [ミュウ]
続き気になる

⏰:09/09/06 09:07 📱:SO903iTV 🆔:V3rn4Kkg


#892 [のの子]
 
私の不安が伝わったのか、

「大丈夫っ大丈夫♪たぶん祐輔の迎えだよ。」

隣に座ってた博也君がメニューを見ながら話す。

「‥?祐輔って誰?」

私がキョトンとすると博也君はそっか、と言いながら携帯をいじりだす。

「こいつが祐輔っ♪彰の弟だよ。可愛いっしょ?」

携帯の画面に移ってたのはまだ幼稚園生ぐらいの男の子の満面の笑みだった。
.

⏰:09/09/08 21:58 📱:SH903i 🆔:GA9R7VbQ


#893 [のの子]
 
「可愛い〜っ♪彰君弟いたんだっ!」

私は博也君の携帯を見てつい笑う。

祐輔君の笑った顔は、お兄ちゃんの彰君にそっくりだった。

「えっ彰君の弟見せて〜♪」

桃も食いついてテーブルに前のめりになる。


メニューを頼んでから話題は自然と祐輔君の話になった。

⏰:09/09/08 22:03 📱:SH903i 🆔:GA9R7VbQ


#894 [のの子]
 
「時々彰が幼稚園迎え行ったりしてんだよ。祐輔は彰大好きだからさ。」

旬君がコーラを飲みながらクスクス笑う。

「竜二君も祐輔君と会った事あるの?」

「あるよ。彰ん家行ったら勝手に部屋とかくるし。」

「へぇ〜可愛いねっ♪」

弟かぁ‥いいなぁ♪

「ってかみんな兄弟いんの?」

旬君がストローをくわえたまま目線をみんなにむける。

⏰:09/09/08 22:16 📱:SH903i 🆔:GA9R7VbQ


#895 [のの子]
 
「ちなみに俺は兄貴と弟がいまーすっ。じゃ次は〜フクッ♪」

男三人兄弟‥っぽい!

ついクスッと笑う。

旬君が隣に座るフクを指差すと

「俺?俺は妹が一人いるよ。」

「桃は一人っ子ぉ♪」

自然と座っている順番で流れていく。

「俺はお姉様が一人〜。」

博也君の次は私。
.

⏰:09/09/08 22:24 📱:SH903i 🆔:GA9R7VbQ


#896 [のの子]
 

「私は‥ 」


 私には お姉ちゃんが


「お姉ちゃんがいるよ。」

ニコッと笑う。

「ぽいぽいっ♪じゃ次竜二ねぇ。」

「俺は兄貴。」

竜二君がぶっきらぼうに言う。
.

⏰:09/09/08 22:30 📱:SH903i 🆔:GA9R7VbQ


#897 [のの子]
 
「なんだっ桃ちゃん以外みんな兄弟いんのかぁ。」

旬君がそう言うと桃が頼んだドリアが運ばれて来た。


するといつの間にか兄弟の話は終わった。

「‥お兄ちゃん、いるんだね。知らなかったな。」

私が竜二君に話し掛けると竜二君はチラッと私を見て

「家族の話あんま好きじゃないんだ。ごめん‥」
.

⏰:09/09/08 22:35 📱:SH903i 🆔:GA9R7VbQ


#898 [のの子]
 
そう言うと黙ってしまった。

‥?

「そっか。私もちょっと苦手かも‥同じだね。」

私が笑うと竜二君はまた私を見つめてきた。

なんで

なんでそんな悲しい目をしてるの?

そんな悲しい目で

なんで

私を見つめるの?
.

⏰:09/09/08 22:38 📱:SH903i 🆔:GA9R7VbQ


#899 [のの子]
 
「‥‥竜二君?」

つい私は竜二君の手を握る。

キュッ‥

竜二君は手を握り返して優しく、弱く笑う。

「ごめん‥」
「オムライスのお客様〜?」

ごめんの意味を考える事も聞き返す事もできないまま私の注文したオムライスがきた。


その後、さっきの事を竜二君に聞く事はできなかった。

⏰:09/09/08 22:46 📱:SH903i 🆔:GA9R7VbQ


#900 [のの子]
 
またあんな悲しそうな目を見るのは私も辛いから。

――――――
「‥‥じゃバーベキュー遅刻しないようにねぇ♪」

「うん。」

たわいもない話で盛り上がると時間はあっという間に過ぎて帰る時間になった。

旬君の一言に返事をして、駅方面に向かうみんなとは違う帰り道を歩きだす。

竜二君が送るって言ってくれたけど、今日は一人で帰る事にした。
.

⏰:09/09/10 09:00 📱:SH903i 🆔:oSwB/KrM


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