WHITE★CANDY
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#362 [ぎぶそん]
エリが去った後は、その場が一気に沈黙となった。
お互い、話題を積極的に出す性格ではなさそうだし。

こんな時、どうしたらいいのだろう。
こんな時は、エリや元基の性格が羨ましくなる。

「…さっき廊下で会った人、真希ちゃんのボーイフレンド?」

場のやり方について戸惑っていると、村上さんが口を開いた。

⏰:09/04/02 12:34 📱:SH705i 🆔:K79dghiA


#363 [ぎぶそん]
「えっ…違うよ。」

彼女の思わぬ質問に、とっさに否定をした。
それと同時に、さっそく"真希ちゃん"と呼んでくれたことが、くすぐったかった。

「そうなんだ。アタシにはお似合いに見えたのにな。」

「…正直言うと、私は彼のことが好きだよ。
でも、向こうはどうだか。」

私と優平の関係って、いうなれば友達以上恋人未満って奴かな?

手持ち無沙汰かのように、ぶら下がってる両足をパタパタさせた。

⏰:09/04/02 13:03 📱:SH705i 🆔:K79dghiA


#364 [ぎぶそん]
「…アタシ、この歳でまだ誰かに恋したことがないんだぁ。」

彼女がボソッと呟く。
俯いて両手でアイスの袋をいじっている。

「私も、人を好きになったのは優平が初めてだよ。
それも、つい最近。」

「…でもね、今まで結構な男の人と寝てきたの。
ふふふ、変な話でしょう?」

「えっ…。」

話を始めてまだ数分、彼女が唐突に"そういう話"を持ち掛けた。
口元は緩んでいたが、目は笑っていなかった。

清楚な見た目とは裏腹に、中身は大胆な子なのかも知れない。

⏰:09/04/02 13:30 📱:SH705i 🆔:K79dghiA


#365 [ぎぶそん]
「アタシ、望まれて生まれて来た訳じゃないらしいの。
ううん、どちらかと言うと、生まれて来て欲しくなかったみたい。

両親はすぐに離婚。
今はパパ一人でアタシを養ってる。

そんなアタシを男たちが求めてくるのが、滑稽に見えて仕方がないんだぁ。」

「…。」

突然の彼女の話に、言葉が出なかった。
余計なことを言って、傷つけるのも避けたかった。

「あ、こういう話、もしかして苦手だったかな?
大人しいフリしてんのが窮屈でさ、つい話しちゃった。」

先程の帰り際のエリのように、ケラケラと笑う彼女。
でもそれは明らかに、ダークな雰囲気に包まれていた。

⏰:09/04/02 13:56 📱:SH705i 🆔:K79dghiA


#366 [ぎぶそん]
「真希ちゃんには幸せになって欲しいなー。
真希ちゃんみたいに落ち着いてる子、アタシ好きなの。」

そう言い終えると、彼女はサッと足を組んだ。
その仕草だけで、不思議と一気に大人びた感じになった。

「そんな、私たち同い年じゃない。村…弥生ちゃんもまだまだこれからだよ。」

「アタシ、もう汚れてるし。」

ハァとため息をつきながら、頬杖をつく彼女。
その切なそうな表情を、夕焼けがオレンジに染める。

⏰:09/04/02 18:11 📱:SH705i 🆔:K79dghiA


#367 [ぎぶそん]
「…私のお母さん、小さい頃に死んじゃってさ、それからずっと父親と二人暮らししてた。

そんな環境を不幸とは思わないけど、生前のお母さんに会いたいと思うことは何度もあるよ。

うん、やっぱり寂しいよ。お母さんがいないのは。」
普段、誰にも告げない思い。
自然と拳に力が入る。

「ふふふ。別にいいよ、アタシのこと慰めなくても。」

「弥生ちゃんのお母さん、きっとどこかで毎日弥生ちゃんのこと想ってるよ。

どんな母親だって、腹を痛めて産んだ子はかけがえのない存在だよ。

私のお母さんも、空から毎日私のことを想ってくれている。」

お母さんの居る、空を仰いだ。

⏰:09/04/02 18:23 📱:SH705i 🆔:K79dghiA


#368 [ぎぶそん]
「それと今はね、大学生の居候がいるんだ。
賑やかでせわしない人だけど、本当のお兄ちゃんのように思ってる。」

東吾兄のくしゃっとした笑顔が浮かんだ。
今頃、家でTVゲームに熱中してるかな。
帰ったらまた、付き合わされるんだろうな。

『生きてると、楽しいことが沢山あるよ。』

現実に対して、少し悲観的な彼女に伝えたいこと。

でも、喉の辺りまで出てきた所で、飲み込んでしまった。
同級生に対してこんな台詞を言うのは、偉そうだと判断したから。

⏰:09/04/02 18:36 📱:SH705i 🆔:K79dghiA


#369 [ぎぶそん]
「マキロン、おかえり!
あっ、丁度良かった。レベル上げ付き合って〜。」

家に帰ると、想定内の光景が広がり、想定内の台詞を告げられた。
ソファーに寝転がりながら、TVゲームを堪能している東吾兄。

「もー、ちょっとは夕飯の準備手伝ってよ。
居候の分際で遠慮なさ過ぎ、くつろぎ過ぎ。」

スーパーの袋を、テーブルの上に音を立てて置く。

「アハハ。だって俺、不器用だし役不足だし。」

⏰:09/04/02 18:49 📱:SH705i 🆔:K79dghiA


#370 [我輩は匿名である]
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
>>301-350

⏰:09/04/02 22:57 📱:W61SA 🆔:5zPWjPPg


#371 [ぎぶそん]
>匿名さん

アンカー有り難うございます!(^^)

⏰:09/04/03 13:09 📱:SH705i 🆔:ByU6c7HI


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