ピンクな気分。
最新 最初 🆕
#400 [のの子]
 
この場に聡美ちゃんがいなくて良かった。
今の俺、すっげぇ嫌な顔してると思う。

「竜二君?」

「あっごめん。‥彼氏の俺より先に他の男と電話するなんて傷つくなぁ。」

聡美ちゃんに気付かれないよういつもの調子で話す。

「えっごめんなさい。」

「じゃ好きって言って。」

「ふぇっ?」

「大好きって言って。」
.

⏰:09/04/24 23:00 📱:SH903i 🆔:05fM6N52


#401 [のの子]
 
「えぇ〜っ。そんな事言って‥まっまた私の事いじめて笑ってるんでしょ?」

聡美ちゃんの弱気の声。

「ふざけてるようで本気で言ってるんだけど?」

それにたいして俺は相変わらず強き。

「‥今1人?回りに誰もいない?」

「いないよ。俺1人。」

「本当にっ?」

「本当。」


「‥‥大好きだよ?」
.

⏰:09/04/26 17:17 📱:SH903i 🆔:lCa8LItU


#402 [のの子]
 
ちっっっちゃな声が微か〜に聞こえた。

クスッ

「ありがと。これでなんとか頑張れるよ。」

うん、更に彰をボコボコにしてやる力が湧いてきたよ。

「もうーっ!恥ずかしいよぉ。」

そんな事なんて知らない聡美ちゃんはブツブツ文句ばっか言ってた。

「はいはい。じゃ俺もう戻るから聡美ちゃんは寝てて。授業のノートはちゃんととっとくからね。」
.

⏰:09/04/26 17:25 📱:SH903i 🆔:lCa8LItU


#403 [のの子]
 
「ぇっありがとう。」

「うん。学校終わったらメールするから。」

「うん、待ってるね。」

聡美ちゃんの声が小さくなったのがわかった。

‥そんな寂しそうな声だされたら切りにくい。

「うん、じゃ〜
「あのっ‥!」



「何?」

.

⏰:09/04/26 20:23 📱:SH903i 🆔:lCa8LItU


#404 [のの子]
 
「あの‥名前で呼ばないのかなぁって、思ったりして。」

「聡美ちゃん。って呼んでるじゃん?」

「いやっそうではなくて〜‥ゴホッさっ‥さとっ聡美とか?」

あぁ〜なるほど。

「呼び捨てって事?」

本当聡美ちゃんと俺の悪戯な心をくすぐる。

「珍しく積極的だねぇ〜。」

クスクス笑う。

⏰:09/04/26 20:29 📱:SH903i 🆔:lCa8LItU


#405 [ト]
待ってます(m)y!

⏰:09/04/28 06:44 📱:W54SA 🆔:RtNXbzRU


#406 [のの子]
 
「だっだって!‥‥だって。」

全く本当可愛いなぁ。

「聡美、もう寝な?俺も戻らなきゃだから。ね?」

あえて自然に呼んでみた。

「ぇっ‥うんっもう寝るっ♪」

さっきとは違って明るい返事が返ってきた。

クス

聡美ちゃんは悪戯心をくすぐるけど、心を温かくしてくれる。
.

⏰:09/04/29 15:56 📱:SH903i 🆔:UilPcjSs


#407 [のの子]
 
「うん、じゃまたメールするから。おやすみ。」

「おやすみなさいっ。」

ピッ





さて、これからどうするか。あいつ‥

「チッ彰の野郎‥」
.

⏰:09/04/29 16:01 📱:SH903i 🆔:UilPcjSs


#408 [のの子]
彰side

「あれ?竜二は?」

俺がメロンパンを買っている間に竜二が消えていた。

「聡美ちゃんに電話だって。ふぁ〜。」

旬が欠伸をする。

「ふーん。」

あいつ電話した事竜二に話すかもなぁ。

そんな事を考えながらメロンパンをガブリと食いつく。

.

⏰:09/04/29 21:01 📱:SH903i 🆔:UilPcjSs


#409 [のの子]
 
「ってか彰飯も食わずに何してたの?」

旬がテーブルに頬杖をしながらかったるそうに聞いてきた。

「んー電話。」

「まさかお前も彼女?」

博也が眉間にシワを寄せて睨んできた。

「ちげーよっ。ってかお前女好きのくせになんで彼女できねぇんだよ!」

.

⏰:09/04/29 21:40 📱:SH903i 🆔:UilPcjSs


#410 [瀬奈]
>>1-200
>>201-400
>>401-600

⏰:09/04/30 12:45 📱:P906i 🆔:Y0h5SPpI


#411 [りんか]
面白いです(´ー`)シ頑張って

⏰:09/04/30 21:58 📱:W61SH 🆔:hpf6d/0E


#412 [のの子]
 
そうつっこむと博也は携帯の待受画面を見してきた。

そこには『LOVE&PEACE』と派手な待ち受け‥

「俺のモットー、LOVE&PEACEだから。一人の女の子にじゃなく全ての女の子に愛をってねぇ♪」

「それが平和に繋がるって?」

博也を横目で見る。

「いや、争いをうむだけだから。」

旬が笑いながら言う。

「ったく、君らにはわかんないんだよ。」

博也が鼻唄歌いながらまた携帯をいじりだす。
.

⏰:09/04/30 22:35 📱:SH903i 🆔:F3ZY37TE


#413 [のの子]
 
結局女好きでタラシって事だろーが‥
って思いながら博也を横にメロンパン食べる。




‥俺は1人の子を愛せれば十分。


クシャ

メロンパンを掴む右手に無意識に力が入ってビニールの潰される音が小さく聞こえた。
.

⏰:09/05/01 23:26 📱:SH903i 🆔:d5a/j6T.


#414 [のの子]
聡美side

「ゴホッ‥暇だなぁ。」

彰君からの不思議な電話の後、布団の中で私はボーッと天井を見つめていた。

ってかお姉ちゃんいないのかな?

買い物にでも行ったのか、1階からは物音が聞こえない。

「つまんなぁい。」

寝返りをうって横向きになると青い空が見えた。
.

⏰:09/05/01 23:48 📱:SH903i 🆔:d5a/j6T.


#415 [のの子]
 
「梅雨も終わりかなぁ‥」

最近晴れが続いてもう夏がそこまで来ているのを感じる。

夏って言ったら夏休みかぁ。あっお祭りとか楽しみだなぁ♪

去年は桃子と行ったけど今年は竜二君と行くのかな?

‥ってかデートするのかな?

いつの間にか私の頭の中はまた竜二君の事でいっぱいになっていた。
.

⏰:09/05/02 14:02 📱:SH903i 🆔:/ycCk.hE


#416 [のの子]
 
♪〜♪〜♪

「ぅわっ!」

ビックリしたぁ‥

不意打ちの電話に驚く私。

パカ

携帯を開くとまた知らない番号だった。

「今度は誰だろ?‥出るか迷うなぁ。」

また知らない番号を見て出るか悩む私を余所に、携帯は鳴り続ける。
.

⏰:09/05/02 20:08 📱:SH903i 🆔:/ycCk.hE


#417 [我輩は匿名である]
あげっP

⏰:09/05/06 15:37 📱:W51SA 🆔:YdDU6nbE


#418 [のの子]
さっきも出たし‥出てみようかなぁ。

携帯を持ちながらうーん、っと目をつぶりながら考える。

ピッ

‥勢いで出てみたり、ね。

「ゴホッもっもしもし?」

「あっ聡美ちゃん?竜二だけど‥今大丈夫?」

ドキッ

「えっりゅ竜二君?あっうんうん、大丈夫です。」

心臓がキュウッと締め付けられる。ドキドキする。

「そっか。体調大丈夫?」
.

⏰:09/05/09 13:22 📱:SH903i 🆔:WfZJ.IgM


#419 [のの子]
 
「うーん‥微妙かなぁ。まだちょっと咳が出るんだ。」

今の心臓の音は風邪とは関係ないだろうな。

「熱は?」

「ゴホッまだ少し‥」

あれ‥

「薬は飲んだの?」

だんだん胸が温かくなる。

「うんっ。」

竜二君が傍にいるわけじゃないのに手を口に添える私。

「なに?今笑ってるでしょ?」

「えっ笑ってないよ?」
.

⏰:09/05/11 20:27 📱:SH903i 🆔:OWH6G2lk


#420 [のの子]
 
平然を装ってるつもりの私だけど内心ギクッとして焦っている。

「嘘だ。正直に言わないと‥」

ぇっいっ言わないと何?

「あっちょっとだけ笑いました!」

右手をあげて白状するとクスッと笑う声が聞こえた。

「なんで〜?」

竜二君のニヤニヤ笑う顔が頭に浮かぶ。

「だって私の体の質問ばっかだから心配してくれてるんだなぁって思って‥それに言う事お姉ちゃんにそっくり。」
.

⏰:09/05/11 20:40 📱:SH903i 🆔:OWH6G2lk


#421 [のの子]
 
‥っとか言って本当は心配してくれてるのが嬉しくて顔がニヤけてたのが本当。

もちろん私の体調について聞いてくるのが朝の桜姉の姿を思い出させたのも本当なんだけどね。

そんな事を考えながらクスクス笑う私。

「お姉ちゃん‥」

竜二君はちょっと困っちゃってるみたいだった。


その後彰君とか色々話をしてあっという間にバイバイの時間に‥
.

⏰:09/05/11 20:54 📱:SH903i 🆔:OWH6G2lk


#422 [のの子]
 
私は暇でも竜二君は授業あるもんね。

「学校終わったらメールするから。」

「うん、待ってるね。」

電話切るのってこんな寂しいんだ‥

好きな人との初めての電話でかかってきた嬉しさと、話す楽しさと、切らなきゃいけない切なさを知った。


「うん、じゃ〜
「あのっ‥!」

.

⏰:09/05/11 21:55 📱:SH903i 🆔:OWH6G2lk


#423 [のの子]
 
あっタイミング悪かったかな‥

「何?」

「あの‥‥」

さっきから竜二君と話してる時にずっと気になっている事があった。

それは 彰君の事。

別に友達だし何もやましい事なんてないけど
けど‥やっぱ気になる。
「聡美」って呼ばれた事が‥

だって竜二君にも一回呼ばれたかなぁぐらいなのに、あんなハッキリ呼ばれたら少しばかりは複雑‥なんて。

「名前で呼ばないのかなぁって、思ったりして。」
.

⏰:09/05/12 22:10 📱:SH903i 🆔:UqJB/vG6


#424 [のの子]
 
遠回しで言うつもりがストレートな言葉がでてきた。

あぁ〜もう下手っぴ!

「聡美ちゃん。って呼んでるじゃん?」

って思ってたら意外に普通の返事が返ってきた。

やっそうだけど!私が言いたいのは〜‥!
りゅっ竜二君てなにげ鈍感なのかもぉ。

「いやっそうではなくて〜‥ゴホッさっ‥さとっ聡美とか?」

自分でも聡美なんて呼ばないからなんだか恥ずかしさと別に照れてしまう。

.

⏰:09/05/12 22:17 📱:SH903i 🆔:UqJB/vG6


#425 [たーこ]
続き見たいです

⏰:09/05/16 01:31 📱:SH905i 🆔:xUFrk7qA


#426 [りン]
>>1-200
>>201-400
>>401-600
>>601-800
>>801-1000

⏰:09/05/18 12:54 📱:P906i 🆔:1u2LwXk2


#427 [のの子]
 

「呼び捨てって事?」

そんな事を知らない竜二君は間を置いてストレートに言ってきた。

ドキッ

そっそうですけど?

「珍しく積極的だねぇ〜。」

カァーッ

クスクス笑う声が聞こえて、熱のせいではない熱さが感じた。


「だっだって!‥‥だって。」

彰君は呼んだんだもん。

私は..竜二君にだって呼んでほしい。

.

⏰:09/05/18 14:10 📱:SH903i 🆔:CGOfBqAc


#428 [のの子]
 
でも‥こんな風に思ってるなんて恥ずかしくて言えないもん。

自然と目線が下に俯いていく。



「聡美、もう寝な?俺も戻らなきゃだから。ね?」

ピクッ!

いっ今聡美って‥

「ぇっ‥うんっもう寝るっ♪」

自分でもわかるくらい顔が明るくなったのがわかる。っていうか、笑顔になった事が。

電話の向こうの意地悪そぉにクスッと笑う小さな声も、今の私には愛しさしか感じない。

.

⏰:09/05/18 14:17 📱:SH903i 🆔:CGOfBqAc


#429 [のの子]
 
「うん、じゃまたメールするから。おやすみ。」

「おやすみなさいっ。」

ピッ




「‥聡美って呼んだぁ〜♪♪呼ばれちゃったぁ!」

バタバタと布団の中で暴れる私。

エヘヘと笑いながらさっきまで竜二君と繋がっていた携帯をギュッと胸にだく。
.

⏰:09/05/18 22:44 📱:SH903i 🆔:CGOfBqAc


#430 [我輩は匿名である]
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
失礼しましたエ

⏰:09/05/19 15:46 📱:W51SA 🆔:8pHdTFUs


#431 [のの子]
 
バンッ

「バタバタうるさいっ!病人は静かにするっ。‥わかった?」

勢いよく開いたドアに眉間にシワを寄せた桜姉が私を睨んで立っている。

「‥あっあれ〜?いたのぉ?いないかと思ったぁ。」

固まる私を横目に桜姉は

「論文やってんの。本当静かにしてなさいよ?」

と言って部屋から出て行った。
.

⏰:09/05/26 00:01 📱:SH903i 🆔:gHSV6QrA


#432 [のの子]
 
きっ機嫌悪〜。

桜姉は普段は優しいけど怒るとお母さんより恐い‥

「はぁ‥ゴホッ早く学校行きたいなぁ。」

静かな部屋に一人でいると賑やかな学校のあのざわつきが懐かしい。

ふっと目をつぶる。

すると隣に竜二君がいて笑っていた。
私も嬉しくて笑ってる。

あぁ‥会いたい。

そんな事を思いながらいつの間にか私は深い眠りについていた。
.

⏰:09/05/26 09:15 📱:SH903i 🆔:gHSV6QrA


#433 [ЯТ]
>>1-200
>>201-400
>>401-600

⏰:09/05/26 12:35 📱:SO905i 🆔:fIzJeWDw


#434 [のの子]
竜二Side

学食にて―――

「彰、ちょっといい?」


「‥なに?」

満面の笑みの俺を見た途端彰は眉間にシワを寄せてげっと顔をした。

「二人だけで話があるんだけど。」

表情を変えない俺。

「動くのめんどい。」

彰もニコッと笑ってきた。

イラッ

「二人とも笑顔なのに何この空気っ!」

横にいた旬が小さな声でフクに呟く。
.

⏰:09/05/26 18:20 📱:SH903i 🆔:gHSV6QrA


#435 [のの子]
 
「さぁ。」

「二人とも笑顔とか気持ち悪いぞー。イテッ」

フクは俺らの様子を伺いながら、ちゃかす博也の頭を叩いた。


「話すだけだからめんどいとか言わずに来てよ。」

そんな三人を無視して俺は歩きだす。

「話すならここでいいじゃん。」

そう言った彰も足を止めない俺を見てため息をつきながら立ち上がった。
.

⏰:09/05/26 20:24 📱:SH903i 🆔:gHSV6QrA


#436 [のの子]
 
―――――――
キーンコーンカーンコーン‥‥

「予鈴鳴ってるけど授業でなくていいのかよ?」

彰が話し掛けてきた。

「話が終わったらちゃんと出るよ。」

「あっそー。」

学食を出た俺達は屋上に向かっていた。

カチャ

ふわっ

生温い風が流れて髪を揺らす。

⏰:09/05/26 20:31 📱:SH903i 🆔:gHSV6QrA


#437 [のの子]
 
「‥で?屋上まで連れて来て何なの話って?」

彰が風で揺れる髪を軽く押さえながらフェンスに寄り掛かる。

俺はポケットに手を入れて立ったまま彰を見つめた。

「単刀直入に言うよ。お前聡美の事好きなの?」

「はぁ?またそれかよっ。違うって言わなかったっけ?」

彰がため息をつきながら俺を睨む。
.

⏰:09/05/26 20:38 📱:SH903i 🆔:gHSV6QrA


#438 [のの子]
 
「じゃなんで隠れて電話なんかしたんだよ?」

俺は彰から目を離さない。

「あぁ〜やっぱ言っちゃったんだアイツ。言わなきゃいいのに。」

クスクス笑う彰とは逆に俺はイライラしてきていた。

「どういう事か説明しろよ。」

ポケットの中の手に力が入る。

⏰:09/05/26 20:43 📱:SH903i 🆔:gHSV6QrA


#439 [のの子]
 
「‥別に。友達の彼女と仲良くしちゃ悪いの?ってかさっそく束縛とか?」

「っ!お前のはそういうんじゃないだろっ!」

全く悪気のないような発言につい大きな声を出してしまった。



「はぁ‥ゴメン。」

クシャクシャ
冷静になろうと頭をかく。

何怒鳴ってんだよ、俺。格好悪ー‥

「ってかさー」

彰の声が沈黙を破る。

⏰:09/05/26 20:53 📱:SH903i 🆔:gHSV6QrA


#440 [のの子]
 
いつの間にか彰から外れていた目線をまた元に戻す。

彰は俺を冷静な目つきでじっと見つめていた。


「ぶっちゃけお前誰守ってんの?」


「‥は?どういう意味?」

意味がわからない俺は眉間にシワをよせる。

「だぁかぁらーお前は誰守ってんの?」


.

⏰:09/05/26 20:58 📱:SH903i 🆔:gHSV6QrA


#441 [のの子]
 
「ちょっ意味わかんないんだけど?」

見つめ合う俺達。

「だからさぁ、お前は『俺から聡美を守りたい』の?それとも『聡美から俺を守りたい』の?」


‥‥‥‥ドクン

「どういう
「お前ずっと俺から聡美遠ざけてただろ?」

ドクン
.

⏰:09/05/26 23:08 📱:SH903i 🆔:gHSV6QrA


#442 [のの子]
 
「周りも気付かないぐらい上手い具合にやってたけどさ、お前をよく知ってる幼なじみの俺ならすぐ違和感に気付く。」

相変わらず冷静な彰の目を見つめながら、にぎりしめた手に力が入る。

「最初は俺自身別に気にしてなかったし、聡美の事そんだけ好きなのか、とか特に深くは考えなかった。けど俺にだけって事がひっかかってさ‥」

ドクン

「それからお前を観察したよ。聡美に近づくとどうなるかとか?まっその結果がさっきの質問に繋がんだけど。」

⏰:09/05/26 23:54 📱:SH903i 🆔:gHSV6QrA


#443 [のの子]
 
「お前は俺と聡美両方から遠ざけてた。それは近づきすぎたら困る、何かあるって事だろ?」

「違うっ。お前の勘違いだよ。」

やっと俺から出た言葉は微かに焦りを感じる。


「そうとは思えない。聡美には何かあんの?俺に知られたら困る事が?」

ドクン

あの事を思い出す。
思い出したくないあの映像が‥‥

⏰:09/05/27 14:15 📱:SH903i 🆔:xac194ac


#444 [のの子]
 
――――――



『アンタが‥‥‥のに』


『全部俺のせいだ‥』


違う、俺のせいで


―――――――――

カシャン

っ!

「顔色悪いけど大丈夫か?」

顔をあげると彰がフェンスから俺の前にまで歩いて来ていた。

⏰:09/05/27 20:26 📱:SH903i 🆔:xac194ac


#445 [のの子]
 
「あぁ。」

彰の目を見れず、それしか言えなかった。

ポケットから手を出すと、手に汗がビッショリで生温い風が心地良く感じた。

「ふーん‥まぁとりあえず、俺は好きなように動くよ。お前の言う事は聞かないから。じゃっ。」

ポンッ

軽く俺の肩を叩いて彰は横を通り過ぎていく。

⏰:09/05/27 20:33 📱:SH903i 🆔:xac194ac


#446 [のの子]
 
「ちょっと待てっ。そんなの

「お前が納得のいく答えを言わないなら、自分で答えをみつける。‥文句は言わせねぇー。」


振り返りもせず彰は屋上から出ていった。


一人残った俺は呆然と立ちすくむ。

.

⏰:09/05/27 20:38 📱:SH903i 🆔:xac194ac


#447 [のの子]
 
『誰を守りたい』かだって?

「なにも知らないくせに‥なにも‥」


ドサッ
勢い良く床にねっころがる。

なんか気持ち悪い‥
ってか思い出さないようにしてたのに。彰のヤロー。



「二人とも守りたいんだよ、バーカ‥」

.

⏰:09/05/27 20:44 📱:SH903i 🆔:xac194ac


#448 [のの子]
彰Side

竜二のあの顔
やっぱ何か隠してるな‥

「ったく、幼なじみもクソもねーよ。」



竜二とは小学校からずっと一緒でいつも一緒に遊んでた。

中学では一緒につるんで喧嘩したり、その辺の幼なじみよりもお互いをわかってると思ってた。


今でもその気持ちは変わらない。


だからこそ俺はアイツのいつもと違う違和感に気付けたんだ。
.

⏰:09/05/27 20:53 📱:SH903i 🆔:xac194ac


#449 [のの子]
少しつっつけば案外話すと思ったんだけどな〜。

こんなんまで隠すなんて‥

「『あの事』が関係してるって事か‥」

階段を降りていた足を止める。

もしそうなら、聡美はあの事になんか関係してる?

聡美の笑った顔を思い出す。

.

⏰:09/05/27 21:01 📱:SH903i 🆔:xac194ac


#450 [のの子]
 
手っ取り早く全部聡美に話してみたらなんかわかるかも。

全部‥か。


「ははっ‥知られたくなかったんだけどなぁ。」


彼女の笑った顔は純粋そうで、あの事を知った時どんな顔をするんだろう‥

ズキッ

胸に走る痛みを気付いてないように俺はまた歩きだす。
.

⏰:09/05/27 22:39 📱:SH903i 🆔:xac194ac


#451 [のの子]
聡美Side

―――――――

放課後、静かな図書室に私と竜二君は向かい合わせに座っている。

「ん〜‥これでいいのかな?」

「‥うん、あってる。」

「良かったぁ。じゃ数学はもう大丈夫かな♪」

結局2日も休んでしまった私は、約1週間後にある期末テストに向け竜二君に休んでいた分の勉強を教えてもらっていた。

.

⏰:09/05/28 11:39 📱:SH903i 🆔:uqhCEFnI


#452 [のの子]
 
やっと竜二君に会えて嬉しいけど、デートもせずに勉強だなんて‥

それに


「‥聡美?疲れた?」

「ぇっ大丈夫大丈夫っ!ボーッとしちゃっただけ〜。」

ははっと笑うと竜二君はそっか、と微笑んでまたノートに目を写しだした。

そんな彼を見つめる私。


やっぱ元気ないかも‥
.

⏰:09/05/28 23:09 📱:SH903i 🆔:uqhCEFnI


#453 [我輩は匿名である]
すいません

>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500

⏰:09/05/28 23:29 📱:D704i 🆔:2v9lmz0g


#454 [のの子]
 
桃子から聞いたけど、私がいない間に竜二君と彰君が喧嘩?したらしい‥

理由は誰も知らないみたいだし、お互い普通にしてるけど‥竜二君はどことなく元気がない。

それなのに勉強教えてもらってる私ってダメな彼女?

でもでもっ!フクには何も触れずにいた方が良いって言われたし。

.

⏰:09/05/29 20:14 📱:SH903i 🆔:lrlVPJJo


#455 [のの子]
 
どうすれば良いんだろう。

心の中にあるモヤモヤをどうにかしたい気持ちはあるけどー‥

グリグリグリ

無意識にシャーペンでノートの端に黒い塊を書いていた。


「勉強飽きちゃった?」

竜二君が頬杖をしながら私を見る。

微笑んでるけど、無理してるんじゃないかって思って逆に切なくなる。

「んー違うよぉ。」
.

⏰:09/05/29 20:22 📱:SH903i 🆔:lrlVPJJo


#456 [のの子]
 
「そう?‥じゃ休憩しよっか。」

ノートや教科書を閉じ始める竜二君。それにつられて私もノートを閉じる。

「あっお菓子食べる?」

私は今朝買ったチョコやクッキーを鞄から出す。

「あーこれ美味しいよね。俺これ好きなんだぁ。」

そう言って竜二君はチョコを口に入れた。

キュン

「わっ私も好き!」

.

⏰:09/05/29 20:28 📱:SH903i 🆔:lrlVPJJo


#457 [のの子]
 
あっ‥大きな声だしちゃった。

「ぷっ‥図書室は静かにしてくださーい。」

クスクス笑う竜二君はいつもの竜二君に感じた。

やっぱいつもの竜二君に戻ってほしいなぁ‥


「彰君と喧嘩したの?」

「ゴホッ何急に?」

.

⏰:09/05/29 20:38 📱:SH903i 🆔:lrlVPJJo


#458 [のの子]
 
「なんか見ててそう感じたから‥」

クッキーをかじりながら竜二君を見ると明らかに焦ってる顔をしていた。

「喧嘩なんかしてないよ。気のせいじゃない?」

そう言うと、チョコを口に入れながらチラッと私の方を見た。

「でも元気ない。」

見つめ返す私。

「そんな事ない。」

「じゃ彰君に聞いちゃうよ?」

「ダメッ!」
.

⏰:09/05/29 20:45 📱:SH903i 🆔:lrlVPJJo


#459 [のの子]
 
「じゃ正直に話して?」

「正直もなにも本当気のせいだから。」

うーっ!
だんだん意地になってきた私。

「じゃ彰君に聞くー!」

「だからダメだって!」

「聞くもん!」

「ダメッ!」

「っ‥なんでダメなの?」

「ダメなもんはダメなのッ!アイツ変な事言うかもだから信用すんな。」

⏰:09/05/29 20:51 📱:SH903i 🆔:lrlVPJJo


#460 [のの子]
 
「あーっそんな事
「二人とも図書室は静かに使いなさいっ!!」


いつの間にか二人して大きな声になっていた私達は、先生に更に大きな声で怒られた。


――――――――

「さっきはゴメンね。」

帰り道、竜二君の横を歩きながら私は謝った。

「あぁ、俺こそゴメンね。」
.

⏰:09/05/29 20:58 📱:SH903i 🆔:lrlVPJJo


#461 [のの子]
 
彼を見つめると赤く染まり出した空を見つめていた。

黒い髪がうっすらと赤く染まって輝いているように見える。

でも、やっぱりその瞳はどこか寂しそう‥

「テスト終わったら夏休みだねっ。」

私も彼が見つめる赤い空を見上げてみる。

キレイ‥

「そうだね。梅雨ももう終わって夏ももうすぐそこだしね。」

ゆっくり二人で歩く。
.

⏰:09/05/31 20:40 📱:SH903i 🆔:1W7Y1T.M


#462 [のの子]
 
「夏休みたくさん遊ぼうね。海とかお祭りとか!あっ花火もしよう?」

無邪気に話す私に竜二君は優しく笑ってくれた。

「そうだね。」

ニコッ
私も笑う。


彰君と何かあったのかもしれない。でもどうしてそうなったかを知りたかったわけじゃない。

笑ってほしかった。

どこか寂しそうで、元気がないなら私がその溝を埋めてあげる。
.

⏰:09/06/01 00:36 📱:SH903i 🆔:9LPBm0VM


#463 [のの子]
 
話したくないなら聞かないようにする。

寂しいなら隣にいるよ。

不安ならたくさん励ましてあげる。

いつもみたく笑えないなら笑えるまで待つよ。

だって私は竜二君の彼女だから。


「あっ一番星だよ!」

薄暗くなりだした向こうの空に小さな星が輝いていた。

⏰:09/06/01 22:37 📱:SH903i 🆔:9LPBm0VM


#464 [のの子]
 
「本当だ。一番星なんて久しぶりに見たかも。」

小さく光る星を見つめながら竜二君が笑った。



「なんか時間がゆっくり感じるね。こういうの好き。」

「そう?」

「うん、ゆっくりな時間て幸せを長く感じれるから好き‥」


フッ
‥?

私の左手に温かい手が触れる。

⏰:09/06/02 19:13 📱:SH903i 🆔:3bzfntWc


#465 [のの子]
 
カァーッ

目をつぶって空を見上げる彼の右手は、私の左手を優しく握っていた。

彼を横目で見ながらも私はまた空に視線を戻す。

ってかはっ恥ずかしく見てられない‥


「はぁ〜っ」



大きなため息をついたのは隣にいる彼から聞こえてきた。

⏰:09/06/02 19:22 📱:SH903i 🆔:3bzfntWc


#466 [のの子]
 
ギュッ
それと同時に繋がっている手に何かの合図みたく力が入ったのがわかった。

「ア゛ァーーーー!!!!!!」
ビクッ!!

まっまさかの発狂っ?

まるで気合いを入れるかのように竜二君は急に大声を出した。

「りゅっ竜二くん?」

完全にビビッちゃった私は違う意味で手に力が入る。

.

⏰:09/06/02 19:28 📱:SH903i 🆔:3bzfntWc


#467 [のの子]
 
「ぷっはははっゴメン‥!」

と思ったら今度は笑い出す竜二君。

なっなんなの〜?

呆然と見つめる私だったけど、竜二君が笑う顔はさっきまでとは違ういつもの顔に戻ってた。

「ははっ‥あぁ〜スッキリしたかも。もう大丈夫だよ。」

そう言って私を見つめる彼の瞳は、何か吹っ切れたのか真っ直ぐと私に向けられていた。
.

⏰:09/06/02 19:35 📱:SH903i 🆔:3bzfntWc


#468 [のの子]
 
「‥うん。」

それしか言えなかった。

でも彼の手から、私の手からお互いの気持ちは伝わったと思う。


もう大丈夫、って。


――――

「ってか聡美の手フニフニして気持ちいいね。」

いつもの妖しい笑顔でニコニコしながら私の手をニギニギと握る彼に、私は顔を真っ赤にする。

全く大丈夫じゃなーいっ!

そう思いながら私達はゆっくり並んで帰って行った。
.

⏰:09/06/02 19:44 📱:SH903i 🆔:3bzfntWc


#469 [のの子]
 
――――――

「最近帰り遅くない?」

お風呂から出て水を飲もうとしてる私に桜姉が話しかけてきた。

「放課後テスト勉強してて‥」

「お母さん言ってたよ〜。隣のおばさんに娘さん彼氏できたんですねって言われたって。」

「えっ!!」

いっいつ見られたんだろ。

静かにソファーに座っている桜姉の隣に座る。

⏰:09/06/03 17:38 📱:SH903i 🆔:85f4pLSM


#470 [のの子]
 
桜姉は雑誌をペラペラめくってこっちを見ない。

私に言わす気か‥

「あのねっ実は私、彼氏ができました。」

「‥へぇ。いつ?」

「この前から。」

「前話してた子?」

「うんっ。」

「遊ばれてない?」

「うん。優しい人っ♪」

エヘヘと笑うとチラッと桜姉が横目でみてきた。

⏰:09/06/03 17:44 📱:SH903i 🆔:85f4pLSM


#471 [のの子]
 
「隠しててゴメンね。初めてだから話すの恥ずかしくて‥」

もちろん本当の気持ち。
なんて言えばいいのかとか、タイミングがわからなかったのだ。

「‥‥もぅーっ早く言いなさいよねぇ!」

ガバッ

「ぅわっ!」

急に飛び付いてきた桜姉。

「で、何っ?どっちから告ったのよ?」
.

⏰:09/06/03 17:49 📱:SH903i 🆔:85f4pLSM


#472 [のの子]
 
「えぇ〜っ!恥ずかしいから言わないっ!」

さっ桜姉さっきまでと違って目がキラキラ輝いている‥

「あーっ相談にのってあげた姉にその態度は何よ〜!あっお母さーん!聡美やっぱ彼氏できたんだってぇ!!」

2階にいるお母さんに聞こえるよう大きな声で、ってかわざとらしく桜姉がお母さんを呼んだ。

「ちょっと〜‥」

バタバタ階段を降りてくる音。

はぁ〜‥2対1じゃ勝てそうにないな。

⏰:09/06/03 17:54 📱:SH903i 🆔:85f4pLSM


#473 [のの子]
 
その後二人に質問攻めにされた私。

全く‥っとか言いつつちょっと嬉しかったり。


――――――

「おはよ。」

家からそんな遠くない小さな公園が、いつの間にか竜二君との待ち合わせ場所になっていた。

「おはよう。今日は雨降るらしいよ?」

小さな折りたたみ傘を見せながら二人並んで歩きだす。
.

⏰:09/06/03 20:13 📱:SH903i 🆔:85f4pLSM


#474 [のの子]
 
「傘持ってきた?」

「んーん、持ってきてない。」

やっぱり。明らか竜二君の手には軽そう鞄しかないもんね。

「だって聡美の傘一緒に入ればいいし。こうやって‥」

グイッ

ドキッ

手を引っ張られ引き寄せらると竜二君の顔が目の前に‥

「ねっ?」

カァーッ
「ちっ近すぎないかな?」

⏰:09/06/03 20:18 📱:SH903i 🆔:85f4pLSM


#475 [のの子]
 
ぅわわーっ無理無理っ!

「だって濡れちゃうじゃん。」

妖しく笑う竜二君の手が私の手に絡み付く。

「でもまだ雨降ってないし‥」

顔を真っ赤にした私は俯くしかなかった。


「ぷっじゃ今はこれくらい?」

そういって私の手をキュッと握る。
.

⏰:09/06/03 20:24 📱:SH903i 🆔:85f4pLSM


#476 [のの子]
 
ドキッ

「うっうん。」

「じゃ行きますか。」

ゆっくり歩き出した私達。

手を繋いで登校なんて一年の頃の私からしてみれば夢みたい。

この前まで一人で歩いていたのだと思うと、少し不思議な感じ。今は全く違う道に感じる。

‥あっこんなとこにも幸せ感じるんだ。

そう思うと口元がニヤける。

⏰:09/06/03 20:30 📱:SH903i 🆔:85f4pLSM


#477 [のの子]
 
あっという間に他の生徒達の姿がチラホラ見える。

だいたいの子はチラッとこっちを見てくる。

ここ何日かで私と竜二君が付き合う事になった話はあっという間に皆に知れ渡っていた。

でも実際見ると意外なカップルだからか一瞬驚いた顔をするのを私は見逃さなかった。

なんでかわからないけど、すみませんって気分。


「りゅーじっ。」

.

⏰:09/06/03 20:36 📱:SH903i 🆔:85f4pLSM


#478 [のの子]
 
二人して振り向くとそこには彰君が

「お前‥」

「聡美もおはよ。」

「ぇっ彰君?どうしたのその髪?」

彰君の赤っぽくて少し長めの髪の毛が、短くなって綺麗な明るい茶色になっていた。

うん、カッコイイ。ってか雰囲気変わるなぁ。

「ちょっと気合いいれてみた。」



「へーっテスト頑張るんだぁ。そりゃ楽しみだね。」

竜二君がニッコリ笑う。
.

⏰:09/06/03 20:53 📱:SH903i 🆔:85f4pLSM


#479 [のの子]
 
「お前はバカか。お前が素直に話さないから答えみつけるためになぁ
「はいはい、朝からぐちぐちやめくんないバーカ。」
「てンめぇ〜‥」

二人が小さな声でニコニコ笑いながら話してるのを見て私も

「テスト頑張ろうねぇ。」

なんてニコニコ笑う。


「‥ったく、バカばっかだな。」

ポンポン
そう言って彰君が笑いながら優しく私の頭を撫でた。
.

⏰:09/06/03 21:08 📱:SH903i 🆔:85f4pLSM


#480 [のの子]
 
ドキッ

不覚にも私の心臓がときめいてしまった。

「触んないでくんない?」

竜二君が彰君の手を掴んで私から引き離す。

「触りたいって思ったから触っただけだし。そんな怒るなよ?」

ムスッとする竜二君とは逆に彰君は笑っていて何か余裕を感じられた。

「‥? ねぇ、学校遅刻しちゃうし行こう?」

よくわからないけど、とにかくその場の空気を変えようと思った。

⏰:09/06/03 21:18 📱:SH903i 🆔:85f4pLSM


#481 [のの子]
 
それから二人は私を間に挟みながら、よくわからない事でいちいちムスッとしたりグチグチ言ってた。

竜二君もだけど彰君のクールなイメージがどんどん変わってくなぁ‥

チラッと彰君を見ると目が合った。

「‥なに?」

「ぇっあっ彰君何かいっぱい話すようになったね!前はちょっとだけ無口だったから。」
.

⏰:09/06/05 17:22 📱:SH903i 🆔:5g4C1Fz.


#482 [のの子]
 
「ぷっ無口だって‥」

竜二君が小さく笑ったのを無視する彰君。

「ってか俺そんな無口じゃないから。中学の時とかは普通に話してたんだけど‥今女苦手になってさ、あんま女の前じゃ話さないようにしてんだよね。」

へぇ‥

「でもなんで急に話すようになったの?」

首をかしげる私を見て彰君がふっと笑った。


「気になる奴見つけたんだよ、俺。」

.

⏰:09/06/05 20:41 📱:SH903i 🆔:5g4C1Fz.


#483 [のの子]
 
ははっと笑った彰君の笑顔は16歳の男の子の顔だった。

あっ‥こんな顔もするんだ。

「気になる子って
「聡美、遅刻するからおいでっ。」

グイッ

「きゃっ」

竜二君が急に肩をひっぱるもんだから足がよろけて前のめりに

こっこける!

⏰:09/06/05 21:13 📱:SH903i 🆔:5g4C1Fz.


#484 [のの子]
 
「‥っと。」
「危ねっ。」

こけそうになった私を二人が片手でキャッチしてくれた。

カァーッ

「「おっちょこちょい」」

「すっすみません‥」

その時二人のニヤッと笑った顔はそっくりだった。


――――――

「朝からアツアツの登校ご苦労様〜♪」

なんとか学校にギリギリ間に合った私達を旬君達が笑顔で待っていた。
.

⏰:09/06/05 22:05 📱:SH903i 🆔:5g4C1Fz.


#485 [のの子]
 
「まっ間に合わないかと思った〜!」

息を切らしながらガタンッと椅子に座る。

「彰のせいだからね。」

竜二君も椅子に座りながらフーッと息を整える。

「あれ、彰君も一緒だったんだぁ?」

桃が私のふとももに座ってきた。

「ちょっ暑いよ〜。」

うっすら汗をかく私の上で桃はノートで自分を扇いでいた。

ズルッ‥!

「幸せ絶頂なんだからこれぐらいでグダグダ言わないのぉ♪」

.

⏰:09/06/06 20:18 📱:SH903i 🆔:8kxa1Po6


#486 [我輩は匿名である]
あげx

⏰:09/06/08 23:55 📱:W51SA 🆔:5BIv/CUo


#487 [のの子]
 
「そうそう〜恋人のいない俺らから見たら二人羨ましくてたまんねーし。」

旬君まで竜二君の机に座ってノートで顔を扇ぎだす。

「「ねーっ!」」

そろってニッコリ笑う二人。

きっ気まずい‥!

苦笑いする私とは逆に、竜二君は

「ぢゃー恋人つくれば?」

そう笑顔で言った。

.

⏰:09/06/10 22:08 📱:SH903i 🆔:ZqzVEfy6


#488 [のの子]
 
し〜〜ん


‥‥‥‥


「うっうぜー!!コイツ前よりうざくなってるー!」
「ちょっ聡美なんか今のひどくない?ひどいよねっ?もう桃泣くー!!」

桃に肩を揺さ振られガクンガクン揺れる私。

竜二君は一気にギャーギャー騒ぎだした二人を見てクスクス笑ってる。

また人からかって楽しんでんだからー!

.

⏰:09/06/10 22:19 📱:SH903i 🆔:ZqzVEfy6


#489 [のの子]
 
桃に肩を揺さ振られ気が遠くなる私に救いの手が‥

「お前ら席つけー。」

先生の登場によってその場どうにかおさまった。

―――――――


「恋人なんてそう簡単に作れないよねぇ?」

「うーん‥まず桃が好きな人いなきゃ無理じゃないかなぁ?」

体育の授業中ちゃんとやってるふりをして話す私達。

ちなみに授業内容はハードル。

他の生徒が走るのを見ながらつったてるだけ‥

先生ゴメンね。
.

⏰:09/06/10 22:28 📱:SH903i 🆔:ZqzVEfy6


#490 [のの子]
 
「好きな人かぁ‥」

はぁっとため息をつくと桃は座り込んで地面を見つめる。
その姿は女の私から見ても可愛く見えた。

「でっでもさ!あのー恋愛初心者の私が言うのも変なんだけど、桃ならモテるし好きな人できてもすぐ付き合えるよ!まずはゆっくり相手をみつければいいんだって。ね?」

落ち込んでる桃に慌ててフォローをいれる私。

「んー‥桃好きな人ならいるよぉ?」
.

⏰:09/06/10 22:39 📱:SH903i 🆔:ZqzVEfy6


#491 [のの子]
 

えっ‥?

「えっ?いるの?好きな人‥」

「うん。あれぇ言ってなかったっけぇ?」

桃が首を傾げて私を見上げる。

いやいやっ!そんな可愛い顔されても好きな人のすの字も聞いた事ないからっ!

「聞いてなーいっ!誰誰?私の知ってる人?」

私もすかさず桃の隣に座り込む。

「えぇー‥うん。まぁ知ってる人ぉ。」

.

⏰:09/06/10 22:45 📱:SH903i 🆔:ZqzVEfy6


#492 [のの子]
 
だっ誰ー!!
桃が好きになる人なんて想像つかないっ。

「誰‥?」

さっきより小さな声で聞く。

「んっとねぇー」

遠くを見つめる桃の目線の先には



「フク。」



.

⏰:09/06/10 22:48 📱:SH903i 🆔:ZqzVEfy6


#493 [のの子]
 
校庭のはじでハードルをやる女子だけど、男子は校庭の真ん中サッカーをやっていた。


「フッフクかぁ〜!」

驚いた。
驚いたけど、納得できた。

確かに桃はフクと一緒にいる率が高いし、フクは桃の世話役みたく二人は仲が良い。

そっか‥桃はフクが好きだったんだね。
.

⏰:09/06/10 22:56 📱:SH903i 🆔:ZqzVEfy6


#494 [のの子]
 
クラスの男子達とふざけあいながらサッカーをするフクを見つめる私達。

「ははっビックリしたぁ?」

「え〜っ。そりゃ驚いたけど、言われてみたらなんか納得できるかも。ってかいつから?」

「一年生の最後ぐらいから。」

「へぇ〜長いじゃん。ねぇフクのどこが好き?」

ニヤつく私を見て笑う桃。

「優しいとこ。フクって他の男とは違うんだよねぇ。」
.

⏰:09/06/11 14:30 📱:SH903i 🆔:NtUxQ0tY


#495 [のの子]
 
「桃に近づいてくる男の子ってみんな下心あんの。そんな桃を守ってくれてるのがフク。」

ふふっと笑う桃の横顔は恋をしてる女の子で、可愛かった。

私も竜二君の事を想う時、こんな顔してるのかな?

「‥告白とか考えてないの?」

私から見たらフクも桃の事好きそうだけど。

「考えた事あるけどぉ‥フク好きな人いるんだってぇ。」

「えっ!うそ!」

そんな話聞いた事ない。
.

⏰:09/06/11 19:56 📱:SH903i 🆔:NtUxQ0tY


#496 [のの子]
 
「本当ぉ。ずっと見てたら気付いちゃったぁ♪」

微笑む桃の顔はさっきとは違ってどことなく寂しそうだった。

「‥誰か聞いてもいい?」

「ダメーッ♪秘密なの。桃がフクを好きな事も、フクが誰を好きなのかも‥秘密っ♪」

秘密‥

好きな人と両想いになれた私。
好きな人と結ばれない桃。

なんだかキュッと胸が痛んだ。

⏰:09/06/11 20:03 📱:SH903i 🆔:NtUxQ0tY


#497 [のの子]
 
「だから正直聡美が羨ましい〜!‥けど桃も今幸せだからいいの♪フクの隣にいられればいいんだぁ♪」

スッと立ち上がる桃。

「桃‥」
「フクーッ♪シュートきめてぇ!」

ピョンピョンとジャンプしながら手を振る桃の先にはフクが笑っていた。

「お前はちゃんとやれーっ!」

そう言うとフクはボールをとりに走り出す。


桃の意外な一面を知って切ないけど、桃が笑っているなら大丈夫だって思った。

⏰:09/06/11 20:14 📱:SH903i 🆔:NtUxQ0tY


#498 [のの子]
 
私も立ち上がると桃に抱き着く。

「なんかあったら言ってね?私は桃大好きだから!」

「‥ぷっありがとぉ♪」

桃もギューッと抱きしめてくれた。


「あっコラッ!お前らちゃんとやれっ!」

ビクッ!

先生に怒られた私達は慌ててハードルの列に並ぶ。

手を繋いで‥

.

⏰:09/06/11 20:19 📱:SH903i 🆔:NtUxQ0tY


#499 [のの子]
 
「いっ痛〜い。」

膝をさする私。

運動音痴な私はハードルに膝をぶつけて大きな痣が出来た。

「おっきー痣とかウケる〜♪」

そんな私を見て笑う桃。

「ちょっと休憩〜。」

もう少しで授業も終わるし端っこで座り込む。

桃は他の女の子達とハードルを片付け出していた。

そういえば竜二君どこだろ?

男子の方をジッと見ているとすぐに竜二君を見つけた。

旬君と話しながら腕をのばしながら笑っていた。

‥カッコイイ

.

⏰:09/06/11 20:29 📱:SH903i 🆔:NtUxQ0tY


#500 [我輩は匿名である]
>>460-500

⏰:09/06/11 23:38 📱:SH902i 🆔:eUKVkPtg


#501 [のの子]
 
そんな事を考えながらボーッと見つめていると

「なにやってんの?」

後ろから声をかけられた。
ビクッ

「っ‥彰君?なにしてんの?まだ授業終わってないよね?」

「移動教室だったからその帰り。で、お前は何してんだよ?」

スッと私の隣に座り込んできた彰君は上履きのままだった。

「上履き‥汚れちゃうよ?」

「あぁ、前から汚れてるから。ってかだからお前何してんだって!」

彰君がノートで頭を軽くペシッと叩く。

⏰:09/06/12 16:01 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#502 [のの子]
 
全然痛くなかったけど頭をさする私。

「授業サボッて彼氏にみとれてましたとか言うなよ?」
うっ!ちょっと当たってるし‥

「違う違う!休憩してました。」

痣を指さしながら慌てて否定する。

「うわっ何その痣っ。どうやったらできんだし。」

痣を見て笑いだす彰君。

「ハードルに何回もぶつかればできるよ。」

恥ずかしい‥

⏰:09/06/12 16:17 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#503 [のの子]
 
「お前やっぱ運動音痴かぁ。見た目からわかる。」

まだ笑っている彰君。

「彰君ひどぉい。」

フンッと顔を俯きながら大きな痣をツンツンつつく。

「ぷっ怒んなよ。ったく、女なんだからこんなデカい痣つくっちゃダメだろ〜‥」

そういうと彰君が私の痣にふれてきた。

.

⏰:09/06/12 19:05 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#504 [のの子]
 
ドキッ

「うわ〜痛そう‥痛ぇ?」

ニヤニヤしながら痣をつついてくる彰君。

痛いって言うか、さっ触ってる‥

カァーーッ!

「あ?お前顔あか
「おっおお女の子の膝とか簡単に触っちゃダメだよ!」

ガバッと立ち上がると桃達がいる所へ走っていく。


ドキッ ドキッ


.

⏰:09/06/12 19:11 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#505 [のの子]
 
「顔真っ赤にしてどうしたのぉ?」

桃やクラスの子達に不思議な顔をされた。

「なっなんでもない。」

ドキッ ドキッ

男の子に足を触られたなんて初めてで、すごいビックリした。

‥竜二君にも触られた事ないのになぁ。

膝にある大きな痣を見る。

「まだドキドキしてる‥」
まだうるさい胸に手を当てて深呼吸した。

⏰:09/06/12 22:00 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#506 [のの子]
彰Side

急にデカい声をだして走って行ったあいつをポカンと見つめる。

『女の子の膝とか簡単に触っちゃダメだよ!』

顔を真っ赤にして言ったあいつの言葉。

「俺だって簡単に触ってねぇし。博也と同じにすんなっつーの。」

‥‥なんかあつい。

うっすら顔に熱さを感じながら立ち上がる。


「はぁ‥あいつと話すと調子狂うなぁ。」

.

⏰:09/06/12 22:11 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#507 [のの子]
 
なんか話してりゃあの事に繋がるもんでも出てくると思ったんだけどなぁ。
全く出てこない。

ってか更にアイツに興味沸いてきてるかも‥

チラッとクラスの女子と騒いでるアイツを見るとなんだか心が和んだ。


「彰くんっ♪」

「?‥って鈴か。」

教室に戻ろうと歩き出すと目の前に女が立っていた。
.

⏰:09/06/12 22:19 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#508 [のの子]
 
めんどくさそうな顔をする俺に鈴は腕を絡ませてくる。

「今の子だれー?」

「お前の知らない子。」

絡ませてきた腕を払おうとすると鈴の手にギュッと力が入ったのがわかった。

‥逃がさないってか。

「彰君が女の子にあんな優しく笑ってんの初めて見たかもぉ。誰?」

上目使いをする鈴。

めんどくせー。

.

⏰:09/06/12 22:24 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#509 [のの子]
 
鈴はストレートの長い髪で目がぱっちりしてる。どちらかというとキレイめで一個下の後輩だ。

中学が一緒で前になんか男に絡まれてるの助けて以来、暇があると俺に絡んでくる都合の良い女であり、俺も都合の良い男の関係。


「竜二の彼女だよっ。ってか触んな。」

鈴の頭を押して離れさす。

「えっ!あれが竜二君の彼女なんだぁ。意外に普通の子だね。」

イラッ
.

⏰:09/06/12 22:35 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#510 [のの子]
 
馬鹿にしたようにクスクス笑う鈴。

「竜二君ならもーっと可愛い人いると思うのになぁ。」

うーん、と首を傾げて考える鈴を横に俺は一人どんどん歩く。


「ちょっ速いよ彰君〜!」

また腕を掴もうとしてきた手を振り払う。

「触んなっつったろ。」

「もうっ!彰君あの子とは仲良くして私とは仲良くしてくれないの?あの子の事は触ってたじゃん。」
.

⏰:09/06/12 22:42 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#511 [のの子]
 
怒った顔をしながらもだんだん涙目になる鈴の目。

「はぁ‥触りたかったから触っただけだろ。」

「でも竜二君の彼女なんでしょ?なのに触りたいなんて変だよ!」


ギュッ

「私だってあんな風に触られた事ないもん。」

抱き着いてきた鈴に俺はため息をつく。

「前にも言ったけど、俺お前に興味ないから。」

.

⏰:09/06/12 22:52 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#512 [のの子]
 
また鈴を俺から引き離す。

「興味ない女に触りたいって思わねぇだろ?それでも触ってほしいとか思うなら来いよ。‥お前の事汚してやるから。」

そんな脅しのような口説き文句のような言葉を吐いて俺はまた歩きだす。

「‥じゃあの子には興味あんの?竜二君の彼女だよ?」

後ろから小さな声が聞こえたけど振り向かずにそのまま歩いた。

それぐらいわかってるっつーの。
.

⏰:09/06/12 23:00 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#513 [のの子]
竜二Side

「やっぱ体育が1番楽しいよなぁ♪頭使わなくて良いしっ。」

旬が笑いながら話す。

「でも流石にあんな走ってると疲れる〜‥んーっ。」

腕を伸ばす。

ポキッ
どっかの骨が鳴った。

「ってか今日雨降るって言ってたのに降らないなぁ。」

「雨降んのー?やだぁ。」

旬が嫌そうな顔をしてるのを余所に俺は空を見上げる。
.

⏰:09/06/12 23:13 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#514 [のの子]
 
「せっかく傘持ってこなかったのに‥チェッ失敗か。」

聡美と一緒に登校するようになってから早起きをするようになった俺。

もちろん朝の天気予報もちゃんと見た。

でも傘を持ってこなかったのは、聡美は持ってくるだろうと思ったから。

せっかくくっつけると持ったのになぁ‥

旬とは違う意味で不満げな顔をする。
.

⏰:09/06/13 17:06 📱:SH903i 🆔:XrlZpAjk


#515 [のの子]
 
「竜二っボールこっちにくれ〜。」

「? あぁっ。」

クラスの男子に声をかけられ、近くにあったボールを蹴る。

「おっと、サンキュー♪」

不良とか恐いって言われてる俺らだけど、喧嘩してない時ぐらいは普通にみんな話し掛けてくれる。

さすがに喧嘩は勘弁って笑ってるけど、仲間意識は持ってくれる良い奴ばっかだ。

「あっ竜二く〜ん♪あれいいのかぁ?」

金井って奴がニヤニヤしながら女子の方を指差す。
.

⏰:09/06/13 20:29 📱:SH903i 🆔:XrlZpAjk


#516 [みよトぴん]
>>001-100
>>100-200
>>200-300
>>300-400
>>400-500
>>500-600

⏰:09/06/14 00:40 📱:W65T 🆔:y1bc9bSM


#517 [のの子]
 
なんだよって指差す方を見るとそこには聡美と彰が座って話していた。

「あれっあいつお前の友達じゃん。」
「なんだよ早速危機か?」
「二ノ宮なにげモテるよなぁー。隠れファンも多いみたいだし?」

俺をからかおうとみんな集まってきてニヤニヤ話し出す。

イラッ

「バーカッただ話してるだけだろう。」

そう言うと俺は二人を見ないように歩き出す。

もちろん内心何話してるかとか、くっつきすぎだろっとか思ってる。

.

⏰:09/06/14 21:52 📱:SH903i 🆔:phsTVlmc


#518 [のの子]
 

昨日の夜―――――


彰にあんな事を言われてから俺は、正直彰が気になって仕方がなかった。

聡美に何か言うんじゃないかって‥
ビクビクしてた。

もしあの事を話したら、嫌われるかもしれない。
幻滅されるかもしれない。

そんな気持ちがずっとあって聡美にも上手く接っせれなくなっていた。

.

⏰:09/06/14 22:02 📱:SH903i 🆔:phsTVlmc


#519 [のの子]
 

でも今日、一緒に帰ってる時ニコニコ笑いながら幸せだと言ってくれた聡美。

その時俺は自分の身勝手さに胸が痛んだ。

ここ何日かずっと心配なのを我慢して何も言わずにこんな俺と一緒にいてくれたんだよな‥

何してんだよっ俺は‥


フッ
聡美の手を握って俺は決めた。

.

⏰:09/06/14 22:08 📱:SH903i 🆔:phsTVlmc


#520 [のの子]
 

‥もう深く考えこむのはやめよう。

俺は君と出会ったあの日から、君も、彰も..

守ろうって思ったんだ。

大切な二人だから、守りたいって。

その気持ちは今も変わらない。

それなら、俺は


俺のやり方で守ってみせる。


.

⏰:09/06/17 10:58 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#521 [のの子]
 
♪〜♪〜♪

ピッ
「もしもし?」

電話の向こうからかったるそうな声が聞こえてきた。

「彰?俺だけど、今いい?」

「あぁ、何?話す気にでもなったとか?」

「いや、俺の気持ちだけ伝えとくわ。」

一瞬の間がやけに静かに感じる。

「お前が何をしようと、俺は俺のやり方でいく。」

俺の決意を彰に一応伝えとこうと思った。彰はきっと俺の言葉を待っているはずだと思ったからだ。
.

⏰:09/06/17 12:38 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#522 [のの子]
 
「‥ふーん。じゃ俺もこれから自由にやらせてもらうから。」

「うん。」

そう言われて不安がないわけない。

でも守るって決めたんだ。守ってみせ
「じゃ聡美と仲良くさせてもらうわ〜。俺の自由に文句言うなよ?じゃっ。」

ピッ
プーップーップーッ

‥‥‥

あいついつから聡美って呼び捨てしてんだ?
ってか仲良くって‥


「‥‥クッソ彰の野郎ーっ!」

もう繋がっていない携帯を睨みつけ俺は大きな大きなため息をつく。
.

⏰:09/06/17 12:50 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#523 [のの子]
そして今に至る―――

「はぁ‥」

まさかあの電話の次の日に髪型変えたり、聡美にちょっかい出しだすなんて

「思ってたより行動的じゃねぇかよ。」

俺は俺のやり方でいくって言ったものの特にどうこうっていう作戦はなかった。

一歩上手だったのは彰のようだ。

早速自由にやらせるって許した事を後悔しだす。

.

⏰:09/06/17 12:56 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#524 [のの子]
 
「竜二、もう二人いなくなったよ。」

フクがこそっと耳打ちしてきた。

「あっそー。」

素っ気ないふりしてチラッと見ると本当に二人はいなくなっていた。

「なぁ、彰髪もだけどなんか最近変わったよな?元気っつーかなんていうか‥」

そう言うと旬はさっきまで二人がいた場所を見つめる。
.

⏰:09/06/17 13:03 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#525 [のの子]
 
「表情が柔らかくなった、とか?」

フクが言葉につまる旬に助け舟をだす。

「そうっ!なんかたくさん笑うようになった!女の前でも‥ってか聡美ちゃんの前で。ぁっ‥」

慌てて口を手で押さえ込む旬。

しーん

「‥旬、今のはわざとか?天然か?」

ニッコリ笑う。
.

⏰:09/06/17 13:09 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#526 [のの子]
 
「あっいや
「別に友達の彼女ととして仲良くしてるだけだろ。彰は友達なんだから変な目で二人を見るなよ。」

全く、と笑いながら旬の胸を軽く叩く。

「‥わりぃ」

旬も気まずそうに笑う。


ピーーッ
「集合っ。」

集合がかかったと同時に授業の終わるチャイムがなった。.

⏰:09/06/17 13:43 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#527 [のの子]
 
――――――

「腹減った〜!」

教室に戻るため下駄箱に向かって歩いていると、通路に一人の女が座りこんでいた。

「あれっ鈴じゃん。」

「ぁっ旬君に竜二君‥」

そこにいたのは後輩の鈴だった。

ってか目赤っ‥

「どうした?」

旬も鈴の異変に気付いたのか座りこむと頭を撫でた。

「ぁっあのね、彰君と‥
「鈴っ?」
.

⏰:09/06/17 13:52 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#528 [のの子]
 
後ろを振り返るとそこにはフクがいた。

「どうしたの?」
「直人〜っ」

ガバッ

「直人っ、直人〜‥グスッ」

「ちょっ鈴?泣いてんの?」

さっきまで座り込んでたのにあっという間にフクに抱き着いた鈴。

ったく、なんなんだよ。

「あらら〜フクを待ってたのね。」

旬がさっきまで鈴を撫でていたやり場のない手をあげる。

「はぁ‥後はフクにまかせるわ。行くぞ。」

旬の手を引っ張って歩きだす。

俺は正直鈴が苦手だから早く逃げたかった。
.

⏰:09/06/17 15:14 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#529 [のの子]
 
「ごめんっ。」

苦笑いしながら謝るフクに、鈴はずっとフクの胸に顔をうめたままだった。



「鈴‥泣いてんの?」

「グスッ‥」

「また彰?」

「っ‥‥」

ギューッ

返事はなかったが鈴の腕の力がその答えを教えてくれた。

また彰になんか言われたのか。
.

⏰:09/06/17 20:47 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#530 [のの子]
 
「よしよし‥」

ポンポン
頭を撫でてやると鈴の腕の力が更に強くなった。

「グスッ直人もギュッてして。」

「あぁーはいはい。」

フクより小さな鈴を包み込むように腕を回す。

キュッ

「直人がこうしてくれるの安心する‥」

.

⏰:09/06/17 20:54 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#531 [我輩は匿名である]
>>1-200
>>200-400
>>400-600
>>600-800
>>800-1000

⏰:09/06/17 21:39 📱:SH903i 🆔:GTW8nfrs


#532 [のの子]
 
‥‥はぁ。

「でも‥もう俺がいなくても大丈夫にならないと、なっ?」

「‥‥‥」

鈴の顔を覗き込むと悲しそうな顔をしていた。

「鈴?」

「直人‥私を一人にするの?」

鈴の一言にフクは困ったように笑う。

「一人じゃないだろ?友達だって家族だって
「直人じゃなきゃダメなのっ!やだっ!」

ギューッ

鈴の小さな肩が震えているのを見て、フクはそれ以上何も言えなくなった。
.

⏰:09/06/17 23:17 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#533 [のの子]
 
ザッ

「ぁっ‥」

っ!

聞き覚えのある声にピクッと体が反応し、声がした方を見る。

「二ノ宮さん。」


「聡美?どうしたのぉ?」

後から追いかけてまた聞き覚えのある声と姿が現れた。

「桃‥」

「っ!フク‥」
.

⏰:09/06/17 23:24 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#534 [のの子]
聡美Side

授業が終わって更衣室で着替え終わると、桃と二人で教室に向かう。

「そういえばさっき彰君来てたけどどうしたのぉ?」

桃が突然質問してきた。

「えっ気付いてたの?」

何も聞いてこなかったし気付いてないのかと思ってた。

「別になんでもないよ。話しただけ。」

っとか言いつつさっきの事を思い出し顔がうっすら赤くなる。

⏰:09/06/17 23:34 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#535 [のの子]
 
「あれぇ?もしかしてさっき顔赤かったの彰君が原因〜?♪」

カンのするどい桃がニヤつきながら私をつつく。

「なっ!別にっ!」

そう言うと私はスタスタ速歩きで先に行く。

「ぷっちょっと待ってよぉ〜♪」

そんな私を見てクスクス笑いながら桃はゆっくり歩いてついてくる。

⏰:09/06/17 23:49 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#536 [のの子]
 
ふんっと勢いよく曲がり角をまがる。

ザッ

「ぁっ‥」

一瞬で私の体は固まった。

だって、親友の好きな人と知らない女の子が抱き合っていたんだから。


フク‥

「二ノ宮さん。」

驚いた顔のフクと強い眼差しで私を見る女の子。

「聡美?どうしたのぉ?」
.

⏰:09/06/17 23:53 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#537 [のの子]
 
っ!

あっという間に私に追い付いた桃が後ろにいた。

「桃‥」

フクは更に驚きと困った顔をする。

もちろん桃も驚いた顔をしていた。

気まずい雰囲気が流れる。

「あっあの‥ごめんなさい。私‥」

まさかの状況に慌てる。
.

⏰:09/06/17 23:58 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#538 [のの子]
 
どっどうしよう‥
ってかなんでこんな所でイチャついてんのよ〜!


「ちょっとやだ〜。イチャつくなら他でやってよねぇ。」

笑いながらそう言ったのは私ではなく桃だった。

「ここ通らなきゃ下駄箱行けないのに〜。もしかしてわざとぉ?ねぇ聡美?」

「ぇっあっうん‥」

つい私も返事をしてしまう。

「いやっ別に
「あーっもう行かなきゃ。秘密にしといてあげるから♪じゃーねぇ。」

.

⏰:09/06/18 00:04 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#539 [のの子]
 
言い訳かわからないけど、何か話そうとしたフクを遮って桃は私の手を掴み歩きだす。

桃‥


「ちょっと待ってください。」


ピタッ
桃と私を止めたのは、フクではなく知らない女の子だった。

「竜二君の彼女さん、ですよね?」

フクから離れてその子は真っ直ぐ私を見ていた。
.

⏰:09/06/18 00:08 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#540 [のの子]
 
えっ私?

驚きながらも返事をする。

「そうですけど‥?」

「私一年の並木鈴(ナミキ スズ)って言います。」

そう自己紹介してきた並木さんは泣いていたのか目が赤くなっていた。

でもキレイな子。

そう思った。

「にっ二ノ宮聡美です。」

私も一応名前を言うとペコッ軽く頭をさげる。

「二ノ宮先輩‥」
.

⏰:09/06/18 00:15 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#541 [のの子]
 
「はい?」

並木さんの目は真っ直ぐ私を見てきて正直ちょっと恐く感じた。

「竜二君の彼女なら彰君に近寄らないでください。」

「えっ?」

「私彰君が好きなんです。」

唐突すぎて意味がわからない私。
.

⏰:09/06/18 00:18 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#542 [のの子]
 
「あの、彰君と私は友達なだけで‥」

よくわからないけど、何か勘違いしてるみたいなのはわかった。

「でもさっきみたいに彰君と仲良くしてるの正直変だし、ムカつきます。どんな手使ったか知りませんけど、竜二君の彼女になれたんだから彰君には近寄ら
「鈴っ!いい加減にしろ。」

フクが大きな声をだして並木さんを止める。

でも並木さんは唇を噛みながら私を睨んだままだ。

「二ノ宮さんごめんね。鈴、もう行こう?」
.

⏰:09/06/18 11:07 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#543 [のの子]
 
並木さんの腕を掴むと、フクが申し訳なさそうに謝ってきた。

「直人はこの人の味方なの?」

すると並木さんが小さな声で呟く。

「鈴‥‥」

「だって、だってこの人急に現れて竜二君の彼女になってさ!それどころか彰君にまで近寄って‥汚い女なんだよ?こんな女
「ってかさっきから何なのぉ?マジでムカついてきた。」
.

⏰:09/06/18 11:12 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#544 [のの子]
 
一方的に話す並木さんにキレたのは、私の横にいた桃だった。

「ちょっ桃、私は大丈夫だから。ねっ?」

普段おっとりした口調の桃からあんな声が聞けただけで、私はもう恐かった。

たっ確か前に桃怒ると恐いって聞いた事あるー!

違う意味で慌てる私。

「聡美がよくても私はムカついてるの。」

.

⏰:09/06/18 11:17 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#545 [のの子]
 
そう言った桃の目は恐かった。

「桃〜お前まで勘弁してくれよ。」

「なっ何?関係ないくせに入ってこないでよ。」

並木さんもフクも驚きの顔を隠せないでいた。

「関係ない?ってか聡美は私の親友なの。親友がこんな色々言われて黙ってる方がおかしくない?」

桃‥親友だからって怒ってくれるのは嬉しいけど‥恐いー!
.

⏰:09/06/18 11:21 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#546 [のの子]
 
「ってかさっきから聞いてたらアンタ一方的に怒って意味わかんない。聡美は竜二君の彼女なの。彰君に振り向いてもらえないからって聡美に八つ当たりすんのとかマジでウザいんですけど?」

「っ!八つ当たりなんかじゃない。本当の事言ってるだけだもん。」

「聡美と竜二君だって色々あって今があんの!何も知らないアンタが聡美を侮辱する資格なんてない。まっアンタみたいなずるい女、彰君にとって眼中にないんじゃない?こんな所でグチグチ言ってんだったらもっと努力すれば?バーカッ。」


‥‥‥‥‥すごぉ。
.

⏰:09/06/18 11:29 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#547 [のの子]
 
「ひどい。直人っ〜‥」

並木さんが潤目になってフクに助けを求める。

「はぁ‥桃、ちょっと言い過ぎだろ?」

「はぁ?ってかフクもフクでしょ。今の聞いてどっちが間違ってるかわかってるくせに。彼女でもない女に優しくしてバッカじゃないの?バカ同士仲良くやれば?」

行くよって桃に引っ張られ歩きだす。

「自分だってタラシのくせに‥」

また並木さんがはむかってきた。
.

⏰:09/06/18 11:35 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#548 [のの子]
 
「はぁ?」

もっもうやめて〜〜‥!

「他の男に媚び売ってる女に言われたくないっ。」

桃が眉間にシワを寄せて並木さんを睨む。

「‥どんな噂聞いたか知らないけど、媚び売ってんのは男。私はアンタみたいに汚くないから。好きな人にしか体も心もあげないの。」

うわっ桃カッコイイ!

グイッと引っ張られまた歩きだす。
.

⏰:09/06/18 11:41 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#549 [のの子]
 
ずんずん進む桃に連れられながら、チラッと振り返ると並木さんと目が合った。

「ごめんなさいっ。」

そう一言だけ私は言うとその場を後にした。

――――――


「あぁ〜ムカついたねぇ。桃ああいう子きらーいっ。」

教室に戻ると桃はいつもの桃に戻った。

.

⏰:09/06/18 11:44 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#550 [のの子]
 
「わっ私は恐かった‥」

「何が?」

ふぅっと一息つくと、竜二君が私の後ろに立っていた。

「あっなんでもないよ。」

とっさにそう答えてしまった。

だってあんな事あったなんて話したらきっとまた誰かさんが怒るだろうし‥

それになんかカッコ悪くて恥ずかしいんだもん。

「竜二くぅん、聡美すごい暴言言われたんだよぉ!並木鈴とか言う子なんだけど知ってるぅ?」

「ぁっ言わないでよ〜!」

⏰:09/06/18 18:47 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#551 [のの子]
 
「えっ鈴に?」

よっ呼び捨てっ?!!

「やっぱ知ってるんだぁ‥なんなのあの子ぉ?彰君好きなくせにフクにくっつくわ、聡美に汚い女だとか言うわさぁ。あーまたイライラしてきたぁ!」

桃がほっぺを膨らませてブツブツ言ってると竜二君が私の頭を掴んできた。

ガシッ

「きゃっ」

「コラッなんでもなくないじゃん。」

「ぅっごめんなさい‥」
.

⏰:09/06/18 18:53 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#552 [のの子]
 
全く、とため息をつくと竜二君は何も言わずに頭を撫でてくれた。

ドキッ

そんな何気ない優しい仕草がたまらなく嬉しかった。

「桃は、聡美の事悪く言う奴は誰だろうと許さないから。大丈夫だよぉ♪」

桃もニコニコ笑いながら頭を撫でてくれる。

そんな二人の優しさを感じて、今更さっきの言われた事が悔しくて恐くなった。

ポロッ ポロポロ

「っ‥‥グスッ‥」

.

⏰:09/06/18 21:55 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#553 [のの子]
 
急に涙が出てきて慌てて手で目元を隠す。

「グスッ‥ん‥悔しい‥わっ私、私‥‥」

「「よしよし」」

二人の手が温かくて甘えてしまう事になるけど、涙は止められなかった。

大好きな彼と、大切な親友の優しさは今の私には一番の薬になった。

―――――

「二ノ宮さん」
.

⏰:09/06/18 22:02 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#554 [のの子]
 
お弁当を食べよう鞄をあさっているとフクが気まずそうな顔をして現れた。

「あっフク‥」

「さっきはごめんね。あいつには俺から言っといたからさ。本当ごめん。」

「うん。でも‥なんでフクが謝んの?」

「いや、その‥」

「‥ちょっといいかな?」

私はフクを廊下に連れ出す。
.

⏰:09/06/18 22:08 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#555 [のの子]
 
ガヤガヤ

昼休みだから人通りが多いけど、かえってこっちの方が怪しまれない。

「あの子フクの何?彼女ではないんだよね?」

「それは‥うん、まぁ彼女ではないけど。」

「けど‥好きなの?」

「えっ!いやっ違うよ。俺はただ‥ほっとけないって言うか、鈴は‥鈴は大切な奴なんだ。だから守りたいんだよ。」

「それって好きなんじゃんなぁい?」
.

⏰:09/06/18 22:13 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#556 [我輩は匿名である]
>>500-555

⏰:09/06/19 19:00 📱:SH902i 🆔:76.u9h5M


#557 [のの子]
 
ピクッ

「もっ桃ぉ‥」

いつからいたのか、桃はニコニコ笑いながら首をかしげてフクの後ろに立っていた。

桃に1番聞かれたくなかったのにっ!

「桃、鈴はそういうんじゃないよ。はっきりは言えないけど、違うから。」

「ふーん‥」

フクが困った顔で話すと桃は納得いかない顔でじっと見つめる。

.

⏰:09/06/19 21:46 📱:SH903i 🆔:73EWYcD6


#558 [のの子]
 
「まぁ‥あいつがいる限りのんびり彼女も作れないかもだけど。」

フクが手で口元を隠しながらボソッと呟く。

「っ!なにそれっ!」

それに食いついたのは私。

「えっ?いや〜なんか心配っていうか‥」

ははっと苦笑いするフクを睨むと

「聡美、もういいよ。ご飯食べよぉ?」
.

⏰:09/06/19 21:50 📱:SH903i 🆔:73EWYcD6


#559 [のの子]
 
「ぇっうん、わかった。」

慌てて桃の所に走る。

桃が複雑な顔をしているのを見て、これ以上フクといるのはやめとこうと思ったんだ。

「えっちょっと。」

訳がわからないという顔をしてるフクを見て、

「ベーッ!!」

桃はアッカンベーをして教室に入っていった。

「なっなんだよ今のっ!」
.

⏰:09/06/19 22:00 📱:SH903i 🆔:73EWYcD6


#560 [のの子]
 
更に訳がわからないというフクを横に

「よく考えなさいっ。」

ビシッとそう言うと私も教室に入った。

その後の桃はやけ食いというか、たくさん食べて何も話さなかった。


この時ぐらいから、少しずつあの事に近づいていっていたんだって思う。
.

⏰:09/06/19 22:04 📱:SH903i 🆔:73EWYcD6


#561 [のの子]
 
―――――――
キーンコーンカーンコーン

「よっしゃテスト終わった〜!!夏休みだぁ!♪」

テストが終わったと同時に旬君が立ち上がってガッツポーズをとる。

「柏木〜夏休みまでまだ一週間あるぞぉ。それに赤点とったら補習もあるからなぁ。」

先生がニヤつきながら答案用紙を集める。

「げっまたかよ!」

この感じだと去年は補習を受けたみたい。

うなだれる旬君を見てクラスの皆の笑い声が響く。

.

⏰:09/06/21 20:19 📱:SH903i 🆔:YcUIxyPw


#562 [のの子]
 
「聡美ぃテストどうだったぁ?♪」

テスト期間で早く帰れるからみんな帰る支度をしている。

「ダメかもぉ‥一個だけ空欄あったんだぁ。」

「一個だけじゃーん。私なんか今回全く自信な〜い♪」

ヘヘッと笑ってる桃だけど、今回自信がない‥というかできなかったのはフクがいなかったからだろうな。

いつもわかんない所はフクに教えてもらってたし。

.

⏰:09/06/21 20:26 📱:SH903i 🆔:YcUIxyPw


#563 [のの子]
 
あれから桃とフクは壁ができちゃったみたいにギクシャクしてる。

仲直り?させようと試みたけど竜二君にやめとけって言われちゃった。

二人の問題だからあんま首突っ込んだらダメだって。

そう言われて前の彰君と竜二君の時の事を思い出したけど口にしなかった。


「ってかいつの間に二人は仲直りしたんだろ?」

「また独り言?」

.

⏰:09/06/21 20:32 📱:SH903i 🆔:YcUIxyPw


#564 [のの子]
 
「え?」

横を見ると竜二君が呆れながらクスッと笑っている。

しまった‥

竜二君と帰っている最中だった。

「何回も注意してんのに独り言やめらんないね?」

「うっ‥ってか私そんな独り言言ってないもん!」

繋いでる手にキュッと力が入る。

「言ってるよ〜♪俺何回も聞いた事あるもん。この前は一緒に勉強してたら『えっ?何これ?なんでこれが〜‥あっそっか!これ
「あぁーもうっ!言ってますっ言ってます!」

竜二君が大きな声で言うもんだから慌てて口を押さえる。
.

⏰:09/06/21 20:39 📱:SH903i 🆔:YcUIxyPw


#565 [のの子]
 
「もう、意地悪‥」

自分より背の高い竜二君を見上げると竜二君はフッと私を引き寄せる。

「意地悪したくなるほど可愛いんだからしょうがないでしょ。」

ギュッ抱きしめられた私はずるい、と呟きながら彼の背に手をまわす。

最近の竜二君はよく私に触れてくる。

よく頭を撫でてくれたり、ほっぺをプニプニしたり、抱きしめたり‥

恥ずかしいけど、ドキドキして嬉しかった。
.

⏰:09/06/21 20:47 📱:SH903i 🆔:YcUIxyPw


#566 [のの子]
 
「あっ夏休みどうする?どっか行きたい所とかある?」

腰に回した手は離さずに顔だけ離すと、突然竜二君が聞いてきた。

「えっ‥どっどこかなぁ。」

突然な質問もそうだけど、当たり前のようにデートの話をしてきた事に慌てる。

私ってば一緒にテスト勉強できなくなるの寂しいとか思っちゃってたのに‥

竜二君はしっかり先を考えてくれてたのが嬉しかった。

⏰:09/06/22 09:21 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#567 [のの子]
 
「この前は色々言ってくれてたじゃーん。」

ムスッとした顔をすると竜二君が私の頭の上に自分の顔をのせてきた。

「ん〜‥やっぱ海かな?あっ遊園地とか!あとお祭りも行きたいし、花火もしたいっ!あとは‥」

そうだっとたくさん私の口からどんどん出て来る。

さっきまでの慌てっぷりはどこへやら。

「あるじゃんか。」

竜二君は優しく笑うと私のほっぺをつまむ。

「ふぁっふぁに?」
.

⏰:09/06/22 09:28 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#568 [のの子]
 
「そんなにたくさん言って夏休みずっと俺と一緒にいたいわけ?わがまま。」

優しくもあって怪しくもあるその笑顔に私は逆らえない。

だって本当にそうなんだもん。
なんて言ったら喜ぶかな?

「よし、じゃとりあえず今日はここまでっ。明日からまた色々決めよう?」

「うんっ。」

また手を繋ぐと私達は歩きだす。
.

⏰:09/06/22 09:36 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#569 [のの子]
 
次の日

「ジャジャーンッ!!」

1時間目の休み時間、旬君に呼ばれたらしく博也君や彰君をクラスに来ていた。

そんな中、旬君が大きなチラシみたいな紙を手に私達の前に現れた所。

「‥バーベキュー?」

桃が首をかしげてチラシの字を読むと、彰君がげっと嫌そうな顔をする。

「またかよ。」

「去年から俺海がいいって言ってたと思うんですけどー!」

早速彰君と博也君からのブーイング。

去年?バーベキュー?

?の私に竜二君もため息をつきながらコソッと教えてくれた。

⏰:09/06/22 09:45 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#570 [のの子]
 
「去年俺らだけで夏休みに泊まりでバーベキューしたんだよ。旬の知り合いが別荘持ってるとかでさ。」

別荘っ?すごぉい。

「まさか今年もやるとは‥」

バーベキューかぁ。中学の林間以外でやった事ないかも。

「桃‥どうする?」
.

⏰:09/06/22 09:52 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#571 [のの子]
 
たとえ竜二君が行くって言っても、桃がいなきゃ私は行かない。

「ん〜せっかくだし行こっかなぁ。みんな仲良くなったんだから思い出たくさん作りたいし♪聡美はぁ?」

桃の笑顔を見て、確かにって私も思った。

「‥うん、そうだねっ。」

そう言うと桃が私の手を掴んで手を挙げる。
.

⏰:09/06/22 17:43 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#572 [のの子]
 
「はぁい♪私達は参加しまぁす。」

「よしっ偉いっ!‥って事でほらほら桃ちゃん達は行くってよ〜♪お前らはどうすんの〜?」

旬君がニヤニヤしながら男の子達の前でチラシをヒラヒラする。

「ったく、聡美が行くなら俺も行く。」

最初に折れたのは竜二君だった。

チラッと見ると横目で私を見て『バーカ』と口パクしてきた。

⏰:09/06/22 17:48 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#573 [のの子]
 
うっ‥後でいじめられそう。

「じゃ俺も行く。」

次にそう言ったのは意外にも彰君だった。

1番バーベキューとかめんどくさいの嫌いそうなのに‥

「えぇ〜っ!じゃ俺も行くよぉ。でも来年は海にしろよっ?」

彰君に続いて博也君が折れた。

残るはフク一人。
.

⏰:09/06/22 17:52 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#574 [のの子]
 
みんながフクを見る。

まさか桃が行くって言ったのに行かないとか‥

「ん?あぁ、俺も行くよっ。」

フクが笑って言った。

ほっ‥

行かないなんて言ったらどうしようかと思った。


こうして私達の夏休みへ一歩近づいていった。
.

⏰:09/06/22 20:10 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#575 [のの子]
彰Side

「彰っお前赤点は?」

博也が深刻そうな顔付きで俺の前の席に座る。

「ない。お前は?」

「‥ギリギリない。」

ふーっと二人して息を吐く。

「お前全っ然勉強してないって言うから赤点かと思った。」

「ヒラヤンがおまけしてくれてギリギリセーフだった〜。」

ヒラヤン=化学の平谷先生

博也が化学の答案用紙を見せる。

⏰:09/06/22 20:26 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#576 [のの子]
 
‥‥‥おまけねぇ。

「34ってギリギリセーフなのかよ?」

「セーフだろっ!ってかお前は何点なんだよ?」

「ん‥」

答案用紙を見せる。

「うわ〜68点とか普通じゃんっ。つまんねぇ男!」

ケチをつける博也にお前よりは良いだろーが、と思いつつ数日後に迫る夏休みの事を考える。
.

⏰:09/06/22 20:32 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#577 [のの子]
 
すっかり梅雨は終わって晴天の空が暑い夏を感じさせる。

補習もないし、バーベキューの日まであいつとは会えない。

‥つまんねぇの。

でも竜二は会おうと思えば毎日でも会えるのか。



「いいな‥」


.

⏰:09/06/22 20:39 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#578 [のの子]
 
っ!!


うわっ俺今いいなって言った?

何がいいんだよ?

あいつと会えるのがいい?いやいやっ羨ましがるとか意味わかんねぇしっ!

そりゃつまんねぇけど‥

羨ましがるとか、ないだろ。

手で顔を隠す。
.

⏰:09/06/22 20:43 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#579 [のの子]
 
なんか俺‥キモくね?

「なに顔赤くしてんのお前?」

っ!

「はっ?赤くねぇよ!」

「いや、赤いから。」

‥‥‥‥

博也にバーカッと一言だけ言って俺は教室を出た。
.

⏰:09/06/22 20:50 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#580 [のの子]
 
俺の行き先はトイレ。

「うわ〜気持ち悪‥」

鏡に写る俺は博也の言う通りうっすら赤くなってた。

はぁ、と鏡の前で大きなため息をつく。

まさか俺‥‥‥


ありえないありえないありえないありえないありえない


「違うっ。俺はもう誰も好きになんてならない。」
.

⏰:09/06/23 09:13 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#581 [のの子]
 
あいつが最初で最後‥


もう俺は


人を好きになっちゃいけ
ガチャッ
「昨日さ〜‥‥」

っ!

トイレに他の奴らが入ってきて我にかえる。

久しぶりにあの真っ暗闇にはまる所だった。

さっきとは違って冷や汗をかきながら俺はトイレを出る。
.

⏰:09/06/23 09:19 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#582 [のの子]
 
なんか気持ち悪ぃ‥

足を止めて壁に寄り掛かりながら俯く。

後はHRだけだしどっかでサボろうかとか考えてたら

「彰君?」

いつの間にいたのか、すぐそこに聡美がポツンと立っていた。

「お前‥」
「えっ気分悪そうだけど大丈夫?」

そう言って近づいてきたと思ったらハンカチを渡される。

「とりあえず汗拭かないと‥ね?」

戸惑いながらも俺はハンカチを取る。
.

⏰:09/06/23 09:25 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#583 [のの子]
 
でも汗を拭かずに俺はただハンカチを握りしめる。

「どうしたの?気分悪いの?」

心配そうに俺の顔を覗き込む。

「‥‥‥‥‥‥」

ほっとけって言えばいいのに、その一言が言えなかった。

「ほっ保健室行く?」

首を横に振る。

.

⏰:09/06/23 09:32 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#584 [のの子]
 
「そっかぁ‥あっじゃ誰か呼んでこよっか?」

また俺は首を横に振る。

聡美は困ったように笑うと俺の横に座ってきた。

「じゃ少し休憩しましょうか。」

俺を見上げながらエヘヘッと笑う聡美の顔に、俺はスッと癒される。

前から気付いてたけどこいつ特有のわざで、ちょっとした事で癒してくれる。
.

⏰:09/06/23 09:38 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#585 [のの子]
 
だからかこいつの隣は居心地が良かった。


汚い所まで全部を包み込んでくれそうで、ふっとした瞬間甘えてしまいたい感情が生まれる。


子供っぽくて、すぐ怒ったり顔を赤くしたり、泣いたかと思ったら心から喜んで笑ってくれたり‥


愛しいって言葉はこいつにピッタシの言葉だって思った。
.

⏰:09/06/23 09:46 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#586 [のの子]
 
でも俺は


そんなこいつとは逆で汚れてる。


こいつが白なら、俺は黒。

真逆なんだよ。



だから好きになっちゃいけないんだ。



.

⏰:09/06/23 09:50 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#587 [のの子]
 
俺はずっと‥

あいつだけを想う。

ずっと


「‥泣いてるの?」

「っ?」


気付いたら俺の目からポロッと涙が溢れ出ていた。


これはなんの涙だ?

悲しいのか

寂しいのか

憎いのか

恐いのか
.

⏰:09/06/23 09:54 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#588 [のの子]
 
それとも


「あっハンカチ使って?」


愛しいからか



「‥ッ‥苦しいっ‥」

涙が止まらない目を隠す。

「彰君?」

「ッ‥あの日からずっと‥‥苦しいんだっ‥」

.

⏰:09/06/23 14:05 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#589 [のの子]
 
「彰君‥‥?」


こんな事こいつに言っても意味ないのに

なのに‥なんで俺は

こんなに泣いて、今まで口にしなかった弱さを吐いてるんだろう。


フッ



ほほに温かい温もりを感じる。

⏰:09/06/23 17:37 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#590 [のの子]
 
手を少しどけると、横から聡美が俺の涙にハンカチでそっと触れていた。

「ぁっ、涙拭こうと思って‥ほらったまたまハンカチもう一つ持ってたから。」

さっき渡してきた白いハンカチとは違って、小さなウサギの絵が書いてあるハンカチを手に優しく笑う。

「苦しい時とか泣きたい時は上を向いて深呼吸するといいよ。私も前やったらなんかちょっと気分軽くなったから‥」
.

⏰:09/06/23 17:46 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#591 [のの子]
 
「‥ッ‥雨ん中やってたやつ?」

前に雨の中一人上を見上げて泣いてたのを思い出す。

確か竜二と付き合う前。

「えっなんで知ってんのっ?!!」

「たまたま見た。」

「えぇ〜‥普通に恥ずかしいんですけどぉ。」

うっすら顔を赤くする聡美。
.

⏰:09/06/23 17:51 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#592 [のの子]
 
なんで黙ってたのってほっぺを膨らませる姿は、可笑しくて、また愛しさを感じる。

「ってか今の俺の方が恥ずかしいだろ‥ズッ‥急に男が泣き出すなんてさ。」

いつの間にか涙は止まっていて、鼻をすする。

「あははっうん、そうかもね。」

クスクス笑う聡美を横にまた俺の顔が少し熱くなる。

ふんっ‥

「でも純粋でキレイな涙だなって思ったよ?」

.

⏰:09/06/24 22:33 📱:SH903i 🆔:rzK0iq6c


#593 [のの子]
 
「‥は?」

「えっ?だって今の涙誰かを想って泣いたんでしょ?苦しいって思っても大切な人を想って。それってなんかステキじゃない?」

目をパチパチしながら首を傾げる聡美に俺は眉間にシワを寄せる。

「大切でも‥苦しいなんて言う俺は最低だろ。」

「そうかなぁ?その涙の意味によるんじゃない?」

涙の意味なんて
‥‥わかんねぇし。

.

⏰:09/06/24 22:43 📱:SH903i 🆔:rzK0iq6c


#594 [のの子]
 

「ってかさっきから不思議に思ってたんだけど」

「なんだよ?」

「廊下に私達しかいないけどHR始まってんのかなぁ?」

聡美が周りをキョロキョロする。

確かに‥

「もういいじゃん。俺サボるわ。」

たぶん目赤いだろうし。

座り込むと腕の中に顔をうむる。

⏰:09/06/24 22:53 📱:SH903i 🆔:rzK0iq6c


#595 [のの子]
 
「えっ行かないの?」

聡美の声が上から聞こえる。

「んー。」

めんどくさそうに返事をする。

「えぇ〜‥じゃっじゃ私は行くよ?大丈夫?」

顔を見なくても慌ててるのがわかる。

「んー‥」
.

⏰:09/06/24 22:58 📱:SH903i 🆔:rzK0iq6c


#596 [のの子]
 
「うん。じゃ本当に行くからね?」

クスッ
しつこい奴だな。

「んー。」

「じゃっじゃぁね?」

パタパタ‥

小走りで行くのがわかったけど、すぐにゆっくりになって足音が止まったのがわかった。

たぶんこっち見てんな。
.

⏰:09/06/25 18:54 📱:SH903i 🆔:0NcSnqK.


#597 [のの子]
 
チラッと横を向くと

やっぱり‥

少し離れた所から聡美は不安そうにこっちを見ていた。

クスッ

「んっ」

ちょいちょいっと手招きするとビクッとして焦りだすあいつ。
.

⏰:09/06/25 19:04 📱:SH903i 🆔:0NcSnqK.


#598 [のの子]
 
どうしようか迷ってるみたいだ。

おもしれぇ奴。

クスクス笑いながらじっと見てるとそれに気付いたのか顔まで赤くなった。

「ぷっ‥おい、いい加減こっちこい。」

命令口調ながらも、また手招きをする。

「ぇっ、ぁっな何?」

っておーい。

迷ったあげく、聡美は動かずにその場から返事をしてきた。
.

⏰:09/06/26 17:08 📱:SH903i 🆔:mgsyM8Ik


#599 [のの子]
 
ちっ‥
心ん中で舌打ちをする。

まるで赤ずきんを騙せなかったオオカミみたいだ。

「ったく俺の事心配なんじゃねぇの?」

「‥チョットだけ。」

「ならこっちこい。」

「えっなんでそうなんのっ?」

「遠目で心配そうに見られてるのうざったい。」

「ごっごめんなさい。」

別に謝ってほしいんじゃない。
.

⏰:09/06/26 23:00 📱:SH903i 🆔:mgsyM8Ik


#600 [のの子]
 
「ならこっちこい。」

「そんな
「ふざけんな。」

あーぁ。ほら来ちゃったじゃん。

聡美の後ろから現れたのはもちろん機嫌悪そうに眉間にシワを寄せてる竜二。

「あっ竜二君。」

ちぇっつまんねぇの。
竜二が来た途端にほっぺピンクにしやがって。

さっきまでとは違ってニコニコ笑いながら竜二を見つめる姿に、イラつきと同時に胸がキュッと痛んだ。

⏰:09/06/26 23:21 📱:SH903i 🆔:mgsyM8Ik


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194