ピンクな気分。
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#500 [我輩は匿名である]
>>460-500

⏰:09/06/11 23:38 📱:SH902i 🆔:eUKVkPtg


#501 [のの子]
 
そんな事を考えながらボーッと見つめていると

「なにやってんの?」

後ろから声をかけられた。
ビクッ

「っ‥彰君?なにしてんの?まだ授業終わってないよね?」

「移動教室だったからその帰り。で、お前は何してんだよ?」

スッと私の隣に座り込んできた彰君は上履きのままだった。

「上履き‥汚れちゃうよ?」

「あぁ、前から汚れてるから。ってかだからお前何してんだって!」

彰君がノートで頭を軽くペシッと叩く。

⏰:09/06/12 16:01 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#502 [のの子]
 
全然痛くなかったけど頭をさする私。

「授業サボッて彼氏にみとれてましたとか言うなよ?」
うっ!ちょっと当たってるし‥

「違う違う!休憩してました。」

痣を指さしながら慌てて否定する。

「うわっ何その痣っ。どうやったらできんだし。」

痣を見て笑いだす彰君。

「ハードルに何回もぶつかればできるよ。」

恥ずかしい‥

⏰:09/06/12 16:17 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#503 [のの子]
 
「お前やっぱ運動音痴かぁ。見た目からわかる。」

まだ笑っている彰君。

「彰君ひどぉい。」

フンッと顔を俯きながら大きな痣をツンツンつつく。

「ぷっ怒んなよ。ったく、女なんだからこんなデカい痣つくっちゃダメだろ〜‥」

そういうと彰君が私の痣にふれてきた。

.

⏰:09/06/12 19:05 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#504 [のの子]
 
ドキッ

「うわ〜痛そう‥痛ぇ?」

ニヤニヤしながら痣をつついてくる彰君。

痛いって言うか、さっ触ってる‥

カァーーッ!

「あ?お前顔あか
「おっおお女の子の膝とか簡単に触っちゃダメだよ!」

ガバッと立ち上がると桃達がいる所へ走っていく。


ドキッ ドキッ


.

⏰:09/06/12 19:11 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#505 [のの子]
 
「顔真っ赤にしてどうしたのぉ?」

桃やクラスの子達に不思議な顔をされた。

「なっなんでもない。」

ドキッ ドキッ

男の子に足を触られたなんて初めてで、すごいビックリした。

‥竜二君にも触られた事ないのになぁ。

膝にある大きな痣を見る。

「まだドキドキしてる‥」
まだうるさい胸に手を当てて深呼吸した。

⏰:09/06/12 22:00 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#506 [のの子]
彰Side

急にデカい声をだして走って行ったあいつをポカンと見つめる。

『女の子の膝とか簡単に触っちゃダメだよ!』

顔を真っ赤にして言ったあいつの言葉。

「俺だって簡単に触ってねぇし。博也と同じにすんなっつーの。」

‥‥なんかあつい。

うっすら顔に熱さを感じながら立ち上がる。


「はぁ‥あいつと話すと調子狂うなぁ。」

.

⏰:09/06/12 22:11 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#507 [のの子]
 
なんか話してりゃあの事に繋がるもんでも出てくると思ったんだけどなぁ。
全く出てこない。

ってか更にアイツに興味沸いてきてるかも‥

チラッとクラスの女子と騒いでるアイツを見るとなんだか心が和んだ。


「彰くんっ♪」

「?‥って鈴か。」

教室に戻ろうと歩き出すと目の前に女が立っていた。
.

⏰:09/06/12 22:19 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#508 [のの子]
 
めんどくさそうな顔をする俺に鈴は腕を絡ませてくる。

「今の子だれー?」

「お前の知らない子。」

絡ませてきた腕を払おうとすると鈴の手にギュッと力が入ったのがわかった。

‥逃がさないってか。

「彰君が女の子にあんな優しく笑ってんの初めて見たかもぉ。誰?」

上目使いをする鈴。

めんどくせー。

.

⏰:09/06/12 22:24 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#509 [のの子]
 
鈴はストレートの長い髪で目がぱっちりしてる。どちらかというとキレイめで一個下の後輩だ。

中学が一緒で前になんか男に絡まれてるの助けて以来、暇があると俺に絡んでくる都合の良い女であり、俺も都合の良い男の関係。


「竜二の彼女だよっ。ってか触んな。」

鈴の頭を押して離れさす。

「えっ!あれが竜二君の彼女なんだぁ。意外に普通の子だね。」

イラッ
.

⏰:09/06/12 22:35 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#510 [のの子]
 
馬鹿にしたようにクスクス笑う鈴。

「竜二君ならもーっと可愛い人いると思うのになぁ。」

うーん、と首を傾げて考える鈴を横に俺は一人どんどん歩く。


「ちょっ速いよ彰君〜!」

また腕を掴もうとしてきた手を振り払う。

「触んなっつったろ。」

「もうっ!彰君あの子とは仲良くして私とは仲良くしてくれないの?あの子の事は触ってたじゃん。」
.

⏰:09/06/12 22:42 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#511 [のの子]
 
怒った顔をしながらもだんだん涙目になる鈴の目。

「はぁ‥触りたかったから触っただけだろ。」

「でも竜二君の彼女なんでしょ?なのに触りたいなんて変だよ!」


ギュッ

「私だってあんな風に触られた事ないもん。」

抱き着いてきた鈴に俺はため息をつく。

「前にも言ったけど、俺お前に興味ないから。」

.

⏰:09/06/12 22:52 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#512 [のの子]
 
また鈴を俺から引き離す。

「興味ない女に触りたいって思わねぇだろ?それでも触ってほしいとか思うなら来いよ。‥お前の事汚してやるから。」

そんな脅しのような口説き文句のような言葉を吐いて俺はまた歩きだす。

「‥じゃあの子には興味あんの?竜二君の彼女だよ?」

後ろから小さな声が聞こえたけど振り向かずにそのまま歩いた。

それぐらいわかってるっつーの。
.

⏰:09/06/12 23:00 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#513 [のの子]
竜二Side

「やっぱ体育が1番楽しいよなぁ♪頭使わなくて良いしっ。」

旬が笑いながら話す。

「でも流石にあんな走ってると疲れる〜‥んーっ。」

腕を伸ばす。

ポキッ
どっかの骨が鳴った。

「ってか今日雨降るって言ってたのに降らないなぁ。」

「雨降んのー?やだぁ。」

旬が嫌そうな顔をしてるのを余所に俺は空を見上げる。
.

⏰:09/06/12 23:13 📱:SH903i 🆔:m6dXbQyA


#514 [のの子]
 
「せっかく傘持ってこなかったのに‥チェッ失敗か。」

聡美と一緒に登校するようになってから早起きをするようになった俺。

もちろん朝の天気予報もちゃんと見た。

でも傘を持ってこなかったのは、聡美は持ってくるだろうと思ったから。

せっかくくっつけると持ったのになぁ‥

旬とは違う意味で不満げな顔をする。
.

⏰:09/06/13 17:06 📱:SH903i 🆔:XrlZpAjk


#515 [のの子]
 
「竜二っボールこっちにくれ〜。」

「? あぁっ。」

クラスの男子に声をかけられ、近くにあったボールを蹴る。

「おっと、サンキュー♪」

不良とか恐いって言われてる俺らだけど、喧嘩してない時ぐらいは普通にみんな話し掛けてくれる。

さすがに喧嘩は勘弁って笑ってるけど、仲間意識は持ってくれる良い奴ばっかだ。

「あっ竜二く〜ん♪あれいいのかぁ?」

金井って奴がニヤニヤしながら女子の方を指差す。
.

⏰:09/06/13 20:29 📱:SH903i 🆔:XrlZpAjk


#516 [みよトぴん]
>>001-100
>>100-200
>>200-300
>>300-400
>>400-500
>>500-600

⏰:09/06/14 00:40 📱:W65T 🆔:y1bc9bSM


#517 [のの子]
 
なんだよって指差す方を見るとそこには聡美と彰が座って話していた。

「あれっあいつお前の友達じゃん。」
「なんだよ早速危機か?」
「二ノ宮なにげモテるよなぁー。隠れファンも多いみたいだし?」

俺をからかおうとみんな集まってきてニヤニヤ話し出す。

イラッ

「バーカッただ話してるだけだろう。」

そう言うと俺は二人を見ないように歩き出す。

もちろん内心何話してるかとか、くっつきすぎだろっとか思ってる。

.

⏰:09/06/14 21:52 📱:SH903i 🆔:phsTVlmc


#518 [のの子]
 

昨日の夜―――――


彰にあんな事を言われてから俺は、正直彰が気になって仕方がなかった。

聡美に何か言うんじゃないかって‥
ビクビクしてた。

もしあの事を話したら、嫌われるかもしれない。
幻滅されるかもしれない。

そんな気持ちがずっとあって聡美にも上手く接っせれなくなっていた。

.

⏰:09/06/14 22:02 📱:SH903i 🆔:phsTVlmc


#519 [のの子]
 

でも今日、一緒に帰ってる時ニコニコ笑いながら幸せだと言ってくれた聡美。

その時俺は自分の身勝手さに胸が痛んだ。

ここ何日かずっと心配なのを我慢して何も言わずにこんな俺と一緒にいてくれたんだよな‥

何してんだよっ俺は‥


フッ
聡美の手を握って俺は決めた。

.

⏰:09/06/14 22:08 📱:SH903i 🆔:phsTVlmc


#520 [のの子]
 

‥もう深く考えこむのはやめよう。

俺は君と出会ったあの日から、君も、彰も..

守ろうって思ったんだ。

大切な二人だから、守りたいって。

その気持ちは今も変わらない。

それなら、俺は


俺のやり方で守ってみせる。


.

⏰:09/06/17 10:58 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#521 [のの子]
 
♪〜♪〜♪

ピッ
「もしもし?」

電話の向こうからかったるそうな声が聞こえてきた。

「彰?俺だけど、今いい?」

「あぁ、何?話す気にでもなったとか?」

「いや、俺の気持ちだけ伝えとくわ。」

一瞬の間がやけに静かに感じる。

「お前が何をしようと、俺は俺のやり方でいく。」

俺の決意を彰に一応伝えとこうと思った。彰はきっと俺の言葉を待っているはずだと思ったからだ。
.

⏰:09/06/17 12:38 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#522 [のの子]
 
「‥ふーん。じゃ俺もこれから自由にやらせてもらうから。」

「うん。」

そう言われて不安がないわけない。

でも守るって決めたんだ。守ってみせ
「じゃ聡美と仲良くさせてもらうわ〜。俺の自由に文句言うなよ?じゃっ。」

ピッ
プーップーップーッ

‥‥‥

あいついつから聡美って呼び捨てしてんだ?
ってか仲良くって‥


「‥‥クッソ彰の野郎ーっ!」

もう繋がっていない携帯を睨みつけ俺は大きな大きなため息をつく。
.

⏰:09/06/17 12:50 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#523 [のの子]
そして今に至る―――

「はぁ‥」

まさかあの電話の次の日に髪型変えたり、聡美にちょっかい出しだすなんて

「思ってたより行動的じゃねぇかよ。」

俺は俺のやり方でいくって言ったものの特にどうこうっていう作戦はなかった。

一歩上手だったのは彰のようだ。

早速自由にやらせるって許した事を後悔しだす。

.

⏰:09/06/17 12:56 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#524 [のの子]
 
「竜二、もう二人いなくなったよ。」

フクがこそっと耳打ちしてきた。

「あっそー。」

素っ気ないふりしてチラッと見ると本当に二人はいなくなっていた。

「なぁ、彰髪もだけどなんか最近変わったよな?元気っつーかなんていうか‥」

そう言うと旬はさっきまで二人がいた場所を見つめる。
.

⏰:09/06/17 13:03 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#525 [のの子]
 
「表情が柔らかくなった、とか?」

フクが言葉につまる旬に助け舟をだす。

「そうっ!なんかたくさん笑うようになった!女の前でも‥ってか聡美ちゃんの前で。ぁっ‥」

慌てて口を手で押さえ込む旬。

しーん

「‥旬、今のはわざとか?天然か?」

ニッコリ笑う。
.

⏰:09/06/17 13:09 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#526 [のの子]
 
「あっいや
「別に友達の彼女ととして仲良くしてるだけだろ。彰は友達なんだから変な目で二人を見るなよ。」

全く、と笑いながら旬の胸を軽く叩く。

「‥わりぃ」

旬も気まずそうに笑う。


ピーーッ
「集合っ。」

集合がかかったと同時に授業の終わるチャイムがなった。.

⏰:09/06/17 13:43 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#527 [のの子]
 
――――――

「腹減った〜!」

教室に戻るため下駄箱に向かって歩いていると、通路に一人の女が座りこんでいた。

「あれっ鈴じゃん。」

「ぁっ旬君に竜二君‥」

そこにいたのは後輩の鈴だった。

ってか目赤っ‥

「どうした?」

旬も鈴の異変に気付いたのか座りこむと頭を撫でた。

「ぁっあのね、彰君と‥
「鈴っ?」
.

⏰:09/06/17 13:52 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#528 [のの子]
 
後ろを振り返るとそこにはフクがいた。

「どうしたの?」
「直人〜っ」

ガバッ

「直人っ、直人〜‥グスッ」

「ちょっ鈴?泣いてんの?」

さっきまで座り込んでたのにあっという間にフクに抱き着いた鈴。

ったく、なんなんだよ。

「あらら〜フクを待ってたのね。」

旬がさっきまで鈴を撫でていたやり場のない手をあげる。

「はぁ‥後はフクにまかせるわ。行くぞ。」

旬の手を引っ張って歩きだす。

俺は正直鈴が苦手だから早く逃げたかった。
.

⏰:09/06/17 15:14 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#529 [のの子]
 
「ごめんっ。」

苦笑いしながら謝るフクに、鈴はずっとフクの胸に顔をうめたままだった。



「鈴‥泣いてんの?」

「グスッ‥」

「また彰?」

「っ‥‥」

ギューッ

返事はなかったが鈴の腕の力がその答えを教えてくれた。

また彰になんか言われたのか。
.

⏰:09/06/17 20:47 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#530 [のの子]
 
「よしよし‥」

ポンポン
頭を撫でてやると鈴の腕の力が更に強くなった。

「グスッ直人もギュッてして。」

「あぁーはいはい。」

フクより小さな鈴を包み込むように腕を回す。

キュッ

「直人がこうしてくれるの安心する‥」

.

⏰:09/06/17 20:54 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#531 [我輩は匿名である]
>>1-200
>>200-400
>>400-600
>>600-800
>>800-1000

⏰:09/06/17 21:39 📱:SH903i 🆔:GTW8nfrs


#532 [のの子]
 
‥‥はぁ。

「でも‥もう俺がいなくても大丈夫にならないと、なっ?」

「‥‥‥」

鈴の顔を覗き込むと悲しそうな顔をしていた。

「鈴?」

「直人‥私を一人にするの?」

鈴の一言にフクは困ったように笑う。

「一人じゃないだろ?友達だって家族だって
「直人じゃなきゃダメなのっ!やだっ!」

ギューッ

鈴の小さな肩が震えているのを見て、フクはそれ以上何も言えなくなった。
.

⏰:09/06/17 23:17 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#533 [のの子]
 
ザッ

「ぁっ‥」

っ!

聞き覚えのある声にピクッと体が反応し、声がした方を見る。

「二ノ宮さん。」


「聡美?どうしたのぉ?」

後から追いかけてまた聞き覚えのある声と姿が現れた。

「桃‥」

「っ!フク‥」
.

⏰:09/06/17 23:24 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#534 [のの子]
聡美Side

授業が終わって更衣室で着替え終わると、桃と二人で教室に向かう。

「そういえばさっき彰君来てたけどどうしたのぉ?」

桃が突然質問してきた。

「えっ気付いてたの?」

何も聞いてこなかったし気付いてないのかと思ってた。

「別になんでもないよ。話しただけ。」

っとか言いつつさっきの事を思い出し顔がうっすら赤くなる。

⏰:09/06/17 23:34 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#535 [のの子]
 
「あれぇ?もしかしてさっき顔赤かったの彰君が原因〜?♪」

カンのするどい桃がニヤつきながら私をつつく。

「なっ!別にっ!」

そう言うと私はスタスタ速歩きで先に行く。

「ぷっちょっと待ってよぉ〜♪」

そんな私を見てクスクス笑いながら桃はゆっくり歩いてついてくる。

⏰:09/06/17 23:49 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#536 [のの子]
 
ふんっと勢いよく曲がり角をまがる。

ザッ

「ぁっ‥」

一瞬で私の体は固まった。

だって、親友の好きな人と知らない女の子が抱き合っていたんだから。


フク‥

「二ノ宮さん。」

驚いた顔のフクと強い眼差しで私を見る女の子。

「聡美?どうしたのぉ?」
.

⏰:09/06/17 23:53 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#537 [のの子]
 
っ!

あっという間に私に追い付いた桃が後ろにいた。

「桃‥」

フクは更に驚きと困った顔をする。

もちろん桃も驚いた顔をしていた。

気まずい雰囲気が流れる。

「あっあの‥ごめんなさい。私‥」

まさかの状況に慌てる。
.

⏰:09/06/17 23:58 📱:SH903i 🆔:n7yThEZE


#538 [のの子]
 
どっどうしよう‥
ってかなんでこんな所でイチャついてんのよ〜!


「ちょっとやだ〜。イチャつくなら他でやってよねぇ。」

笑いながらそう言ったのは私ではなく桃だった。

「ここ通らなきゃ下駄箱行けないのに〜。もしかしてわざとぉ?ねぇ聡美?」

「ぇっあっうん‥」

つい私も返事をしてしまう。

「いやっ別に
「あーっもう行かなきゃ。秘密にしといてあげるから♪じゃーねぇ。」

.

⏰:09/06/18 00:04 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#539 [のの子]
 
言い訳かわからないけど、何か話そうとしたフクを遮って桃は私の手を掴み歩きだす。

桃‥


「ちょっと待ってください。」


ピタッ
桃と私を止めたのは、フクではなく知らない女の子だった。

「竜二君の彼女さん、ですよね?」

フクから離れてその子は真っ直ぐ私を見ていた。
.

⏰:09/06/18 00:08 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#540 [のの子]
 
えっ私?

驚きながらも返事をする。

「そうですけど‥?」

「私一年の並木鈴(ナミキ スズ)って言います。」

そう自己紹介してきた並木さんは泣いていたのか目が赤くなっていた。

でもキレイな子。

そう思った。

「にっ二ノ宮聡美です。」

私も一応名前を言うとペコッ軽く頭をさげる。

「二ノ宮先輩‥」
.

⏰:09/06/18 00:15 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#541 [のの子]
 
「はい?」

並木さんの目は真っ直ぐ私を見てきて正直ちょっと恐く感じた。

「竜二君の彼女なら彰君に近寄らないでください。」

「えっ?」

「私彰君が好きなんです。」

唐突すぎて意味がわからない私。
.

⏰:09/06/18 00:18 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#542 [のの子]
 
「あの、彰君と私は友達なだけで‥」

よくわからないけど、何か勘違いしてるみたいなのはわかった。

「でもさっきみたいに彰君と仲良くしてるの正直変だし、ムカつきます。どんな手使ったか知りませんけど、竜二君の彼女になれたんだから彰君には近寄ら
「鈴っ!いい加減にしろ。」

フクが大きな声をだして並木さんを止める。

でも並木さんは唇を噛みながら私を睨んだままだ。

「二ノ宮さんごめんね。鈴、もう行こう?」
.

⏰:09/06/18 11:07 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#543 [のの子]
 
並木さんの腕を掴むと、フクが申し訳なさそうに謝ってきた。

「直人はこの人の味方なの?」

すると並木さんが小さな声で呟く。

「鈴‥‥」

「だって、だってこの人急に現れて竜二君の彼女になってさ!それどころか彰君にまで近寄って‥汚い女なんだよ?こんな女
「ってかさっきから何なのぉ?マジでムカついてきた。」
.

⏰:09/06/18 11:12 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#544 [のの子]
 
一方的に話す並木さんにキレたのは、私の横にいた桃だった。

「ちょっ桃、私は大丈夫だから。ねっ?」

普段おっとりした口調の桃からあんな声が聞けただけで、私はもう恐かった。

たっ確か前に桃怒ると恐いって聞いた事あるー!

違う意味で慌てる私。

「聡美がよくても私はムカついてるの。」

.

⏰:09/06/18 11:17 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#545 [のの子]
 
そう言った桃の目は恐かった。

「桃〜お前まで勘弁してくれよ。」

「なっ何?関係ないくせに入ってこないでよ。」

並木さんもフクも驚きの顔を隠せないでいた。

「関係ない?ってか聡美は私の親友なの。親友がこんな色々言われて黙ってる方がおかしくない?」

桃‥親友だからって怒ってくれるのは嬉しいけど‥恐いー!
.

⏰:09/06/18 11:21 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#546 [のの子]
 
「ってかさっきから聞いてたらアンタ一方的に怒って意味わかんない。聡美は竜二君の彼女なの。彰君に振り向いてもらえないからって聡美に八つ当たりすんのとかマジでウザいんですけど?」

「っ!八つ当たりなんかじゃない。本当の事言ってるだけだもん。」

「聡美と竜二君だって色々あって今があんの!何も知らないアンタが聡美を侮辱する資格なんてない。まっアンタみたいなずるい女、彰君にとって眼中にないんじゃない?こんな所でグチグチ言ってんだったらもっと努力すれば?バーカッ。」


‥‥‥‥‥すごぉ。
.

⏰:09/06/18 11:29 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#547 [のの子]
 
「ひどい。直人っ〜‥」

並木さんが潤目になってフクに助けを求める。

「はぁ‥桃、ちょっと言い過ぎだろ?」

「はぁ?ってかフクもフクでしょ。今の聞いてどっちが間違ってるかわかってるくせに。彼女でもない女に優しくしてバッカじゃないの?バカ同士仲良くやれば?」

行くよって桃に引っ張られ歩きだす。

「自分だってタラシのくせに‥」

また並木さんがはむかってきた。
.

⏰:09/06/18 11:35 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#548 [のの子]
 
「はぁ?」

もっもうやめて〜〜‥!

「他の男に媚び売ってる女に言われたくないっ。」

桃が眉間にシワを寄せて並木さんを睨む。

「‥どんな噂聞いたか知らないけど、媚び売ってんのは男。私はアンタみたいに汚くないから。好きな人にしか体も心もあげないの。」

うわっ桃カッコイイ!

グイッと引っ張られまた歩きだす。
.

⏰:09/06/18 11:41 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#549 [のの子]
 
ずんずん進む桃に連れられながら、チラッと振り返ると並木さんと目が合った。

「ごめんなさいっ。」

そう一言だけ私は言うとその場を後にした。

――――――


「あぁ〜ムカついたねぇ。桃ああいう子きらーいっ。」

教室に戻ると桃はいつもの桃に戻った。

.

⏰:09/06/18 11:44 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#550 [のの子]
 
「わっ私は恐かった‥」

「何が?」

ふぅっと一息つくと、竜二君が私の後ろに立っていた。

「あっなんでもないよ。」

とっさにそう答えてしまった。

だってあんな事あったなんて話したらきっとまた誰かさんが怒るだろうし‥

それになんかカッコ悪くて恥ずかしいんだもん。

「竜二くぅん、聡美すごい暴言言われたんだよぉ!並木鈴とか言う子なんだけど知ってるぅ?」

「ぁっ言わないでよ〜!」

⏰:09/06/18 18:47 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#551 [のの子]
 
「えっ鈴に?」

よっ呼び捨てっ?!!

「やっぱ知ってるんだぁ‥なんなのあの子ぉ?彰君好きなくせにフクにくっつくわ、聡美に汚い女だとか言うわさぁ。あーまたイライラしてきたぁ!」

桃がほっぺを膨らませてブツブツ言ってると竜二君が私の頭を掴んできた。

ガシッ

「きゃっ」

「コラッなんでもなくないじゃん。」

「ぅっごめんなさい‥」
.

⏰:09/06/18 18:53 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#552 [のの子]
 
全く、とため息をつくと竜二君は何も言わずに頭を撫でてくれた。

ドキッ

そんな何気ない優しい仕草がたまらなく嬉しかった。

「桃は、聡美の事悪く言う奴は誰だろうと許さないから。大丈夫だよぉ♪」

桃もニコニコ笑いながら頭を撫でてくれる。

そんな二人の優しさを感じて、今更さっきの言われた事が悔しくて恐くなった。

ポロッ ポロポロ

「っ‥‥グスッ‥」

.

⏰:09/06/18 21:55 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#553 [のの子]
 
急に涙が出てきて慌てて手で目元を隠す。

「グスッ‥ん‥悔しい‥わっ私、私‥‥」

「「よしよし」」

二人の手が温かくて甘えてしまう事になるけど、涙は止められなかった。

大好きな彼と、大切な親友の優しさは今の私には一番の薬になった。

―――――

「二ノ宮さん」
.

⏰:09/06/18 22:02 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#554 [のの子]
 
お弁当を食べよう鞄をあさっているとフクが気まずそうな顔をして現れた。

「あっフク‥」

「さっきはごめんね。あいつには俺から言っといたからさ。本当ごめん。」

「うん。でも‥なんでフクが謝んの?」

「いや、その‥」

「‥ちょっといいかな?」

私はフクを廊下に連れ出す。
.

⏰:09/06/18 22:08 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#555 [のの子]
 
ガヤガヤ

昼休みだから人通りが多いけど、かえってこっちの方が怪しまれない。

「あの子フクの何?彼女ではないんだよね?」

「それは‥うん、まぁ彼女ではないけど。」

「けど‥好きなの?」

「えっ!いやっ違うよ。俺はただ‥ほっとけないって言うか、鈴は‥鈴は大切な奴なんだ。だから守りたいんだよ。」

「それって好きなんじゃんなぁい?」
.

⏰:09/06/18 22:13 📱:SH903i 🆔:Hzq6Ytd2


#556 [我輩は匿名である]
>>500-555

⏰:09/06/19 19:00 📱:SH902i 🆔:76.u9h5M


#557 [のの子]
 
ピクッ

「もっ桃ぉ‥」

いつからいたのか、桃はニコニコ笑いながら首をかしげてフクの後ろに立っていた。

桃に1番聞かれたくなかったのにっ!

「桃、鈴はそういうんじゃないよ。はっきりは言えないけど、違うから。」

「ふーん‥」

フクが困った顔で話すと桃は納得いかない顔でじっと見つめる。

.

⏰:09/06/19 21:46 📱:SH903i 🆔:73EWYcD6


#558 [のの子]
 
「まぁ‥あいつがいる限りのんびり彼女も作れないかもだけど。」

フクが手で口元を隠しながらボソッと呟く。

「っ!なにそれっ!」

それに食いついたのは私。

「えっ?いや〜なんか心配っていうか‥」

ははっと苦笑いするフクを睨むと

「聡美、もういいよ。ご飯食べよぉ?」
.

⏰:09/06/19 21:50 📱:SH903i 🆔:73EWYcD6


#559 [のの子]
 
「ぇっうん、わかった。」

慌てて桃の所に走る。

桃が複雑な顔をしているのを見て、これ以上フクといるのはやめとこうと思ったんだ。

「えっちょっと。」

訳がわからないという顔をしてるフクを見て、

「ベーッ!!」

桃はアッカンベーをして教室に入っていった。

「なっなんだよ今のっ!」
.

⏰:09/06/19 22:00 📱:SH903i 🆔:73EWYcD6


#560 [のの子]
 
更に訳がわからないというフクを横に

「よく考えなさいっ。」

ビシッとそう言うと私も教室に入った。

その後の桃はやけ食いというか、たくさん食べて何も話さなかった。


この時ぐらいから、少しずつあの事に近づいていっていたんだって思う。
.

⏰:09/06/19 22:04 📱:SH903i 🆔:73EWYcD6


#561 [のの子]
 
―――――――
キーンコーンカーンコーン

「よっしゃテスト終わった〜!!夏休みだぁ!♪」

テストが終わったと同時に旬君が立ち上がってガッツポーズをとる。

「柏木〜夏休みまでまだ一週間あるぞぉ。それに赤点とったら補習もあるからなぁ。」

先生がニヤつきながら答案用紙を集める。

「げっまたかよ!」

この感じだと去年は補習を受けたみたい。

うなだれる旬君を見てクラスの皆の笑い声が響く。

.

⏰:09/06/21 20:19 📱:SH903i 🆔:YcUIxyPw


#562 [のの子]
 
「聡美ぃテストどうだったぁ?♪」

テスト期間で早く帰れるからみんな帰る支度をしている。

「ダメかもぉ‥一個だけ空欄あったんだぁ。」

「一個だけじゃーん。私なんか今回全く自信な〜い♪」

ヘヘッと笑ってる桃だけど、今回自信がない‥というかできなかったのはフクがいなかったからだろうな。

いつもわかんない所はフクに教えてもらってたし。

.

⏰:09/06/21 20:26 📱:SH903i 🆔:YcUIxyPw


#563 [のの子]
 
あれから桃とフクは壁ができちゃったみたいにギクシャクしてる。

仲直り?させようと試みたけど竜二君にやめとけって言われちゃった。

二人の問題だからあんま首突っ込んだらダメだって。

そう言われて前の彰君と竜二君の時の事を思い出したけど口にしなかった。


「ってかいつの間に二人は仲直りしたんだろ?」

「また独り言?」

.

⏰:09/06/21 20:32 📱:SH903i 🆔:YcUIxyPw


#564 [のの子]
 
「え?」

横を見ると竜二君が呆れながらクスッと笑っている。

しまった‥

竜二君と帰っている最中だった。

「何回も注意してんのに独り言やめらんないね?」

「うっ‥ってか私そんな独り言言ってないもん!」

繋いでる手にキュッと力が入る。

「言ってるよ〜♪俺何回も聞いた事あるもん。この前は一緒に勉強してたら『えっ?何これ?なんでこれが〜‥あっそっか!これ
「あぁーもうっ!言ってますっ言ってます!」

竜二君が大きな声で言うもんだから慌てて口を押さえる。
.

⏰:09/06/21 20:39 📱:SH903i 🆔:YcUIxyPw


#565 [のの子]
 
「もう、意地悪‥」

自分より背の高い竜二君を見上げると竜二君はフッと私を引き寄せる。

「意地悪したくなるほど可愛いんだからしょうがないでしょ。」

ギュッ抱きしめられた私はずるい、と呟きながら彼の背に手をまわす。

最近の竜二君はよく私に触れてくる。

よく頭を撫でてくれたり、ほっぺをプニプニしたり、抱きしめたり‥

恥ずかしいけど、ドキドキして嬉しかった。
.

⏰:09/06/21 20:47 📱:SH903i 🆔:YcUIxyPw


#566 [のの子]
 
「あっ夏休みどうする?どっか行きたい所とかある?」

腰に回した手は離さずに顔だけ離すと、突然竜二君が聞いてきた。

「えっ‥どっどこかなぁ。」

突然な質問もそうだけど、当たり前のようにデートの話をしてきた事に慌てる。

私ってば一緒にテスト勉強できなくなるの寂しいとか思っちゃってたのに‥

竜二君はしっかり先を考えてくれてたのが嬉しかった。

⏰:09/06/22 09:21 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#567 [のの子]
 
「この前は色々言ってくれてたじゃーん。」

ムスッとした顔をすると竜二君が私の頭の上に自分の顔をのせてきた。

「ん〜‥やっぱ海かな?あっ遊園地とか!あとお祭りも行きたいし、花火もしたいっ!あとは‥」

そうだっとたくさん私の口からどんどん出て来る。

さっきまでの慌てっぷりはどこへやら。

「あるじゃんか。」

竜二君は優しく笑うと私のほっぺをつまむ。

「ふぁっふぁに?」
.

⏰:09/06/22 09:28 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#568 [のの子]
 
「そんなにたくさん言って夏休みずっと俺と一緒にいたいわけ?わがまま。」

優しくもあって怪しくもあるその笑顔に私は逆らえない。

だって本当にそうなんだもん。
なんて言ったら喜ぶかな?

「よし、じゃとりあえず今日はここまでっ。明日からまた色々決めよう?」

「うんっ。」

また手を繋ぐと私達は歩きだす。
.

⏰:09/06/22 09:36 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#569 [のの子]
 
次の日

「ジャジャーンッ!!」

1時間目の休み時間、旬君に呼ばれたらしく博也君や彰君をクラスに来ていた。

そんな中、旬君が大きなチラシみたいな紙を手に私達の前に現れた所。

「‥バーベキュー?」

桃が首をかしげてチラシの字を読むと、彰君がげっと嫌そうな顔をする。

「またかよ。」

「去年から俺海がいいって言ってたと思うんですけどー!」

早速彰君と博也君からのブーイング。

去年?バーベキュー?

?の私に竜二君もため息をつきながらコソッと教えてくれた。

⏰:09/06/22 09:45 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#570 [のの子]
 
「去年俺らだけで夏休みに泊まりでバーベキューしたんだよ。旬の知り合いが別荘持ってるとかでさ。」

別荘っ?すごぉい。

「まさか今年もやるとは‥」

バーベキューかぁ。中学の林間以外でやった事ないかも。

「桃‥どうする?」
.

⏰:09/06/22 09:52 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#571 [のの子]
 
たとえ竜二君が行くって言っても、桃がいなきゃ私は行かない。

「ん〜せっかくだし行こっかなぁ。みんな仲良くなったんだから思い出たくさん作りたいし♪聡美はぁ?」

桃の笑顔を見て、確かにって私も思った。

「‥うん、そうだねっ。」

そう言うと桃が私の手を掴んで手を挙げる。
.

⏰:09/06/22 17:43 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#572 [のの子]
 
「はぁい♪私達は参加しまぁす。」

「よしっ偉いっ!‥って事でほらほら桃ちゃん達は行くってよ〜♪お前らはどうすんの〜?」

旬君がニヤニヤしながら男の子達の前でチラシをヒラヒラする。

「ったく、聡美が行くなら俺も行く。」

最初に折れたのは竜二君だった。

チラッと見ると横目で私を見て『バーカ』と口パクしてきた。

⏰:09/06/22 17:48 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#573 [のの子]
 
うっ‥後でいじめられそう。

「じゃ俺も行く。」

次にそう言ったのは意外にも彰君だった。

1番バーベキューとかめんどくさいの嫌いそうなのに‥

「えぇ〜っ!じゃ俺も行くよぉ。でも来年は海にしろよっ?」

彰君に続いて博也君が折れた。

残るはフク一人。
.

⏰:09/06/22 17:52 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#574 [のの子]
 
みんながフクを見る。

まさか桃が行くって言ったのに行かないとか‥

「ん?あぁ、俺も行くよっ。」

フクが笑って言った。

ほっ‥

行かないなんて言ったらどうしようかと思った。


こうして私達の夏休みへ一歩近づいていった。
.

⏰:09/06/22 20:10 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#575 [のの子]
彰Side

「彰っお前赤点は?」

博也が深刻そうな顔付きで俺の前の席に座る。

「ない。お前は?」

「‥ギリギリない。」

ふーっと二人して息を吐く。

「お前全っ然勉強してないって言うから赤点かと思った。」

「ヒラヤンがおまけしてくれてギリギリセーフだった〜。」

ヒラヤン=化学の平谷先生

博也が化学の答案用紙を見せる。

⏰:09/06/22 20:26 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#576 [のの子]
 
‥‥‥おまけねぇ。

「34ってギリギリセーフなのかよ?」

「セーフだろっ!ってかお前は何点なんだよ?」

「ん‥」

答案用紙を見せる。

「うわ〜68点とか普通じゃんっ。つまんねぇ男!」

ケチをつける博也にお前よりは良いだろーが、と思いつつ数日後に迫る夏休みの事を考える。
.

⏰:09/06/22 20:32 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#577 [のの子]
 
すっかり梅雨は終わって晴天の空が暑い夏を感じさせる。

補習もないし、バーベキューの日まであいつとは会えない。

‥つまんねぇの。

でも竜二は会おうと思えば毎日でも会えるのか。



「いいな‥」


.

⏰:09/06/22 20:39 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#578 [のの子]
 
っ!!


うわっ俺今いいなって言った?

何がいいんだよ?

あいつと会えるのがいい?いやいやっ羨ましがるとか意味わかんねぇしっ!

そりゃつまんねぇけど‥

羨ましがるとか、ないだろ。

手で顔を隠す。
.

⏰:09/06/22 20:43 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#579 [のの子]
 
なんか俺‥キモくね?

「なに顔赤くしてんのお前?」

っ!

「はっ?赤くねぇよ!」

「いや、赤いから。」

‥‥‥‥

博也にバーカッと一言だけ言って俺は教室を出た。
.

⏰:09/06/22 20:50 📱:SH903i 🆔:chUtsqXI


#580 [のの子]
 
俺の行き先はトイレ。

「うわ〜気持ち悪‥」

鏡に写る俺は博也の言う通りうっすら赤くなってた。

はぁ、と鏡の前で大きなため息をつく。

まさか俺‥‥‥


ありえないありえないありえないありえないありえない


「違うっ。俺はもう誰も好きになんてならない。」
.

⏰:09/06/23 09:13 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#581 [のの子]
 
あいつが最初で最後‥


もう俺は


人を好きになっちゃいけ
ガチャッ
「昨日さ〜‥‥」

っ!

トイレに他の奴らが入ってきて我にかえる。

久しぶりにあの真っ暗闇にはまる所だった。

さっきとは違って冷や汗をかきながら俺はトイレを出る。
.

⏰:09/06/23 09:19 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#582 [のの子]
 
なんか気持ち悪ぃ‥

足を止めて壁に寄り掛かりながら俯く。

後はHRだけだしどっかでサボろうかとか考えてたら

「彰君?」

いつの間にいたのか、すぐそこに聡美がポツンと立っていた。

「お前‥」
「えっ気分悪そうだけど大丈夫?」

そう言って近づいてきたと思ったらハンカチを渡される。

「とりあえず汗拭かないと‥ね?」

戸惑いながらも俺はハンカチを取る。
.

⏰:09/06/23 09:25 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#583 [のの子]
 
でも汗を拭かずに俺はただハンカチを握りしめる。

「どうしたの?気分悪いの?」

心配そうに俺の顔を覗き込む。

「‥‥‥‥‥‥」

ほっとけって言えばいいのに、その一言が言えなかった。

「ほっ保健室行く?」

首を横に振る。

.

⏰:09/06/23 09:32 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#584 [のの子]
 
「そっかぁ‥あっじゃ誰か呼んでこよっか?」

また俺は首を横に振る。

聡美は困ったように笑うと俺の横に座ってきた。

「じゃ少し休憩しましょうか。」

俺を見上げながらエヘヘッと笑う聡美の顔に、俺はスッと癒される。

前から気付いてたけどこいつ特有のわざで、ちょっとした事で癒してくれる。
.

⏰:09/06/23 09:38 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#585 [のの子]
 
だからかこいつの隣は居心地が良かった。


汚い所まで全部を包み込んでくれそうで、ふっとした瞬間甘えてしまいたい感情が生まれる。


子供っぽくて、すぐ怒ったり顔を赤くしたり、泣いたかと思ったら心から喜んで笑ってくれたり‥


愛しいって言葉はこいつにピッタシの言葉だって思った。
.

⏰:09/06/23 09:46 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#586 [のの子]
 
でも俺は


そんなこいつとは逆で汚れてる。


こいつが白なら、俺は黒。

真逆なんだよ。



だから好きになっちゃいけないんだ。



.

⏰:09/06/23 09:50 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#587 [のの子]
 
俺はずっと‥

あいつだけを想う。

ずっと


「‥泣いてるの?」

「っ?」


気付いたら俺の目からポロッと涙が溢れ出ていた。


これはなんの涙だ?

悲しいのか

寂しいのか

憎いのか

恐いのか
.

⏰:09/06/23 09:54 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#588 [のの子]
 
それとも


「あっハンカチ使って?」


愛しいからか



「‥ッ‥苦しいっ‥」

涙が止まらない目を隠す。

「彰君?」

「ッ‥あの日からずっと‥‥苦しいんだっ‥」

.

⏰:09/06/23 14:05 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#589 [のの子]
 
「彰君‥‥?」


こんな事こいつに言っても意味ないのに

なのに‥なんで俺は

こんなに泣いて、今まで口にしなかった弱さを吐いてるんだろう。


フッ



ほほに温かい温もりを感じる。

⏰:09/06/23 17:37 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#590 [のの子]
 
手を少しどけると、横から聡美が俺の涙にハンカチでそっと触れていた。

「ぁっ、涙拭こうと思って‥ほらったまたまハンカチもう一つ持ってたから。」

さっき渡してきた白いハンカチとは違って、小さなウサギの絵が書いてあるハンカチを手に優しく笑う。

「苦しい時とか泣きたい時は上を向いて深呼吸するといいよ。私も前やったらなんかちょっと気分軽くなったから‥」
.

⏰:09/06/23 17:46 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#591 [のの子]
 
「‥ッ‥雨ん中やってたやつ?」

前に雨の中一人上を見上げて泣いてたのを思い出す。

確か竜二と付き合う前。

「えっなんで知ってんのっ?!!」

「たまたま見た。」

「えぇ〜‥普通に恥ずかしいんですけどぉ。」

うっすら顔を赤くする聡美。
.

⏰:09/06/23 17:51 📱:SH903i 🆔:/gGMoKCE


#592 [のの子]
 
なんで黙ってたのってほっぺを膨らませる姿は、可笑しくて、また愛しさを感じる。

「ってか今の俺の方が恥ずかしいだろ‥ズッ‥急に男が泣き出すなんてさ。」

いつの間にか涙は止まっていて、鼻をすする。

「あははっうん、そうかもね。」

クスクス笑う聡美を横にまた俺の顔が少し熱くなる。

ふんっ‥

「でも純粋でキレイな涙だなって思ったよ?」

.

⏰:09/06/24 22:33 📱:SH903i 🆔:rzK0iq6c


#593 [のの子]
 
「‥は?」

「えっ?だって今の涙誰かを想って泣いたんでしょ?苦しいって思っても大切な人を想って。それってなんかステキじゃない?」

目をパチパチしながら首を傾げる聡美に俺は眉間にシワを寄せる。

「大切でも‥苦しいなんて言う俺は最低だろ。」

「そうかなぁ?その涙の意味によるんじゃない?」

涙の意味なんて
‥‥わかんねぇし。

.

⏰:09/06/24 22:43 📱:SH903i 🆔:rzK0iq6c


#594 [のの子]
 

「ってかさっきから不思議に思ってたんだけど」

「なんだよ?」

「廊下に私達しかいないけどHR始まってんのかなぁ?」

聡美が周りをキョロキョロする。

確かに‥

「もういいじゃん。俺サボるわ。」

たぶん目赤いだろうし。

座り込むと腕の中に顔をうむる。

⏰:09/06/24 22:53 📱:SH903i 🆔:rzK0iq6c


#595 [のの子]
 
「えっ行かないの?」

聡美の声が上から聞こえる。

「んー。」

めんどくさそうに返事をする。

「えぇ〜‥じゃっじゃ私は行くよ?大丈夫?」

顔を見なくても慌ててるのがわかる。

「んー‥」
.

⏰:09/06/24 22:58 📱:SH903i 🆔:rzK0iq6c


#596 [のの子]
 
「うん。じゃ本当に行くからね?」

クスッ
しつこい奴だな。

「んー。」

「じゃっじゃぁね?」

パタパタ‥

小走りで行くのがわかったけど、すぐにゆっくりになって足音が止まったのがわかった。

たぶんこっち見てんな。
.

⏰:09/06/25 18:54 📱:SH903i 🆔:0NcSnqK.


#597 [のの子]
 
チラッと横を向くと

やっぱり‥

少し離れた所から聡美は不安そうにこっちを見ていた。

クスッ

「んっ」

ちょいちょいっと手招きするとビクッとして焦りだすあいつ。
.

⏰:09/06/25 19:04 📱:SH903i 🆔:0NcSnqK.


#598 [のの子]
 
どうしようか迷ってるみたいだ。

おもしれぇ奴。

クスクス笑いながらじっと見てるとそれに気付いたのか顔まで赤くなった。

「ぷっ‥おい、いい加減こっちこい。」

命令口調ながらも、また手招きをする。

「ぇっ、ぁっな何?」

っておーい。

迷ったあげく、聡美は動かずにその場から返事をしてきた。
.

⏰:09/06/26 17:08 📱:SH903i 🆔:mgsyM8Ik


#599 [のの子]
 
ちっ‥
心ん中で舌打ちをする。

まるで赤ずきんを騙せなかったオオカミみたいだ。

「ったく俺の事心配なんじゃねぇの?」

「‥チョットだけ。」

「ならこっちこい。」

「えっなんでそうなんのっ?」

「遠目で心配そうに見られてるのうざったい。」

「ごっごめんなさい。」

別に謝ってほしいんじゃない。
.

⏰:09/06/26 23:00 📱:SH903i 🆔:mgsyM8Ik


#600 [のの子]
 
「ならこっちこい。」

「そんな
「ふざけんな。」

あーぁ。ほら来ちゃったじゃん。

聡美の後ろから現れたのはもちろん機嫌悪そうに眉間にシワを寄せてる竜二。

「あっ竜二君。」

ちぇっつまんねぇの。
竜二が来た途端にほっぺピンクにしやがって。

さっきまでとは違ってニコニコ笑いながら竜二を見つめる姿に、イラつきと同時に胸がキュッと痛んだ。

⏰:09/06/26 23:21 📱:SH903i 🆔:mgsyM8Ik


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